Search Bloguru posts

497.軽い炎症は妊娠に良い!?

thread
497.軽い炎症は妊娠に良い!...
人間の受精卵が卵管でも妊娠できるのは
トロフィニンという接着因子が
関係しているようです。

受精卵がトロフィニンとhCGホルモンを
放出し、その刺激により、
接着する(普通は子宮内膜)部位
からもトロフィニンと
炎症シグナルのひとつのIL-1βが発現して、
強力な接着が起こるようなのです。


炎症の良い面として、
今年の5月には
普通は増えない心筋細胞が
炎症から回復する過程で
増殖することを
マウスの実験で解明したと、
大阪大のチームが発表しています。

2012年には、
イギリスの研究チームが
着床障害の実験的治療として、
移植前に子宮内膜をひっかく(スクラッチ)と
妊娠する確率が高くなる可能性があると
報告しています。


当院ブログNo.432 で紹介しました
「インフルエンザ予防接種は死産を防ぐ」
という内容も子宮内膜の炎症シグナルと
関係しているのかもしれません。

また、当院のピシバニール免疫療法の
理論的背景とも関係していると
考えられます。



People Who Wowed This Post

496.子宮外妊娠は人間だけ

thread
496.子宮外妊娠は人間だけ
子宮外妊娠って怖いですよね。
子宮ではなく、卵管などで妊娠してしまうと、
卵が大きくなることができないために
破裂する危険があるからです。

人間のすべての妊娠の1%ぐらいに
起こっているらしいです。

体外受精・胚移植の場合には、
自然妊娠より高率に起こっているようです。


ところで、
この子宮外妊娠という現象は、
人間以外の動物では
お猿さんでも見られていないのですよ。

不思議ですね。


この不思議のなかに、
人間の卵の
着床の始まりの謎があるようです。


People Who Wowed This Post

495.今日も良し

thread
495.今日も良し
何か気がかりなことがあるとき、
心配しすぎると、不安が広がります。

心配なことがあれば、
当然、いろいろ調べたり、
いろいろ考えたりしますが、

そこで解決できなければ、
かえって、
不安が広がります。


そんなとき、
不安で疲れてしまったとき、
いったん 「保留」 しときましょう。

今までも何とか乗り切って、
過ごして来られたのですから、
時間の経過に身を任せ、

「今日も良し」 
「今日の所はこれで良し」
と、
自分で自分に言い聞かせましょう。


人生、することはたくさんあり、
健康寿命は短いのです。

さっさと次へ行きましょう。

People Who Wowed This Post

494.第16回 「青クリの会」 のご報告

thread
494.第16回 「青クリの会...
2017年6月4日(日曜日)の午後に
ミッドランドスクエア会議室で
第16回「青クリの会」を開催しました。

晴天に恵まれ、
多くの方に参加していただきました。
90%以上がご夫婦の参加でした。


今回は最近の注目すべき
欧米の研究報告内容もお話ししました。

全体的な講演内容は、以下の三つです。
1、 発生学から見た着床前後・妊娠初期の
子宮内(培養)環境の変化とその異常。
~免疫・凝固・血管神経・ホルモン系~
2、 特に重要な自己免疫異常と
同種免疫異常についての検査と治療。
3、 受精卵・胎児のライフラインである
子宮内栄養細動脈(ラセン動脈)
の神経支配に関係する検査と治療。


一例として、
3、 に関係する 「支持的精神療法の威力」
を示す注目すべき研究内容をお話ししました。

1983年にニュージーランドから世界で初めて
抗リン脂質抗体症候群の診断と
その治療方法としての
低用量アスピリン(バッファリン、バイアスピリン)と
ステロイド治療の効果が
発表されたのですが、

その国から2000年に、
産婦人科で最も権威のある
Am J Obstet Gynecolという医学誌に、
無作為二重盲検比較試験という
信頼性の高い研究方法を使い、
血栓症や膠原病のない
抗リン脂質抗体症候群と診断された
3回以上流産を繰り返した患者さんに対して、
アスピリン薬か、あるいは、
栄養薬を飲んでもらいました。
飲む薬の中身は医療側も患者さんも
わからないようにされました。

その結果、写真のように、
アスピリンを飲んだ集団と
そうでない集団では、
治療成績に有意差がなく、
両群で約80%の好成績だったのです。


この結果の重要なポイントとして、
臨床試験に参加してもらうために、
すべての患者さんには、
妊娠前から妊娠初期にかけて、
十分な支持的精神療法が
(Supportive Care)
(Tender Loving Care)
医師と看護師からなされたのです。


もちろん、患者総数が多くはないので、
これだけで断定はできませんが、
アスピリンで血管内をサラサラにしなくても、
(アスピリンは原因不明には効果がなく、
さらに出血しやすくしてしまいます)
支持的精神療法で血管の収縮を予防すれば、
同じような治療効果が得られる可能性が
あるのです。


People Who Wowed This Post

  • If you are a bloguru member, please login.
    Login
  • If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
    Request Account
Happy
Sad
Surprise