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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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“ # ” のついたタイトルはツイッター詩(140文字以内)

雨粒

thread
空を抜け
屋根を抜け
布団を抜け
私の体に落ち

昨日の抜け殻に
響いていた

しんしんと
今日の始まりが
沁みてくれば
懐疑に心馳せが降る

#詩

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友人として

thread
送った手紙はニ年前
今でも返事を待っている

彼にとって私は友人でなくなったのか
私にとっても彼は友人ではなくなったのか

彼は精神の病を持ち
三十年ほど病院で暮らしている
私とは半年に一度ほど電話で話をしていた
そして、最後に話したのは
共通の友人が亡くなったことを私から伝えた時

「ハルオが癌で亡くなったよ」

「そう、亡くなったか。
それでさ、おれ最近、太っちゃって……」

言葉をなくす
友人の死をかるくながす彼
病気だから仕方ないことなのか
しかし、私の違和感は膨らんでゆく
そして彼は言った

「手紙をくれよ、内容はなんでもいいから、
送ってきて欲しい」

もう亡くなった友人のことなど頭の隅にもない
己に自分しかない様子だった

彼は病気
自分から手紙を書くことを拒む
けれど、病人である前に友人であって欲しい

けっきょく、私は手紙を書いた


この間も電話で話したように
手紙が欲しいのなら
まず、自分から送って欲しかった
震える手で書いたものでも
俺は笑ったりはしない
だから、今度は君の手紙を待っている


そのようなことを書き彼に送った
それからというもの彼からは手紙も電話もこない

私はこのことで自分を曲げようなどと思わない
あえてこちらから連絡はしない
十年経とうが、二十年経とうが、三十年経とうが

もう彼とは歩み寄ることがないかもしれない
そこには何の悔いなどはない

私も頚椎を痛めた身
手が痺れているが
手紙を書くのに努力は惜しまない
彼に書けないはずがない
受話器を持ちボタンが押せるのだから

病気だからといってながせることではない
書けない理由より礼儀が欲しい

待つしかない
ただ待つしかない
厳しいことを言っているかも知れないが
私は手紙を待っている

彼の思いを綴った手紙を待っている

#詩

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性分

thread
なに成し遂げるわけでもない日々の徒然に、
燃え尽きた枯葉が僕を笑っています
曇りない充実を得るための夢は想像できず、
景色を眺めながらこころ泳がせて詩を認める
生きるための紐付け
充分に思えるのは時の力
押し寄せて重なってゆく、
過去の機微はとても恥ずかしいのですが、
それでも歌え歌えと今の自分を奮い立ててくれます
現実に想像は渦巻いて混沌とした世界
カタチにできる業の詩ということになります
向かうべき方向は知れず、
追うべき夢をもたない道ではありますが、
進んでゆける不思議に身を委ね
誰のために、
なんのために、
証のためにを捨てて、
時に身を寄せ集中を糧に歌い続けます

#詩

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僕らのfuture

thread
僕らの想像は
どこか超えていない this time
それでも進んでいる cheap ticket

聞こえない叫び
届かぬ心象は maybe maybe
手応えのない empty box

僕らはチューインガムを膨らまし
蹴飛ばす空き缶の roll over

露骨な若さを遠ざけ this time
知らないふりして poker face
流れる痛みの中では sentimental person

深く被る帽子
様子を伺う fashion
僕らは姑息を纏いながら
裸にもなれない false smile

やり切れない思いを写す
それでも進んでいる cheap ticket

maybe maybe そうじゃなくて
surely surely いつしか
僕らが裸になろうとも
信じ続ける natural smile

僕らは弱さの中で this time
羽ばたく夢を描き続ける future





・future(未来)
・this time(この時間)
・cheap ticket(割引切符)
・maybe(たぶん)
・empty box(空箱)
・roll over(転がる)
・poker face(無表情を装う顔)
・sentimental person (感情家)
・fashion(ファッション)
・false smile(偽りの笑顔)
・surely(きっと)
・natural smile(ほんとうの微笑み)

#詩

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三夆神社 超パワースポット!

thread
三夆神社 超パワースポット!... 三夆神社 超パワースポット!... 三夆神社 超パワースポット!... 三夆神社 超パワースポット!... 縁結びの杉 縁結びの杉 こま犬 こま犬 三夆神社 超パワースポット!... 三夆神社 超パワースポット!...
関東一のパワースポット、三夆神社。
写真から『気』が出ていると思います。
元気になる気が!
みなさんが元気でありますように。。。

久しぶりに観光してきました。
ので、今日は詩をひとつも書いていません。
三夆神社で『気』をもらってきたので、ん〜書けるかなあ。。。
#雑記

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Oh, there's a butterfly! (ほら、蝶がいるわよ!)

thread
膨らんだり萎んだりするレゲエのリズム
あんたの瞳が Ya-ya-yah
あたいをひっぱる手がちょっと痛いけど
許してしまうのは Ya-ya-yah

Oh, there's a butterfly!

緑が萎え風を感じる至福のウエーブ
あたいの夢は No-no-non
今はあんたと時が流れて
感じてしまうのよ Ya-ya-yah

Oh, there's a butterfly

浜辺で悠々となにを見ているの
あたいたちの頭上から激写するつもり

カシャ

キスするフォトグラフ
あたいも今 飛んでいるの

暮れてゆく歌声は震えるレゲエのせつなさ
広がるオレンジに No-no-non
あんたへの思いはミサンガで飾りつけ
サイケにその手首を One-two-love

Oh, there's a butterfly!

輝くほど願いを込めるレインボーな夜
同じ色の星はなくて Blue-red-yellow
あんたはあたいのそばにずっと
あたいはあんたと La-la-la

The present day!

Ya-ya-yah

Oh, there's a butterfly!

#詩

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『元気』

thread
『元気』
iPadでお習字。。。
#雑記

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『詩』

thread
『詩』
iPadでお習字。。。
#詩

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俺の夢分析だっつーの

thread
『俺は夢に勝てるのか』

今回のテーマは、これだぜ。小学生の頃から見ていた夢に出てくるあの怖いヤツ。もしかしたら、もっと前からの話かもしれない。ヤツはいつも俺を追いかけて、足首を掴もうとする。その後どこかに連れて行くのか、そのまま食べられてしまうのか、って夢。でもヤツに触られたことはない。その前に「ぎゃー」と叫び、自分の声で目が覚めてしまうからだ。朝になるとお母さんから「またずいぶんと汗かいたわね、今日は雨だから布団を干せないから困ったわ」なんていわれ、おねしょじゃないんだからいいじゃないか、そう思うことが度々あった。「とつぜん、なにを語りだすんだよ」って、君はバカバカしいこの詩だかなんだか分からない字の羅列を拒絶してしまうかもしれない。だけど俺は語らずにいられないから仕方ない。我慢して読んで欲しいくらいだけどさ。まあ、どうでもいいや。俺は、勝手に進んで行くよ。

そうそうテーマに戻ろう。『俺は夢に勝てるか』ってことなんだけど、もう分かっていると思うけど、その夢って希望とかの夢じゃなく寝ている時に見る夢のことだぜ。俺はどうやら夢の中で、恐怖による脅しを受けると変貌し、自分の穏やかな性格(?)がトゲトゲになって攻撃的になることが分かった。それっ、キレるって感じかな。でも、さすがに小学生の頃はそれを発動させることはなかったから苦しんだ、ってことはあったんだけど。

ちなみに俺は、学校をサボり気味の十七歳。この間も朝からダルダルだったから午後から学校に行ったんだけどさ、駅からとぼとぼ歩いて校舎にたどり着くと「おい、今日の授業はもう終わりだぜ。お前、やる気ねえなあ、相変わらず」なんて、校舎から出てきたクラスメイトにいわれたよ。なんと昼で授業は終わりでさ、仕方ないからそいつの下駄箱に「やる気満々!」って、マジックで落書きして帰ったよ。たくっ、よ。

おっと、脱線してしまったぜ。今回のテーマ『俺は夢に勝てるのか』の話に戻すよ。その結果は、さっきもいっちゃった感じがするけど昨日、夢に勝っちゃたんだなあ。十年以上もあの怖いヤツに苦しめらてきたけど、もういつ来てもいいぜ。カモンって、感じさ。

さあ、ここからが本番。もしかして君、寝ていないよね。「うおっー、起きろ!」って、叫んでみた。それで、昨日の夢の舞台は学校の教室、それも夜で電気がついていない。月明かりの薄暗い感じ。怖くなるような演出で迫ってきているみたいだけど、怖いって感じがちっともしない。授業を受けるためなのか、椅子に座っている生徒たちが五人。はいはい、こいつらが怖いヤツだ。今まで恐怖を与えながら追いかけてきたロクデナシだ。そして、俺は初めてヤツの後ろ姿を見た。ん〜なんだかウケる〜、今日は追いかけられるどころか俺がヤツらの背後にいる。そうそう俺は精神的に強くなったんだ。だてに十七年も生きてないぜ。もう支配されやしないし、この世界が夢だってことも薄々分かっているし、現実を取り巻く社会と夢が連動していることもすでに分かっていた。今までビビって負け続けていたけど、やってやるぜ。もう、俺はキレまくっているし、今までの仕打ちを百倍返ししてやる。まず、お前からだな、なんでもこいや。俺は窓側に座るヤツの顔を覗いた。えっ、えっ、なんだよ顔がねえじゃん。それに全身がすぐ消えちゃってさ、すでに透明? お前も、お前もか、怖くないねえ、闘わずにあらら呆気ない勝利。やってやった感がゼロだぜ。なんだろう、今までの苦悩を考えると空くなるようなこの感覚。ああ、終わったな〜、ちょっと寂しいくらいだぜ。正直にいうとそんな感じ。

結句、同じこと再三いうけど『俺は夢に勝った』、そういうこと。「はいはい、そりゃ良かったね」って君、今いったね。はいはい、良かったよ。今度は、君の夢に俺がすげえ特殊メイクで参上するから覚悟しておけよ! 世界地図を描くことになると思うぜ! ふっ、じゃあ、おやすみな!


#詩

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語ル世界ニハ

thread
詩ノ表現シ世界ヲ酷評スルナラバ
ソノ言葉ノ深キトコロニ
真愛ヤ真実ガナケレバナラナイ

詩人ノ言葉ハ個ノ中ニ在リシ信念ノ生キ様
描イタ世界ハソノ者ノ自由タル具現

詩人其ノ物

ヨッテ浅ハカナ酷評ハ悲シキ景色
云ウモノ聞クモノ哀レナル景色

ダダシ詩人タル者
全身全霊デ描カントセネバ
コレマタ虚シキ景色ナリ
其ノ空疎ニコソ酷評スベシ

#詩

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眠れる山の手線のおやじ

thread
ゆらゆら夢心地
温かな足もとから根が生える

「次は新宿、新宿、お出口は右側です」

聞こえているけど
聞こえないよ
俺はもう……

あれっ
ほんとうに足の裏から
もやしみたいな根が出てきたよ
靴を抜け
根はどんどんなり太くなり
恐ろしいほどに伸びてゆく
車両の床に突っ込み
枕木を巻き込み

あらあら
俺の上半身は気球のように巨大化
車両を突き破り植物ゴジラって感じになっているぞ
それに頭の上にパンタグラフがのっているし

根に覆われた車両はもう見えないぞ
俺の下半身はマングローブ化している
この現実ってどうなんだい

いや〜
それにしても景色が最高
ひとも車も家もビルもちっちぇえな〜

俺は違う意味でビックになったぞ
でもさ〜
この腹まわりの大木的なぽっこりは嫌だなあ
痩せないと生活習慣病でとんでもないことになるぞ
気を付けなきゃ

いやいや俺はもう植物ゴジラだから
そんなこと気にしないでいいんだ

ラーメン、カツ丼、寿司、ステーキ
そうそうご飯を大盛りで食べてやれ
カロリーからの解放
やっほ〜

そうだ そうだ
俺は植物ゴジラ
遠慮なんていらない生き方ができるし…

「おい、重てえんだよ、どけよ!」

んっ
誰か何か言った?

「ネクタイおやじが!」

……あれれ、俺、もしかして寝ていたのか!

「すいません!」

お兄さんの肩に寄りかかっていたのか
めちゃ恥ずかしい
こんな時はまた寝たふり 寝たふり

やってしまったようだ
それにしてもここはどの辺だろう
俺は何をやっているんだ
変な夢も見ていたし

「上野 上野」

ありゃ
俺はどこまで来てしまったんだ
まず降りて立ち食いラーメンでも食べるか
まてよ
健康診断の結果でなんだかヤバイ数値が出ていたよな
我慢 我慢

このままもうひと眠りしよう
俺は疲れているんだ
山の手線を何周したっていいじゃないか

とにかく俺は今
プチ堕落して癒されたいんだ
足の裏から根っこが生えてもいいじゃないか

#詩

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聞こえる世界から聞こえない世界へそしてない世界へ

thread
聞こえないとこに
僕はのぼって行きました
嫌になって逃げたのではありません
ちょっとお誘いがあったので

だから安心してくださいね

聞こえない世界は
とても素晴らしいところです
動いているものは何もありません

僕はお日さまの光に身体をつつまれ
胸の上で指をかさね
目も閉じながら感じています

今までいろいろありましたが
すべてが素晴らしい思い出になって

静けさの中にはゆるされる世界があります
特別ですから
一生の終わりに一度だけ

その先の世界ですか

わかりません
行ったことがないので
でも知ったところでなにも変わらない
そう僕は思います

やはり今のしあわせを感じるほうが
素敵じゃないですか

聞こえない世界にいる僕はそう思います
それに聞こえる世界も素晴らしいところでしたよ

#詩

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高等学校を辞めます。大学を辞めます。

thread
年々、税金やら福利厚生費など
給料から引かれる金額は増えてゆく
ベースアップはなく、昇給もほぼないに等しく
暮しはかなりギスギスしてきている
これは個人的に吐露しているわけでなく
大学に入学しても学費が払えず
学生がアルバイトしても追いつかず
家族で頑張っても卒業できない
そのような現実が数字で現れ
子どもをもつ家庭であれば
金銭的にかなり苦しくなっている


日本国憲法 第26条、日本国憲法第3章
『教育を受ける権利および義務教育について規定』

第二十六条
すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。


簡単に解釈すれば
高等学校以上の教育を受ける権利がある
それだけで先は何も見えない
そして学費は高額であり
奨学金制度も無返済や無利子のものはほんの一部
ほとんどの利用者は就職後に十年以上の返済が待っていて
一括返金しなければ家庭を持ち子どもができても
奨学金の返済をしている場合もある

高等学校や大学にて
自由に学ぶことはこの国では困難だ
諦めて学業から遠のいたひともいる

そして自分の家庭でも他人事ではなく
あの手この手と我が子のために心身を削り
どうにかしようとする訳で
それが愛なんだと無理やりに納得させながら

給料から引かれる税金等と
生活の質が釣り合っていない違和感は
自分の努力が足りないだけなのか
それともこの国の政治の話なのか

どう納得すればよいのだろう
とにかく、どうにかしなくては……

#詩

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風邪の日曜日

thread
熱が出て喉が痛い
風邪というのは弱気にさせ
何度も同じ夢ばかりみて

なぜか実家で寝ている
ああ、もう起きなくては遅刻だ
身体はぐったりして動きそうにない
でも、行かなくちゃ仕事に
ノート型パソコンが三台あり
通勤時に持っていかなければいけない
それに、自分の家で犬が留守番をしている
そのまま仕事には行けない
そっちを経由して
餌を入れトイレの片付けもしなければ
ああ、もうどうにもならない
いったい今、何時なんだ

時計を見ようとすると目がさめた
けっきょく自分の家で寝ていて
犬も二年前に亡くなっている
それにまだ日曜日のお昼だ

はあ、はあ、はあ
熱が続き頭が縛り付けられているようだ

いったい俺は何に呪われているんだ
社会のネジに成り下がり
ビクビク生きているというのか
それとも自分自身の弱さか

ともかく明日の仕事は休めない
どうにかしなくては……

#詩

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ねえㅤおとうちゃん

thread
ぼくちんのおとうちゃんは
いまㅤつきでやすんでいるんだ
おかあちゃんがいっていた
そしてねㅤそしてね
もっととおくにいって
ほしになるんだって
だからね おとうちゃんは
めちゃㅤすごいんだよ

おとうちゃんにさわったら
つめたかったんだ
そしたらねㅤそしたらね
おじちゃんがぼくに
おとうちゃんはここにいるからって
ぼくちんのむねをたたいたんだ
おじちゃんㅤおとななのにないていた

おとうちゃん
がいこつみたいにほねになったんだ
おとうちゃんㅤいまどこにいるのって
ぼくちんがきくと
みんなㅤなきだしたんだ

ねえㅤ おとうちゃん
たいへんㅤたいへんだよ
おとうちゃんのかえりを
みんながまっているよ

#詩

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壊し壊れそうなモノを

thread
最近、欲しいモノができた
俺にとってのカリスマ

山田かまちや岡 真史ではなく
身近にいるカリスマ
俺に足らないモノはそれなんだ
ひとりでは限界に達している

周りに魅力ある人物はいるが
想像を超えていない
しかも求めているのは
カリスマの詩人なのだから

ひとつ満たされれば
色の違う風船を膨らまして
悉く破裂させてきたけど
もう終わりを告げた

俺流の満足はもう卒業さ
求めているのは壊してくれる
そこにいるけど遠い存在

頭で描く世界は皺を埋める作業
カタチなんて拘らない
俺の時間を止めてくれる
そんなカリスマが欲しい

相手にしてくれなくても
そこに居れば

カリスマの熱度を感じたい
どうか現れますように

外へ出よう
声を出して詩を読もう
探しに行こう一生を掛けて

俺に足りないモノ
壊し壊れそうなカリスマ

#詩

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ムラサキ

thread
ムラサキ

君はムラサキ

なんていうのかな
特殊系な属性
高貴で近寄りがたい
その魅力の色は美しい
やはり生まれってあるんだね
君を見ているとそう思うんだ
だから触ることなんかできやしない

そういう色ってあるんだね
そういう君はムラサキ

#詩

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どっちですか?

thread
ダパッとそっちはグラッチョグー
そりゃパサラパサラのクルクルチョー

レイレレイレレイレレレイ
ロイロロイロロイロロロイ

ヌニョにミイミイのボンピップーのさき
ああぺヴィルぺヴィルのツッツーター

ラプララプララプラララプ
リプリリプリリプリリリプ

クックヨーとてもクックヨー
そうそうクックヨークックヨー
チョチョヨーとてもチョチョヨー

でもねプルプルプルプルッだから
そこを右に曲がってね

#詩

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さあ、店を出よう

thread
働けど働けど
お金と時間というものは
右から左に流れていくもの

アイスコーヒーをSサイズにしようか
Mサイズにしようか
なんて、悩んでいるのだから

ふぅ〜

心の中でため息ひとつしながら
ストローでちびちびと啜っている

久しぶり、平日のお休み
無料で満喫できる図書館へ

だけれども……

おいおい
閉館日ってなんだよ

看板の前で
楽しみをとられた身は
みみっちいばかりに悲しんだ

そんなわけでカウンター席で
280円のアイスコーヒーを飲みながら
客の賑やかな会話に落ち着かない
なんだかな、なんだかな

なるべく有効にお金と時間は費やしたい
無駄をもったいないと感じる強さは
年々増してゆく

若き日には考えもしなかった
臆病な未来へのスパイラル

手元に何もなくても
きっと、この先には
素晴らしいことが待っている
信じられた自分の動向やら空想はどこへ

夢に乗ることがどんどん下手になり
信じるものは救われる、そんな楽観すらも
現実ばかりのコンクリートに奪われて

そんなわけで
パッとしないオヤジは次の場所を探してる
公園にしようか、それとも目的なくぶらぶら歩くか

ああ、なんだかな、なんだかな
図書館が休館というだけで
こんなにも落ち込むとは

歳をとった
少しばかり歳をとった
これからお金と時間はもっと速く流れるはず
ほんとうの楽しみを満喫していかなければ

とりあえず詩を書こう
どこかの公園のベンチに座り
空の下でぶつぶつ呟きながら詩を書こう

うん、そうしよう
それが一番だな

#詩

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背後占い『字念屋』 「嶋(島)」 (連載もの14)

thread
あらっ
元気な声でたくましいこと
こんにちは
はいㅤ君が今日のお客さまですね
よろしくお願いします
ではㅤお母さまもお入りください

真っ黒に焼けてほんとうに
元気な男の子ね

そうなの
ポケモンGOで歩いていたら
そんなに真っ黒になったの
歩きながらは危ないからだめよ

それなら安心ね
お父さんと公園でするなら

でもㅤ本物の蝉とかもいいわよ
ミンミンゼミやツクツクボウシがいて
鳴き声も楽しくて姿もおもしろいわよ
抜け殻が木にくっついていたりもするよ

そうㅤ公園に行ったら探してみて
いろいろな発見がある夏休みになるといいね

ではㅤ背後占いを行っていきます
本日はご相談ではなく
お子さんの中核文字を見てからの占いと説明でしたね

先に申しておきますが
お子さんの中核文字にお母さまがとらわれ過ぎないでください
子どもは自由でいろいろなものを吸収した経験が
のちに自身の中核文字に活かされるわけなので
今はとくにのびのびとさせてください
そのことだけは忘れぬよう
親の影響はとても大きいですから
中核文字は頭の隅に入れておく程度でお願いします

すぐに終わるよ
深呼吸をしてください
はいㅤいきますよ

見えました
君の中核文字は「嶋」ですよ

そうね
あまり興味はないわよね

あっㅤクロミ(猫)

お庭にクロミって猫がいるから遊んでやって
ひとが大好きだから

ほらㅤあそこにいるわよ

ではㅤお母さまにお子さんの中核文字を説明しますね
山へんのある「嶋」とない「島」は同じ意味合いとなっています
「山」に「鳥」
海に囲まれた鳥が羽を下し
身体の調子を整え心の癒すような場所
そのような象形文字がそのまま意味になっています
ですから「嶋」の中核文字をお持ちの方に
憩いや安らぎを求めひとが集まってきます
自然体で朗らかな人間性
摩擦が生じたり抵抗になるような関係性も少なく
とくに目立つ存在ではありませんが
気がつけば「嶋」の中核文字をお持ちのまわりには
賑やかなで平和な空間ができあがってます

そうですね
聞き上手な喫茶店のオーナーさんでしたり
小説や詩などを書かれている方では
その作品にひとが集まって来ることもあります
他には講義で大学生をいつも席が足りないくらい集めてしまう
大学教授をされてる方もいらっしゃります
ひとを集めるための包容力や物事を見るバランス感覚
洞察力にひととの絶妙な距離感を保つなど
素晴らしいコミュニュケーション力をお持ちのお子さんですよ
ですから将来がとても楽しみです

そうです
お友だちがたくさん集まって来るのは「嶋」の中核文字の影響です

はいㅤそれは大変かと思いますが
お友だちがお子さんにとって輝かせてくれる
財産となっていきますので賑やかな時間も楽しませてください
とはいってもㅤ度が過ぎる賑やかさの場合は叱ってあげて

はいㅤそうですね
では本日はこのへんでよろしでしょうか

そうおっしゃていただけると幸いです
元気でなにしろ朗らかないい子ですね

本日はお聞きくださり有難うございました
ぜひㅤ中核文字に興味がございます方がいらしたら
ご紹介をお願いしますね
あららㅤ宣伝してしまいました

そうですか
ではㅤ次回はご家族でお越しください
ありがとうございます
みなさまの中核文字を見ることにしましょう
お子さんが字念屋に来たという相乗効果により
うちもお陰さまで「嶋」状態になるようで嬉しいですね

クロミちゃんとなにしたのかな

そう
お話しをしていたの
なにを話していたのかな

内緒なの
それは残念ね
でもㅤ楽しそうでよかった

またㅤ遊びに来て
気をつけて帰ってね

今度ㅤゲットしたポケモンを見せてよ
バイバイ

ごきげんよう

#背後占い字念屋の詩

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キャベツ

thread
君はひと皮むけるたびに
ミドリを薄くして

ユーモアの文字はいつも同じ色だけど
どんどん濃く見える効果を使って
巧みなスタイルがさらりといいね

狙っているよね

いいよ、いいよ、それっ、すごく、いいから
どんどん、行っちゃって

一枚目、二枚目、三昧目……
みんな兄弟みたいに似ているけど
ちょっと味が違っていて
分身に違った落書きを楽しんで

いいな、いいな、キャベツスタイル
どんどん、行っちゃって

喜怒哀楽をさらりさらりと
根性、虚しい、めちゃ嬉しい
なんてダサいことは歌わないから

いいよ、いいよ、それっ、すごく、いいから
キャベツスタイルでどんどん
そのまま、行っちゃって

#詩

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背後占い『字念屋』 「音」 (連載もの13)

thread
けっこう降っていますから
たいへんでしたね

薄紅色のとても素敵な傘
こちらへお入りください

この雨が通り過ぎれば
コスモスの咲く頃はもう少し
今年は猛暑が続きましたからね

そうですか
青空公園のお近くにお住まいなのですか
それならお近くなので安心しました

ではあなたの背後占いを始めていきます
リラックスしてくださいね

はい見えました
あなたの中核文字は「音」です

すこし難しい話になりますがご承知ください

「音」の文字はもともと「言」の文字に「一」が入った漢字です
「口」に「一」で曰くとなり「言うことには」のような意味になります
「言」は言葉を使い的確に伝えようとしますが
「音」には言葉ではなくその発する響きに感情移入することにより
想像によりメッセージを聴きとるという行程が必要です
雨の音を聴くにしても人それぞれ違う聴こえ方がして
音を聴いてもそんなに感情が反応しない人もいます

あなたは想像することにとても長けています
またその芸術的な感性を表現することもできる
素晴らしい中核文字をお持ちになっていますよ

そうですか
詩を書かれているのですね
それはもう申し分のない選択です
言葉から音が聞こえるような作品に
あなたの中核文字から誰もが癒されていくようす
念として感じられますね

ただ日々の忙しさに追われると
響きたちが嘆きや苦しみの声に変わることがあります
とても感度よく聴こえてしまいすので
ご自分の精神を落ち着かせることが
あなたにとってはとても大切なことです

そうですね
一日に五分でも良いので
誰もいないところで目をつむり
深く呼吸する微かな
息づかいだけを聴いてください
ご自分の音に落ち着きを取り戻し
必ずよい方向へ進んでいきます
ぜひお試しくださいね

実はそれは私の日課でもあります
仕事柄ひとの念字ばかり見ようとしますので
自分の声を聴いてリフレッシュを

これお勧めです

ありがとうございます
ではこのへんに致しましょうか
雨が落ち着いているようなので今がチャンスですね

はい
なにかございましたらまたお越しください
本日はご来店ありがとうございます

足元にお気をつけておかえりください
ごきげんよう

#背後占い字念屋の詩

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読書解禁

thread
本を読む
頭が痛くなっても
ページをめくる、めくる、めくる

僕は詩を書くことで
自由時間を費やしてきた
自分の世界が楽しくて心地くて

本を読むと自分の世界が
気づかない間に影響されて
あれっ、ってことになると思い
ずいぶんと読まなかった

だけど、改めて自分の詩を読むと
特別にイカした世界を
描いているわけでなく
けっきょく世間色になっている

どこかで感じたような世界

それでいいんだ
そこがほんとうに
落ち着ける場所なのかもしれない

諦めっていうより
受け入れられるようになったのだろう
いい歳してこれが成長か
なんて、思っているのだから
少しでも長生きはするもんだ

それなら読書を解禁

本を読む
図書館の本を右から左へ

長時間、座っての読書は腰にくる
左足の靴を脱ぎ
足をぶらぶらさせる

右足をのばす
テーブル席の前に座っているひとの
足を蹴ってしまう

すみません

あれっ、と思ったら
自分の脱いだ靴を蹴っていた

それでもページをめくる
まだ自分を進化させたい、と
めくる、めくる、めくる

今日も読書はまだまだ続く
続く、続く、続く

#詩

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焦燥の夜

thread
廃墟のように静寂な夜の街
俺たちはいつまで騒ぎ立て
反響する声に酔っているのだろう

残り少ないチューハイ缶
振ってみれば底で波打つ時化た音
期限が切れそうなモラトリアム

フラフラと自由を気取っては
真面目な奴をダサいと笑っていた
でもわかっていたんだ
闘いもせずに俺たちは戯けて
何も手にしていないことは

この街では溜息が
虚しさとして跳ね返ってくる

公園のブランコで鎖を軋ませ
沈黙にキィーキィーと揺れながら
俺たちは今ㅤ焦り始めている

#詩

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ひとりニュースタイム!

thread
ニュースです

グラスの中で氷と氷がぶつかりㅤ透き通る音が素敵に響き
僕は波に乗ってㅤどこか遠くへ行ってしまった模様です
警察によるとㅤふと消息を立ってしまったのはㅤこれが初めてのことではなく
過去の行動から推測してㅤ僕の行きそうなところを探っているようです
早く発見して欲しい気持ちはㅤちょっぴりありますが
今はひとりを楽しんでいるということで
そっと見守るのも僕のためになると考えられます

では天気予報です
天気お兄さんㅤよろしくお願いします

はーい
天気お兄さんの僕です
今日は日中ㅤ綿あめの雲が降りてきて
甘い甘いおやつタイムが楽しめることでしょう
夜になると三日月さんのあごがとんがり過ぎて
釣り針になってしまいㅤ僕が釣れて笑っちゃうことでしょう
ではㅤお返します

ありがとうございましたㅤ天気お兄さん
ニュースに戻ります
ちょっとお待ちください
はいㅤはいㅤこちらですね
速報が入りました
重大なニュースです
只今ㅤ僕が発見された模様です
なんと
僕はソファに座ってサイダーを飲んでいたところㅤ発見されました
もう一度 繰り返します
僕はソファに座ってサイダーを飲んでいたところㅤ発見されました
どうやらくつろぎの旅に出ていた模様です
いやーㅤこんなハッピーなくつろぎがあるのですね
本日は予定を変更致しまして
僕が発見されたニュースをお送り致しました

ではㅤこのへんで本日は失礼致します
またㅤ明日
#詩

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めだま

thread
なまたまごはきいろいめ
ぼくをみているみたいだけど
どこをみているのかわからない

こわいからしょうゆをかけた
そしたらくろいなみだになった
もっとこわくなって
むちゅうでかきまぜた

ぼくはおかあさんにおねがいした

あしたのあさごはんは
めだまやきにして

そういったぼくはもっとこわくなった

#詩

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アナーキスト / 詩人 秋山 清

thread
図書館に通うようになり、ひとりの詩人がどうも気になって仕方ない。

そこそこ規模の大きな図書館ではあるが、豊富な在庫を抱えながらも「秋山 清 詩集」は一冊しかない。秋山清、アナーキストを貫いた詩人。1904年の生まれ。本の著作権保護期間が著者の死後50年であるから、中原中也や宮沢賢治の詩をブログでアップすることは可能だが、秋山清に関しては84歳まで生きられた方なので出来ない。残念。そんなことを言うと、大変失礼だがアナーキストとして戦中、戦後と一貫して反戦詩を掲げ、「さすらい」を全うした人物など日本ではもう出て来ないだろう。だから、反戦を考える上でのひとつのテキストとなり得る為、詩をアップしたかった。現代詩が訴えるべき「人類と戦争」という問題がそこに集約されている。

私の心に刺さった詩は、「象のはなし」という作品。戦争の為に象が殺されるのだが、銃弾では殺せず、毒薬も針が刺せず、けっきょく餓死させられてしまう。その象が最後の力を振り絞り前足をあげて優しかった飼育員に食物をねだり、そのまま前足から崩れて死んでゆく。国という政治の力を受け慄き滅びゆく動物(人間)。アナーキスト秋山清は、戦争に惑わされた心象スケッチを見事、かつ鮮明に描き切った詩人といえよう。

図書館の帰りに大手の本屋に立ち寄る。「秋山 清 詩集」を店員に探してもらうと、2001年発行の本が一冊、他店にあることがわかった。即、注文。少し本が黄ばんでいるということだが、全く問題なし。まさか、15年前に発行された本が本屋にあるとは、時間が止まったよ、一瞬。聞いてみるものだ。楽しみがひとつ増えた。

#雑記

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ひとりクレナイ

thread
図書館の帰り
夕暮れに染まる公園
スペシャルなクレナイ

ベンチに一枚の枯葉
僕を待っていたのだろうか

お待たせ

声を掛けても
返事もしてくれない

風が吹いて
もう一枚の枯葉が流れてくれば
ベンチの枯葉に寄り添い
カサカサと耳打ちをしていた

ふたりは次の風にのり
手を繋ぎ愛の巣に帰ってゆく

僕といえばひとりベンチ

寂しげな香ばしき秋が
鼻から全身に染み込んで

ひとりロマンチック
僕がはにかむクレナイ

#詩

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ボブディランというの風

thread
答えは風が知っているだけさ

歌声は鳥瞰した落ち着きに満ちて
俺たちは意味わからなく風に吹かれ
何処かへ連れて行かれるわけなく
此処にいて冷える答えに襟を立て

答えは風が知っているだけさ

しゃがれた声は俺たちに教えたさ
正義は右だとか左だとかではなく
まずは間違いから目を逸らさずに
自分が悪党にならないことなのさ

答えは風が知っているだけさ

どれだけの弾丸が飛び交うのなら
俺たちは戦争が見えるのだろうか
何のために歩き続けるのだろうか
立ち止まると風の歌声が聞こえて

答えは風が知っているだけさ

#詩

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ハロウィンの馬車

thread
ハロウィンの馬車

ケルト人にならって、このブログも魔除けしておこう、っと。
iPadでお絵かき!
#雑記

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詩を書いてみよう! 「比喩」編

thread
「詩ってよくわからないし、書ける気がしません」
そう言われることが多々あります。小学、中学生の時に詩を書く機会はある思いますが、どんなふうに書けばよいのだろう、なんて思ったことはないでしょうか。作文なら、何々があったと出来ごとを書いてそれについてこう思った、と書けばある程度は読める文になります。

では、詩は……。

『詩は元気です ☆ 』とブログを立ち上げている私としては、皆さまが詩を簡単に書けて楽しくなってほしいと思っています。これを読んだら誰でも詩が書けます、を目指して記事を綴っていきます。なんでもない日常が詩の世界で広がりますように。さあ、第一弾を行ってみましょう!

今回は「比喩」を中心とした書き方を説明します。

詩にはよく比喩が使われます。何かを描写する時に、ある共通点を見いだして他の物事を利用し、それを表現するのが比喩です。では、その比喩ってどんな効果があるのでしょう。
AのモノをAという言葉を使わずに表現する。

「りんご」、りんごという言葉を使わずに表現したらどうなるか………




『りんご』


寒さに色づいた君がいる

きょうは持久走大会だというのに
僕の気持ちはどこへ向かっているのだろう

できることなら君の横で走りたいけど
女子の後に男子が走るのだから仕方ない

だけどチャンスはある
君は走るのが苦手だから
僕が必死に走れば追いつくかもしれない

僕は走った
君に頑張れが言いたくて走った
ああ、苦しい
でも負けないぞ
絶対に追いついてやる

お腹をおさえながら走る君が見えてきた
僕は最後の力をふりしぼり走った

念願かなって君の横にたどり着く

声をかけようとすると
君の頬は薄紅に染め
汗にぬれ輝いていた

僕は君の頬をさわったこともないけど
そこは甘酸っぱい味がするに違いないと思った

そんなことを想像していたら
なにも言えずに君に背中を見せながら
ゴールへと最後の力をふりしぼり走った

情けなくて悔しくて

僕は走って走って走り続けた
君にいいところを見せたくて




今、即興で書いたのでツッコミ満載の詩ですが……
題目が「りんご」ということで、本文の全てが比喩となっています。題目を決めてしまい、今まであった経験などを題目の言葉を使わずに書いてみると面白いかもしれませんね。


ではもうひとつ例文を使って説明します。
ふたつの文を比較して、詩っぽく書く方法を説明します。



★ 詩っぽくない文



『仕事をサボって』


喫茶店の丸いテーブルには

ミルクの入ったコーヒー

申し訳ないが今日は仕事をサボろう

自分の時間はもうたっぷりある

カウンターの向こうで食器が
カチャカチャなっても気になりません

ジャズのBGMが最高じゃないか

もうネクタイはカバンにしまって

時間に追われる日々など忘れ

コーヒーをゆったりと満喫しよう

ん〜
このコーヒーは最高だね



まさに、サラリーマンが今日ぐらいは仕事をサボってしまおうかな。風邪を引いたということにして…。そんな状況の一コマを説明した文になっています。では。。。



☆詩っぽい文



『ないしょの平日』ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←いったい何が書かれているんだ、と想像させる。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ題名プラス本文で完成される。題名の文字を本文で使わㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤない。

まるいテーブルㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←まだなんだかわからない。想像させる。

雲をのせたカフェ・ラテㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←比喩を使う

窓の向こうはスーツがながれㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←サボることをなんとなく伝える

ごめんなさいを楽しむㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←同上

ゆったりとその雲は落ちてゆくㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←比喩を使う

カウンターの向こうでは食器がはずみㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←普段はマイナスイメージがこんな日はㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤプラスに

ジャズの音色が沁みてきてㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←いつも以上にBGMがしっかり聞こえてくる

ネクタイをカバンに詰め込みㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←サボることをそれとなく

いつもとちがう雲をㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←普段とはコーヒーの味も違う。比喩を使い

飲み干さないようにㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←時間を飲み干さないという、時間の具現化

僕はこの時を止めてみたㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←シメ。理由。願望。いったいこのひとはなぜ、ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ仕事を…(意味深)。


比喩と言葉にオブラートをかけ、はっきりとした状況を描かずにして、読者に想像してもらうように「モヤっと」表現しますと、なんとなく詩っぽくなりますよね。

ほんの一例ですが、どうでしょうか?
練習で「りんご」や 「みかん」などの題目で挑戦してみては……
ぜひ、楽しんで詩を書いてみてください!
#詩 #雑記

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味噌ラーメンが食べたい

thread
どうしても味噌ラーメンが食べたかった
昼時のわりにはほとんど並ばないで
麺をすすることができそうだ

アスファルトからは熱気がむんむん
店に入ると冷房はそこそこ効いていて
汗が徐々にひくのを感じていた

少々お待ちください

そう言われスタッフの邪魔にならないよう
通路の端に佇む俺 並べられた漫画本から一冊抜き
グルメ紀行のストーリーで苦にならない待機時間

外でお待ちください

えっ なんでだよ
ひとり客が出れば直ぐに座れるし
外は蒸し風呂だし
おいおい 俺ってそんなに邪魔なのかよ
こんなに気を使って小さくなっているのに

ここは騒いではいけない
美味しい味噌ラーメンが待っているのだから
店の外に出て看板の横でひとり
俺 ラーメン待ちです
みたいな感じで突っ立っている
暑い 暑い 暑い
早く涼しいところで味噌ラーメンをすすりたい

仕方ない
この漫画の一話が終わる頃には店へ入れるだろう

漫画 外に持ち出さないでください

スタッフがわざわざ外に出てきて気分を悪くさせた
確かにそりゃそうだけれども それくらい いいじゃないか
味噌ラーメンを食べるためになんだか惨めな感じだ

そうきたか兄さん
もう ラーメンはいらないよ

俺は漫画本をそのスタッフに突きつけ
むんむん暑い商店街の人混みに消えた

食べたくないカレーライスを頬張っていた
あの味噌ラーメンは美味しいのに嫌な店だ
いや ひとりのスタッフと相性が悪いだけなのだ

けっきょく俺は意地も張れない男だった
日が傾きかけると
またラーメン屋の暖簾を潜っているのだから

さっきはあのラーメン屋には一生行かないぞ
なんて意気込んでいたけれども
俺の胃袋はやはりこのラーメン屋に握られているらしい

あちゃ まだあのスタッフがいる
惚けてすっと入ってしまえばいいさ
そうそう 俺は客なのだから

いらっしゃいませ
こちらのカウンターにどうぞ

なんだその笑顔
さっき漫画本を突きつけたことはなかったような空気感
接遇はけして悪くないじゃないか

昼時の俺はどれだけ感じの悪い男になっていたのか
腹が減ってイライラしていたのに違いない
反省 反省

さっきは済まなかったよ 兄さん

いえ 大丈夫ですよ
ちょっと待ってください……
ああ これでしたね

さっきの漫画本を持ってきてくれた
なんだよ めちゃくちゃ気の利くスタッフじゃないか
俺の完敗 しかもコールドゲーム



ありがとう

やっと俺も素直になれた気がした
これで煩わしさもなく味噌ラーメンが満喫できるぞ

味噌ラーメンをお願いします

へい 味噌一丁入りました

#詩

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背後占い『字念屋』 「幻」(連載もの12)

thread
どうぞㅤお入りください
雨が続きますね
もう梅雨入りでしょうか

お褒めいただきありがとうございます
わたしも額紫陽花が好きで
字念屋の小さなお庭に
この紫はとても癒してくれます

あなたのリクルートスーツ姿は
男性のような威圧感がなくて
凛とした感じがいいです
それにフレッシュでお似合い
新社会人として頑張られているのですね

お世辞なんて言いませんよ
嘘とお世辞は字念師にとってご法度ですから
はいㅤではお座りください
さっそく背後占いを始めます

そうだったのですね

失礼しました
はいㅤ見えてきましたよ
あなたの中核文字は「幻」です
木の枝に吊るした染色された糸
そのような象形文字から来ています
染められた糸が乾くことによって
色の変化が見られます
「変わる」「惑わす」
そのような意味合いを持った文字です

もちろんあなた自身が幻ということではなく
幻の世界を生きている実感を持つ
能力をお持ちなのです

はいㅤなかなか特殊な中核文字です
一般的な生活とは離れた神秘的な世界や
霊的な世界なども見ることができます
ですからあなたにとって今のお仕事は
その能力を抑える連続なのでしょう

そうですか
悩んでいらっしゃるのですね
わたしもあなたと同じような悩みを
持っていましたからよくわかります
わたしの場合
字念屋によって現実社会と結びつくことができましたが
あなたが自分の意とは違ったところで
闘っていらっしゃるので苦しいこととお察しします

ごめんなさいね
きつい話になってしまって

ただㅤあなたらしく生きる選択肢はひとつではなく
人生は一度しかないということです
あなたらしさを活かして社会に貢献できれば
とても価値のある日々となります
あなたの能力が発揮する時は必ず来ます

ひとは幻を追うと自分を見失ってしまいます
でもㅤあなたは幻を追うことによって輝きを増します
幻というひとの願望だったり自然の流れ行く先を感じ
導きを助言することも
天災からひとを救うことも出来るでしょう
見えないはずの幻があなたには見え
その幻が幻想ではなく本質ということです

あなたの特性と現実が結びつくように
背後占いも進めていかなければなりませんね
それは夢を現実にする努力に似ています

その幻から覗ける真髄を役立てたいものです
とにかく難しい中核文字なので慎重に参りましょう

そうですね
答えを求めることがすでに答えのようなものです

何度かこちらにご足労くださるとよいかと思います
本日は背後占いの方も幻のように掴めないものとなりましたが
悩むことはあなたの幻と同じように良き糧となります

はいㅤこれくらいにしておきましょうかね

そうですよ
なかなかひとには話せないお悩みですね
でもㅤ大丈夫です
わたしと一緒に悩んで行きましょう
ひとりではありませんよ

ありがとうございます
そうおっしゃてくださると嬉しいです

それではㅤ雨に濡れぬよう
お気をつけてくださいね
またのお越しをお待ちしています

#背後占い字念屋の詩

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軸の穴

thread
もしもを考え
もしもに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

どうしてを考え
どうしてに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

だからを考え
だからに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

なんだを考え
なんだに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

#詩

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自己偏愛

thread
強いネガティヴ思考
この世界では価値のない
マイナスへの道のり

成功への方向に進んでいても
失敗する自分を見ようとする
この心虜はいったい

コツコツ積み上げた努力
最後の最後で壊してしまう行為

目の前にある
崩れた残骸を見て落ち込むくせに
何度ㅤ繰り返してきたのだろう

哀れな自分をふと愛してしまう
麗しげを枯らせながら
私の中にいる怪物が
今も私の形成に加担する

人間はあらゆる厄介と共存する
私の場合ㅤ落ちて行く魅惑に誘われ
負のスパイラルを滑りながら
この道を生きてしまう

#詩

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孤独の糧

thread
誰にでもひとりになった時
流れてくる音楽がある

それは楽しい曲ではなく
悲しげだったりする

でも
そこは自分に近づける場所

身知らずの風に揺れながら
生まれて来た温かさと
死ぬ冷たさを感じているような

響いてくる自分に自分が噎せながら
憧憬に潜り込んでゆく

家族や友のいない世界
やはりポカリと穴が空いてる

そこを塞ごうとする自分が現れ
孤独について語る

とても静かなところだ

寂しいけど怖くないところだ

此処は自分しかいないところだ

こころは最初からひとつなのにどうして
孤独を感じてしまうのだ

ひとりではなかった幸福があったから
孤独を感じてしまうのだ

そうやってひとは寄り添うために
孤独の音楽を聴くんだ

時としてひとは
始まりと終わりしかない世界に
癒されては社会へ戻ってみるものだ

#詩

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青に白く

thread
駅前ではフェスティバル
いつぞやテレビで観たグループ
重なるハーモニーが空へ馴染んでゆく

こんなに溶け込む声
やはりプロの力は加減を知っている

刺激しつつ我々を雲にして
ぷかぷかと奏でる空に浮かせる

さて
自分はどうだろうか

出しゃばり過ぎてはいないだろうか
計算し過ぎてはないだろうか
考え過ぎてはいないだろうか

汚れなき原稿用紙に
自分をどれだけ馴染み加減しながら
夢を描いているだろうか

読者を浮かす詩作の術をもち
やわらかに綺麗に
澄んでいる空を創りたいものだ

きっと言葉を綴る楽しみが
その技を教えてくれるのだろう

青に白く
溶け込むハーモニーを聴きながら
自分も歌えるような気がして

#詩

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何モノ

thread
空気が捻れると
私の耳はそちらへゆく
図書館の床には
氷が張られた緊張がある

青年が受付で挨拶をする

ここっこっこんにちは
きょきょ今日は本を読みに
ままっまっ参りました
よろしくおおっ願いします

兵隊さんのように背すじを伸ばし
坊主頭を深々と下げる

身体の向きを変え
もうひとりいた受付の方に
同じように挨拶する

ここっこっこんにちは
きょきょ今日は本を読みに
ままっまっ参りました
よろしくおおっ願いします

こちらこそよろしくお願いします

信頼関係のある微笑みが見られる

私は誰を知っているというのだ
ほんとうに誰かを知っているのか
ここが何処かを知っているのか

青年は私の隣に座る
手にした本を天井に向けて
掲げながらまた挨拶をする

よよっよっよろしくお願いします

そう言って本を開く

私は思わず青年に声を掛ける
誰かを知りたくて

鉄道が好きなんですね

青年は確かに私を見た
いったい誰なんだろうと

この世に存在しないモノを
見たような目で

いったい私は誰なんだ

#詩

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遠隔家族の幸せ

thread
窓の向こうは真っ暗
遠くに幾つかの星が輝いて

僕はカプセル型をした飛行船の中にいる
ベルトでカラダを固定し
両手にはパソコンのマウスを握って
この操作の向こう側にある世界で生活している

モニターの中には家族
昔の人間のようにカラダを使い生活する
お父さん
お母さん
兄さん
妹がいる

みんな 飛行船に乗って宇宙のどこかにいて
それぞれの頭脳が彷徨っているけど
コミュケーションはバーチャルリアリティな文化のもと
家族は繋がっていから孤独を感じたことはない

昔はカラダ全体を使って生活したらしいけど
身体のほとんどは退化し
脳と指だけが進化を遂げた。
僕のカラダに胴体や足があるのはどうやら昔のなごりらしい

モニターの中
父さんはいつも自分の部屋でゲーム
お母さんも兄さんも妹もゲームをしている
僕はゲームが嫌いなので本ばかり読んでいて
最近は小説を書いたりしている
想像することが好きなんだ

朝昼晩に三回 リビングに家族があつまり談話の時間
みんなゲームの話ばかり
だから僕は自分の書いた小説を大声で読み出す
すると面白いから
その続きを聞かせてくれないか
みんながそう言ってくれる
こんな時に僕は家族がいて良かった
そんなふうに思うんだ

ちなみに僕が今 書いているのは
『遠隔家族の幸せ』って言う小説
退屈になるかもしれないけど読んでみるよ



僕は家族のカラダに触れたこともないし、実際に見たこともない。モニター越しの存在を知っているだけだ。物心がついた頃から宇宙を彷徨っているから、僕以外の人間に触れたことがない。お父さんが家族の談話で言っていたんだけど、我々がどこで生まれてどうして家族なのか分からないらしいんだ。分かっていることは、遠隔で繋がっている家族だ、ということだけ。
僕らの過去は、昨日も一昨日も先週も先月も去年もずっとずっとその昔も変わらず遠隔家族以前の記憶などない。分かりやすくいうと、ある日突然にあたりの前のように遠隔家族をしているって感じだ。モニターの中で僕ら、大昔に人間が歩いたり走ったりしていた頃のような原始的な生活をバーチャルリアリティとして体験をしている。ちなみに宇宙船にいる僕のカラダがどうなっているか、教えてあげるよ。まあ、人間が二足歩行を始めた頃のような胴体と四肢をもち、頭はあるけど動くのは目と左右の指だけ。それと額から三センチほどのケーブルが繋がっていて、生きるための栄養や電気信号がそこから注入されているらしい。
僕以外の家族は、胴体が短く足はなく手と頭だという話は聞いている。僕だけ大昔の人間の名残りで足が付いている。まあ、動かないけど。自分のカラダの状態を把握しているのは、モニターに鏡機能が付いているから容姿が見られるから。でも、その画像をパソコンで公開することにセキュリティがかけられているから、家族のカラダに関しては画像で見たことがない。なんのためのセキュリティだか分からないけど、僕らの生命は誰かに管理されているのだろう。だから、家族のほんとうの姿は分からない。僕に与えられている世界は、実体験で宇宙船から見える星々と遠隔家族で全てということだ。

では、僕の家族を紹介するよ。まず、さっき登場済みのお父さんとお母さんと姉と僕の四人家族。お父さんは今はゲーム中毒と言っていいだろう。モニターの中では、自分の部屋に閉じこもり、談話の時間以外はずっとゲームをしている。最近では、宇宙船レースとかいうのにハマっているらしい。そんなお父さんだけど僕は尊敬しているし、精神が強いことを知っている。あの襲撃があった時にそれが分かった。お母さんは、心配性で平和主義者。誰かが強い口調で怒り出したら、「どうしましょう、どうしましょう」といって、落ち着かないのである。そんなお母さんもやはりゲームにハマっていて、今はコンタクラマとかいう星に花を育てて、癒しの世界をつくっているみたいだ。姉は、恋バナゲームにハマっていて、家族の談話では「私の彼は、イケメンで優しいのよ」とか話し出す。僕的には、もううんざりな話に頷くのもいい加減で、「あんた、聞いてる!」とかいわれ、もうどうでもいいよ姉ちゃん、って感じ。でも、僕の小説を一番に楽しんでくれているので、たまに恋愛モノの小説を書いて読んでもらったり。まあ、仲はいい方だと思うよ。
なんか、どこにでもある遠隔家族なのだろう。実際のほかの家族についての情報は与えられず、家族一般論とかいうデーターが与えられているだけ。それだけが僕らの家族としての概念となる参考資料だ。その話は長くなりそうで、つまらないので次回の小説にでも書こうと思っている。
ああ、さっきもすこし触れたけど、僕らの家族がぞっとするような襲撃を受けるという体験をした。それをこれから話してみるよ。

あれはいつものように談話をしていた時だった。リビングでテーブルを囲みお父さんがゲームのオンライン宇宙船レースの話をしていた。高得点で世界ランキング一位になった自慢話で、みんなで「おめでとう」なんていってお祝いの言葉などを掛けていた。
そんないつもと変わらない平和を意識することなく過ぎて行く時間に突然、あの一発の銃声。初めて聞くガラスの割れる音に慄く。お母さんと姉は「キャー」と叫びテーブルの下に身を潜め、お父さんは四つん這いになり窓に近づき外の様子を伺っていた。僕は椅子から転がり落ちた。いったい、誰がこんなことをしているんだ。今まで銃弾が飛び交うことなどなかった。モニターの生活は平和そのものだったから、度肝を抜かれた。僕は窓の外に人間を見た。このモニター内で見る家族以外の初めての人間だ。

家の周りには芝が植えられて、その先は森が広がりとても視覚的に癒される設定になっている。家の外には出たことは誰もない。バーチャルな世界とはいえ、ゲームの世界より非常に狭いところで生活している。
そんなことよりその人間について話そう。僕もなんとかお父さんの背中に隠れ、外の様子をみようとした。男が迷彩服を纏い、ライフルを構え持ち、いつでも打ち込める態勢でリビングにいる僕らに照準を合わせている。しかもその男は髭を生やし黒のゴーグルをしていて、表情はまったく分からない。
初めての家族以外の人間は、僕にとって特殊な感情を芽生えさせた。得体の知れない人間からから感じる不安な感情は、いったいこれは…。
そうだ、これは恐怖だ。前に読んだフロイトとかいう人物の本、不安やら恐怖のことが書いてあるのを思い出していた。自分の感情を見つめてみると、すこし冷静さを取り戻してきたのか。「不気味なもの」からの対象の喪失が不安を源泉として恐怖があるとか書いてあったのを思い出した。すると、喪失するのは僕らだという恐怖となり、あの人間に撃たれてしまえばモニター内の家族関係を絶つということによる恐怖だ。それだ。

どうすればいいんだ。男は銃を構えたままリビングに近づいて来る。お父さん、お父さん、って音源の壊れた音楽のように僕は繰り返していた。いつもゲームばかりしている呑気な父親だけど今、目の間にいるお父さんの顔は違っていた。恐れの向こう側を見ているような目をして、視線の真っ直ぐさと強さを感じる表情に僕は一瞬、時間が止まっていた。お父さんは、お母さんと姉さんがガタガタと震えて寄り添っている姿を振り返り一見すると、窓の男を覗きながら語り出した。

「みんなよく聞けよ。あの男は、遠隔家族の人間を捕獲するハッカーのハンターだ。
遠隔家族に一度必ず襲う人間狩りという現実。この日が来てしまったか。奴を倒せば、我々の平和な生活は取り戻せる。しかし、それが出来れなければ我々は永遠に家族という構成員での生活は消滅してしまう。だが、大丈夫だ。俺がどうにかする。この時のために作戦は練っていたからきっと上手くいく。お前たちは知らないだろうが、我々には拳銃が一丁与えられていたんだ。しかも、玉は一発しかない。俺が外に出て男を引きつけて打つ。どんな状況になっても信じろ、俺を信じろ」
そう言うとお父さんは、自分の部屋に戻り銃口の短めな拳銃を片手にやって来た。
「お父さん、お父さん」僕たちは、それ以上言葉が出なかった。
するとお父さんは、窓を開け外へ飛び出す。

ヴァーン

大きな銃声が呆気なくお父さんに響く。

「お父さん」

僕らの呼びかけは悲鳴に変わった。
もうすべて終わった。僕らの家族は消滅することを覚悟した。男はお父さんに近づいてくる。うつ伏せに倒れているお父さんを蹴飛ばして、カラダを仰向けに転がした。
その時、奇跡が起きた。

ヴァーン

お父さんの腕が空に向かって挙がり、握られていた拳銃から銃弾が放たれた。男は頭部を大きく後ろに仰け反らせながら倒れた。僕は何が起きたのか分からない。
ただ、お父さんは生きていて、男が倒れたということだけだ。

そして、お父さんは「ヨシャー」と雄叫びをあげながらリビングに戻って来た。僕がいったいなにが起きたんだ、とお父さんに興奮して言った。

「ああ、外へ飛び出して撃たれた真似をして倒れただけだ。奴らは人間収集が専門で、必要以上にカラダを傷つけないよう無駄撃ちはしない。まずは撃った後の獲物の様子を見にくると予想したんだよ。まあ、この日がいつか来ると思い、撃たれて倒れる練習は散々していたからなあ。みんな知らないだろう」

その達成感は、苦笑いと微笑みが相まっているような表情に出ていた。
お母さんと姉さんはお父さんに駆け寄り抱きついた。涙を流しながら、心配したと訴えていた。お父さんは「だからどんな状況になっても俺を信じろ、って」と、勝ち誇ったように言っていた。

これで僕たちの遠隔家族の平和な生活は取り戻すことができた。なんか、お父さんばっかりがカッコいい感じだけど、僕は強いお父さんを心から尊敬している。僕もお父さんのように強くならなくちゃ、って。


終わり
いやㅤつづくかも!


なかなか面白かったでしょ
そりゃ 僕のフィクション小説だから
読んだら幸せになるのさ
だってㅤ僕たちの家族は遠くにいても繋がっているから

#小説 #詩

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君のために僕へ

thread
いつの間にか

君のためにと書いていた詩

だけど大切なことを忘れていました

救われているのは僕で

だいじにしたい君を思いながら

自分を応援していました

感謝しています

詩を書いていられることに

君に


#詩

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守破離の離(しゅはりのり)

thread
何のために詩を書いているなんて
そんな壁にも詩を書いてしまえば良い

安定は求めないように
自分の世界を終わらせないよう
冒険を忘れず閃きの絶やすことなく

ひとは完璧を求めようとするかもしれないが
矛盾した言葉の中にこそ真実があったりする
隙のない詩など一瞬の爽快感しかない
言葉の咀嚼を繰り返すことが出来るような詩は
言葉を超えた言葉にあるのかもしれない

風景ㅤ心情を表現する時
魂を焦がすことだけは忘れてはいけない
誰が書いたものかもわからない詩なら
誰かが書けば良いのだから

自分の考えていることしか表現は出来ない
器を大きするしかないのだろう
見えているもの
見えていなかったひとの思いを感じ
自分を見つめるという冒険心で
考えを深めて行くだけである

画家でも音楽家でも詩人でも
そのひとが握った道具を使い表現する
たまたま我々は詩であって
拘ることは自由と開放を実感すること

だから詩を書くなら
詩への執着からどれだけ離れられるかだ
カタチではないだろう

何のために詩を書いているなんて
何のために生きているって考えるようなもの
答えを探すなど意味を持たない

今までの詩作から離れて行くという独創を求め
自分の生き方を見つめる時が来た
#詩

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わたしは49歳

thread
わたしは想像し過ぎたのかもしれません
膨らめば楽しい世界を描けて
楽しませることが出来ると思い
一生懸命になればなるほど
手に届く景色が見えなくなりました

10代の頃に読んだ『ぼくは12歳』
紙飛行機の表紙を再びめくってみると
忘れていた純粋の原点がありました

いつからだろう
読んでもらうために詩を書き始めたのは

読者あっての詩ですから
進む方向を間違ったというわけではありません

だけど気が付いたのです
わたしの深いところにあるわたしらしいこころ
そこへと集中を向けなければ行けないのに
サービス精神が邪魔していたことを

私は思い出したのです
表現は外へと広がるのではなく
見逃しそうなちいさな場所に佇み
きちんと目を開いて見ようとすることだと

この歳になっても
12歳の岡 真史 君に学んでいます
わたしがわたしらしく詩を書くために
素晴らしき師はいつも
はにかんで教えてくれます

#詩

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枯れるほど生きて

thread
もうㅤいいでしょう

そんな声が聞こえると
紅く染まった葉が落ちてきました

尽くした生は美しく輝いて
風に身をまかせて流れて行きます

僕たちも夕日に紅く染まり
流れて行くのですがやはり違うのです

染められても自ら染まってはいない
枯れるほど生きていないということです

枯れなくてはいけないのです
紅い輝きが喜びを与えるまでは
言ってはいけないのです

もうㅤいいでしょう

なんて

#詩

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Backspace

thread
僕が僕でいっぱいになり
窮屈で苦しいのです

僕から僕を抜くことは
とうてい無理なことでしょうか

早くしないと
僕に僕がいっぱいで
破裂しそうなので焦っています

ぎゅうぎゅう詰めで

僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕

こんな感じです

僕に僕が消せるでしょうか

それとも誰か僕を消してくれるでしょうか

それって君という消しゴムってことはないですよね

そんな都合のよい消しゴムがあるわけも……

僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕
僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕僕君


僕君

#詩

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なか身

thread
ぼくの入れものはにんげん

だからにんげんをしています

小石の入れものは小石

大きいぼくはいらいらして

小石をけとばします

ぼくが小石だったら

かなしくなって涙がこぼれます

ぼくの入れものはにんげん

ゴンッとかたまって

ちょっとだけですが

小石のきもちがわかりました


#詩

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30℃の秋

thread
30℃の秋


ㅤㅤㅤㅤㅤ枯葉が舞い蝉が鳴く

ㅤㅤㅤㅤㅤ蜻蛉は眼鏡を忘れ歩行して

ㅤㅤㅤㅤㅤ夏の幻か

ㅤㅤㅤㅤㅤ秋の引っ込み思案か

ㅤㅤㅤㅤㅤそれとも僕にある矛盾なのか


#詩

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預言カフェ

thread

誘われ
ガードを潜り
かるい上り坂には憩いの香り
疑ってみようか
委ねてみようか
一杯のコーヒーに

お客へ預言のサービス
スマートフォンの音声アプリ
録音のスイッチをオン
預言者はスマートフォンを片手に語りだす
このカフェでは神からのお告げを
反芻することができる

疑いの欠片
コーヒーに入れたつもりが
もうすでに預言者の旋律が風景となり
その道を私は歩いている


貴方は今の長く続けてきた行いを
完全にやり遂げてはいませんが
他なる場所へ出向き新たな開拓すべき行いにも
力を発揮する時だと主は申されています


預言者は言葉のパズルを広げ
私は想像のピースをはめ込む

都合の良い発想を色合いとして染める
仕事とは別の他なる場所
私が表現者として描くことを指しているのか
詩の世界に躊躇なく没頭して良いということだろうか

その先へ
手のひらで促し預言者は導く
錆びかけた鍵穴に未知への光を差し込み
ドアの向こうに見える新たなる世界を想像して

後味の良いコーヒー
香りに促され進める気がして

#詩

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雑記っ。『詩は元気です☆』

thread
詩のブログを始めてもう二ヶ月になろうとしています。きっと、読んでくださる方が、いらっしゃると思い詩を書きアップし続けています。ブログの管理機能には、訪問者の閲覧数がグラフで表示され、それを見て励みにしています。アクセス数は一万件を越えていまして、これがどのような数字なのかはよくわかりませんが、それだけでページをめくられていることに驚いています。ほんとうに、ありがたやありがたや! 訪問者数は一日に多い時で三十名様、平均二十五名様といったところです。少しブログのことを調べたのですが、訪問者数のことをユニークアクセス(UU)とかいうんですね。ユニークはおもろいではなく、「重複のない一意」とか「固有の」という意味になるようです。ちなみにアクセス数は、ページビュー(PV)なんですね。

ネット詩誌『MY DEAR』 で週に二度ほど詩をアップしていましたが、最近はそちらで免許皆伝をいただきレギュラーメンバーとなりました。レギュラーメンバーは、その道のプロとでもいうのでしょうか、詩人と名乗れる方々がいらっしゃります。投稿された作品にレギュラーメンバーが評者となり、丁寧で励みになる評をもらうことができます。このように作者へ、これほどエネルギーを注ぎ評が出る掲示板はないと思います。評者の方々は、詩を愛しているのでしょう。ぜひ、ご興味のある方は投稿されると詩の上達、表現力アップは間違いありません。感性も磨かれますよ。が、厳しいことも指摘されることもあります。それは愛のムチなのでどんどん打たれても大丈夫。私もたいへん評者方々にはお世話になり、「この作品は、如何なものですかね」といわれながらも真剣な評をいただき、詩がさらに楽しくなりました。個性を活かして書けるようになった気がしています。いつか、恩返しがしたいものです。まあ、私はまだまだ発展途上詩人でありまして、詩人などとは自分からは名乗れません。たぶん、一生ですけど。それで、いいんです。それが 、いいんです。

さてさて、まとまりのない「雑記っ」になっているようですが、これからは世間でなんとなくアンダーグラウンド的な詩の世界を、恐れ多くも私が元気な世界となるように、こちらの『詩は元気です☆」から盛り上げていきたいものです。それから詩に関することで、どんどん外へ出て行こうと思います。具体的な構想はないのですが、詩に関するイベントへ参加したり、著名な詩人達にもアクセスしようなんて。とりあえず、詩の講習会で講義する詩人に詩の世界を盛り上げるためにどのようなことを考えているか質問をして、その答えをヒントにしようかと思っています! 他力? いえいえ、相乗効果を狙っています!

いや〜、これを書いていまして盛り上がってしまいました。この記事を読んでくださった方は、盛り下がって…………。それは、怖いので考えるの、やめよっ!

失礼いたしました。。。
#雑記

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僕のような僕の歌

thread
僕をここにおいて
あなたを誘うから

前振りなしですが
歌ってしまいます

その先を進んでも
閉じてしまっても
一向に構いません

君の自由があって
僕の自由があって


表現者の気質には
戯けてのサービス
そんな精神が必要
自分をさらけだす
楽観が好きなこと

悲しみを悲しみで
哀れを哀れだけで
歌ってはいけない

そこには柔らかい
強さを宿していて
傷だらけの姿など
見せてはいけない

君がために歌うは
さらりさらりした
僕の惜しみなき声

さあ、僕を歌おう
さあ、君へ歌おう


#詩

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ごきげんようㅤわたしが自由です

thread
若き日はわがままの混じった私でした
束縛からの解放しか考えられず
監禁された世界にはいませんでしたけど
どうしても手かせ足かせが見えていました

でもㅤ今の私は自由です

学校が社会が世界が不自由と思うなら
私のように自由になれるのです
どんな時もどんな場所でも
不自由を知った者だけが
自由になれる資格を得たということです

不自由と嘆けば嘆くほど確実に自由へ向かいます
それはすでに自由への発想が膨らんでいるのですから
自由について考えれば考えるほど
今まで見えていなかった
自由が見えてくるから不思議です

えっㅤこんなことが自由だったとは
まさかㅤ自由がこんなカタチで

具体的にどのようなことが自由なのか
伝えることは止めておきましょう
劣化した自由になってしまうので

でもヒントだけ
自由は不自由からの脱出ではなく
不自由の中にすでに咲いているかもしれませんし
これから咲くかもしれません
あなたが私の自由なのかもしれませんし
私があなたの自由なのかもしれないということです

そうです
私はこれからも自由な
誰にも奪うことのできない自由なのです

#詩

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コーヒー

thread
黒い香りに時間が止まる

記憶を遡ることのない
魔力をもつ苦味は
精神の行きたい方向へ誘う

赤く甘い実を
いったい誰が焙煎したのだろう

アラビアの医師か
エチオピアの山羊飼いなのか

この偉大なる発見は
どれほどの時間を止めてきたのだろう

会話もいらない

静かな空間にカップとソーサーが
カチッっと鳴れば
過去も未来も香りに消されてゆく
此処にいる実感だけがあり得る

足を組み
テーブルに肘をのせ
そのひと口に
わたしは一枚の絵になる

#詩

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背後文字占い『字念屋』 「水」「月」(連載もの11)

thread
いらっしゃいませ
こちらに段差がありますので
お気をつけくださいね
本日はお寒い中のご来店
ありがとうございます

膝を痛めていらっしゃるのですか
こちらへお越しになるのも大変でしたね
この椅子で大丈夫でしょうか

はい
ゆっくりとお掛けください

そうですか
悩まれていることは特になく
ご自身の中核文字に興味がお有りになるのですね
かしこまりました
それにしてもお髭がとてもダンディですね

髭にはこだわりをお持ちなのですね
お似合いですよ
それでは中核文字を拝見します

見えていますよ
とてもきれいな中核文字と
その周りにも趣のある背後文字があります
「水清ければ月宿る」
中核文字は清く澄んだ「水」
そして「水」の中核文字の上には
「月」の字念がひとつ浮いています
幻想的に月が「水」の中核文字に映っています
このような絵に描いたような
素晴らしい背後文字を見たことはありません
できることなら写真に撮ってお見せしたいくらいです
私だけがとても得をした気分です

「水」が中核文字のあなたは人びとを
あらゆるアプローチで幸せにできます

心に潤いを与える水
それはあなたの笑顔であり優しさです

争いごとに熱くなる人びとがいれば
冷静になるために水を流すような正す心

そしてあなたの生き方も流れに身を任せ
自然体でいられるという「水」は素晴らしい中核文字です

「月」の背後文字は「水」との組み合わせとなり
「月」を中核文字に写すことにより
客観的にご自身の心の状態が「水」より見ることができます
とても理性的でかつ堅実に人生を歩んで行けます
とても羨ましいほどの組み合わせの背後文字をお持ちですよ

短所ですか
そうですね
強いていえばご察知のことかもしれませんが
世の中には「油」という中核文字をお持ちの方もいらっしゃいます
もしそのような方と接する場合には気をつけてなくてはいけません
「油」の中核文字の方が興奮されている時に
「水」の中核文字の方が関与されますと
パチッと跳ねて大変なことになります
そのような時は「油」の方には近寄らないことです
そっと見守って「油」の方がお冷めになられてから
助言されることをお勧めします
普段は「水」の上に「油」が浮いて
それぞれの立場を重んじることができ
いい関係を保つことができます

それはですね
「水」の中核文字をお持ちなら
直感で「油」の方はお分かりになりますよ

なるほど
やはり過去にそのような方がいらっしゃいましたか
それは災難でしたね
でも後で笑えるくらいだったのでしたら
それはそれで終わり良ければのイベントでしたね

ありがとうございます
有意義な時間を過ごされたとおっしゃていただけると
私も『字念屋』を営んでいてよかったと思います
お言葉をありがとうございます
楽しい時間を過ごさせていただきました
またお越しになってくださいね
では本日はこれくらいに致しましょうか

そちらの段差をお気をつけください
お身体を大事になさってくださいね
ご来店ありがとうございました

#背後占い字念屋の詩

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共働きの子育て

thread
雨の中
熱のある我が子を
濡らさないように抱っこして

保育園で熱のある子は預かってはくれない
そして、独身の上司に
「どうにかして、出勤しなさい」
そう言われ通話が切られる

悔しさから吐き出す言葉は
「お前にだけは負けねえよ、絶対。
お前みたいに小さい人間にだけは、ならねえよ」
だった

上の子を保育園に預け
熱のある下の子を抱っこして
電車を使い実家へ向かう

「母ちゃん、悪い」
「あいよ」
母はそう言って孫を抱っこする
俺はその言葉にどれだけ救われたことか

共働き
そりゃ自分たちが選んだ道だけど
違うよな
子育てもままならぬ
この社会の風潮や対応はおかしい

でも
進んでいかなくちゃいけない
この試練が俺を父親にしていくのだ
無理やりに思い込ませた

そんな日々が続くと
精神より先に身体がダウンしてしまう
けっきょく
病院で点滴ぶら下げ妻に負担をかける

ちくしょう
こんちくしょう

何年ぶりの涙だろう

しかし
俺はこのことで学ぶ
家族を守る
それは権利を主張することも大事だと
「子どもに熱があるので、出勤は出来ません」
はっきりした態度で
仕事を休もうが
上司にどう思われようが
与えられた年次休暇は使う
そんなあたり前のことをどうして躊躇していたのだろう
もう体裁なんて関係ない
どんどん主張しなくちゃ良くならないだろう
この社会

それから二十年近く経ち
共働きの子育て環境は相変わらず改善されていない
待機児童(保育園の入園を待たされる)
兄弟で違う保育園に通う
まだ問題は山積みだ
改善を願う

お母さん、お父さんたちが
子どもを保育園に送り迎いする姿
懐かしい気持ちと相まって
頑張っているな
そんな声を掛けたくなるんだ

#詩

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thread
青

青く
海から
空へと繋がり
僕にも青が反射する
誰もいない砂浜を歩いていた
それは僕の中にいる誰かを探しているようで
生きていることさえ怪しいほどに僕は青く染まりながら海と空の間を行く

#詩

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背後占い『字念屋』 「 楽」「拒」「願」「天」(連載もの10)

thread
ようこそ
いらっしゃいませ
あら
お電話の声ではわかりませんでしたが
高校生のお兄さんかな

そうですか
どうぞ
こちらにお座りになってください
大丈夫ですよ
無理に話をしようとしなくても
まずはリラックスしてくださいね
男性は占いに興味のない方が多いですけど
こうして来店いただけると嬉しいです

そうですか
お友だちからのお薦めで電話をいただいたのですね
字念屋はいまだにホームページなどは開設していませんので
人伝いにご紹介していただき皆さまには感謝です
お友だちによろしくお伝えくださいね
ごめんなさい
話が長くなってしまって
それでは
あなたの中核になる文字から見ていきますね

そうですか
そうなんですね

はい
あなたに見えている文字は
楽しい
「楽」の文字が見えています

自分の世界で楽しむことができ
何をするにしても想像豊かなオリジナルティで
ひとが驚くようなことをしてしまう
魅力のある文字をお持ちです
しかし
この中核をなす「楽」の文字が
とても萎んでしまっていますね
そして「拒」こばむの文字が
肩の上に重くのっています
その手で払い避けようとしている対象は
ずばり
ご両親ですね
「願」ねがいの文字が
「楽」の重石になっています
今まで勉強を楽しくしてきましたが
より良い進学という両親の願い期待に
耐えらなくなってきたのですね

まだあなたはとてもピュアなこころの持ち主なので
文字の向こう側がよく見えます

大丈夫ですよ
どうぞ
ハンカチをお使いください
涙は恥ずかしいことではありません
今まで
あなたは頑張ってきたのですね
その努力は決して無駄にはなりませんし
知識というのはいつしか自分を助けてくれたり
励ます知恵となりますから
どうぞ
前向きに気をお持ちください
それと
ご両親のことはそんなに拒まないで下さいね
あなたの将来のことを真剣に考えてのことですので

しかし
あなたの人生は高校生とは言え
これからは自分自身で切り開いて行って欲しいですね
あなたの「楽」の中核をなす文字をお持ちの方は
世間では秀でていらっしゃる方たちです
それを活かさなくてはもったいないと思います
あなたは勉強に関しても楽しめます
今一度
原点に戻り
学問の面白さを味わっていた頃に戻り
親の為ではなく
自分の為に好きな分野から手をつける

いうのはいかがでしょう
ちなみに
あのアインシュタインですら
学校の勉強はできなかったようですよ
それで
舌を出したアインシュタインの有名な写真がありますよね
そこからあなたと同じ「楽」の中核文字が見えているのですよ
これって珍しことで
写真から念字が見えてしまう
アインシュタインはとても強い「楽」の文字を持っていたのですね
そして
あなたも素晴らしい「楽」の文字をお持ちなのだから
大丈夫ですよ
きっとご両親もあなたの「楽」による生き生きとした
姿を見たらわかってくれるはず
あなたの将来はとても明るいことは間違いはありません

そうですか
そうおっしゃってくださると
わたしもほっとします
学校はあなたの小さな社会
気持ちの持ちようではやはり楽しいところになります
卑屈になったらなにもかも楽しめない
「楽」を念じれば今までと違う景色が見えてきますよ
家に閉じこもってばかりだと
心身ともに悪い文字が入りがちです

「天」
すなわち空をご覧になられると
「楽天」というあなたにとっては相乗効果になる
気分転換になりますよ
これお勧め
お試しくださいね
それにあなたには良いお友だちもいらっしゃるから
楽しい日々が待ってますよ

ご丁寧にお礼をいただき
有難うございます
だいぶ表情がほころびましたね

そうですか
それはよかったです
また
こちら字念屋に気軽にお越しくださいね

はい
靴べらどうぞ

あら
青空に月が浮いています
とても楽しい空ね

本日は御来店誠に有難うございました

#背後占い字念屋の詩

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片影

thread
君の面影
路傍の花と重ねてしまう

その花に手を添えようとして
僕は躓く

君は笑う

夜に隠れてしまう君は
笑い声だけを残し
僕の抜け殻を揺さぶる

拙い
I love you.

返事のない
Me too.

それでも君は
咲き消せない
僕の花

#詩

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紙ひこうき

thread
涙に濡れた紙ひこうきを
なるべく遠くに飛ばしましょう

力を抜いて
どこまでも どこまでも
そんな気持ちで
そっと

そしたら
ひとびとは浮き沈む
紙ひこうきを見て

がんばれ
がんばれ
だいじょうぶだよ
みんなが見守っているよ


声をかけてくれます

街をひと回りした紙ひこうきは
やがて
やさしさを持ち帰ります

幸せの紙ひこうきは
なるべくきちんと重ねて
宝箱に入れましょう

幸せでいっぱいの宝箱
開けてみれば
宝物はきれいに並べられ
キラキラ笑顔も輝きます

#詩

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俺の居場所

thread
最近なんだか疲れすぎて……

夜中に眠れず近所を歩き出せば、
やはりおなじみの公園へたどり着くことになってしまう。
ほかに行くところはないのか。
いや、それすら考えることも面倒になり、
自分の中にある鬱蒼とした
つまらない俺をコンビニのゴミ箱に捨て公園へ向かう。
「なんか、嫌な感じがするもの、入っているぞ」
と、ゴミ箱を覗くアルバイトの兄ちゃんの声が
遠くから響いて聞こえてくる。
「ごめん、ごめん。
家庭のゴミ、いや、自分のグロテスクを投棄してしまった。
帰りにたくさんの買い物をして行くから許してくれ。
まあ、そんなことを言ってもアルバイトの兄ちゃんには
売り上げがどうだとか、関係ないよな」
と、ぼそぼそと長いひとり言。

公園は大好きだ。
なぜ好きか。
ひとりになれた感が心地よく、自分がここにいる感が満載だからだ。
孤独を今宵無く愛したい時がある。
じゃあ、部屋の中ではダメなのか。
ああ、ダメだね。
そこは俺の存在が濃すぎて、
自分のニオイにむせて他人になってしまうからダメダメ。
えっ、自分が他人って矛盾しているよ!
君はそう言うかもしれないが、
自分なんて所詮は他人、君が俺なんだからさ、何も恐れることなんてない。
僕のはじまりは君で、君の終わりは僕なんだから深く考えないことだ。
簡単なことだからさ。
感じればいいんだよ。

「くそっ! ここは、俺の席だぞ、どけよ!」
なんてことだ、ベンチならいくらでもあるのに、
どうして今日に限ってここに昨日の俺が座っているんだよ。
こいつは他人の自分だ。俺という他人で、昨日の俺だ。
いったい、どうすればいいんだ。
昨日の俺は、今日の俺の怒鳴り声などまったく怖くない。
すべて俺の考えなんてお見通しなんだからさ。
なら、昨日の俺を脅してこの席を奪い取るにはどうしたものか、
ん〜、
なんだかごちゃごちゃ世界に突入しているじゃないか、
おいおい。
得体のしれない、予想もできないものを人間は恐れる。
昨日の俺も人間。
例えば、どろ〜ん、
みたいに幽霊系で、昨日までの俺にはない
身につけたものはないだろうか。
ないな。
ん〜、かなりのインパクトがなければ、
昨日の俺、追い出し作戦は成功しないだろう。
そうだ真逆だ。
今までの俺のぐうたら自分からは考えられない、
なんだか熱い人間になればいい。
そうすれば、こいつは何を考えているんだ、
訳のわからない危ない奴だと逃げ出して行くだろう。

「あなたがここから消え去らないと、お尻ぺんぺんお仕置きしちゃうわよ!」
スネ毛ぼうぼう、内股スタイルで可愛く言ってみた。
「もう一回、言ってくれ。スマホで録音させてくれたら、消えてやるよ」
昨日の俺は目を輝かせながら言った。
「ああ、そうか、わかったよ。あなたがここから消え去らないと、
お尻ぺんぺんお仕置きしちゃうわよ!」
「あれ、録音失敗。もう一回!」
「あなたがここから消え去らないと、お尻ぺんぺんお仕置きしちゃうわよ!
「やっぱり、動画にさせてくれ!」
「おう、ノってきたぜ。あなたがここから消え去らないと、
お尻ぺんぺんお仕置きしちゃうわよ!」
腰に手をあて微笑む俺。
「オーケー、いいの撮れたから退いてやるよ。
ほら、座れよ。
しかし、お前、最低だな。
いったい何者だよ、まあ、どうでもいいや。
ごきげんよう」
昨日の俺は、消えて行った。
真逆作戦はなんだか一応成功?!
「あなたがここから消え去らないと、お尻ぺんぺんお仕置きしちゃうわよ!
う〜ん、癖になっちゃう」
新しい俺、発見。意外と今夜はいい日なのかもしれない。

やっとひとりになれた。
随分と疲れたようだ。
俺は昨日の俺が嫌いで、昨日の俺フェチじゃないということだ。
収穫、収穫。
「おい! 君は今、俺のことを見ているんだろう。
これだと、ひとりって言えないんだよ。
ああ、そう。
ええっ、俺のことを見てないって君は言うけど、
おもいっきり見ているじゃないか、俺のことを!」
なんて、突然、大きな声で話してみる。
反応なし。
間違いない、俺はひとりだ。

灰色の空、黒い雲、それは叙情的なただの夜空。
俺にとっては最高の陰日だ。
目立たぬようになるべく消えることに努める。
隠の癒しに浸るのが俺のステイタス。
まず、カラダを消してみる。
これがなかなか難しいんだ。
イメージ的には、空気をたらふく吸い込んで
カラダを薄めていくという作業。
これを取得するのに三年かかった。
まあ、俺じゃなきゃ一生無理な話だが、
最近は手軽に姿を消す方法、見つけたから教えてやるよ。
「ザ・馬鹿になれる実」だよ。
紙に「カバなバカはカバ」を上下、左右を逆さまに書く。
書き順も逆から書く。
それで、書いた紙をなるべく小さくして丸めて飲み込むんだよ。
この時のコツは、
小さく書いて、紙も小さく、なるべく飲み込みやすくすることだ。
もちろん、水は必須だよ。
でも、これ、俺の専売特許だから勝手に製品化したら、お仕置きだぞ!
ああ、話しそれた。
そんなんでカラダが消えるんだよ。
あっ、水を忘れた。
まあ、俺はベテランだから水なしで頑張るか。
「ザ・馬鹿になれる実」を飲み込む。喉、痛っ。

あとは意識をなくすことなんだけど、これも難しい。
成功率三十パーセント、って言うところだろうか。
深呼吸をして、豆腐の数を数えるんだよ。

「豆腐が一丁、豆腐が二丁、豆腐が三丁目イエイイエイ、
豆腐が四丁目の階段を上って、豆腐が五丁、豆腐が六丁、
豆腐が七丁八丁九官丁、豆腐が十丁、豆腐が十一丁、
豆腐が十二丁丁夫人、豆腐が十三丁、豆腐が十四、、
豆腐…とっ……と………くうっ…がっ
ぐっ、くうっ〜〜
がっ、くうっ〜〜〜
けっけっけ、くうっ
んがっ、くうっ〜〜、ふぅ〜〜

〜〜うっがっ、ああ、あああ、あああ、あっ

なん、なん、なんだよお前、昨日の俺じゃないか!
なんで、さっき消えて行ったじゃないか。
それに俺は、姿に気配も消していたじゃないか、
なんで声掛けられたんだよ、俺の姿が見えるなんて、
いったいお前は何者なんだ!」
「普通に見えていたし。
お前は、ただ居眠りこいてる馬鹿か、死にたい馬鹿か、
なんでもいいから、4Kの最新映像が撮れるスマホを持ってきたから、
さっきのやってくれよ!」
「はい? はい?
……俺は、俺は、ただひとりになりたいだけなんだよ、
あなたがここから消え去らないと、
お尻ぺんぺんお仕置きしちゃうわよ!
お尻ぺんぺんお仕置きしちゃうわよ!
お尻ぺんぺん…お尻り……
お、し、り!」


ふんがっふふ!
#詩

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勇敢なラガーマン

thread
弾めばどこへ行ってしまうのか
予想もつかぬボールのように
番狂わせの邁進
弱小と言われたチーム
ブレイブ・ブロッサムが吠えた

ワールドカップ
下馬評では必敗と予想されたジャパンチーム
だが積み重ねられた世界一の練習量

悔しさと夢を追う強さはすべてを覆した

その強さは
並大抵の努力から生まれたものではないはず
チームに携わるすべての者たちの
スクラムは強く硬かった
ジャパン・ウエイを走り続け
誇り高いラガーマンへの称賛は止まない

恐れに打ち勝ち
ドンキホーテのように体当たり
今このグランドで当たっては砕け
それでも這い上がり痛みを超える男たち
渾身の一撃は勇敢な結晶として
散りばめられた

ラガーマンの理(ことわり)
それは我々に勇気と夢を与え
揺さぶられた魂は自分の進むべき場所へ
圧倒的な説得力で背中を押してくれた

有終の涙に我々は少しも朽ちることなく
全身全霊で闘うブレイブ・ブロッサム
その輝きは我々の心の中で咲き続ける

白と赤のボーダー
胸にはチェリー・ブロッサム
我が国の誇りは永遠に

#詩

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インナーチャイルド

thread
だから
おばあちゃん子はダメなのよ

小学校の先生はとても残酷に
私を暗いところに追いやった
クラスメイトも私を避けはじめ

悔し涙で家に帰れば
我慢しなさい

仕事に疲れた母が言う

祖母は
そんな理不尽な

学校へ向かおうとする

それを止める母

父の存在を知らぬ私
自分の感情を抑え込もうとする毎日
祖母だけが私の救いだった

一番辛い時に
母から自分を守ってもらえなかった悲しみは
色褪せやしなかった

時は流れ
私も大人となり
母親になっても
心の傷は消えはしなかった

どうして
私をあの時
助けてくれなかったの

初めて母に問う

母は言葉を失い
なんてことを言い出すの
そんな表情をしては
私の求めている言葉は聞けない

ごめんなさい

その一言で何もかも許せるのに
なぜ
私に寄り添ってくれないのだろう
母だから心から愛したいのに

癒えない心の傷
そこに
そっと手を添える母を
私は待ち続けている

#詩

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僕へ

thread
疲れた
辛い
綴ってみれば
遠ざかるどころか近づいて

光がこんなにも
わざとらしく感じては
曇ってしまうばかり

倒れそうな風の中で
僕は僕を忘れたくて仕方ない

でも
なくなってしまえと思えば思うほど
輪郭は深く掘られていく

僕というカタチから
逃げようとすればするほど
追いかけて来る

逃げようとすればするほど
惨めになるばかり

逃げようとすればするほど……

#詩

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君の涙を知っている

thread
君の涙を知っている
iPadで絵を。。。
#詩

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わたしはナナである。ちゃんと名があるわ!

thread
わたしの名前はナナ。

「七番目に生まれたから、ナナにしよう」

ご主人のジュンボが安易に付けた名前。お母さんは初めての出産で九匹の子犬を産み、その七番目に生まれたのがわたし。もし、八番目に生まれたらどんな名前に……。渋谷に座っている犬と同じかしら? それとも……、えーと、エイト? ハチべぇ? 考えるだけで、ぞっとするわ。やっぱり、七番目に生まれて良かったみたい。

わたしたち兄弟は、お母さんのおっぱいを飲んですくすく大きくなったわ。元気にお部屋で遊び回るようになると、いろんな人たちが訪れてわたしたちと遊んでくれたの。上手に抱っこしてくれるお姉さん、気持ちよく撫でてくれるおじさん、それに一緒に走りまわる子どもたち。とても楽しく過ごしていたわ。

だけど一匹ずつ兄弟がそのひとたちに連れて行かれ、最後はわたしだけになったちゃた。そんな落ち込んでいる時にすごーく、にぎやかっていうか、うるさいというか、そんな家族がわたしの前に現れたの。ゴジラみたいな子どもがふたり、「かわいいー」とチュッチュッしてくるママさん、そしてとぼけた顔のパパさん。
 
その家族にピピッときたの。その瞬間、「ねえ、ねえ、このわんちゃん連れて帰ろうよ!」と、とぼけた顔のパパさんは言った。そして、この日からわたしはこの家族の一員。そのとぼけた顔のパパさんは、ご主人となったわけ。 

ご主人はママさんからも子どもたちからも「ジュンボ」って呼ばれていたの。わたしより犬みたいな名前でしょ。だけどジュンボがいなかったら、わたしは散歩に行けなかったかもしれない。わたしは体重が三十八キロの大型犬で力が強いから、嫌いなカラスや猫を見つけると勢い良く引っぱってしまい、散歩はママさんや子どもたちでは手に負えないみたい。 
 
わたしをコントロール出来るのは、やはりジュンボしかいない。自転車でわたしをうまくリードして、二キロぐらいは気持ちよく走らせてくれる。雨の日だって、散歩から帰るとタオルケットでわたしの全身を丁寧に拭いてくれる。気持ちよくて、そんな時にわたしはとっても幸せを感じるわ。
 
だけどわたしがジュンボの帰りを待っていて「ただいま、ナナ! ぷっはー」と、酒臭い息を吹きかけられた時は散歩をあきらめろ、ってことらしい。もう、ジュンボたら!

そんなジュンボとの忘れられない想い出があるの。わたしはグルメで鼻が良いから、お家にある美味しいものを我慢出来なくて……

「あれっ、ここにあったカステラは?」
 ママさんがそう言った瞬間、わたしは叱られると思ってジュンボの足もとに隠れたの。
「僕たちは知らないよ!」と、子どもたち。
「えっ、カステラなんてあったの」と、ジュンボ。

すると、「嘘でしょ、あれは青山さんからいただいた老舗のカステラで、三千円もするのよ。信じられない。ナナ! それも箱から開けて、許さないわよ。ジュンボの所に助けを求めてもダメよ!」と、ママさんは真っ赤な顔をして怒ったわ。

「まあ、ナナの届くところに置いとくからだよ。なあ、ナナ」と、ジュンボ。
「ジュンボまでナナの見方になって、もう」

ふっー、ありがとうジュンボ。ごめんなさい、ママさん。

そんな感じで、ジュンボはわたしのことはあまり叱らない。だけど、一度だけものすごい剣幕で怒ったことがあったの。それはある朝の話。ジュンボといつものように散歩から帰ってきたの。ジュンボはわたしの飲むお水を換えて、餌のドライフードを入れてくれたわ。それからジュンボは珍しく自分のお弁当をキッチンで詰めていたの。お弁当からはウインナーの匂いがして、わたしはドライフードよりもそのウインナーが、気になって仕方がなかった。

ジュンボが洗面所へ顔を洗いに行くと、思わずわたしはその匂いに誘われてキッチンに近づき、流し台に足をのせてお弁当を覗き……

もう、どうしてもわたし我慢が出来なくて、そのお弁当のおかずもご飯もぺろりと食べてしまったの。そこにジュンボが……

「おい! そりゃ、ないだろう! ナナ! 小遣いが少ないから時間もないのに弁当を詰めてんだよ! 出て行け! すぐに出て行け! 家から出て行け!」
 
それはすごい剣幕でジュンボは怒って、わたしの首を引っぱり玄関から放り出したの。あんなに怖いジュンボは初めて。しっぽは引っ込むし、わたしはもうこのお家を出て行かなくちゃと思ったわ。

そして、たまたま家の門が開いていたから、悲しい気持ちで出て行ったの。だけどわたしの居場所は家族のいるお家しかないと思っていたから、遠くへ行けなかった。けっきょく、通りを挟んだ斜め向こうのスパーマーケットの入り口でちょこんと座っていたの。
 
しばらくするとジュンボとママさんが家から飛び出してきて「ナナ! ナナ!」って、叫び出したの。いつもだったら「ナナ」って呼ばれたら、しっぽを振って近づいて行くんだけど、その朝はお弁当を食べてしまった反省と、ジュンボが怖かったショックでそこを動けず、ふたりの様子を見ていたの。

ジュンボは自転車に乗って散歩コースを捜しに行ってしまうし、ママさんもキョロキョロしていたけど、スパーマーケットの前にいるわたしには気がつかない。

そして、ジュンボが自転車で戻ってきて心配そうに「いた?」と、訊くと「いない?」と、ママさんが首を振っていたわ。
「でも、遅刻しちゃうよ」
 ジュンボは情けない顔をしていたわ。
「そんなこと言っている場合じゃないでしょ」
 ママさんは少し呆れた顔。
「そうだよな。ナナが居なくなったら、俺……」
「とりあえず、探しましょ」
 その時、ママの視線がわたしの方へ向いたの。
「あっ、ナナ! そこに居たの!」
 ママは叫んでわたしを指差したわ。
「えっ、どこだよ!」
 ジュンボは興奮して叫んだの。
「ほらそこ! 自動ドアの横よ!」
「ほんとうだ! おーい、ナナ! そこで待ってろよ」

ジュンボはすごい勢いでわたしの方へ走ってきたの。わたしはまた怒られると思ったけど、「ごめんよ、ナナ。俺が悪かったよ。出て行けなんて言って。ナナ、ナナ・・・」と、ジュンボは抱きついて、涙を流してわたしを許してくれたの。

その時、この家族の一員になってほんとうに良かったと心から思ったわ。もう食べ物の誘惑には負けないって決心したの。
 
……数日後。

「あれっ、昨日のどら焼き知らない?」と、ママさん。
「僕たちは知らないよ!」と、子どもたち。
「あっ、ごめん。今回は俺だ」と。

でも、とばけたジュンボはわたしの大好きなご主人よ。 
#小説

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君に聞きたいことがあるんだ

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自分が思っているほど
ひとは僕のことは思っていない

みんな自分のことで忙しいから

そして
僕は君のことばかり考えている

僕にとって
都合のよい君
都合のわるい君
けっきょく想像の君に胸がチクチク

それなら話しかけてみよう
嫌われたっていいじゃないか

それが君の感じる僕なのだから
僕にとって君は自由であって欲しいから

始まらなくては終わりもしない

さあ
勇気をだして聞いてみよう

僕は君のことが好きで
もっと仲よくなりたいと思っているけど

君は僕のことをどう思っている?

#詩

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