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- 今年の読書(168)『コラプティオ』真山仁(文春文庫)
東北大震災後、カリスマ的に内閣総理大臣に就任した<宮藤隼人>を中心にして、物語は始まります。
<白石望>は、奨学金を受けながら東京大学法学部を卒業、学者の道を志しながら現実の政治の世界に携わり、主席秘書の<田坂>のもとで「内閣官房調査官」として<宮藤>が進める原発を中心とした経済再構の「アトムプラン」に携わっていきます。
また高校の同級生である<神林裕太>は、「暁光新聞」の記者として<宮藤>の動向を取材していますが、アフリカのウェステリアで海外協力隊員が内戦にて命を落としますが、<神林>は日本政府がクーデター派に軍資金を提供したという情報を掴みます。
合わせて、このウェステリアで発見された「ウラン鉱」の利権絡みで、多額の賄賂を前大統領に送ったとされる噂が飛び交う中、策謀ひしめく政治の裏側を垣間見せながら、息をもつかせぬ筆致で最後まで一気に読ませる構成は、見事としか言いようがありません。
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