京都人にとって、夏の終わりを感じる日と言ってもいい。 他府県のヒトはいまだに「大文字焼き」って言ってくれるけど、これ、仏事なんで。 まあ、あっし自身熱心な仏教徒ではないけど、それでも先祖がお盆に帰って来て、この送り火で帰っていく・・ という認識で何十年も生きて来てるっすから、なんだか花火イベントのように言われると物凄い違和感を覚える訳っすよ。 あの立ち昇って消えていく炎のひとつひとつ、あの刹那を肌で感じながら、先祖とかもそうだけど身の周りで亡くなったヒトの顔を思い浮かべながら、色んな事を考える時間。 あっしの中では、アメリカ人もこの炎で送り出してきた。 京都の夏と言えば、祇園祭とか思い浮かびやすいだろうけど、五山送り火は祭じゃないので。静かに故人を偲ぶ、そんな時間なんすよ。 焼肉やお好み焼きじゃないんだから、大文字焼きはやめてくれ。 せめて、送り火って言ってくれ。
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