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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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“ # ” のついたタイトルはツイッター詩(140文字以内)

広辞苑を旅する

thread
一歩一歩を味わいながら
進んで行こう言葉の旅
三千ページ先まで道は続く

前回に一周した時は若かった
第五版時代
つめかけのない辞典
睡眠を促す言葉にパンっと
辞典が息を吐き出し閉じる

目が覚めれば
どこを旅していたのか
歩いてきただろう道を
ペラペラとめくり現在地を探る
旅は不便がつきものだった

先を急ごう
この調子だといつ旅が終わるか分からない
だけど
さほど進まないのがこの旅の特徴

あ行
「愛」
親兄弟のいつくしみ合う心。広く、人間や生物への思いやり。

「淫乱」
みだらな行いをほしいままにし性的に乱れていること。

おいおい
ここは長居してはいけない
帰ってこれなくなってしまう

か行

「我執(がしゅう)」
自分だけの小さい考えにとらわれて離れないこと

さ行

「3K」
きつい、汚い、危険な仕事。

5Sって言葉もあるよな
整理、整頓、清掃、清潔、躾
どっちも息苦しい感じだな

「残夢(ざんむ)」
目ざめてもなお残る夢心地。

いい夢だと幸せだな

た行
「闘詩(とうし)」
詩を作って互いにその優劣を争うこと。詩合(しあわせ)。

こんな言葉があったのか
詩で負けたらそれこそいい詩が書けそうだ

語彙というガイドは様々な景色を見せてくれる
初めて会う者たちとのコミュニケーション
素晴らしい体験ばかりだった

しかし
この旅は一年を越えると
特急列車の車窓から
通過する駅名が分からないような
味気ない旅を続けていた
途中下車のぶらり旅もせずに
歩くことも忘れて

二年が経ち
やっとこの旅は終わった
思わず「ん」と大きな息を吐き出した

それから二十年くらい経っただろうか
また無性に言葉の旅に出たくなった

第六版
今度はアプリというチケットを購入
いつでもどこでも旅が続けられ

ブックマーク(栞をつけて好きな言葉を集めたファイル保管)
カラーの景色
音声ガイド
動画での案内付きだ

ああ
快適な旅

それに
歳を重ねたからだろうか
言葉が自然に染み込んで行く

ただ
老眼が眼鏡を外させPadを近づける
なんとも霞んだ景色が気になるが
最高の旅になりそうだ

そして
この旅を終えたら
日本を越えて世界へ出よう

まずはオックスフォード辞典の旅だ
“ time ”
という概念だけで何十ページもあるらしい

日本の十九倍(I〜XX)
そんな壮大な景色が見られるらしい
とても楽しみだ

いやいや
英語は
This is a pen !
初級レベルだったのを忘れていた

やはり国内を満喫しよう
言葉の旅はまだ始まったばかりだ

#詩

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ないしょの平日

thread
まるいテーブル

雲をのせたカフェ・ラテ

窓の向こうはスーツがながれ

ごめんなさいを楽しむ

ゆったりとその雲は落ちてゆく

カウンターの向こうでは食器がはずみ

ジャズの音色が沁みてきて

ネクタイをカバンに詰め込み

いつもとちがう雲を

飲み干さないように

僕はこの時を止めてみた

#詩

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わすれもの(息子が十一歳の時に書いた詩)

thread
ぼくは 変だ

遊ぶやくそくは 覚えているが

学校の宿題は 十分くらいで

わすれてしまう



ぼくは 変だ

遊ぶ持ち物は 覚えているが

学校の持ち物は 五分くらいで

わすれてしまう



ぼくは 変だ

連絡帳に書いたものも

一分ぐらいで

わすれてしまう



ぼくは へんだ

だから

学校を勉強するところと

わすれないようにしよう

#詩

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紅く

thread
何故にそんなに紅い秋
雲も、家並みも、人々も

染まりたいから
染まっている

おなかの中にいた頃の
母親に包まれているように
紅く染っては……

やさしい紅よ
やわらかな気持ちになり

やさしい紅よ
むかし、むかしを語り始め

やさしい紅よ
ほんとうの僕を思い出させて

#詩

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忘れないで

thread
小さな風をおこし
君は走りぬけてゆく
その無邪気な微笑みと
まっすぐな瞳を忘れないで

自由な翼が折れて飛べなくなっても
君の澄んだ想像力さえあれば
目的地にたどり着くからだいじょうぶ

君は素晴らしい
微笑みの持ち主だから

君はやさしい
こころの持ち主だから

どうか
その瞳の輝きを忘れないで

#詩

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秋のパァッカ、パァッカ

thread
枯れ葉が舞って
秋のパァッカ、パァッカ

プルッ、プルッ
プルップ、プルッ

大げさな句読点の鼻
ふくらませては得意げだ

潤んだ瞳に誘われ
たてがみあたりを叩いてやった
彼は喜んでいるのか

プルップ、プルッ

たぶん
そういうことだと思う

憧れへ進み続ける走りは
風景にしっくりと染まりながら
秋を心地よく感じさせてくれる

すこしくらいバランスを崩しても大丈夫
信頼という安心があるから

パァッカ、パァッカ
枯葉は舞い僕は微笑みながら

パァッカ、パァッカ
彼の幸せも弾んでは伝わってくる

さあ、もっと先へ
どこまでも、どこまでも、どこまでも
走っていいんだよ

#詩

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壮大性理論Ⅱ 『俺たちのルーツ編』

thread
えっ
生命の誕生が地球からでなく
彗星からだって

宇宙の博士さん
今日の講義もぶっ飛んでいるなあ
俺たちの祖先は海からだと思っていたけど
どうもそれは違うという理論が有力らしいよ

それがさあ
時速60,000キロで太陽系の果てから
飛んでくる彗星に俺たちの起源があるらしいよ
もう
なんてこと言っているんだよ博士!
そんな感じで聴いていたんだけどさ

まず
60,000キロの速さってどんなの?
スペースシャトルが28,000キロっていうから
うーん
全然わからないくらい速いってことだね
それで
どうして太陽系運動会で一等賞の彗星が
俺たちの起源と結びつくんだよ
あまり嘘っぽいこと博士が言うから
この講義をBGMに寝てしまおう
そんな衝動に駆られたんだ
だけど
どんな風に博士が作り話を続けるのか
興味があったからけっきょく
全部聴いたんだけどね

講義には人間って凄いなあ
そう思える話しもあってさ
その超高速の彗星に人工衛星を着地させ
吹っ飛ばされないようにしながら
情報を地球へ送ったりするんだって
やっぱり人間のやることもなかなか凄いじゃん

それでね
この理論の裏付けとなる物質があってさ
それが
彗星から確認されたアミノ酸ってわけだ
これはね
地球にあるアミノ酸が彗星にもあるってことは
彗星が地球に衝突したから
生命の起源に必須なアミノ酸は彗星から来たという
仮説が立てられるわけさ
ふふん
今の俺
博士っぽく語っていたでしょ
もうこの辺の話しになったら
こりゃ博士の作り話ではなさそうだ
そんな感じで耳はダンボになっていたよ

そして
この起源の理論は研究者の中では
けっこうスタンダードらしいよ

凄いじゃん
人間
俺達ってさ
地球人?
彗星人?
う〜ん
じゃあ彗星と地球のハーフなのかい
なんか今までの地球人という括りすらなくなっちゃって
こうなるとさあ
肌の色や生まれた場所くらいで差別する
人種差別なんてなくなるんじゃないか
ねえ
そうだろ
俺たちみんな太陽系の雑種なんだからさ

それにしても博士って
彗星ぐらいぶっ飛んでるよなあ
想像も出来ないことばかり
掘り出して行くんだからさ
スケールがデカ過ぎの話で
俺も今回ばかりはぶっ飛んだよ

ほんとうに
今回の講義は最高だったよ
俺の成績の悪さなんて関係ないってくらい
ぶっ飛んでいたよ

えっ
レポート?
もちろん出すよ!

#詩

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風に吹かれ

thread
風に吹かれ

よく詩に出てくるフレーズ
同じ言葉を綴ってもひとそれぞれの
風への趣きには違いがあり
感受性にも違いがある

風の中へ
僕がやさしく手をさしのべ
エスコートをしているだろうか

風に魅力があり
退屈をさせてはいないだろうか

風には哀愁があり
独自の世界を創っているだろうか

その風の中で
君の喜びを満たすことができるだろうか

#詩

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葉蓋点前

thread
タンㅤタン
タン
タンㅤタンㅤタン

水指に萩の緑が艶る
柄杓の背で水面を掃き
清らかな水を釜へ垂らせば
一掃した日常を
色づけてゆく雨の音

シャッㅤシャッㅤシャッ
シャッㅤシャッㅤシャッ

茶筅通しは
ゆっくりと ゆっくりと
水に馴染む音
侘び寂びの扉は開かれる

炭から奏でる練香の
昔々に遡る喜び

床(とこ)の額紫陽花
今の色
梅雨を楽しむ雲心地

抹茶を溶く器に
浅葱色の薄手
金継ぎされた青磁平茶碗
受け継がれる茶の精神
砕けても七転び八起き

茶碗をまわし
無地にもある表裏
弧を描き
静かに飾る顔合わせ

正客様
一服
目を閉じ
味わう時の旅

梅雨良しとㅤ語り繋げよㅤかたつむり

結構なお点前で

夏釜の広き蓋
閉じる扉は少し開けたまま
湯気は雲となり雨となり
梅雨を愉しむ茶の憩い



*お点前(おてまえ)
*水指(みずさし・釜に水を足すための器・水を入れておく器)
*柄杓(ひしゃく)
*金継ぎ(きんつぎ・割れた陶器の修理を金〔接着材料〕で行う手法)

#詩

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釣られびと

thread
今夜は揺れるなあ

東京タワーのてっぺん
いつもながら座り心地が悪い
今夜も座布団を忘れる

上弦の月は
俯瞰する景色をほんのり淀ませる

何が楽しくて
光になってあっち行って
こっち行って
迂回しているのさ
そんな狭いところで
何が見えるというのかい

ストレートネックは
君たちの進化なのかい
下ばっかり見て
自然から遠ざかる変異は退化だよ
こっちの世界では
笑われているぞ
デジ小僧って

さてさて
今夜は何を釣ろう

そうだな
名誉を餌に
勘違いなヤツでも釣ろうか

それとも
ダイヤモンドを餌に
空っぽのヤツでも釣ろうか

そうだ
今夜は幸せを餌に
不幸なヤツでも釣ろう

うん
そうしよう

幸せを餌に釣糸を垂らす

ああ
なんだよ
今夜は全く餌に喰いつかない

そんな訳はないはず
地上を這って生きているヤツらが
幸せなわけがない

受験では失敗し
安給料でいつも腹減っていて
きれいなお姉さんに声かけシカトされ
怪我して身体の調子が悪くて

かつての俺のように
不幸なヤツばかり
地上にはいるはずだ

なぜ
釣れない

俺の作った疑似餌が悪いのかい
かなり完成度の高い餌ができたはずなのに

俺のクオリティが下がっちゃった?

まあ
いいや

他の餌で
笑えるヤツを釣ろう


あれっ

なんだこれ

目の前に湯気を出したコロッケが登場

うーん
これは
俺が地上で子どもをしていた時
母さんが作ってくれたコロッケに間違いない
この香り
この形
この色

ああ
あの頃は
弟と鬼ごっこしていただけで
楽しかったよな

お兄ちゃん
お兄ちゃん
って
あいつも可愛かったなあ

まあ
とりあえず
このコロッケをいただくとするか

いただきまーす


ウオッー

引っ張られてるー

いったい何が起きたんだー


あらっ
釣れたみたい
不幸な男

こいつ
どんだけ不幸な顔しているのよ

気持ち悪る〜

逃そう
っと

さよなら〜

ああ
メチャ
気持ち悪る〜

やっぱり
不幸な男
って
最低〜

#詩

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姥捨街

thread
立ち竦む私

顎から
指先から
垂れる滴はやがて繋がる
カラダが漏斗になり
その垂直な流れは水溜りをなす
表面張力を超えて無意味に拡がる
流れ着く果ては
水かさが一向に増えぬ海への虚しさ

止まぬ雨の中
私の絶望と真逆に向かう母が行く
雨粒が曲げた腰を打つ
其処には惨めさなど無い
母の行き先は明確

足を滑らし母は蹲り
なるがままに雨に打たれている

最後の孝行と母を背負う
軽い筈のその身体
しかし
その重さに狼狽える
次第に私の器は耐えきれず
毛細血管に沿って罅(ひび)が走る

私の苦悩を察し
母は自らの足で雨に流されて行く

やがて
雨は紅く染まり
母を無いものとした



(介護疲れでの事件、自殺総数に占める高齢者の割合の上昇。行き届かぬ福利、行き届かぬ精神)

#詩

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俯瞰座禅儀(ふかんざぜんぎ)

thread
邪念ㅤ邪念 ㅤ邪念
邪念を渡る橋はなく
立ち止っては孤立無援(こりつむえん)

ならば
此処に坐り

消せぬ己の鬼
対峙の恐れに臨(のぞ)めば
ありのままの己に習う

己を観ずにひとは観えず
舞うひとを観て己は観えず
己を観入ってひとを観る

ただ
此処に坐り
己の仏を掌(てのひら)に
命脈を保ち心身脱落

浄土に坐る蕾ひとつ
救い手の花びら八方開き
自由を齎(もたら)し悟りの一輪

此処に坐り
己を照らし世を照らす
禅の道は浄土への道



孤立無援 / 三省堂・実用日本語表現辞典より引用
…仲間・味方だれもおらず、助ける者もいないさま。自分だけで戦う様子。

心身脱落 / 三省堂・実用日本語表現辞典より引用
…道元の用語。身と心の束縛から自由になり、真に無我になりきった悟りの状態。

#詩

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ゆとりある寝坊

thread
とても明るい

いつもの朝だというのに
あれっ、家族がみんな起きている
んっ、こりゃ寝坊か

目覚ましのアラームが鳴る前に
起きるようになり数年が経っていた
時間をセットしない日もちらほろ

油断の隙に躓いてしまった

いやいや、それでも遅刻はしない
いつも職場にはかなり早く着いている
寝坊を一時間しても大丈夫

なんせ、歳を重ねるたびに
何事にも咄嗟には動けなくなるから
早め早めの行動をするようになる

しかも、眠りの質がおちて
浅い眠りと早起きが進んでしまうのだから
疲れはたまっていく一方だ

今回の寝坊はよく眠れたということで
たまにはいいじゃないかと納得

そして、慌てるほどの寝坊でなければ
ちょっとしたイベントでいいもんだ

ひとりでの朝ごはんの静けさもなく
そこには朝の賑やかさがあり
子どもらがあれがない、これがないと
朝らしい朝は活気があった

仕事の下準備ができないのは
気持ちが落ち着かないけれども

行ってきます
行ってらっしゃい

そんな朝の始まりは
頑張っている自分への些細な見返り
だけど、大きなやる気になるのだから

明日からは三十分の寝坊をすることにしよう

#詩

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騒なき詩人(ぞめなきしじん)

thread
人が見る背景を消し
俗世界を脱け出す

言葉を捨て
暮らしを捨て
葷酒(くんしゅ)山門に入るを許さず
煤けた馴れ合いの衣を剥ぎ取り
裸の表現者に微塵の躊躇はなし

芸術の道具など要らない
言葉以前の世界で叫びの匂いを感じ
赤子になった全身からは唸りだけが発する

空間の揺さぶる振動は魂を燃やし
塵灰(じんかい)となった生き様
その浮遊した足掻きは風に飛ばされ
詩人は跡形もなく歌い切る




葷酒山門に〜
…葷酒は、心を乱し修行の妨げになるので、寺の門内に持ち込むことは許さない。禅寺の山門の脇の戒壇石に刻まれる言葉。(デジタル大辞典引用)

葷酒
…仏教用語。葷と酒のこと。葷とはねぎの類に属する植物をいい,これらは刺激性が強く臭気があるため,酒と同様に仏教の出家修行者には禁じられている。
(コトバンク引用)

#詩

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ガラスをのぼるネコ

thread
びっくり。。。 詩の記事でない... びっくり。。。
詩の記事でないけれど……
ハナはカエルネコだったか!?
うちの猫、ガラスをのぼっていったんです!
#雑記

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子どもの頃の電車

thread
子どもの頃の電車
木製の床に油
その存在感のある匂いは
黒く、てかてかしていた

おじさんは
あたり前のようにタバコを吸い
シートはぽこぽこと
焦げえた穴がちらほら

風天の寅さんみたいな
酔っぱらいが叫んで
こっちに来るなよ
こっちに来るなよ
子どもの私は祈った

扇風機のある車両だと
首振りに合わせて
円を描いては
くるくる回っていた

がたん、ごとん
揺れては車内に響き
すれ違う電車には
ガラスが割れそうだった

ドアに腕を挟まれても
走り続けて行く電車
知らないおじさんたちが
よいしょ、よいしょ
助けてくれた

ああ、いつからだろう
電車でどきどきしなくなったのは

ああ、いつからだろう
電車でわくわくしなくなったのは

#詩

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こすもす。。。。○

thread
こすもす。。。。○
パットで絵を描く。
それ、マイブーム!!
#雑記

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from now on

thread
Just a 13.
Just a 14.
Just a 15.
Just a 16.
Just a 17.
Just a 18.
Just a 19.
Just a 20.
Just a 21.
Just a 22.
Just a 24.
Just a 25.
Just a 26.
Just a 27.
Just a 28.
Just a 29.
Just a 30.
Just a 31.
Just a 32.
Just a 33.
Just a 34.
Just a 35.
Just a 35.
Just a 36.
Just a 37.
Just a 38.
Just a 39.
Just a 40.
Just a 41.
Just a 42.
Just a 43.
Just a 44.
Just a 45.
Just a 46.
Just a 47.
Just a 48.
Just a 49.
The poetry is fine from now on.

#詩

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レロレロミックス

thread
休み時間
ナイロン弦は張り巡り

コロン、トロン、ポロン

教室に逃げるツワモノ集まって
先生は
校庭に埋まるサンダル探している
教壇からハートの涙
代わりにピエロが配って

拍手、拍手、拍手の竜巻
覗きに来た二丁目のゴンさん
潜り出す

やったねゴンさん
脱出成功うれしいね
では
また明日会いましょう

それでは
ピエロからの連絡事項

幸せ黒板が
がっくりチョークと結婚
美化委員の副班長よ
ご祝辞を

あの
あの
あのはあのでも
あのあのはあのなのだから
あのときあのしたあのはあのでしょう
おめでとう!

拍手、拍手、拍手のレインボー
キレイに包装されたのは四丁目のバンさん

惜しい惜しい
鐘が鳴りすぎたから
日の丸弁当の梅干しは返却オーライ

はい、はい
出っ歯で叩くピエロの汗
水しぶきのチャイムを鳴らしたら

ドスコイ
パン、パン、ドン、ドン 、ドン

発車!


では
教科書の65ページを開いて
問2の因数分解を
ん〜
誰にしようかな
そこの外ばかり見ている齋藤
前に来てやってみなさい
授業態度が悪すぎだな
いつもボッーとして
お前の将来は心配だよ
ほら
早く前に出て黒板に書きなさい


黒板さん
チョークさん
ご結婚おめでとう!


何を書いているんだ
どうかしているんじゃないか

………大丈夫か齋藤
顔が真っ青だぞ
保健室に行って来い


拍手 拍手 拍手の蜃気楼
縦に横に斜めに刺さったのは三年二組の齋藤さん

ほい、ほい、ほい

ほい

もうちょいで
月から太陽生まれるよ

先生のサンダル
笑い出す

飲み込んでは吐き出す
ピエロの舞
蛍の陰を追いかけて
踊りだす教室の合言葉
日替わり号令

レロレロピー

#詩

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拾得おじさん

thread
ちょっと
そちらのお兄さん
どうでもいいやを
落としましたよ

なんだよ
わざわざ拾ってんじゃねえよ
どうでもいいから
捨てたんだよ
たくっ
面倒なおっさん

まあ
そう言わずに

おいおい
勝手にポケットへ戻すなよ
だからさぁ
あっ
どうでもいいや以外に
なにか入れやがったぁ
あれっ
のですね
とりあえず
すみませんでした
こんなところにどうでもいいやを捨ててしまい
なんてことを僕はしてしまったのでしょう

大丈夫ですよ
お兄さんは知らないだけです
どうでもいいやは
どうにかするさに変換されます
それにわずかですが
「前向きいらっしゃい」を
ポケットに入れておきましたから

おじさんのおかげで
前向きになれる気がします
ありがとうございました

いえいえ
こちらこそ
お節介なことをして失礼致しました
力まず焦らず
前向きで進まれてください
ではごきげんよう

親切にありがとうございました
ごきげんよう



ちょっと
そちらのお嬢さん
ゆるせないを
落としましたよ

#詩

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秋へ

thread
秋へ
あれっ、紅葉する前に落葉………
お許しを。。。
#雑記

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詩は元気です ☆ 宇宙発信

thread
絵のアプリで遊んでいます!? 絵のアプリで遊んでいます!?
最近は、アプリでいろいろなことが出来るのですね。。。
#雑記

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穏やか記念日

thread
世界が僕らを知らなくても
神様は見てくれているね
こんな清々しい日々を
与えてくださるのだから

疲れ果て倒れ込んでも
明日の夢を見ようと
手を繋ぎ転がっていたね

陽だまりの幸せ
君に伝える言葉が見あたらず
美しい花を探しに街へ

「なにかのお祝いですか」
花屋のお姉さんは微笑んで

「なにもないですけど
強いて言えば穏やか記念日です」

僕は恥ずかしくらいの花束を抱え
商店街をぎこちなく歩いている
喜んでもらえるだろうか

たいしたサプライズではないけど
幸せの言葉を花束にかえて

「はい、穏やか記念日に花束を」

君は胸を浮き上がらせると
花びらを涙にぬらして

#詩

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背後占い『字念屋』 「迷」(連載もの9)

thread
こんばんは
ようこそ字念屋へ
すみませんでした
わたしの都合で遅い時間のご予約になってしまって
どうぞお入りください
遠慮などいりませんのでお気楽に
こちらへお座りください

そうですか
ひと月ぶりに外出されたのですね
ありがとうございます
こちらにお越しになるのも勇気がいりましたね
それにしても
あなたの長い黒髪は素敵ですね
顔立ちも女優さんみたいに整っていて
羨ましい限りです
はい
それでは背後文字を見ていきますね

見えていますよ
「迷(めい)」まよいですね
とても個性的な中核文字です
十字路の真ん中で足を止め
どちらへ進もうかといろいろと迷走し
さらに米粒のようにたくさんの事象に心を揺らされます
奥深い中核文字をあなたはお持ちなのです

迷いの中で苦しいだけのように思われますが
そんなことはありません
この中核文字をお持ちの方は
哲学者や宗教学者に多いのです
簡単に答えを出してしまうような
生業には向いておらず
何度も何度も四方八方に分岐する道を
歩き続ける強さを持ち
その経験からひとびとにあらゆる道を提示することができる
素晴らしい中核文字の持ち主です
「迷」という字念はどなたにもあります
あなたの場合はそれが中核文字になっていると言うことです

そうですね
迷いは悪しきものと思われていますが
わたしはそれをとても残念に思います
迷いに向き合い
今まで生きてきた暮らしの中で磨いた精神のセンスと
想像力を働かせて迷いを打破することにより
なお人間力を育むことができますから

さらにその先を行く
人間としての生き様を問うての人生
このような生き方は最高に人間らしいと思いますよ
「迷」の中核文字をお持ちでないと
そんなことは到底できません
とても魅力的な中核文字です

大丈夫ですよ
あなたは自分が思うほど弱くありません
いずれ無数の迷いの枝を揺らし
迷いの枝を遊ばせるくらいになりますので
ご安心ください
迷いながらも大木へと成長を続けます
間違いありません

そうおっしゃっていただけると
わたしとしてもたいへん嬉しいですね

また
こちらへお越しください
ご一緒に迷いながら
お互い成長して行きましょうね

それでは
本日はご来店いだだき
誠にありがとうございました

#背後占い字念屋の詩

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どうか

thread
どうか
僕を生かしてください
詩を書いていたいのです

どうか
この傷ついた頚椎
これ以上に神経を刺激しないで

今日も手が痺れては
いつまで指が使えるのだろう
なんて考えてしまう

手が使いものにならなくなったら
足を使えばいいじゃないか

しかし
最近は足の痺れも増している
足も使いものにならなくなったら
口を使えばいいじゃないか

もし口も使いものにならなくなったら

その時は心に書けばいいじゃないか

どうか
私に詩を書かせてください

どうか
私を生かしてください

どうか

どうか………

#詩

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感動なき詩

thread
感動を与えない詩ばかり
書き続けて三十六年
特にひとに読まれることもなく
吐き出さずにいられなかった言葉たち

詩の掲示板をきっかけにして
読者を気に掛けての詩作

詩を読んで感動したこともないのだから
私が詩を書いて感動を与えられるわけもない

感動を与えることができないのは
私の人間としての中核が歪んでいるため

この問題は終わらない
私の今までの生き方や考え方を
全て否定できないと答えは出やしないから

もうそんなことはできないし
自分をそこまで否定したくない
それならまた私だけの詩でよいと思う

だが、まだ未練がある

今までの人生で私は詩を書くことで
折り合いをつけながら
なんとかここまで生きてこれたのだから
この有り難い詩の元気だけは伝えたい
なんとか伝えたい

今、君の詩に足りないのは
「感動」と言われ
スタートラインからも下がった状態

だけど私には揺るがない意地がある
そのまま後ろ向きで走り続けよう
なにも見えずに転んでしまっても

それが私のスタイルなんだろうし
そんな生き方しかできない

だから、感動なんてクソ食らえだ
私はそんなもののために詩は書いていない

#詩

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止まらぬ雨

thread
太陽を見たのはまだ子どもの頃
あの頃は温暖化の過程を終え
超温暖化へ進み
冬でも三十度を超える暑さだった

インターネットで年配の方が書き込む
季節感があった昔の話を
実体験のない私は知らない

冬に雪が降り
雪だるまをつくったとか

秋には紅葉が綺麗だったとか

春には桜が咲いて華やかだったとか

私が画像でしか見たことのない景色を
幸せそうに語っている

唸るような暑さで毎日のように
道端でひとが倒れては死んでしまう
室内もほとんどエアコンが効かない暑さで
カラダを溶かしてしまうような日常は避けられない
夜に外へ出られるくらいだった

そして
私が十ニ歳の時だった

首都圏を中心にゲリラ豪雨が降り出した
何時もと違っていたのは
激しい雨が緩やかになっても止まなかったこと
降り続く雨は水かさ増し
今では「東京沈没」と言われるようになった

もう十五年も雨が降り続けている

この雨で首都圏の気温は下がり続け
超温暖化以前の気温になり
あの唸るような暑さからは逃れた

しかし
人びとは雨に埋もれた街から
陸のある地方へ移住の地を求めた

それからも私は水との戦いであった
来る日も来る日も雨音を聞き
降り続く雨を観察してはデータをとる

孤独な勤務を言い渡され
高層ビルの五十階にひとり住んでいる
月に一度はヘリコプターで食物が運ばれるが
無人島に暮らしているようなものだ

私は来年度もこの勤務の継続をすることになった
自ら望み契約を更新

家族も雨の被害で失っていた
私の生きる意味はこの雨の正体を知ること
もうそこでしか生きる気がしない

雨具を装着し屋上に上がり
気温を測り
風の向きを調べ
水かさを測り
雨のサンプルを採取

この得体の知れない現象に
私は取り憑かれているのだろうか
答えぬ答えだけを求めながらも
私は今日も生きている

#詩

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学窓の一枚

thread
校庭の羅針が迷走
体育着に吸収する襷
時間を掘るシューズ

鳴き続ける蒸発の言葉
新奇さもないポエム
黒板の穿孔した辛苦

エッジのずれた折り紙
偏向する脱出の準備

凸凹の机上を乱舞
汚れた指で螺旋と鋭角
黒光りのコサイン
鋭いほど嬉々なる興奮

生命線から教師の粉
包囲するニヒルな微笑

無地を想起する四角形
シュールな嘆願書
握られた折り目の哀訴
教室の死角に挿入

裏庭で衆望の焼却
黒煙が変化した紙飛行機
無垢への希求
カラスが咥える行方

#詩

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背後占い『字念屋』 「 子」「風」「観」(連載もの8)

thread
どうぞお座りください

はい
さっそくあなたの背後から見えてきました
「子」の文字ですね
子といっても子供の子ではありません
子は「一」と「了」からできています
すなわち「始め」と「終わり」
人生の尺を表しています

そして
あなたの中核になっている文字が

「風」ですね

とても強く見えてますよ
あなたの一生は風の如しとでも言いましょうか

風は軽いため容易く表情を変えることができます
変化しやすいことが特徴

あなたは感情の起伏が激しく
吹かなければ存在を消すほどですが
そよ風の時もあれば
台風の時もあるわけです

その性質上
ひとに影響を与えやすい字です
なかなか扱いの難しい字ですね

けれど「風」を操ることができれば
百人力なのです

それには「観」の文字が必要となるでしょう

ただ見るのではなく
感覚を働かせて自分を観なければなりません
自分を観ることによって
状況に応じた対応が上手にでき
もともと持っている「風」の表現力で
周りのひとを魅了することができます

しかし
あなたにはまだ「観」の文字は見えませんね

素敵な武器を持っていても
活かされていないう感じです

「観」の文字を念ずること
お勧めします

あなたは周りのひとにとって
心地よい風になれることは間違いありません

自分の風で相手を包み
それを喜ぶことがあなたにはできるのです

おや
「観」の文字薄っすらと出てきましたよ

あらまあ
「謝」のしゃするという文字も見えてます

私を包む風が吹いていますね
とても心地よいですよ
お察しくださいましてありがとうございます

本日は『字念屋』にお越しくださり
誠にありがとうございました

#背後占い字念屋の詩

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猫のハナが「V」サイン?!

thread
「ハナです」 「ハナです」

こんなことがあるのだろうか。パソコンの画面には「v」の文字がひとつ。

朝からを三十編の詩を推敲、校正していた。データもとりあえず、ディスクトップへ保存し、上書きをまめにしながら作業。さあ、印刷をしようと思ったが、ひと息つこうとコーヒーを淹れに台所へ降りた。そして、コーヒーの匂いに癒されながら部屋へ戻る。すると、猫のハナが液晶画面(タブレット型PCにキーボードを付け)を歩いていた。「おい、ダメだぞ!」抱え込んで床に降ろす。

さて印刷、印刷。プリンターのUSBのコードをパソコンにつなげる。そして、画面を見る。

おーい
詩がなくなっているぞ
どこ行った

慌てながらもコントロールとZキーの同時押し

あれっ
戻らない
いったいどうしたんだ
猫が歩いただけで普通は消えないよな

頭を抱え込み
もう泣いてしまいたいくらいショックだった

そして、冷静になってパソコンの画面を見ると


V


の文字がひとつ………


ビクトリーなのかーい!?


部屋を出て行くハナの足どりが軽く跳ね上がっていて、勝ち誇って見えるのはいったい………

とほほっ


この事象を分析する。今後のために

ハナがパソコンを歩き出す→
コントロールを踏みつつAボタン→
バックスペース→
上書き(フロッピーマーク)
→V

これは可能だろうか?
ほぼ、ありえない気がする。ああ、わからない!!

………もう考えるのはやめよう。最初からやり直しだ!
データが消える話はよくあるが、このパターンはないだろう
もう悲し過ぎて僕


泣いちゃう!


⚪︎二時間前の実話⚪︎
#雑記

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誤字脱字……

thread
普段はiPadでPagesのアプリを使い詩の入力しています。打ち込んだ字も綺麗だし、使いやすくお気に入りのアプリ。しかし、使いたい機能がなかったりします。自動文章校正機能や縦手書きがなかったり。日本語で詩を書くならやはり縦書きとは思いますが、横書きに慣れてしまうとこれもありかなあ、そう思うこの頃です。

自動文章校正機能があれば誤字脱字をけっこう見つけてくれますが、Pagesにその機能はありません。まあ、私は詩作後に何度も読み直し校正し、ブログへ投稿後もチェックはしているから大丈夫。なんて、思っていたのですが。先日、詩を紙に起こすことが必要になり、その作業を……

詩作ファイルをメールで送り、その文字入力をパソコン上でワードへコピペ。自分のパソコンがないので、家族に借りるのですが進化したワード機能を使いこなせず、いやあ参った、参った。
話は逸れますが、昔(25年前ぐらい)に98ノートというノート型パソコンを使っていました。文字入力には、一太郎と東海リクエストというソフトを使い文章を書いていました。一太郎に限っては、フロッピーを5枚入れ換え起動させていたのでたいへんです。まだ、ハードディスクがなかったのですから、今では考えられないですね。その頃は、ワープロが主流でした。文豪ミニなんて言うのが流行っていたのでは。

すみません、話を戻します。ワードに入力した詩を見ると、何やら赤線が文字の横に罫線として引かれていました。誤字脱字です。いや〜、それがけっこうあるんです。びっくり。というか、思い込みというのは怖いもので、声を出して詩を読んでもスルーしてしまうのですね、誤字脱字。自分の能力がないと言えばそれまでなのですが。散文詩などで多いのは、やはり二重主語ですかね。句読点内の文に主語が二つ。そう言われれば、違和感ある文になっていますね。

誤字脱字があると詩はとても景色を濁してしまうことになります。あってはいけないと言うのは、一般的な常識でしょう。しかし、これはあくまでも個人的な私の考えなのですが、他の方の作品を読んで誤字脱字を発見すると、安心するのです。完璧に近い詩より、誤字脱字がある詩の隙から自分の感情が入りやすいのです。上手く説明できないのですが、誤字脱字が人間らしく感じて作者が身近な存在になるからでしょう。だからと言って、読み手のことを考えると推敲を怠ってはいけないのですが、やはり誤字脱字は完全撲滅は無理でしょう。校正のプロでもスルーしてしまうのですから。なので、私個人ではある程度の誤字脱字があっても仕方ないかな、と思っています。まあ、私の詩は誤字脱字が多すぎですので、もっと注意して行かなければなりませんが。

なので、使用しているPagesの編集機能に縦書きと文章校正機能を追加して欲しいと思っているこの頃です。
#雑記

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秋の朝

thread
皮膚に少しの緊張
秋がやってきた

溶けてしまいそうな暑さは
もう思い出の風になり
肩、肘、膝あたりから
入ってくる心地よいひんやり

さら、さら、さらりん

落ち着くでしょう
そんな秋の声が聴こえる

葉っぱの鈴がしんみり
我にかえる声になり
駅への道のりさえ
さすらいの旅になって

日々のひたむきに寄り添って

さら、さら、さらりん

秋はがんばりましょう
と、囁きます

さら、さら、さらりん

もちろんがんばりますよ
と、答えます

#詩

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忘れないで

thread
小さな風をおこし
君は走りぬけてゆく
その無邪気な微笑みと
まっすぐな瞳を忘れないで

自由な翼が折れて飛べなくなっても
君の澄んだ想像力さえあれば
目的地にたどり着くからだいじょうぶ

君は素晴らしい
微笑みの持ち主だから

君はやさしい
こころの持ち主だから

どうか
その瞳の輝きを忘れないで

#詩

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悲しきゴジラ

thread
我々の豊かな暮らしへ
原子の力は明るく応えてくれた

目に見えないその存在に
愛着がわく具現物が欲しかった

だがお前の力は
我々を脅かす存在になった

ゴジラよ
今まで我々の味方だったはず

なぜ
共存を拒むのだ

なぜ
暴れるのだ

破壊し続けながら進化を遂げる
その生き方は悲しみへと進む産物であった

愛情なく生まれた怒り

そして今
被害を食い止めるため
冷却により自らの手でその動きを止めた

ゴジラよ
お前をつくり上げたことすら
間違っていたのだろうか

ゴジラよ
冷たくなったお前を見ると
虚しき中を愚かさだけが暴れ出す


#詩

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詩千屋

thread
さあ さあ
いらっしゃい
いらっしゃい
今日はとびっきりの詩が入ってるよ
そこのお嬢さん
湿気た面していたら
イケメンも振り向かないよ
北海道から入荷した
この『恋の成就記念日』を読んでみな
新しい恋が始まるよ
読まなきゃ損、損
さあ さあ
読みねえ
読みねえ
ここの詩はみんな
金なんて要らねえよ
ほら
持ってけ泥棒

そうかい
ありがとうよ

うれしいねえ
毎度あり


いらっしゃい
いらっしゃい
叙情詩に叙景詩に叙事詩
新鮮な擬人法の散文詩もあるよ
そこのお兄さん
難しい面していたら
旬を味わえねえよ
この『蜘蛛の糸のハンモックの上の初冬』を読んでみな
とびっきりワイルドに魂を焦がせるよ
読まなきゃ損、損
さあ さあ
読みねえ
読みねえ

そうかい
ありがとうよ

お客様は神様です
毎度あり


さあ さあ
いらっしゃい
いらっしゃい
本日最後の作品だ
残り物には福があるよ
この『晩餐の毎日』を読んでみな
身も心もスカッっと元気で
明日の活力になることは間違いねえ
おっと
そこの仏頂面の社長さん
サービス サービス
読まなきゃ損、損

さあ さあ
読みねえ
読みねえ

あいよっ
毎度あり

これにて完売
明日も新鮮な詩を
お待ちあれ

毎度

#詩

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階段をおりれば

thread
タタン タン タン
ピアノの黒盤を飛ぶように

だって
あなたの笑い声が教室に響き
しあわせがひろがって

あなたはわたしの名前を呼んで
英語の教科書を見せ
これっ
なんて読むの
って

ただ
それだけなのに
それだけでない思い
胸が痛くなって

いつも夢に向かっているあなた
たいそうな夢もないわたし

だからかもしれないけど
伝えることもできないアイラブユーを
夢みてしもうのかも

放課後
夢みる階段ではずみ
恋のメロディを口ずさむわたし

明日も
また
あなたに逢える
今はそれだけで

#詩

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ティミッドワーカー

thread
前に進むムーンウォーク
ぎこちない朝の始まり

いつものコンビニストア
いつものお兄さん

おにぎりは別にしますか

ああ すぐに食べるから

手にしたおにぎりで
ズボンのポケットをふらませる私
一向に芝居が上達しないふたりの会話

階段か
エスカレーターか

優柔不断なティミッドワーカー
結局 エスカレーターだ
下腹に手をやり
まだこれなら・・・
おにぎりを頬張り
根拠のない大丈夫保険に入る

ひじ鉄が私の背中に
ゴリゴリくる
メガネを曇らせ
車内で小競り合い
私はそいつの頭を
叩いてるイメージで
飽和状態寸前

でも
私のチンケな良心が
しつこく囁く
ここは我慢しろ
ここは我慢だ
お前には家族がいるんだろ
我慢だ

まあ ケンカする度胸もないけど

あの あのですね
その肘が背中にあたって
とても痛いのですが・・・

混んでるんだからよ
グチャグチャ言うんじねえよ

はい すみません

なぜか私が謝っている
気弱なティミッドワーカー

電車は新宿を抜ける
私から二十センチ範囲内には
もう誰もいない
そう誰もいない
ここは
私のアナーキーエリアだ
四分の一畳の幸せにホッとする

んっ
お嬢さんが
私の顔をちらり
またちらり

これはあのお笑い芸人の

それって
おいらに惚れているんじゃないの


ドンピシャで
頭の中 ハモっている私
やはり自惚れティミッドワーカー

それって
お嬢さんの知り合いに
似ているだけじゃないの

また頭の中でハモっている
天然ティミッドワーカー

なんだかんだで
やっと職場に着く
更衣室にはまだ誰もいない
ひとりで寂しいティミッドワーカー

もうそのティミッド何とかという
ノリはやめようぜ

自分ツッコミ

つり革にぶら下がった
手にはバイ菌
私にはよく見える

ああ 気持ち悪い

洗面台で
ブクブク泡立てて手洗い
そして
今朝もヘアがキマっているのか
鏡をチラリんと

あっ
キマって・・・

てっ言うか

大きなごはん粒
ほっぺに
付いてるじゃないか

これか・・・
あの時のお嬢さんは・・・
私のことを・・・

なんだか

なんだかだな

ふっう

説明しようもないため息
すでに疲れた
私は恥ずかしの
呆れたティミッドワーカー




まあ それでも結構
朝のイベントを楽しむ
懐の隙間はまだあるようだ

そう 私はポジティブな
ハッピーヤッピーヒッピーポッピーピッピー
ティミッドワーカーさ




おいおい
朝から意味不明だし


#詩

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見えないプラスチック食

thread
どうやら水素が
二重結合された炭素に
トランス状態で付いていると
ヤバい、らしいよ

パクパク
僕ら日本人はいつの間にか
腐らない食物を摂取して
便利さ
手軽さ
安さ

副作用がジリジリと
現れ出しているんじゃん
なんて言われているよ

僕は専門家じゃないから
正確なことはわからないけど
なんだか
ヤバい、らしいよ

一度
疑ってみても
いいんじゃない
カラダに入ってしまう
食物のことだから

そういえばこの間
冷蔵庫に入っていた
一ヶ月前のコンビニ弁当
ビニール袋に入っていたから
つい忘れていたんだ

やっちまったよ

そう思い弁当の様子を見ると
ご飯にカビが生えてないし
唐揚げも美味しそう
匂いも腐っていない感じ

これって
オモチャ弁当
プラスチックかよ

そんなことあったっけなあ

ああ、怖っ

そのうち僕らのカラダも
プラスチックになっちゃうんじゃない

見えないから
オバケみたいにゾッとする

調べよう、っと
得体の知れないというのが
一番怖いからね
それを
見えるようにしないとね

うーん
塩分
糖質
は、マークしていたが

ノーマークだったよ
トランス脂肪酸

知らなかったの僕だけ?

#詩

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愛とは

thread
愛を知らぬ者の
愛という言葉は
空気に触れた瞬間
嘘という言葉に変わる

父の口から
愛という言葉を
一度だけ聞いたことがある

母親は俺を産んで
すぐに逝ってしまった
おっぱいを欲しがる
赤ん坊を残して
どれだけ無念だったか
「どうかこの子が
幸せになりますように」
そう願ったことだろう
それが俺の信じている愛だ

父の口から吐きだされた愛の言葉
私の中にあっただろう愛のカタチは
いとも容易く崩れ堕ちた
二十歳の私はまだ愛を知らぬ者だった

戦争を体験している父親世代
愛なんて言葉は小っ恥ずかしいから
吐き出さないのだと思っていた

それは違っていた

愛とは別格の言葉

愛は心のずっと深いところに
途轍もない優しさで燃えている
容易く吐き出し
冷やすものではないと
父から教わった

#詩

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桜色の恋文

thread
2030年4月
国から一通の恋文
まさか老体の私にこれが来るとは

子どもの頃
叔父の洗脳されていた話を思い出す
命を捧げることに疑問など持たなかったという
自分も国のためにバンザイと突っ込んでゆく
そんな歴史を繰り返す時が来た

何てことだ

今まで社会のために骨身を削り
ヨタヨタになるまで働き
家族の幸せを信じて
闘ってきたんだ
そんな私にも

あなたを愛しています
だからもっとお国を愛しなさい
弛まない志しで弾丸になりなさい



明日
軍隊が迎えに来る

衝撃は
恐怖に変換され
膨張し続け
ことの次第を把握すれば
バンッ
音を立て現れしは

怒りだ

政治に無関心だった自分への
怒りだ

手遅れの怒りだ

今まで何を勉強してきたのだろう
何のために生きてきたのだろう
なぜ流されてしまったのだろう

Love and Peace
この国は夢の島だったのか
悲しい歴史を乗り越え
辿り着く筈だったのに

弾丸になることで
見知らぬ国のひとを苦しめ
私は何処へ行ってしまうのだろう

愚かに繰り返す殺人兵器の一部になり
桜散ることを勇敢だと讃える
この国

いや違う

この国の本音は
桜色の恋文に花びらを散りばめて
歴史を繰り返し遊びたいだけなんだ


すべての心を失う
此れ無情

明日
軍隊が迎えに来る

桜咲く頃
桜の木は一本も無い

#詩

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背後占い『字念屋』 番外編「始まり」(連載もの7)

thread
浮いては語る
字念の園
ひとの深層にある眠りし字源を起こし
ほど良き道への案内人
与えられた天命に自身をのせ
全うすべく
字念師が居る


私はひとの背後に浮き出ている字が見える
それは文字を覚え始めた頃
見えていたのは念字の中核文字ではなく
そのひとが出す
ため息や驚きや叱り声のようなもの
「はあ」とか「あっ」といったひらがな文字
覚えた字とひとから出る字念
重なり合う時に浮き出して
私にとってそれは特別なことではなく
とても日常的な現象
特殊な能力であることに
気づくのはそれから少し後のこと

お父さんは木だね
とても大きい木だね

小学一年生の私
覚えたばかりの文字が父の背後に

そうか
お父さんは木なのか
それも大きい木なんだね

そう
大きな「木」の字だよ

「木」の字?

そうだよ
「木」の字

はてはて
何を言っているのかね〜

そんな家族での会話
ちょっと変わった子
それくらいに思われていた
でも背後文字のことを言っても
家族は敬遠することはなく
私の個性だと
伸び伸びと育てられ
背後文字を見る能力は開花して行く
小学三年生
次々に漢字を覚え始め
辞書を読むことが遊びのように
文字に惹かれてゆく
すでに
通り過ぎるひとの三人に一人
背後文字が見えるように


話す時はね
きちんと相手の目を見て話しなさい

発(はつ)のまわりに急(きゅう)の字か…
気持ちがいそがしい先生

はい?
何を言っているのですか
あなたはまったく!

初めて会った先生の背後文字
話す視線は頭や肩の上

つい誰かを怒らせてしまうことも
傷つく私
どうしてと流れる涙
そんな場面は頻繁に
ひとと違う感覚に悩む日々


おばあちゃん
えーとね
わたし
字が見えるの

ほっ

っていうのはなんだね

文字の字だよ

ほう
それがどこで見えるのかい

うーん
おばあちゃんの頭の上には
地球の「地」の字が見えてるよ

ほう
そうかい
わしに「地」がね
土は好きじゃよ
きれいな花も咲かすし
どんっ
と したところも落ち着いていいの
そうかい
やはり見えているんじゃね
うすうすそうかなあ
なんて思っていたけど
そうかい見えるんじゃの
わしの父親の生まれ変わりじゃなあ
こりゃ
あんたの曾祖父さんが
やはり
ひとの背後に文字が見えていたんじゃよ
わしの中核文字は「地」
と 言っていた
こりゃ
こりゃ
たまげたよ
そうかい
そうなのかい

母の実家へ行った時
祖母は
私が見える背後文字について
家族に説明してくれた
一番の理解者

「ひとの気質みたいなものを見ることが、 できるようじゃの」
祖母は父親の言葉を思い出しながら、両親に「気質みたいなもの」を生まれ持っている性格、人格とか本能という言葉を用いて丁寧に説明しました。
曾祖父さんは、大正から昭和にかけて医師をしていました。地元のひとからその献身的な治療をとても感謝され、尊敬される人物であったようです。その祖父母が三十歳を超えた頃、不思議な現象が現れたというのです。それが、ひとの背後に見える文字だったのです。
「どうしたことなんだ。こんな現象が現れるなんて、私は心の病に侵されてしまったのか」
悩み続けて食も細くなってしまい命も危うい状態になり、床に伏せた曾祖父はある夢を見たという。
字念の神と名乗る者が現れ、「お前はひとを思い労わる心を強く持ち、そのひとの中核に持つ本来の本質や生き方を字を通し見ることが出来る。何もその能力に恐れることはない。その力を生かして行くことが、お前の天命じゃ」との言葉を発したと言う。
それ以来、曾祖父は体調もすこぶる順調に良くなり、医師をしながら裏看板『字念屋』を掲げ、ひとびとの悩みに添い本来の生き方を示し続け、占い業も全うしたと言う。
両親は祖母の話を頷ながら聞き、私の見える背後文字とその意味が繋がり始めました。そして、私がこの話を聞いたのは中学生になってからのことです。
その後、小学生の私は学校や近所で背後文字の話を控えるようになりましたが、家族の中では背後文字に関わる話を、今までより楽しそうに聞いてくれるようになりました。悩んでいることから少し解放され、私の背後文字を読み取る能力、語彙を増やしながら、その世界は広がってゆくのです。


神社のお稲荷さんを見るたびに
なんだか懐かしく
しっくりした気持ちになっていた

そして
鏡に私の背後文字
「狐」
初めて見た自分の中核文字


コンコンなのね
わたし


時の流れ
ひとの流れに溺れた者へ
手を差し伸べ
中核文字を覆う煤を払い
悩みに添い叡智を与え
人生の道標を立てる生業
背後占い『字念屋』の主
平成の字念師
ここに現わる




字念…ひとが持っている特性や本質、心の叫び等を字として具現化されたもの。

背後文字…ひとの背後に現れる字念。字念師がひとの導きをする際に使う。

中核文字…背後文字の中で、そのひとの人格を形成する中核となる文字。

#背後占い字念屋の詩

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背後占い『字念屋 』「 守」「 緩」「癒」(連載もの6)

thread
雨の中
ご足労いただき有難うございました
タオルをどうぞ

雨が降りますと
キャンセルされる方が結構いましてね
本日お越しになられるのは
お客さまだけとなっています

どうぞ
こちらのソファへ

今日は特別で
美味しい水羊羹がありましてね
よろしければ召し上がってください

そうですか
甘いものには目がない方なのですね
では
ぜひとも

どうぞ

そうですか
そう言っていただけると
嬉しいですね
私の実家が小さな和菓子屋を
営んでいましてね
この水羊羹は私が言うのもなんですが
絶品だと思っています

では
背後文字を見ていきます

さっそく
見えてきましたよ
あなたの中核となる背後文字は

はい
そうですか
「守」のまもるの文字ですね

「守」のウ冠は家や屋根を表し
寸は手を表しています
手で屋根を支える状態になり
家を守っていることになります

すなわち
あなたの場合は母性の強い
「守」が中核になってますね
ひとにより守るものに違いがあります

あなたの中核になる「守」は
私が守っているから大丈夫よ
そんな頼りになる存在
また
ひとの幸せを素直に喜ぶことができる
素敵な文字をお持ちの方です

ただ
あなたの周りには
小さな「疲」
疲れの文字が多数見えています
ひとのために尽くし過ぎて疲労困憊の状態

ご自分でも
お気づきのことかと思います

そうでしたか
それでこちらの字念屋に
いらっしゃってくださったのですね
整体や気功などなど
試されていたのですか

なにごとも
ことが過ぎれば良いことではなくなります
あなたの「守」が
ご自分の身体を蝕んでいます
「わたしがあなたを守るから」は
間違いのないことだから
それを懸命に頑張ってしまうのですね
けれど
母性や責任感が強く働き過ぎますと
当然
無理が生じてしまいます

ここで
ひとつ提案させてください
「緩」の文字を身につけてほしいのです

これは
あなただからそう言っているので
他の方が「緩」の文字をさらに身につけると
ただの怠け者になってしまいます

それだけあなたの
中核をなす「守」の文字は強いのです
わたしが「緩」の文字を
あなたへ念で入れ込みをします
「緩」を取り込むことで
「守」と「緩」をバランスよく使い
これは自分を守ることに繋がります

「緩」の文字を受け入れたのなら
身体の疲れは次第に軽減されていきます
もちろん
あなたの「守」の文字が
「緩」で消えることはありません
栄養剤を飲むくらいに考えてください

普段はご依頼になられた方が
ご自身で必要な文字を念じてもらい
その文字を身につけていただきます
ただ
「緩」はわたしがひとに
念入りすることができる文字なのです

どういたしましょう

そうですか
では
「緩」の文字を念入りしますね

あなたの背中に
わたしが指で「緩」の文字を書きますので
リラックスしてくださいね

失礼します

字念 「緩」 入魂乃印

はい

入りましたよ
どうですか
お変わりありませんか

そうですか

少し楽になりましたか
それはよかったです

この「緩」はバランスよく発動するように
念入りしましたので
これで一ヶ月ほど様子をみてください
なにかありましたら
直ぐに対処しますのでご安心ください

それとですね

もしもし

もしもし

あらっ
「緩」の念入りに安らぎ
眠ってしまったのですね
すこしわたしの念が強すぎましたか
いや
この方は疲れすぎていたようですね

どういたしましょう

時間はあります

おっしゃっていたので
そのまま
このソファで眠って疲れを
とってもらいましょう

あら
「癒(し)」の文字が見えていますね

#背後占い字念屋の詩

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背後文字占い『字念屋』 「狐」「疑」(連載もの5)

thread
こちらへお掛けください

緊張されないで大丈夫ですよ
冷たいお茶はいかがですか

はい
どうぞ

では失礼して
背後文字を見ていきます

そうですか
そうなのですね

あなたに見えています
中核となる文字は
「狐」(きつね)です

あなたは特殊な能力を潜在的にお持ちのようで
鋭い勘を活かし成功されることができます
勘と言いましても山勘ではありませんよ
ひとの力を見抜くと言った方が良いでしょう

狐は千年生きると天狐(てんこ)となり
千里先の人や物事を見抜ける力があります

天狐からさらに二千年生きると空狐(くうこ)となり
神通力が自由自在に使えます

あなたはすでにそれらの能力をお持ちのようです
今はわずかですが

しかしですね
実際には狐の横には
「疑」の文字が見えています
このふたつの文字が現れていますので

「狐疑逡巡」(こぎしゅんじゅん)

すなわち
狐が何かに疑いを持ちなかなか決心がつかず
優柔不断な状態が続いていますので
良い状態とは言えないわけです

そして
あなたの疑問は
ひととのコミュニケーションにあるようですね

相手の真意が見える分
傷つけてはいけないと気を使ってしまいます
言わなくてはいけないと思っている言葉を
躊躇する傾向がありますね

また
真意に歪みのある話しにも
つい頷いてしまう

そのようなご自分に
「疑」を感じていらっしゃる

相手に合わせ話しをすれば
それは一見
優しさのように思えますが
そうではありません

相手のことを大事に思っているのなら
より良い導きのために忠告をするのも「狐」の
生き方と言いましょうか

実はですね
今まで私の占い業上の秘密だったのですが
私の中核にあるのも「狐」なのです

あなたの背後文字を読みとった時は
たいへん驚きました

占いは長いことしていますが
「狐」の方にお会いしたのは初めてのことです

同志を見つけた気がして
とても心強い気持ちになれましたよ

お互い狐同士
楽しみながら成長できれば良いですね

本日は初回なので
これくらいにしておきましょうか

今後
もう少しあなたの背後文字を
見ていくことにしましょう

また
こちらへ
足を向けてくださることをお勧めします

そうですか

有難うございます
そうおっしゃて頂けると幸いです

では
またお会いできる日を楽しみにしていますね

本日は字念屋にお越しくださり
有難うございました

#背後占い字念屋の詩

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雑記四十九

thread
図書館に来て、詩に関する本を二冊選び席に座り。
しかし、やはり本を開かずに詩を書いてしまうのです。

いつもの事ですので、我ながら少しは本を読めよ、
そんなツッコミを入れたくなりますが……

仕方ありません、もうどうにもならない病気みたいで
止(や)められない止(と)まらない詩作の塩加減に指が反応してしまうのですから。
ブログを開設してひと月になりました。
詩をどんどん書いて、どんどんアップしてきましたが
やっと七十三作の投稿が出来ました。
数を求めているわけではないのですが、
一年で千作は投稿したいという目標があります。

それは闇雲に詩を投稿するというわけではなく、
リアムタイムで詩を綴り
その詩の完成度が高く、推敲入らずで
口から吐く言葉が詩になり、
呼吸している事が、歩く事が、走る事が、見る事が、感じる事を
その場で詩として完成させるという
生きている事自体が詩作となる次元で詩の世界を歩みたい!

なんか、熱く語ってしまいましたが、
今、そんな気持ちで当面はこのスタイルで行こうと思っています。
それは、たぶんコンプレックスへの継接ぎと
訪れなかった青春を今、奮い起こさせ進むという青春を夢見ての事でしょう。
やっと始まった気がしています!!
#雑記

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天空の図書館

thread
僕は天空の図書館にいる
人の上、車の上、ビルディングの上
誰にも届かぬ遠いところで
真っ白なページの雲を読んでいる

そよそよと感じてくる柔風
程よいほどの光のシャワー
僕のエッセイに希望を与えてくれる

誰もいないのに寂しくない気持ち
読書の時間は静かに優しく

見知らぬ鳥がめくったページに現れる
僕と同じ高さで飛んでいても
違和感などありません
もっと天高く翼を広げて飛んで欲しい

僕よりもお日様は低いところで
足元を照らし始めている
暗くなってはたいへんと月が光りだす
読書の夜は幸せだけが微笑んで

誰もいないのに嬉しくなる気持ち
天空の図書館は愛しく夢みる

#詩

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さらりさらさら

thread
さらりさらさらさらり風
さらなる旅路にさらりと吹いて
僕はさらりさらりと進みたい

さらりさらさら
さらりさら
さらりさらさらさあらさら

立ち止まる気はさらさらないよ
さるものは追わないように
さらりさらさらとさようなら

さらりさらさら
さらりさら
さらりさらさらさあらさら

さらさらさらさらり風
次の街へさらにさらさら吹いて
さらりさらさらさようなら

さらりさらさらまた会う日まで
さらりさらさらさようなら

#詩

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遠近両用メガネと首の関係

thread
遠近両用のメガネに慣れてしまう
もう近視だけのものには戻れない

老眼に合わせた度はレンズの下部
階段を降りる時に頭が下になると
近距離を老眼の目で近視用で見る
段差が歪んで見え転けそうになる

だから目だけを動かし下を見てる
すると頭を下げない習慣がついて

ダブレットや本を読むときも同じ
頭を下げない姿勢を保つ事になり
首への負担を軽減してくれるから
頚椎を痛めた私にとってはとても
遠近両用のメガネは快適な道具だ

電車内では皆さんが首を下げては
スマホの画面を目で追うのだから
ストレートネックを促進している
そんな気がしてくるこの頃である

老眼になり悪い事ばかりではなく
姿勢を正すことの出来る遠近両用
なんと素晴らしいハイブリッドな
矯正器具に出会ってしまったのか

#詩

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ドヤ街の雀士

thread
統計学だけでは勝てやしない
敵の機微を見逃すことなく心理を暴く
それが雀士の目だ

小芝居をし
小芝居を見破り

脅し
脅しにのらず

能面をかぶり
顔色を伺い

速さで威圧
急かされず打つ

癖を持たず
相手の癖を見抜く

勝負はせず
相手に勝負させる

何もかも思い通りにいかない
赤ん坊をあやすように
ひたすら相手の様子を伺い続ける
楽しみなんてありゃしない

牌を握り生きてゆくということは
つまらない麻雀を打つ
そんなもんだろう

負ければ裸にされ
それでも立ち上がらなければ
生きる場所などない
卓を囲み
賭博は生きる糧

牌を握り生き
牌を握り死んでゆく

家族も女も自分も捨て
どん底で牌を打つ
そんな馬鹿な生き方しかできない

雀士は何処に向かっているなんて関係ない

ただ
生きるために
牌を打つ

そういう生き物だ

#詩

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右君は左君から聞いた

thread
君は右君だと思っているみたいだけど
ほんとうは左君なんだよ
右を見ると右君の僕がいるでしょ
だから君は左君なんだよ

僕を左君だと思っているでしょ
だったら僕が左君になってもいいよ
右君でも左君でも構わないよ
右君に拘っても左君に拘っても
僕は僕で僕以外の僕じゃないんだから
それに君は君で君以外の君じゃないんだから

#詩

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弱い朝から

thread
朝は弱い僕を知っている

不安が目を覚まさせ
今日の始まりに躓いて起き上がる
昨夜の他愛もない一言が
浅い眠りから気怠さへ繋げて

椅子に座り肩を落とす
カラダは重たく沈んでゆく

ミャ〜と猫が膝に飛びのり
何もかもお見通しのその目で
僕を見つめると腕を伸ばし胸を掻く

両手で撫でる
気がかりを少し消しながら

猫は静かに飛び降り離れてゆく
遠い目で窓の外を眺めながら
僕の視線を誘導して

今日も深々と雨が

共感が濡れ染み込んで
僕はやっとの思いで立ち上がる

#詩

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Loopy

thread
月に雨
螺旋を描き
ダーツのように大地を刺す雨
泥は隆起し足枷となり
俺の足は奪われる

腹を空かした禿鷹が距離をおき
俺という獲物の様子を伺う

すでに食物連鎖を
俯瞰している立場ではない

だが俺はまだ生きている
お前達が集まるにはまだ早い

失せろ
失せろ
俺は終わっていない

次第に
腐食してゆくカラダ
弱気から捻じ込んでくる死

疲弊した俺の前に
甲高い声で笑い
黒マントの悪魔が降りてくる

トドメを刺すのか

凍りつくような微笑
悪魔の指は
俺の頭を鷲掴もうと腕を伸ばす

俺は睨み返し唾を吐く

悪魔は再び微笑み
低い声で

死ね

消える悪魔のカラダから
無数のコウモリが湧く

月を覆い尽くすコウモリ
雨の暗闇

空気に亀裂
雷がメトロノームを刻むように
音を立て光を放つ

断続的に暴れ狂う馬

確実に俺に向かっている

一枚づつ姿を変える馬

前足が消え

後ろ足が消え

頭部が消え

胴体が消え

それでも俺に勢いは来る

残された尻尾が波打ち
俺の頬を叩く

目を閉じる反射

ガラスの割れるような音
耳からカラダ全体に響き
神経が潰れる痛み



限界を越え
振り出しに戻る



月に雨
螺旋を描き
ダーツのように大地を刺す雨
泥は隆起し足枷となり
俺の足は奪われる

腹を空かした禿鷹が距離をおき
俺という獲物の様子を伺う



月に雨
生への執着止まずに

#詩

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枯渇のオアシス

thread
今日も飲まされながらも
満たされぬ渇きが次第に強くなる
主人はテーブルにコップで差し出す

ふたりは笑窪をつくる、上手につくる

定事の絶対に手だけが震え
右手に左手を添えれば
左手も震え
次第にテーブルがガタガタと震え
床に共振すれば主人が痙攣し始めながら

これは僥倖だ
素晴らしき我がオモチャよ
さあ、もっと飲みなさい
もっと、もっとだ

頭蓋骨の穴から甲高い声を発する

飲みたい、もっと飲みたいのです
水をください、どうか水をください

潤うことの知らない喉は水を欲しがる
与える優越が無情に有情を
終わることのないふたりの因果

主人は知っている
自分が本当はオモチャであることを

テーブルに水のないコップを差し出す
ふたりは笑窪をつくる、上手につくる

喉に拘束の美を流し込み
留まらない渇きに震えながら
ふたりは笑窪をつくる、上手につくる

#詩

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騒客(そうかく)

thread
愚かなる我を知り
充実から滲む言葉を磨き
喜ばせよう貪欲を散りばめ
放つ詩は惜しみなく
鈍き輝きであろうとも
光放つ詩人であれ

咀嚼しきれぬ想像
表現しきれぬ創造
未だ貧困なる詠み手だが
山月記の詩人と同一化せず
虎に成ることを拒み
拒絶は頑固に硬い

コンプレックスを才能の素とし
先天的な継続力
集中に溺れて微笑む楽観の機動力
力をハイブリットな螺旋で濁り合わせ
努力からでは得られない道
想起の渦巻く言葉を繋いで行く

道の途中
画竜点睛を欠いた愚作を認(したた)めたのなら
足らぬ目玉に全身全霊の体当たりで色づけ
染める言葉は要を撃ち抜き
愚かなる術(すべ)に揺らぐ心は微塵もない
我は情熱を長く持ち続け
その道を突進すればよい

我にある一本道
迷う訳がない





✳︎「山月記(さんげつき)は、中島敦の短編小説。1942年、『文学界』に「古譚」の名で「文字禍」と共に発表された。唐の時代に書かれた「人虎」として知られる中国の変身譚(清朝の説話集『唐人説薈』中の「人虎伝」などに収められている)を元にしている。高校2年生向けの文科省認定教科書『国語』に頻出。
《Wikipediaより引用》

#詩

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壮大性理論 Ⅱ 「俺たちのルーツ編」

thread
えっ
生命の誕生が地球からでなく
彗星からだって

宇宙の博士さん
今日の講義もぶっ飛んでいるなあ
俺たちの祖先は海からだと思っていたけど
どうもそれは違うという理論が有力らしいよ

それがさあ
時速60,000キロで太陽系の果てから
飛んでくる彗星に俺たちの起源があるらしいよ
もう
なんてこと言っているんだよ博士!
そんな感じで聴いていたんだけどさ

まず
60,000キロの速さってどんなの?
スペースシャトルが28,000キロっていうから
うーん
全然わからないくらい速いってことだね
それで
どうして太陽系運動会で一等賞の彗星が
俺たちの起源と結びつくんだよ
あまり嘘っぽいこと博士が言うから
この講義をBGMに寝てしまおう
そんな衝動に駆られたんだ
だけど
どんな風に博士が作り話を続けるのか
興味があったからけっきょく
全部聴いたんだけどね

講義には人間って凄いなあ
そう思える話しもあってさ
その超高速の彗星に人工衛星を着地させ
吹っ飛ばされないようにしながら
情報を地球へ送ったりするんだって
やっぱり人間のやることもなかなか凄いじゃん

それでね
この理論の裏付けとなる物質があってさ
それが
彗星から確認されたアミノ酸ってわけだ
これはね
地球にあるアミノ酸が彗星にもあるってことは
彗星が地球に衝突したから
生命の起源に必須なアミノ酸は彗星から来たという
仮説が立てられるわけさ
ふふん
今の俺
博士っぽく語っていたでしょ
もうこの辺の話しになったら
こりゃ博士の作り話ではなさそうだ
そんな感じで耳はダンボになっていたよ

そして
この起源の理論は研究者の中では
けっこうスタンダードらしいよ

凄いじゃん
人間
俺達ってさ
地球人?
彗星人?
う〜ん
じゃあ彗星と地球のハーフなのかい
なんか今までの地球人という括りすらなくなっちゃって
こうなるとさあ
肌の色や生まれた場所くらいで差別する
人種差別なんてなくなるんじゃないか
ねえ
そうだろ
俺たちみんな太陽系の雑種なんだからさ

それにしても博士って
彗星ぐらいぶっ飛んでるよなあ
想像も出来ないことばかり
掘り出して行くんだからさ
スケールがデカ過ぎの話で
俺も今回ばかりはぶっ飛んだよ

ほんとうに
今回の講義は最高だったよ
俺の成績の悪さなんて関係ないってくらい
ぶっ飛んでいたよ

えっ
レポート?
もちろん出すよ!

#詩

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僕の好きなツルさん

thread
おばあさんの
ツルさんは誰とでも話す
どんなモノとも話す
米屋のじいさんに会えば

今日もお互い生きているね

そうかと思えば
鯉のぼりと話している

今日もよく泳いでいるね
はあ
そうかい
そうかい
気持ちいいのか
うらやましいの
わしもむかしはあんたに負けず
泳いでいたよ

散歩中のツルさん
カラスに怒っている

ほい
ダメだぞ
畑を荒らしたら
あっちへ行け
クロちゃんや

僕はツルさんがなんだか好きだ
どんなモノとでも話せるから
とてもやさしいんだと思う

この間はあの世にいっちゃた
おじいさんと話してた

まだかい
まだなのかい
わしをいつ迎えに来てくれるのかね

そうかい
そうかい
まだおまえさんの準備ができてないのかい
それなら仕方ないの

僕は縁側に座っている
ツルさんのを見つけると声をかけるんだ

ツルさん

ほいほい
僕ちゃん
となりはいつも空いてるよ

僕はツルさんにくっついて座るんだ
背中が丸くて
顔が丸くて
かわいいんだ
ツルさん

縁側の板を見つめ

ほい
こんなところに大きなほくろが
あったんだね
長年つき合っていたけど
知らなかったよ
ごめんな

僕の落書きの消し忘れと話してた
おかしかったけど
ツルさん真剣だった
この間はあの世にいっちゃた
おじいさんと話してた

ツルさんの口ぐせは

ありがとう
ありがとう
お天道様
おかげさまで今日もいきいき
ありがとう
ありがとう

雨の日には

ありがとう
雨降り様
おかげさまで今日もいきいき
ありがとう
ありがとう

ツルさんに一度聞いてみたんだ

ツルさん
どうしていろんなモノと話すの

僕ちゃんだって
オモチャと話すじゃろ
それと同じだよ

そういっていた

そんなツルさんのことを
お母さんはいっていた

ツルさんは生き仏なのよ

僕はお母さんがいうことは
よくわからないけど

ツルさんがいるだけで
なんだかほっとできるんだ

僕はツルさんがとっても好きだ
だから

ありがとう
ありがとう
おかげさまで今日もいきいき
ありがとう
ありがとう
ツルさん

そんな気持ちになる

#詩

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火曜日、朝、雨

thread
足元が濡れ
水たまりには波紋
ビニール傘が雨空を透かす

駅に着く
雨がっぱを脱ぐひと
タオルで拭くひと
綺麗に傘をたたむひと

滑らないように乗り込む
車窓からはどんよりな風景
薄暗い朝が続き
雨音を聞こうとするが
やはり電車からは聞こえない

誰かの傘が倒れて
ハッと火曜日の朝に戻される

晴れの日を模しながら
なるべく何時もと変わらぬよう
ひとは雨を避けながら過ぎてゆく

雨を楽しみ余裕はないけれど
心の何処かを潤しながら
火曜日の朝は淑やかに始まった

#詩

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すてきなお目め

thread
すてきなお目め


夜のネコちゃん
まんまるお目めで
なにをねらっているの

虫さん
風になびくスカート
それとも
わたしには見えない
あれなの

こわいこわい
私の気のせいよね

昼のネコちゃん
ほそ長お目め
どうしてきれいなの

クリスタルの
きれい、みわく、きらりん
夢の世界が見えるの

ネコちゃんのお目め
宝もののお目め

そのお目めで
わたしがどんなふうに見えるの

#詩

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壮大性理論

thread
宇宙の構成について
物理学の博士さんが熱弁

宇宙の物質は
水素やヘリウムの元素は5%に満たず
宇宙の殆どは
暗黒エネルギーと暗黒物質で構成され
我々のような人間の原子は
0. 02%の存在に入るらしい

はあ
なんとか書き留めたよ
難しいこと言うから
ノートするの大変だったよ
液晶画面で熱弁する物理学の博士さん

あんなに重そうな飛行機が
飛んでしまうのも理解できないのに
暗黒とかいう真空のことを言われても
ちっとも解らない

五桁の数字さえも右から左の
俺の短期記憶じゃ
暗黒云々は理解不能だ
残念だけど仕方ない

でも解ることだってあるんだ
宇宙は想像できないくらいデカくて
その中で生物として生きている俺たち
これは奇跡よりも遥かに確率が低い
宝クジで六億が何度も当たっても
そんなのは比じゃないくらい
俺たちはラッキーな感じになってる

まあ
生まれてすみませんと
残念がるひともいるけど
ひとそれぞれ
そんな奴がいるから
面白いって感じもするよ人間

いやいや
俺たちが生きているのではなく
これは蜘蛛の夢だと
言ったひともいたけど
それは違うと思うよ
だって
ほっぺをつねったら痛いから
俺たちは蜘蛛の演出した役者じゃないはず
でしょ?

そんなことより
すごい話をその物理学の博士さんが言っていたよ

もしタイムマシンで過去に戻ると
本当の自分と
スラッシュのついた自分が存在するんだって
だから後者の自分は自分ではないらしいよ
じゃあ
それって誰って感じだけど
なんとなく寂しい存在になってしまうね

まあ
タイムマシンがあったら
スラッシュ自分がいっぱいになって
ほんとうの自分を探そうとしたら
「ワォーリーを探せ」より
難易度が高くなるよ
やっかいな話だ
でもそれには
タイムマシンがいっぱいないとね

疑問がひとつ
タイムマシンでもとの
自分のところに戻ったら
スラッシュ自分は
スラッシュスラッシュ自分になってしまい
帰る場所がなくなっちゃう
やっぱり寂しい感じになっちゃうねかな

なんだか物理学って面白いみたいだ
それに
博士さんってユーモアがないとダメなんだね
だって面白い話ができないと
誰も聞いてくれないだろうし
ほんとうのことってユーモアの中にあるんだよ
きっと
面白くないと説得力ないしね

物理学の博士さん
今回の話
いい感じだったよ

#詩

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初秋

thread
そ、の字をなぞり
秋が落ちてきました
青を焦した抜け殻
おとなの香りがして

の、の字をなぞり
わたしは回っています
潮風の想い出
ため息に変えて

瑞々しさはどこへ
軽さは静けさ
カサカサと呟いて

こ、の字をなぞり
二葉は離れてゆきます
黄昏ゆくあなた
さよならさえ色褪せて

ろ、の字をなぞり
足元に落ちてきました
手にとった一葉
枯れても紅く艶やかに

#詩

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月曜日の朝

thread
駅へ近づくと
女のわめき声が聞こえてくる

昨夜の不協和音を引きずったかのように
痛みからくるものではなく駄々を捏ね
イタイ、イタイと救急隊員を困らせ
月曜日の朝から現実のプレリュードが流れる

エスカレーターで降りホームに立つ
まだ、微かに女の声が聞こえ
誰もが何かを感じながらも
自分の視線を確かめながら今日一日の
エネルギー消費の無駄遣いを避ける

なるべく、静かな朝を求め
なるべく、何もないように
なるべく、感情を揺れずに

腰に貼った湿布薬がジワジワと
痛みを抑えているのか
痛みを強調しているのか
カラダは軽い拒絶を示しながらも
向かう場所を避けたりはしない

なるべく、痛みを遠ざけて
なるべく、何もないように
なるべく、イタイと言わず

一週間というサイクルを見通しながら
心は此処にあらずのプログラムを発動し
月曜日に順応した知恵で
おはようを遠ざけるように流れ混む

#詩

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ブログ投稿を始めてもう一か月に……

thread
ブログ投稿を始めてもう一か月に...

ブログ『詩は元気です』をご拝読くださった皆様、誠に有難うございました。

早いものブログを開設して一か月が経とうとしております。
一寸の光陰軽んずべからず、ですね。
夢中で詩を書き投稿し、私が幸せな時間を過ごすことができたのも
皆様のご訪問があってのことですので、たいへん感謝致しております。
ご訪問データを拝見致しますと励みになります。
たくさんのご訪問、有難うございました!

皆様に今以上、詩を通し元気になられるよう精進してゆこうと思っております。
何卒、今後も『詩は元気です』を宜しくお願い致します。
#雑記

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回想メリーゴーランド

thread
デパートの屋上
なんちゃって遊園地に
ゲーム機がところ狭しと並んで
あの賑わいは何処へ行ってしまったのだろう

三百円を上手に使い
半日を過ごしたのはちょっと昔のこと
ゲーム機で簡単に景品をゲットする
ヒーローなんかがいて
その腕前に目を光らせ「すげえ」って叫んでいた

帰りにはデパートの裏手にある
おばあちゃんが開いている店の
100円うどんを食べ
フルコースを楽しんで帰ったものだ

今、私は大型ショッピングセンターの屋上
疎らに車が置かれている駐車場に
運転席の背もたれを倒し窓を全開
家族の買い物を待っている

店内をまわっていると頭が痛くなってくる
私の買い物はいつも即決なので
あれは、これは、いやこっちの方がいいわね
なんていうのには付き合えないし
とても苦痛に思えてしまう

だから、私は運転手に徹して
車内で二時間でも待っている

小遣いがチャリチャリ鳴った頃を思い出し
ぼーっとする時間に癒されるのも
悪くないし、意外と好きなのかもしれない


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『ちょび句』2・3・2と歌う

thread
久々に行きますか、ちょび句の2・3・2


そのㅤそらのㅤそら

我ㅤ笑うㅤカァーと

朱はㅤ果てたㅤ夢

萌えㅤ足らぬㅤ秋


いつもながら達成感を味わうことのできぬ、ちょび句。

難しやㅤこめかみ押してㅤああちょび句


#雑記

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日曜日の朝は

thread
おはよう

シリアルに牛乳をいっぱい
レーズンの粒にニヤつき
射し込む陽射しは柔らかくて

今日の予定は?

特にありません!

窓からの景色も優しく
自由な時間が広がっている幸せ

いいじゃありませんんか
なにもない日曜日ってのも

ああ、まったりしていよう
雲の流れを横目に
読書なんかしてコーヒーを飲んで

そんな時間も大切ね

ああ

二匹の猫が足元でじゃれ合い
日曜日の平和で満たされてゆく

物干で揺れるTシャツ
朝からツイストを踊っている

撫でる風はサックスのように
陽気に吹かれては上機嫌

洗濯バサミの擦りあう音さえ
小鳥のさえずりのように

車の流れは波打つ音のように
カーテンは靡いいて寄せては返す

幸せね

ああ、なんだか幸せだね

#詩

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パイオニア詩人

thread
図書館には詩集がある
私の至福の時間を棚から選ぶ

有名な詩人の詩と対談が書かれたもの
分厚い本を抱え明るい場所へ向かった

そこには
サービス精神たっぷりの
とても素晴らしい文字が繋がり

プロの詩人がいるもんだ
関心するばかり

私が感じたのは芸術でない詩
エンターテイメントな詩
そんな印象だった

詩はくだらないもの

詩人の言葉には愛情が見えている
生きた世代の照れという美しさがあり
私にはない時代の色に感銘した

自分の父親と被る面影
職人の現役詩人に会えた幸せ

そして
どんな言葉で締めくくるのだろう
そこに興味が唆られるのは
不謹慎なことでしょうか

いや
そこは聞き逃してはいけない

#詩

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昭和の図面書き職人(東京編)

thread
あっし(あたし・わたし)は外の空気が吸いくなりまして、設計事務所を抜け出しタバコを吸っていたのであります。そこへ、課長さまがいらっしゃって「仕事が詰まってんだから、事務所に戻ってとっとと書け」なんて、申しましてあっしのくわえていたタバコをつまんで、ポイって投げてしまうのですから、いただけない話で。課長さまは図面も書かずにひとの尻しか叩くことしかできない、へっぽこ野郎でございます。あっしが会社のためどれだけ身を粉にして働いているのかなんて、雲の上の話なのでしょう。広尾ガンガンヒルズのサッシ(窓枠の建材)を全棟、あっしが全て徹夜して線を引き続けたというのに、課長さまは「取引先へ行ってくる」と、おっしゃりパチンコへ行かれてしまうのですから、間尺に合わないことでございます。あの方が課長さまなのですから、あっしはもうこの会社にたいそう呆れちまった次第で。課長さまの頬に一発、食わらせていただき会社からさよならいたしましょう。そりゃ、スキッとするにちげえねえ、なんて思うのでございます。

まあ、あっしもこの業界で食っていかなきゃ生きていけねえ身、チンピラみてえなことはしたくはございません。なんせコブシが汚(けが)れるってえのは、いただけねえことと思いますし、この手は大事な商売道具ですから、課長さまを殴るにはもったいないでございます。なにかぎゃふんと言わせる企てはないかと考えたのです。そんなわけで、図面の締め切り三日前に仮病を使い会社を休むという流れになりまして。今、てえへん(たいへん)大きな仕事が入っていまして、その図面を書けるのはあっしだけ、同じ課の連中には無理なわけです。それで課長さまがあたふたすんのを想像しますと楽しくなったのでございます。

案の定、課長さまから電話が来まして。
「おい、齋藤くん、具合はいかがかな、お見舞いはバナナかい、メロンかい?」
なんて、手のひら返すようなこと課長さまがおっしゃり、あっしは僭越ながら言葉を返したのでございます。
「そうですね、きれいなお姉ちゃんがメロンをあーんと食べさせてくれたなら、治るかもしれませんが」って。
そしたら課長さまが、ほんとうに網目のついた大きなメロン数個とお姉ちゃんの裸の本を、えっちらおっちらと持ってやって来るのですから、おったまげたわけで。どんだけ、他力なんですかね。自分で図面ぐらい書きゃ済むのですから。けど、課長さまの書いた図面は現場のでいく(大工)から「ヘッタクソな図面だな」って、ほざかれるくらい使えねえ代物で。線もろくに引けねえ課長さまは、口だけは金魚みたいにパクパクしてしゃべり続けるのだから、滑稽で憐れにも思えてきやした。なんで、やっこさん(あの方)が課長さまになれたか、とんと理解できませんで。まあ、べっぴんさんのあの本をめっける(見つける)才だけは、右に出るものはございませんが。

結局、締切日も出勤しませんで、こんな会社なんて辞めようと思ったのです。それでもまた課長さまから電話がかかって来まして 、「具合はどうだ。もう、大丈夫なんだろう。頼むから、締め切りに間に合わせてくれ。今月分の給料は、少し色つけてもらうから、なあ、出勤できるだろ」って申します。
「するってえと、指五本分になりますかね」
あっしはぶっきらぼうに発しました 。
「んっ、二本が限界だ」
「あいたた、また頭が痛くなって」
「わかった、わかった、では三本出そう」
「四本。ここは、譲れませんよ」
「ふぅ〜、わかった四本な」
それで、事務所に行き特急並みの速さで図面、書きました。するってえと、課長さまがニタニタ顔してあっしの手を握りやがったもんだから、情けねえ男だねえ、なんて思ったのです。その後がさらによろしくございません。課長さま、あっしに爆弾を投げたもんですから。給料を指四本分の上乗せ、ってことだったのですが、一本は一万円ではなく、千円札を四枚上乗せた給料を渡してきたんですから、たまげてしまい、あっしの頭がドドンっと爆発したわけで。

けっきょく、課長さまの顔はもう拝みたくないと会社は辞めまして、あっしは自営で設計屋を始めたってわけです。それでも、課長さまが懲りずにまたあっしに仕事を依頼してきやがるのには、開いた口が塞がりません。そりゃ、あっしでないと書けない難しい図面で、札束を目の前にちらつかせて来るのですから、ここまで来ると尊敬してしまうのでございます。結局、あの手この手で、ひとにやらせて仕事を納めてしまうのですから、たいした玉ですわ。そこに課長さまが出世したわけがちらりと見えたわけです。けど、やっこさんを、いやいや課長さまをひととして認めたわけじゃありませんぜ。

「まあまあ、そう言わずお代は弾むから」
「図面、一枚を三千円の二十枚以上なら」
「二千円 が限界だな」
「仕事には困ってないので、ほかをあたってくださいな」
「なら、二千五百円でどうだ」
「それでは、即払い、ってことでおねえげしますぜ」
「わかった、助かる。では、やってくれるんだね」
「ガッテンでやんす」
それから、課長さまとは二十年の付き合いっていうのも、腐れ縁ってことですかね。七面倒くせえ付き合いをこなすのも、黒っぽい(プロの)稼業でやんすかね。

#詩

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輝ける場所を

thread
やっと見つけた
僕が輝けると思える場所

だけど今は少し違って

表現者にとって舞台がなくては
寂しささえも演じられない
落ち着かない足取りで
綴ってみればそれは孤独の詩(うた)

上手く言えないんだけど
僕は振り出しに戻ったようだ
あの孤独な詩作の日々

いや、一周まわって来たはずだから
ひとりで次の階段を上れるはずなのに
なぜだろうこんなに寂しいのは

僕が求めていたのは
詩作上のスキルアップなんかじゃなく
詩を介して湧く情の目覚めと紐づけ

励ましだったり

繋がりだったり

志しの同行者がいる安心感の
癒しだったのかもしれない

でも、さよなら大好きな場所
僕はもう背中を押され次の階段へ
向かっているのだから

乗り越えなくては
次の輝こう場所も現れやしない

それが孤独の詩作であろうと
僕は詩を綴り続けなければ容易く
崩れてしまうのだから
思いに思いを焦がし
吐き出す言葉は詩的に連を重ねよう

まだ見えぬ次の場所
恩恵だけは忘れずにやはり詩を綴り続ける

僕にはそれしかなく
それしか出来ないのだから

#詩

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はぐれ雲

thread
はぐれ雲


はぐれ雲は高層ビルに隠れ
僕の様子を想像している

あれは夢ではなかったはず
孫悟空のように君に乗っていた

君は僕の指笛から逃れようと
抵抗してじっとしている

それなら驚かしてやろう
ガラス張りに写るしのび足で微笑み
高層ビルの角まで進んでみる

僕を乗せてどこへ行くんだい
それで君が解放されるのだから

さあ、僕を乗せて……

あれっ、一面の青空
雲ひとつない眩しさを浴びる

ああ、僕がはぐれ雲だったんだ
自分に諦めた時、君とはぐれたんだ

僕はいつしか追いつくだろうか

心が雲に乗るだろうか


#詩

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息子へ

thread
何もせず
自分はどうにかなる、大丈夫
って、のは逃げだからな。
世間は上手く出来ていて、
そういうのをすべて知っているから。
努力に勝るものはなく、
突き詰めていけば努力は充実になり、
楽しみになる。
当たって砕けろ!
まずは当たって行かなくちゃな。

#詩

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着ぐるみ公園

thread
たなびくアリの黒波
とても大人達に似ているね
黒基調の衣をまとい
行ったり来たり
休み返上で働いている
お疲れさんですね

日曜日の公園
解放された
時間と固まった表情

僕らはここで
いろんな衣をまとう

サルのように
手を叩き笑い

カラスのように
ブランコで宙を舞い
カァ カァ 鳴く

ジャングルジムのてっぺんから
楽しいですよ
お天道様へ
ハトになって手紙の配達

ガオッ ガオッと
ライオン
子どもたちを追いかける
ケラケラ笑いながら
逃げてゆくバンビ
それを見ている風神さま
本気になってはいけませんよ
大きなうちわをひとふりして
大人だけに
くるりんと弾みをつけて
風を起こすのさ

アリの時に浴びる
向かい風とは
まったくべつもので
心地よいのさ

ああ
ひとやすみ
ひとやすみ
ベンチに座ってしまうと
ナマケモノのように
だらりんこ

コトリがチュンチュン
袖を引っぱって
遊ぼう
遊ぼう
さえずっている

パオーンーと
短い鼻に腕をあてがって
ゾウは答えるのさ

楽しい時間は
チーターよりはやく
薄暗くなると
コウモリになる
パタパタ
パタパタ
夜の不気味な演出で
子どもたちを
巣に促すのさ

家路をなぞる
カメの親子
まだ終わらないで日曜日
ゆっくり
ゆっくり
歩くのさ

ただいま

おかえり

あら 三人とも
カバみたいに
泥だらけね
先にお風呂
入ってちょうだいね

はーい
はーい

はい

#詩

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幸せだにゃん

thread
幸せだにゃん

平和について考える時
まず猫ちゃんのまったり主義を
知ろうとすることが大事だ

猫じゃらしがわざとらしく動く

好奇心が強く
自分の安全を見極めながら手を出す
夢中になってしまっても
よく見てカラダは反応する

ちょっと疲れたらカラダをひいて
腹ばいになり目はキョロキョロ

右、左、上、あっち

左、右、上、手前

ここぞ、というところで突進
猫じゃらしをしっかり目で追い
ジャンプしてゲット

表情ひとつ変えないで
猫じゃらしを咥えて秘密基地へ

そして、猫ちゃんはまったり
無防備で眠っているけれど
ちょっとした音で目が開くのさ

防衛本能とうまく付き合い
口元からは吹き出しが現れて

幸せだにゃん

そう書いているんだから
猫ちゃんは平和の象徴なんだな

#詩

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チェロ × 2

thread
小刻みに揺れる始まり
淡々とアンダンテで破壊され
最上の精度で新生される俺

リズム
旋律
2挺のチェロがエッジを効かせ
仕掛けてくる

徐々に
弦を激しく弾く弓
粘度を失った松脂が飛び散り
奏者1の息づかいは
俺を切り離してゆく魔王の吐息
未来に飛ばされた頭
過去へ歩き出す足
心は笑気を吸わされたまま
リズムの脈を打つ

旋律はセレンディピティを持たせ
遠くにいる少年に入り込む
いつかどこかの懐かしさに癒されると
クールな微笑みを見せる奏者2

意表をつく変調
プレスト

力強いスタッカートは蒸気機関車の機動力
その振動に揺られる心地よさ
リズムの速さと真逆に
俺は車窓から
緩やかな旋律に乗って麦畑を見ている
懐古趣味に浸り
知らぬ農婦に手を振る

2挺のチェロが奏でる安定感
旅は永遠に続く安らぎ
終わらない風景
終わらない夢のように

そして
ふたりの奏者は目を合わせ
浅く頷く

突然の霹靂
打ち込まれた光
痺れる俺

さらに
リズムは剛腕による最速
荒馬の尻尾は弾き踊る

トレモロ奏法の早弾きで旋律は目覚める
クラシカルな風景は一転して
ハードロックな都会に突っ込む

俺は振り飛ばされそうになった瞬間
弓は短く切られた

旅は終わりを告げた

音なきホールが
目的地に着いたことを気づかせる

ひと呼吸の時間を与えられ
現実に戻された

ブラボー

俺は
旅の続きを熱望して
いつまでも
手を叩き続けた


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香ばしき秋

thread
ビルの谷間では見えぬ稲
乾き始めた風に実りの秋は
色づいてきただろうか

轍を上手に跨ぎ
イナゴの上をトンボが飛んで
雲の向こうにはくれないの夕日

僕は少し早めに出勤し
職場近くの公園
目を閉じ香ばしき風の匂い
贅沢なひと時にほっこり

今日の素晴らしい始まり
幸せの風を感じながら

#詩

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黒と白のスパイラル

thread
ピアノの響きを突き刺してくれ

小心者の繰り返しに終止符を
クレージーな早弾きで

都会の景色が奏でられると
コーヒーカップを手にしたまま
街が歩き出し僕を置いてゆく
口をポックリ開けてここに佇むしかない

目の前の奏者は我が世界の中で
芸術の衣に身を任せ
僕をその世界へ手招きしている
ピアノの周波数は僕のこころに反響すると
奏者への尊敬なんてどこかへ消え
素敵な集中の顔に見惚れてしまい

だんだんピアノの音が深く突き刺してくる
もう奏者がピアノなのか
ピアノが奏者なのかわからないほど
一体化してゆく奏者とピアノ
そこから既成概念を鍵盤で
破壊してゆくエネルギーを発し
僕は孤独に落ちてゆく喜びに
ただカラダは冷めたく充実を得ている

現実の緊張は完全に奪われ
薄暗い小さな空間は
芸術のリズムが時間を止め
いつかどこかで感じていた安息の地に
ミルクのようにエスプレッソへ溶け込んでゆくようだ
脈打つ違和感さえもシナモンに変えて相乗してゆく喜び

日々の痛みを超えた先にある憩いは
僕のフラッシュバックを雨のように降らせて
カラダを包みながら
ピアノの響きは頭を突き抜けてゆく

深層にある豊かで冷たく輝く場所へ
そのクレージーな早弾きで

#詩

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君にアルペジオを

thread
しとしと降る雨のように
丁寧にアルペジオで奏でる

僕のつくる景色は
どこまで描けるのだろうか
君の疲れた心に沁みるように
弦を弾いて

蔑ろな甘えは僕の罪
すれ違いの心
君に寂しさがおし寄せた

これではいけない
想い出の栞をつまみ
だいじなページを開いてみる

夢で輝く僕を見つめる君の瞳
ふたりの原点は前しか見えてなかった

君を包み
離さない約束

僕は、きっと
という言葉で遠ざけていった

日々の暮らしになんか
負けないはずだった

背をまるめ寂しさと疲れで震え
君の頑なが崩れかけ

こんなに悲しませてしまったんだね

今、僕が雨になって
君に優しく沁みていかなくちゃ

弦を弾く指は
安心させるように靡かせ

大好きな君へ
アルペジオの景色を奏でて
その涙を拭おう

#詩

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命質屋

thread
あなた様の場合
魂が通常より小さく燃えているため
金額はこちらになります

納得されないようでしたら
私どものお勧めは
差し控えさせていただきます
よくお考えになってくださいませ

そうですか
ご契約になられますか
ありがとうございます
それではご成約に
ご協力を願い致します

その前に
先ほどの説明と重複致しますが
もう一度ご確認させていただきます
命の期限ですが
こちらはご成約後
三ヶ月となっております
お売りになった命の代金は
こちらの契約書にご記入後
現金でご用意致します
ご自由にお使いくださいませ

当店では
一度お売りの命に限り
買い戻しは致しかねますので
ご承知くださいませ
先日どうしても買い戻したいと
おしっしゃるお客様がいました
こちらとしても対応しきれぬと
判断致しまして
閻魔警察に通報する事態が
ございました
くれぐれもそちらに関しては
ご理解くださいませ

そうですか
ありがとうございます

では
ご記入をお願い致します
二箇所ございます
まずはこちらのご契約者名に
署名をお願い致します

大丈夫ですか
お手が震えていらっしゃるようですが

はい
失礼致しました
それではこれで最後となります

私の命を売ることは生きている者が犯す
悪辣である罪のひとつとわかって
売却することに間違いありません

こちらの文面の左横に
ご署名と捺印をお願い致します

どうなされました
こちらへご記入くださいませ

そうですか
承知致しました
ご時間が必要とのことですね
後日にまたお越しの際
記入いただいたご契約書を
お持ちにくだされば
すぐにでも売却金を
お支払いさせていただきます

なおご契約書が涙で汚れた場合は
ご契約は成立致しませんので
ご注意くださいませ

では
本日はご来店
命の査定を
ありがとうございました
またのお越しを
心よりお待ちしております


#詩

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「クスグリマン参上!」 だけど見えないよ

thread
何を隠そう私はクスグリマン

隠してないじゃないか
君はそう言いたいね

でも、残念ながら
私は透明人間になれるから
隠れることができるのさ

それで、クスグリマンって
何をしているか知ってる?

知ってたら
私の存在を知られている
って、ことになっちゃうけど

まあまあ、落ち着いて
聞いてくださいな

私はひとの幸せのために
クスグリ続けるクスグリマン

変身!

これを変身というか
わからないけどね

と、言うことで透明人間になり
まず、街をふらつきその現場を探す

何を隠そう
いや、隠れているんだけどね

喧嘩している現場を探すのさ
そのひとたちをくすぐって
笑わしてしまうという奉仕活動を、ね
喧嘩はダメダメ

喧嘩しているところでクスグルと
急に笑い出すひとびとが多い
当たり前か

たいてい
えっ、私たちなんで喧嘩してたっけ
そんな雰囲気になるのが7割

あとの2割は
そのまま笑い続けてしまう
結果オーライっ

笑いながら
なんなんだ、お前は
と、言って殴り合ってしまうのがたまに
んん、残念

街中で喧嘩していたひとが
このような流れになった場面に遭遇したら
それはクスグリマンの奉仕活動だよ

へっへっ
正体をばらしてしまった

でも、変身前の私は
見つけることはできないよ

私はレア中のレアキャラクター

その名もクスグリマンだからね

#詩

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木曜日。。。

thread
火曜日、水曜日より
なんとなく存在が薄い

土曜日、日曜日なら
街の雰囲気も変わって
ひとの表情も明るい

土日の勤務は
お疲れさんとしかいえない

月曜日なら電車の中
一番に眉間のシワが深くなる

金曜日なら
もうひと頑張りの空元気

木曜日
はて、なにかあっただろうか
思い浮かばない今日、木曜日

無表情
気はどこかに飛んでいる
でも、時間ばかり長く感じ
時計を見る回数の多い木曜日

木曜日
お前の正体はいったい
目立たないようでなにかを企んでる

おお
木曜日

なぜにお前は
木曜日


#詩

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目覚めの詩作

thread
首のまわりに汗が出ている
目覚めてすぐにシャワーを浴びたい朝
もう九月八日というのにこの暑さは

枕カバーも濡れているようだが
朝はカラダが軋んで動けない
腕を回せばバギバギと鳴り
胴体は丸太のようにコッチコチ

扇風機のスイッチを足の指で押す
子どもには見せられない技だ

首筋が冷たくなる
やはりなんとか起きよう

仰向けからうつ伏せ
肘を伸ばしワンっ、と言ってしまいそうな体勢
腰に気を付けながら起立して腕をあげる
ああ、肩が回らないで腕を下げる

はあ、疲れがたまっている
寝る前にアスタキサンチンとビタミン飲んで
ストレッチもしてテンピュールの布団で寝ているのに

まあまあ、そんなもんだろう
今までカラダを使い働いてきたのだから
ほら、お陰で太っていないじゃないか
生活習慣病だってギリギリセーフなのだから

そんなことを考えながらまた横になり
タブレットを手にしている
案の定、目覚めの詩を書いてしまう

これを朝の幸せとひとは言わないけど
俺は言ってしまう

さあ、そろそろこの詩も完成か
また起き上がるとする

次の詩は書くなよ、自分
遅刻するなよ、自分


#詩

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発車

thread
発車

発車の時間が近づいております
くれぐれも想い出などはお持ち込みにならぬよう、
ご注意くださいませ
もし、あなた様の生き様や歴史などをお持ちの際には、
ホームに備え付けてある「忘れる箱」にお入れください
終点の虹工場までそれらのものを持ち込まれますと、
余念が虹づくりに影響され、
下界への美しいシチュレーションが損なわれてしまいます
何卒、ご理解のほどよろしくお願い致します
なお、虹工場での業務においては、
あなた様が清らかで作業され、
素敵な虹づくりをなされることをご期待致してます
また、この汽車の燃料はあなた様の肉体が利用され、
煙突から、白い煙がもくもくと立ち上がっています
発車まで生きていた頃の証を葬儀にいらしゃる親族様方が見上げますと
太陽の光に煙が反射した小さな虹をご覧になられます

誠に申し訳ありません
只今、車内で恨みつらみを持ち込まれたお客様がおいでになるため、
この汽車は五分ほどの遅れが見込まれます
何卒、車内でのマナー違反したお客様の対応にご協力をお願い致します
本日は汽車が遅れまして大変申し訳ありませんでした

大変、お待たせ致しました
当汽車は、まもなくの発車のとなります
あなた様が冥途の土産をお買い求めになる際は、
お急ぎくださるよう、お願い致します
なお、本日は忘れな草のほのかな匂いが限定販売されています
発車から数秒ほど香りを満喫することができます
ご利用いただけると葬儀にいらっしゃる親族様方が、
思わず懐しくてほほ笑んでしまう、
あなた様のエピソードを披露することとなっております
ぜひ、この期にご利用くださいませ


ジリリリーーーーーーーーーーーーーーーーー

ジリリリーーーーーーーーーーーーーーーーーン


発車致します
次の停車駅は虹工場、虹工場


発車


#詩

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詩をどんどんアップします。。。

thread
私の詩に関わる環境もここ一年と数ヶ月で変わってしまい、自身で投じた世界のはずが現状について行けていないようです。ネット詩誌へ詩を投稿するようになると、表現することの楽しみを知りました。それ以前は孤独な詩作で、作品は時間が経てば誰にも読まれずに次々に消したり、消えたり。今、思えばそれら作品を不憫に思い、どこかにデータとして残しておけば良かったと。ちょっぴり反省なんかして。

中学生の時から詩は書いていますが、作品と残っているのはここ数年のことでしょうか。まあ、あの時のあのイメージの詩、みたいに作品を想起することが私の財産かもしれません。だいたい一日に平均すると二作にくらい書いていたので、どんだけ、って感じです。ちなみに私、五十歳になります。

話を少し戻します。ネット上で親切な自作品への評を頂き、必ず読まれていることや自身の作品について、ご意見を頂けることにドキドキもあり嬉しくもありました。そして先日、そちらのネット詩誌でレギュラーへのご指名を頂き、構成員のひとりとして機会があれば投稿された作品へのご意見を出す立場になりました。今後、私が詩を通し奉仕して行こうという夢と繋がって、たいへん嬉しい出来事でした。

はて、困ったことがひとつ。レギュラーに評は基本的に出ない。今まで週に二作を投稿していましたが、レギュラーが自ら光をあたろうといった投稿はもうできません。というわけで、私の性格として書いた詩をこのままだと不憫なまま、捨ててしまうので、こちらのブログにどんどん詩をアップして行こう、と考えています。バックナンバーも少しずつアップしよう。まあ、読んでくださる方がいないかも知れませんが、ただ消えて行く詩への優しさのある対処かと。たぶん、一年で千作品はアップするかもしれませんが……

もし拝読された方に少しでも元気を与えられることができれば幸いです。
気が向きましたら「詩は元気です」へ、お寄りになってくださいませ!
#雑記

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背後占い『字念屋』 「平」 (連載もの3)

thread
いらっしゃいませ
ようこそ字念屋へ
どうぞお入りください
テニスをされているのですね
ラケットとカバンはこちらで

そうですか
梅ケ原高校といえば
女子テニス部は今年も全国大会出場でしたね
おめでとうございます

レギュラーなんて素晴らしいですね
私などは根っからの運動音痴なので
スポーツをされる方はかっこ良くて
憧れてしまいます

ではでは
背後占いを始めますね
リラックスしてください

はいっ
見えましたよ
あなたの中核文字は
「平」ですね
この字は葉の大きな水草が
水面に浮いている様子から来ています
ものごとを高低なく公平に見ることができる
素晴らしい中核文字をお持ちになられています

はい
そうですか
ひとからはもっと貪欲になりなさい
そんなふうに言われるのですね

「平」の中核文字をお持ちの方は
堅実で自分が秀でることには興味がないですよね
目の前にある課題をしっかりとこなすので
無理にパホーマンスしてしまうと
精神のバランスを崩してしまいがちです
焦らず自分のペースで進んで行けば充分かと
ひとの言うことは
ほどほどに聞いていれば丁度いいくらいです
気にすることはありません

地味な中核文字に思われますが
平和を愛し
なるべく目立たぬように
堅実に道を進んで行く
あなたにとってこれ以上
もう望むものなどないでしょう
一歩一歩しっかり歩いて行けば
素晴らしい人生が送れます
「平」の中核文字にこれからも
強(したた)かに磨きをかけてくださいね

そうですか
少しは気が楽になられたのですね
良かったです

明日から遠征合宿が始まるのですか
最近は冷え込みますから
風邪など引かれぬよう
気を付けてくださいね

全国大会
マイペースで頑張ってください
応援していますよ

本日は『字念屋』にお越しくださり
誠にありがとうございました
#背後占い字念屋の詩

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背後占い『字念屋』 「迷」 (連載もの2)

thread
こんばんは
ようこそ字念屋へ
すみませんでした
わたしの都合で遅い時間のご予約になってしまって
どうぞお入りください
遠慮などいりませんのでお気楽に
こちらへお座りください

そうですか
ひと月ぶりに外出されたのですね
ありがとうございます
こちらにお越しになるのも勇気がいりましたね

それにしても
あなたの長い黒髪は素敵ですね
顔立ちも女優さんみたいに整っていて
羨ましい限りです

はい
それでは背後文字を見ていきますね

見えていますよ
「迷(めい)」まよいですね
とても個性的な中核文字です
十字路の真ん中で足を止め
どちらへ進もうかといろいろと迷走し
さらに米粒のようにたくさんの事象に心を揺らされます
奥深い中核文字をあなたはお持ちなのです

迷いの中で苦しいだけのように思われますが
そんなことはありません
この中核文字をお持ちの方は哲学者や宗教学者に多いのです
簡単に答えを出してしまうような生業には向いておらず
何度も何度も四方八方に分岐する道を歩き続ける強さを持ち
その経験からひとびとにあらゆる道を提示することができる
素晴らしい中核文字の持ち主
「迷」という字念はどなたにもあり
あなたの場合はそれが中核文字になっていると言うことです

そうですね
迷いは悪しきものと思われていますが
わたしはそれをとても残念に思います
迷いに向き合い
今まで生きてきた暮らしの中で磨いた精神のセンスと
想像力を働かせて迷いを打破することにより
なお人間力を育むことができますから

さらにその先を行く人間としての生き様を問うての人生
このような生き方は最高に人間らしいと思いますよ
「迷」の中核文字をお持ちでないとそんなことは到底できません
とても魅力的な中核文字です

大丈夫ですよ
あなたは自分が思うほど弱くありません
いずれ無数の迷いの枝を揺らし
迷いの枝を遊ばせるくらいになりますのでご安心ください
迷いながらも大木へと成長を続けます間違いありません

そうおっしゃっていただけると
わたしとしてもたいへん嬉しいですね

また
こちらへお越しください
ご一緒に迷いながら
お互い成長して行きましょうね

それでは
本日はご来店いだだき
誠にありがとうございました
#背後占い字念屋の詩

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背後占い『字念屋』(雛形となった詩・1)

thread
見えてますよ
寂しげに出ている
あなたの背後文字は
「と」ですね

とても孤独なのですね
誰か

繋がりたいのですね

それには
「が」

大事になってきます

なにしろ
述語にあなたが
言葉を入れていかなければ
何もはじまらないのですから
考えてみてくださいね

うーん
かなり薄いですが
もうひと文字見えてきましたよ
あなたの意思表示である中核
「だ」ですね

くよくよしないで
決めたことは最後まで
やり抜いてくださいよ
中途半端は駄目です
誰も信用してくれません
自分の方向性を強調すること
すなわち
「だ」
とても重要なのです

実はあなたの背後には
「。」

薄っすら見えています
駄目ですよ
人生を終らせようなんて

「、」

ひと休みぐらいにしましょう

ほら
ほら
「よ」
が現れだしました
「わたしはどんどん
外に出て行きますよ」

進んで行く
「よ」
見えてきているのですから
もう大丈夫です

おやおや
「ん」

見えました
気合を入れましたね

あなたには
もう
「る」
「る」
「る」
が見えていますから
私も安心しましたよ

もうこころは歌い出しています
あなたの未来はとても明るいはずよ
#背後占い字念屋の詩

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ブロック注入詩

thread
こめかみに生食を押し込まれ
圧迫された感じで
目の周りがぎゅぎゅと痛い

それでも大好きな詩を綴ることは
なんとかできそうだ

なんせ頚椎を拡げた身
そんなことは日常茶飯事

レゲエでも流して気分を変えて
ボンバーヘッド
って、叫んで苦笑いをしてみる

ラヴㅤラヴㅤミー
ラヴㅤラヴㅤミー

弾む女性ボーカリストが
ノリノリの天然リズムでいい感じ

週の真ん中
卑屈になるくらいなら
辛い入り口に歯を食いしばり
詩の世界へ一歩踏み込む

ほらㅤほらㅤほら

痛みなんて忘れている
どんな薬より集中力は効くのさ

なんとなく楽観ㅤㅤヤァㅤヤャㅤヤァー
なんとなく超越ㅤㅤヤァㅤヤァㅤヤァー
なんとなく素敵ㅤㅤヤァㅤヤァㅤヤァー

禍を転じて福と為す詩を綴ってしまえ
なんでもありなんだから詩は自由を愛する

頭が痛いのなら
そこから綴ってしまえばいいのさ

詩の許容範囲には感謝だ
こんな作品でも俺的には大満足

なんとなく姑息ㅤㅤヤァㅤ ヤァㅤ ヤァー
なんとなく真髄ㅤㅤヤァㅤ ヤァㅤ ヤァー

なんとなく頚椎ㅤㅤヤァㅤ ヤァㅤ ヤァー
なんとなく忘却ㅤㅤヤァㅤ ヤァㅤ ヤァー

こんな感じの詩でどうよㅤ

おうっ、ボンバーヘッド

うっ、痛っ

次の詩へ行こうか


#詩

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将来を描く下絵から

thread
どこへ、なにを急いでいるのかい

何年か先に定年退職し
その先も生活のためになにかしら仕事をして
働けなくなればテント持って彷徨うだけのこと

俺はこんなに働いてきたのに、なんて仕打ちなんだ
そんなこと思ってもなにも変わりやしないのだから
人生は気楽に楽しく行かなきゃ、そん、そん

どう計算したって最低限度の生活はできやしない
たいした財産もないが売れるものは売って
買わなくてもよいものは買わず
海に行っては魚の幸、山に行っては山の幸
食べていくための知恵はつけなければならない

暑さ寒さをしのぎ、虫や動物から身を守り
病気をしないように祈り、たまに笑えれば幸せだ

今まで払い続けた福利厚生費は
どなたかのパン代にはなったのだろうか
少しでも役に立てばもうそれでよい

政治家を恨んじゃいない
選挙で選んだ我々がどうせ悪いんだ
そう言われてしまうのだから、これでよい
そういう国に生まれて育っただけのこと

この国を豊かによくするための改革
進んだ先がこれなんだから、受け入れよう

間違ったことがあるとすれば
それは時間に追われて急ぎ足で進み
豊かになる未来を他人任せにしてしまった
それぐらいなんだろう

もう生きていければそれでよいじゃないか
きっとその中には幸せがあるのだから

どんなに急いでも
掴めないものは、掴めないのだから

どんなに急いでも
俺たちは笑えやしないのだから

どんなことになっても
俺たちは幸せに生きる強さがある
そう、信じたいね


#詩

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私はいつしか笑いを取り戻せるのか

thread
私はいつしか笑いを取り戻せるの...
私は笑えません。大学も三年通い、就職活動を始めたばかりなのですが微笑むことすらできず、面接官に悪い印象を与えてしまうらしい。「君のために正直に言っておきますが、そこまで無表情だとコミュニケーションをとりながらの業務は、ちょっと無理ではないかな。我が社は営業部門もあり、あなたでは厳しいと思いますよ」と。わかっているんです、そんなことは。
小学四年生までは、確かに笑ったこともありました。今では、楽しいとか可笑しかった記憶もずいぶんと薄れてしまいました。どのタイミングでどんな感情でどう笑えば良いのかもわからなくなり、私は冷たい人間に見られているらしい。きっと冷血人間に。そう、もう生きている価値のない人間に自分が思えて仕方がないのです。
それは、授業中に私が大笑いをしただけのことでした。先生の脱線した話しに笑った私の声を「気持ち悪い笑い声」と、クラスメイトに言われました。その時にみんなが私を笑った声は、今でも耳にこびり付いているようです。想い出すと吐き気がするほどで、それからというもの私はまったく笑うことも微笑も失ってしまいました。
それでも面接試験のない受験をして高校、大学と進学して行ったわけですが、学生生活は有意義なことはなく、無表情な変な奴だと思われてもなんとか学校に足を運んでいます。それは、まだある自分を愛する力が少しはあるのでしょう。普通の自分でありたい、学校へ向かっているうちは、まだ私は大丈夫だと思い込むもがきのように。
就職、いやそんなことより私は笑いを取り戻したい。このままでは、悲観的にどんどん感情がより暗いところへと滑り落ちてしまいそう。毎日のようにもう駄目だという気持ちをなんとか誤魔化してきたが、もう限界です。
誰か私に笑い方を教えてください。どうしたら人間らしく笑えるのでしょう。笑わせてください私を。そして、お願いです。私の笑い声を笑わないでください。


#詩

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トタン屋根の幸せ(布団は雲の上のように)

thread
トタン屋根の幸せ(布団は雲の上...
トタン屋根を知ってしますか?
最近では、コロニアルというセメントや粘土などを基材にした薄い板状の瓦が普及しているようです。瓦屋根の家は暫し見ることがありますが、トタン屋根の家はもうほどんど見ることはなくってしまいました。近所には年代を感じられるアパートあり、その一軒だけがまだトタン屋根のまま残されています。
昭和の経済成長期に瓦屋根とは違い、コストが低く加工しやすいトタン屋根が施工されるようになったのでしょう。私の家もまさにそのトタン屋根の家でした。記憶を辿り小学生の時、赤い屋根が緑に色を塗り変えられたことを覚えています。たぶん、表面のペンキが剥げてくると色を変えて染めていたのでしょう。屋根の色を変えると家の外観は雰囲気が違ってしまい、前の色を想い出してはなんだか寂しくなったものです。
今でも忘れないトタン屋根での想い出があります。我が家では、日曜日に晴れていると二階のベランダから緩やかな傾斜のトタン屋根に、布団を四枚ほど放って並べていました。トタンは太陽の光でとても熱くなり、素手で触ると火傷しそうなくらい。そこに乗せられた布団は上から下から熱を吸収して、寝そべると程よい肌触りの温度になっています。
子どもでしたから、そこにで横になって太陽の光を浴びながら気持ちよくなるのです。寝てしまい転がってしまえば、大変なことになってしまうのですが、心地よく浅い眠りを……。まあ、それで屋根から落ちたことはなかったので、熟睡したことはなかったようです。布団が紫外線を浴び青梅綿からする、すんっとした匂いが私はとても好きでした。なので、日曜日に雨なんて降った時には、がっくりしていたものです。
今、大人になり自分の家を持つようになり、日曜の晴れの日にはベランダの手すりに布団を干し、匂いを嗅ぐと私はその頃の雲の上のような幸せを想い出します。
ああ、もう一度あの感覚を味わいたい。無性に懐かしさに掻き立てられるのでした。


(トタン屋根に響く雨音も良くて、そちらの話も後ほど……)


#詩

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大事なもの

thread
大事なもの
自由な翼が
なくても
あなたの優しい
微笑みを
大事にしよう
#詩

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枯れた葉

thread
我が身のように
潰され脊椎は伝えることを鈍くし
色褪せ乾いていた

尽きた振り子のように落ちてゆく
お前は何処で何をしてきたのかい
青き頃にはどんな詩を歌ったのかい
幸せだったのかい

想い出まで枯らし
軽くなったというのに落ちてゆくんだね

傷んだ神経は戻りやしない
腕の痺れはまだ意志が伝わる痛み

目の前に落ちてきた葉
手のひらで潰せることのできる私
粉々になった枯葉

お前は私ではない
まだ時間があることに気づき

ひとつの詩を歌っていた


#詩

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デジタル書

thread
こんなのアップするなよ! と、... こんなのアップするなよ!
と、言ってアップする自己満足。
失礼しました!



iPadで『詩は元気です』と書いたのですが、
「詩」の文字に緊張が出てしまう。
書というのは、度胸がないと駄目ですね!
#雑記

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誰もいない話

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むかしむかしあるところに
誰もいない話がありました

なので物語が始まらないと思うでしょうが
強制的に話を続けたくなるのは私の性分
さあさあ、聞いてくださいな

そうです、誰もいなかったのです
もちろんいなかったのは人間

その中に知的生物体っていうのかな
宇宙人はいないってことなのかな

やはり訊いてきました
宇宙人なら人間だという考え方はおかしいです
宇宙人は人間だと思いますか

僕にはわからない

そうでしょ、断定はできないでしょ
ネズミみたいなカラダの知的生命体がいたとしたら
人間だという概念や定義では説明つかないでしょ
まあ、そういうことです

誰もいない世界なので根本的に静かです
腹減った、だの
つまんねえ、とか
ビール飲みてえ、など
騒ぐ声など聞こえないのですから
そう、孤独なくらい静かですよ
時にはそんな世界を満喫するのも良いものです

誰もいないといいつつ
語っちゃう自分がいることが矛盾していると
よくいわれてしまいます

じゃあ、いるじゃん

あなたはそういいますが
実は私もむかし話を聞いているあなたも
存在していないのです

イミフ〜

えっ、意味わかんないって
そうですか、難しいですかね
では、私はどこにいるでしょう?

もう、この話を終わらせてくれよ

もうちょっとですので我慢してください
あなたには私が見えないでしょ
私もあなたが見えないし
お互いどこにいるのかわからないのだから
もう誰もいないということなのです

また、振り出しに戻っているのかよ
だから、どこにもいないって会話しているじゃないか

そりゃ、むかしむかしの話ですから
なんせこの話は百年後のブログへ
投稿されるようになっていますから
そうです、もしかすると
百年後は誰もいない未来になってしまい
ほんとうに誰もいない話は実話になるでしょう

はい?

いえ、あなたではないです

この話を読んでいるあなた

はいはい、隣は誰もいませんよ

だからあなたです

ほう、いたのですね

誰もいないはずなのに……
そうでしたか
誰もいない話をしていたつもりだったのですが
これは嬉しい誤算になってしまいました


#詩

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