LAN工事のABC-006(なぜ撚り線にするのか)

LANケーブルは、芯線二本を撚り合わせ、4対で構成されています。
これはCatに関係なくすべて同じ構造です。

では、なぜ撚ってあるのでしょうか?
これは中学校の理科で学んだ(はず)のフレミングの法則の利用なんです。
電線に電流を流すと、磁界(磁力)が発生します、この磁界の中に他の
電線を入れると、そこに電気が発生します、この電気は実はノイズとなります。

このノイズを防ぐ方法が撚り合わせなんです。
芯線二本は、回路になって入力と出力では波形が反転します(逆位相といいます)
つまり、芯線二本には入力側と出力側では、点でみるとプラスとマイナスが
逆転しています。
電流の流れとそこで生まれる磁界の強さは比例します、そのままではノイズが
他の回路に影響を与えてしまいますが、この二本を撚り合わせると逆位相のため
磁界の強さが打ち消し合うことになります。
この作用で磁界から発生する電気(起電力と言います)は無くなるのです。

通常、この磁界を防ぐために、シールド(遮蔽と言います)をしますが、LANケーブル
では4対の間では、この磁界は発生しない事になります。

ただし条件があります、この撚り合わせは4対が同じピッチではダメなこと。
撚りピッチは位置によって粗・密がないことです。

このより密度の均一性は施工時に、ケーブルの強くひっぱたり、急角度に曲げる
事で維持出来なくなります。100Baseでは大きな問題にはなりませんでしたが、
10Gでは無視出来ない状態になります。

特に撚りの固定化が困難な「より線:strand」は、この施工時の問題に弱く
驚くような性能劣化が発生します。



わかお かずまさ
VegaSystems


#LAN_PRO

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