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神戸:ファルコンの散歩メモ

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今年の読書(34)『花は桜木 人は武士』鈴木周平(星湖社)

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今年の読書(34)『花は桜木 ...
先だって、一杯呑みに出向いた<憩い処「乾杯」>の<ハルちゃん>からいただいた文庫本 『花は桜木 人は武士』 を、さっそく読ませていただきました。

大阪府生まれで神戸市で育った著者らしく、多くの時代劇は「江戸」を舞台としていますが、本書は上方の「大坂」や「京」を舞台として、本書には7篇の短篇が収められています。

8歳のときに親に売られた娘<お房>は、<陸奥>という源氏名の花魁になっていますが、ふとした縁で唐物屋の<半四郎>と知遇を得て、江戸に住む両親と再会する『天神祭の女』に始まり、浪花の森で惨殺死体が発見され、見慣れぬ銀銭から長崎まで出向いた同心が突き止めたのは、船の難破で財産を失った「鹿島屋」の娘の企みだった『ぴしょんの女』まで、庶民の喜怒哀楽と、武士の矜持を描いた作品が楽しめました。
#本 #読書

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<ハルちゃん>からのおすそ分け『花は桜木 人は武士』

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<ハルちゃん>からのおすそ分け...
今宵は<憩い処「乾杯」>で、「ホタルイカの酢味噌和え」 を肴に一杯呑んでいました。

時代小説も良く読んでいますので、女将さんの<ハルちゃん>から<鈴木周平>さんの文庫本、『花は桜木 ひとは武士』をいただきました。

どうやらお店に顔出しされるお客さんのようで、神戸市灘区に在住、本書に収録されている『ぴんしょうの女』で「第22回小説CLUB新人賞」を受賞して作家デビューされています。

本好きとしてはありがたいおすそ分けで、また著者と直接お会いできるかも知れず、お店を覗く楽しみが増えました。
#本 #読書

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今年の読書(33)『天皇の代理人(エージェント)』赤城毅(ハルキ文庫)

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今年の読書(33)『天皇の代理...
物語が語られる舞台は、銀座の裏路地にあるバー「シェリー博物館」です。

<僕>は、あるひ老人から声を掛けられ、彼は外務省に勤務していた外交官<津村昌雄>と名乗り、戦前の歴史として表には出てこない自分の経験した隠された真実について語り始めます。

本書には四話が収録されていますすが、全権大使相当の身分で<砂谷周一郎>が登場、各地で起こる殺人事件やスパイ事件に関して重要な立場で外交をこなしていきます。
登場人物は史実に忠実に、起こる事件はフィクション(?)として、ヨーロッパを舞台に展開される秘密外交が面白く楽しめた一冊でした。

<逢坂剛>のあとがきに、著者の言葉として「アメリカみたいな大国を相手に三年余りも戦ったわけですから、それって大変なドラマです。かっての戦記物ブームとかは、実際に(戦争)を体験した人、地獄を体験してその臭いを知っている人たちが読んでいた」とありましたが、ふと、映画にもなった<百田尚樹>の 『永遠の0(ゼロ)』 を思い出しておりました。
#本 #読書

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今年の読書(32)『アスクレピオスの愛人』林真理子(新潮社文庫)

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今年の読書(32)『アスクレピ...
本書のタイトルである<アスクレピオス>は、ギリシア神話に登場する名医として死者をも甦らせるため、<ゼウス>の怒りに触れ雷撃で殺されてしまいますが、死後、蛇つかい座として天に登り、「医神」となりました。
小説の舞台となるWHOの紋章は、国連旗の図案に蛇が絡みつく杖をあしらい、医療のシンボルとなっています。

本書の主人公48歳の<佐伯志保子>は、スイス・ジュネーブにあるWHO(世界保健機関)のメディカル・オフイサーとして、パンデミック予防のため感染症の前線で世界中を飛び回っています。

<志保子>には、美容整形外科の別れた夫<斉藤裕一>の元に19歳の娘<れおな>がおり、彼女も活躍する母の姿にあこがれ、私大の医学部に通っています。
そんな折、継母の<結花>は<裕一>の不倫を知り、43歳で妊娠したものの不妊治療で通っていた「白金ソフィア病院」で、出産を前に「羊水塞栓症」で母子ともなくなってしまいます。<裕一>は、病院長の<小原俊矢>を相手に医療裁判を起こしますが、<小原>は<志保子>の長年の愛人でした。

世界の保健医療に並々ならぬ情熱を燃やしながら、私生活では誰にはばかることなく男との関係を持ち続ける母<志保子>、医者が医者を訴えるという父<裕一>の行動を目の当たりにした娘<れおな>は、医者の世界に不信感を抱き医学部退学を考え始めます。

現状の医療現場を縦糸に、男と女、母親と娘等の人間関係を横糸に描いた、著者には珍しい医療分野の一作でした。
#本 #読書

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今年の読書(31)『願かけ』新・酔いどれ小藤次(二)佐伯泰英(文春文庫)

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今年の読書(31)『願かけ』新...
主人公は<赤目小籐次>、「来島水軍流正剣十手脇剣七手」の剣豪であり、部類の酒好きな老侍です。

これまでに <酔いどれ小籐次留書> シリーズとして<幻冬舎文庫>から、19巻が発行されていますが、<文春文庫>から 『神隠し』 を一巻目として新シリーズが始まりました。

刃物研ぎを生業としている<小籐次>ですが、その姿に手を合わせ念仏を唱え、賽銭を投げる者が続出、武勇伝から「酔いどれ大明神」に祭り上げられている感が見え隠れするのですが、読売屋<空蔵>や岡っ引き<秀次>親分の調べでも風評の元が探れません。

かたや妻<おりょう>が主催する「芽柳派」の歌会でも、門弟の間で諍いがあり、なにやらきな臭い様相を見せ、二つの騒動は<小籐次>を貶めるための画策だと判明していきます。

10歳の養子<駿太郎>は、本書で実の父だと思っていた<小籐次>が、実は刺客として切り殺された<須藤平八郎>が実の父親と知るのですが、敵相手として今後どう振る舞っていくのかが、シリーズの楽しみでもあるようです。
#本 #読書

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今年の読書(30)『衣更月家の一族』深木章子(講談社文庫)

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今年の読書(30)『衣更月家の...
プロローグとエピローグの間に、『廣田家の殺人』・『楠原家の殺人』・『鷹尾家の殺人』と、三つの殺人事件の章があり、一見関連のないそれぞれの殺人事件が、最後の『衣更月家の一族』の章で、見事に繋がりを見せる構成で、読み終り「なるほど」と感動を覚えました。

夫から逃げ出した妻<宮坂晴菜>は、姉<廣田優子>の家に逃げ込みましたが、夫<宮坂弘毅>は訪れた際、応対に出た<優子>を撲殺したことで逃亡したのですが、観念して自首してきます。

<弘毅>の話から、<優子>は愛人宅で生活している夫<聖一>を殺害しようと考えていた節があり、<弘毅>は<聖一>と間違われて殺されそうになったと正当防衛を主張、事件は傷害致死で一件落着しますが、この事件がそのものが、複雑な家族関係とお金に対する強欲な世界の幕開けでした。

著者は東京大学法学部卒の元弁護士であるだけに、犯罪者の心理と状況の分析が素晴らしく、秀逸な犯罪ミステリーでした。
#本 #読書

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今年の読書(29)『異人館画廊』谷瑞恵(集英社文庫)

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今年の読書(29)『異人館画廊...
神戸っ子として、「異人館」という言葉が気になり手にしてみました。
書き出しの部分では舞台となる町の名称も表われず、長崎か横浜なのかが分かりませんでしたが、文中に「諏訪山の展望台」が出てきましたので、神戸が舞台だと分かりました。

7歳のときに誘拐に合い、その恐怖で前後の記憶が定かでない<此花千景>は、祖父母と一緒にイギリスに渡り、画家である祖父の影響で「図像学」の学位を飛び級で18歳で取得、祖父<此花統治郎>が亡くなり、先に帰国している祖母<鈴子>が経営する画廊と紅茶専門の喫茶店を併用する「異人館画廊 Cube」に10年ぶりに帰国してきます。

「異人館画廊 Cube」には、祖母<鈴子>をはじめ、西之宮画廊のオーナー<透磨>や、喫茶店のバイトの<瑠衣>、占い師の<槌島彰>などが集っていました。

<千景>は幼いころの記憶が残っている<透磨>から、美術館から盗まれた<ゴヤ>の絵が日本で発見され、その鑑定を依頼されますが、思わぬ方向に事件は進んでいきます。

絵画に隠された「図像」により、観る人を思わぬ悪の世界に引きずり込むことを伏線として、<千景>の読み解き術が冴える内容の絵画ミステリーが楽しめました。
#本 #読書

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新番組『嫌な女』@NHK BSプレミアム

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新番組『嫌な女』@NHK BS...
今朝の『讀賣新聞』の朝刊のテレビ欄にある「試写室」にて、<桂望実>原作の 『嫌な女』 が、「HHK BSプレミアム」(日曜日・22:00~20:50)の時間帯に、連続6話にて放送されることを知りました。

最近のテレビドラマは、<向田邦子>や<橋田壽賀子>、<ジェームス三木>のような放送作家の作品ではなく、ベストセラーの小説を脚本家(今回は<吉田智子>)がまとめる番組が目立ちます。

生真面目な弁護士<徹子>役は<黒木瞳>、自由奔放な生き方の結婚詐欺師<夏子>役は<鈴木保奈美>が出演しています。
今回、<夏子>役の<鈴木保奈美>は最終までセリフがひと言もない設定のようですが、原作でも<徹子>の視点から語られるだけで、<夏子>の存在を見事に表していました。

原作での最後は、感動的な終わり方をしていて思わず涙ぐみましたが、さてテレビドラマではどのように仕上がっているのか、ドラマは見なくとも気になるところです。
#テレビ #ブログ #本

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今年の読書(28)『スイングアウト・ブラザース』石田衣良(光文社文庫)

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今年の読書(28)『スイングア...
大学時代から11年、それぞれ職業は違いますが、33歳になった今でも友人として仲の良い、冴えない3人組を主人公とした、奮闘物語です。

ほぼ同時期に失恋した彼らは、大学時代の憧れの先輩<河島美砂子>が経営する高級エステサロン「サロン・ド・アクア」が開設する<男性問題解決コース>の第1期特待生として、女性に対して魅力的な男になるための講座を受けることになります。

<河島>は、女性心理や教養・ファッション・会話等に関する腕利きの講師陣を揃え、それぞれの課題を3人組に課し、<容姿・経済力・性格>は変えられないことを前提として、内面的な変化を生じさせていきます。

男性側としては3人組の行動を反面教師と見立てて、女性に対する意識の変化が生まれ、女性が読めば身の回りの男性への見方が変わりそうな内容で、面白く読み終えれました。
#本 #読書

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今年の読書(27)『ようするに、怪異ではない。』皆籐黒助(角川文庫)

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今年の読書(27)『ようするに...
主人公は、東京から鳥取県堺市にある高校に入学した<冬目皆人>です。

入学式早々、1学年上の<ハル先輩>こと<春道兎鳥>が主催する「妖怪研究同好会」に入部させられますが、彼女は筋金入りの妖怪マニアでした。

本書には妖怪が引き起こしたとされる、部室に出る幽霊、天窓から覗くサングラスをかけたアフロヘアーの男、コンビニでの盗難事件など、妖怪絡みと称する事件が5話納められています。

とある過去の出来事から妖怪嫌いの<冬目>ですが、<ハル先輩>の妖怪事件だという思い込みを解き明かす青春ミステリーとして、肩を張らずに楽しめました。
#本 #読書

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