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- 今年の読書(166)『ホトガラ彦馬』井川香四郎(講談社文庫)
副題に<写真探偵開化帖>とあり、気楽な推理小説かなと詠み始めましたが、これが意に反して歴史上の人物が数多く登場、史実と合わせ歴史的ミステリーの感がありました。
主人公<上野彦馬>は36歳、化学の知識を併せ持つ人物で、日本で最初のプロカメランとして有名で、また日本で初めての従軍カメラマンとして「西南戦争」に出向いています。
物語は明治維新後の混乱期の東京府で警視庁ができ、「日本の警察の父」と呼ばれる<川路利良>大警視に、長崎から<彦馬>が呼ばれるところから始まります。
<彦馬>が東京に着いた夜、女装した元赤報隊の<宮下小五郎>が銃殺され、居合わせた<彦馬>は現場の写真を撮り、犯人逮捕に結びつけていくのですが・・・。
明治初頭の動乱期の日本を舞台に、<坂本龍馬>や<高杉晋作>を撮影したことで有名な<彦馬>の活躍が、楽しめる一冊でした。
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