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「午睡の森」について

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「午睡の森」について




森がまどろんでいました。
わたしも眠くなりました。



http://jp.bloguru.com/oirase/266068/meido105




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「藪の光」について

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「藪の光」について



そこへいけば
なにかがわかる。
なにかがかわる。

そんな気がしていました。


http://jp.bloguru.com/oirase/266066/meido104




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「白毛」について

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「白毛」について



ほら見てごらん。

びっしりと毛が生えている。

やはり生きものというのは、こういうものなのだと思いますよ。

造花には、毛は生えていないでしょう?



http://jp.bloguru.com/oirase/266065/meido103




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「落蜻蛉」について

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「落蜻蛉」について



成仏とか。
お迎えとか。
極楽とか。

それはとても幸せな死であるように思えました。


http://jp.bloguru.com/oirase/266064/meido102





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「匿穴 kuke-ana」について

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「匿穴 kuke-ana」につ...


やあ、これはいったいなんてすてきな穴だろう。
と、そう思ったのです。

どこかへこっそり逃げ出すための抜け穴。
だれかがどこかからやってくるための通路。

子供の頃ににつくった、ひみつのぬけみち。

こういう穴を、匿穴というのです。

確か「となりのトトロ」にも、幼子がこういう竹藪の穴を通って
異界につながってしまうようなシーンがあったような気がします。
あれ、ちがったかな?

ここを通り抜けると、どんなところへいくのだろう。
ここを通り抜けて、どんなものがやってくるだろう。

冥途?
天国?地獄?

妖精?
怪物?あやしいもの?

じっと見ていると、あの穴に潜り込んで、
どこかへいってみたくなってきます。

じっと見ていると、あの穴の向こうから、
いまにも何かがやってきそうな気配がします。




http://jp.bloguru.com/oirase/265667/meido101-kukeana





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「黙考」について

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「黙考」について



わたしが人生に失敗したのは
ひとえに「集中力」がないからです。
子供の頃からずっと
ものごとに集中する力が著しく欠けていました。
だから沈思黙考という言葉にずっと憧れてきました。
わたしには絶対に手の届かないスタンスだからです。
哲学や思想に憧れるのも、同じです。
でもすべて恰好だけなのです。
うわべに憧れているだけなのです。

集中力のない人間は、ただだらだらだらだらとものごとをつづけ、
通常の人間の何倍もの時間―それも無駄だらけの時間をかけて
ようやくことを為すのです。
当然、出来は半端です。
半端者、とはよくいったものです。

考え込んでいるようでいて、頭の中ではすでに他のことを考えています。
悩んでいるようでいて、その悩みをとことん追求できたためしはありません。

森で出会った、微動だにしない、
哲学的な顔つきをした鳥に憧れを感じました。
沈思黙考しているかのような風情に魅かれたのです。
しかし木洩陽の下で急にごそごそと羽づくろいをはじめたしぐさを目にして
なんだかふと気持ちが楽になったような気がしました。
そんなことだからだめなのだろうとは思いますが
そんなふうだからこそ生きてこられたのかもしれません。


http://jp.bloguru.com/oirase/265666/meido1001


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「夏葉」について

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「夏葉」について



頑張ってきましたが、もうだいぶ疲れが見えてきました。


http://jp.bloguru.com/oirase/265665/meido99





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「濡光」について

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「濡光」について




木洩陽に照らされた木の葉が濡れたように光っていました。
そのまま溶け落ちて、闇に沈んでいくような気がしました。


http://jp.bloguru.com/oirase/265664/meido98




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「登仙」について

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「登仙」について



地上にいると、いま自分がせっせと登っている「柱」の高さがわからないのです。
なんとかどうにか登り切ってみて、まわりを見渡し、
ああ、さらに高い柱がいっぱいあるのだということを思い知り、
さてどうしようかと、いったいここからどうしたものかと、思い悩むのです。
天を仰ぎ、羽化登仙という言葉を思います。
登仙というのは、天に昇って仙人になるの意。
いっそのこと、この場で仙人になってしまえたら、と思うのですが、
もちろんそうはいかないのです。


http://jp.bloguru.com/oirase/265663/meido97



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「夏草」について

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「夏草」について


まどろみのなか
その植物が不意に大きな姿となり
わたしにむかって迫ってくるような気がしました

http://jp.bloguru.com/oirase/265636/meido96





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「卵塊」について

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「卵塊」について



その種のたくさん詰まった嚢を見たとき、
果実というよりは
蟲かなにかの卵塊のようだと
そんなふうにふと思ってしまったのでした。
ここから何が生まれ出てくるのか。
そういう不気味さをいざなう妙な存在感があったのです。


http://jp.bloguru.com/oirase/265227/meido95




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「蕾」について

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「蕾」について



まだ花開く前だというのに、
すでにスポットライトがあたっている。
いやに期待をもたせる存在。
そういうものがあるのです。




http://jp.bloguru.com/oirase/265226/meido94



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「夏葉」について

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「夏葉」について



がっしりと頑健で、まだまだ健在と思っておられるのでしょう。
よく見ると虫喰いだらけですよ。
もうすぐ落ちるのですよ。枯れるのですよ。
いまはそんなこと、すこしも感じてはいないのでしょうけれども。

http://jp.bloguru.com/oirase/265225/meido93








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「魚影ⅱ」について

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「魚影ⅱ」について



木漏陽に照らされた淵の水面を
魚がただよっていました。
「あれは死んだ人の魂よ」
知らぬ間に傍に立っていた少女が不意にそう言いました。


http://jp.bloguru.com/oirase/265224/meido92




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「魚影」について

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「魚影」について



木陰から、不意に大きな鯉が現れるのが見えました。
この池には、もう何百年も生き続けている妖鯉がいる。
そんなはなしを聞いたことがあります。


http://jp.bloguru.com/oirase/265224/meido92







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「緑流」について

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「緑流」について



そう、確かに、この流れの水底に
生命の秘密があるような気がしたのです。



http://jp.bloguru.com/oirase/265222/meido90



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「休息」について

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「休息」について


碧いつぼみと透明な翅とが、互いに一息ついていました。
なかなかよいながめでした。



http://jp.bloguru.com/oirase/264686/meido89



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「誕生ⅱ」について

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「誕生ⅱ」について



生白い巧緻。あえかな工作物。
蝋細工のような、硝子細工のような。
吐息ですらも、すぐに毀れてしまいそうな。



http://jp.bloguru.com/oirase/264684/meido88



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「誕生」について

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「誕生」について



生まれる、というのは
死と同じくらい生々しく、
禍々しく、
そしてひりひりと痛々しいものなのでした。



http://jp.bloguru.com/oirase/264683/meido87


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「眼ⅱ」について

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「眼ⅱ」について


もしすべての毛虫の針に毒がなかったとしたら
彼女たちはもう少しヒトに祝福されたのでしょうか。
それとも、そんなことになる、はるか以前に
とうに絶滅してしまっていたのでしょうか。



http://jp.bloguru.com/oirase/264682/meido86


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「眼」について

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「眼」について




ずらりと居並んだ「まなざし」に、思わず見惚れてしまったのです。
これは相手を脅かすためのディスプレイであると聞いていましたが、
かえって、すっかり目を引かれてしまったのです。
そういうこともあります。


http://jp.bloguru.com/oirase/264681/meido85



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