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ファミリアセダンの大冒険

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母親に見せるために、1965年ころ父親が乗っていた初代ファミリアセダンを購入(購入した車両は1967年製、走行7000kmの車両)して札幌に持ち込んだのは昨年10月。
札幌の実家ガレージで冬を越したファミリアだが、これを尼崎の隠れ家に運ぶこととなった。


早朝便に乗り午前中に札幌入りした僕は、ファミリアの状態を確認、そしてボディに半年間積もった薄汚れを洗い流す。


1967年製のファミリア・セダンは、何とも美しい。
小さく弱々しくもある事が、美しさを際立たせている。
可憐という言葉が、まさにそれだ。
当時の乗用車デザインは、イタリアのカロッツェリアに発注するものが多かったが、これはなんと東洋工業の若手社員のデザインだ。
それがまた誇らしい。


さて、札幌から小樽を目指すことも大冒険。
僕は、早めに小樽のフェリー乗り場でスタンバイする事にした。
フェリーの出航時間は23:30だが、乗用車の整列は20:00から開始される。
早朝から活動している僕は、さっさと乗船して部屋で横になりたい。
乗用車は前半と後半の2グループに分けられるが、何とか前半の乗船が可能だった。

一人旅の部屋は、この客船の最上階にある4部屋しかないスイート。
広い室内には専用のデッキがあり、バスルームにも大きな窓が設けられている。
窓の下は、30ノットで過ぎ去る日本海で、豪快な入浴が楽しめる。

早朝まではキャリアの電波があるのだが、朝食時間にはその電波もなくなる。
能登半島までの9時間~10時間は現代のネットワークから切り離される。
そんなときにはスイートルームの特権で、フロントから古いDVDを借り続けて見まくるに限る。
たまには酷い映画も悪くない。
3食付き58,600円の料金も、ホテル料金が恐ろしく高騰している中では、まあなんというか、この選択がBESTだと思う。

21:15舞鶴入港、22時間の船旅を満喫し、船底のファミリアと再会。
周囲のまともな人たちから白い目で見られながら、入念に暖機運転をして下船準備。
下船後、深夜の高速を後ろを気にしながら60~70km/hで巡行させ、日付が変わるころに尼崎に到着したのだった。


ファミリアは、ここからエアコンの装着に挑戦する。
オリジナルではなくなるわけだが、そこはRestomod Ariというアメリカのクラシックカー専門のエアコン部品を調達し、なんら不自然ではない形で仕上げる予定だ。
速いとか豪華だとか、そういう車の楽しみではなく、全く違う世界のクルマ。
タイムマシンとでも言うべきだろうか。
損得勘定ではなく、ただ純粋に楽しい。
こういうのが、カーライフと言うものだ。

#初代ファミリア #初代ファミリアセダン

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dote
Commented by dote
Posted at 2023-05-24 15:52

この時代の車、デザイン良いですよね 今は見かけないからか、カッコよく見えます
後付けのエアコンが有るんですか、仕上がりが楽しみです
フェリーのスイート三食付きでこの値段なら高くはないですね

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Mt.zaki
Commented by Mt.zaki
Posted at 2023-05-24 16:06

ヴィンテージカー専門のRestomod Airというメーカーのエアコンであれば、超小型のユニットやさまざまなベント、コントローラーが選べます。
昔のクルマの足元には、巨大なヒーターユニットや、巨大なラジオ用スピーカーがあり、これらを除外する事ですっきりとなおかつ純正のデザインを損なわずに仕上げる事が可能になると考えています。
一度遊びに来てください。

https://restomodair.com/

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