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徒然なるままに日暮

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自動運転と三本の矢

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今週から「東京モーターショウ」ウィークだ。VWのディーゼル擬装で何かと耳目を集めている自動車業界だが、今回のショウの目玉は「自動運転技術」だという。それに合わせるように日経ビジネスが特集で「コンチネンタル」を取り上げている。

元気の現在の車はコンチネンタルのタイヤを履いているが、正直、それまではコンチネンタルなんて会社、全く知らなかった。日経ビジネスによれば、コンチネンタル社は、タイヤに限らず「部品メーカー」として欧州では大変有名らしい。特に「レーダー」「センサー」では、実質世界一って話だ。よって、全世界の有力自動車メーカーに採用されている。

メルセデスのミリ波レーダーとカメラの併用システムもコンチ製だ。で、この欧州部品メーカーが「次世代の自動運転の陰の主役」なのだという。なるほど。実際、日本での受注は昨年比で2倍って事だ。

ふーん、知らない事は、まだまだ多いねぇ。

この記事に触れて、ちょっと気になったのが「スバル アイサイト」だ。自動運転には、いくつかの段階が有るが、現在実用化されているプリクラッシュセーフティ=衝突防止装置の先駆けは「スバル アイサイト」だ。VOLVOがレーダーで、衝突回避を実用化していたが、高いし、そもそも車両販売台数が少ないので、国内では普及したとは言えなかった。そこへスバルは20万以下で「ぶつからない車」を出したのだから、市場インパクトは大きかった。現在では、オートクルーズと併せて「渋滞時自動追尾」も可能となっているし、最新版では後方安全性も確保している。

でもね。これは、スバルの自社開発なんだな。発売当時「モノクロのステレオカメラ」って安価な装置を卓越したソフトウェア制御で「世界最高水準」の衝突安全装置に仕立てた日本人の智慧の塊だ。ミリ波レーダーなんて高額の装置は使わない、だから安くて普及した。

但し、スバルの自社開発品だけに他の自動車メーカーとの共有が難しくて、このまま行くと「取り残される」恐れがあるんじゃないか、とコンチネンタルの記事を呼んで思った次第だ。今現在では世界最高峰でも3年後には開発が追い付かない技術になっちまうかもしれない。

車の電子デバイス化って事は、そういう事なんだと思う。事実、トヨタもコンチのパーツ使ってるらしい。自動車メーカーとしては「自社開発」ではコストがかさむし、何より「スタンダリゼーション」の波に乗り遅れかねない。

IBM-PC ATが標準になってHDDやMemoryも、その規格前提で作られたから安く大量に安定的にパソコンが供給できたわけだ。「アイサイト」がどんなに優れてて、どんなに良くて、どんなに安くても、最大の欠点は「アイサイトである」って事にされちまいかねない。何て、危惧が頭をもたげる。

この辺を、キッチリと「自国の優位性のある技術」としてサポートし、国際化、共有化の後押しをできないと「第三の矢」ってのが、いつまでも出てこないんじゃねーかなぁ、ねぇアベノミクスさん。
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