信号伝送と電力伝送は、同じ銅線を使っても動作が全く異なる
部分があります。それは電力伝送はエネルギー伝送だからです。
信号伝送は電圧の波高値で「情報」を送りますが、電力伝送は
伝送時には切れ目なく一定の波高値でエネルギーを送らねばなりません。
エネルギーは質量であり、この質量は電力つまり、電圧と電流の積です。
信号伝送では質量は多くは要求されないので、伝送路(電線)は、
さほどの容積は必要としません、つまり細い電線でも一定以上あれば
沢山の信号を同時に送ることが出来ます。
これは100人でも、一人でも同じ電線径で伝送が可能です。
ところが電力伝送では一人と100人では百倍となります。
一人の使用料を1Wとすれば、100人なら100Wとなります。
電圧が50Vとすれば、一人なら0.02A(20mA)ですが100人なら
2Aとなります。
電流値の大小は伝送中の電圧降下(損失)に直結します。
電流を流すと、その伝送路(電線)の抵抗(線路抵抗)に比例
して発熱します、発熱は電力ロスとなるので、線路抵抗値は
極めて重要となります。
線路抵抗値は、電線径と反比例し(太い電線は抵抗が少ない)、
線路長(電線の長さ)に比例します。
LANケーブルでも、この法則が適用され、見た目はあまり変わらなくても
電線径の太い細い長い短いで、でロスは大きく変わります。
PoEでは使用する電線径が重要である理由はここにあります。
わかお かずまさ
VegaSystems
#LAN_PRO
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