「1on1ミーティング」を再考する(Day11)「上司以外の社内上位者との『1on1ミーティング』」

社内の人的ネットワーク
こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお、です。

最近「1on1ミーティング」と言う制度を導入した、導入したいと要望される会社が多くなっています。特に大企業にその傾向が顕著のように感じます。

しかし、「上手く行っている!」という声よりは、「導入が難しい!」「定着するのが大変」という声の方が多いように思います。

そこで私の経験も交えながら、「1on1ミーティング」の原点や本質に立ち返って、この残念な現実にどう対応したらよいか?

この点を私の独断と偏見で綴って行きたいと思います。ブログタイトルは題して

「『1on1ミーティング』を再考する」

前回は私自身がセルフコーチングという手法で「気になる点」や「課題」を列挙しました。そしてそれらを、3つの大テーマにカテゴリー分けをしてみました。

【大きな章立て】
第一章「1on1ミーティング」の本質・目的(完了)
第二章「1on1ミーティング」の準備・導入(完了)
第三章「1on1ミーティング」の継続・定着(今回から)

今日は、その11回目。

第三章「1on1ミーティング」の継続・定着

についてです。

【章立て】
1.そもそも主役は誰なのか?(完了)
2.主役の心掛け(完了)
3.定着のための工夫・こつ(今回)


【3.定着のための工夫・こつ】

「1on1ミーティング」を導入後、ある程度定着してきて、さらに継続しようとする際にいくつか感じるハードルが見えてきます。例えば、

・段々と話すテーマが無くなってくる
・上司との対話のスタイルやアプローチがワンパターンのように感じてくる
・新規性や緊張感が薄れてきてしまう

いわゆる「限界効用逓減の法則」ではありませんが、誰でも慣れや飽きがくるもの。

これはどんなに上司側が工夫したり、部下側が気分も新たに、と念じても、難しく感じることは否めません。

しかしだからと言って、「1on1ミーティング」の社内カルチャーを捨ててしまうのはもったいない!

こんな状況まで達している企業にお勧めしたいのが、

上司以外の「社内メンター」

との「1on1ミーティング」です。

上司以外の人と???

意外に感じるかも知れません。

なぜなら、これまで基本となっていたのが、同じ部署の直属上司との対話を前提してきているからです。

「1on1ミーティング」は上司・部下の関係だからこそ意味がある、効果がある。

一方、上司・部下の関係だからこそ、窮屈に感じる。

そこで同じ会社内にいる、別の上位職の方との「1on1ミーティング」を提供するのはいかがでしょうか? 

ここでは上位職の方を「社内メンター」と呼ぶことにします。

この「社内メンター」との1on1ミーティングは幾つかの視点で、様々な効果・効用があるように感じます。

いくつか思い付くままに列挙すると以下の通りです。

1.部下の視点

・社内で別の上位職との関係が出来て、会社全体の理解に繋がる

・直属の上司ではないからこそ、話せるテーマがある

・自分のキャリアを見出す機会になり得る


2.社内メンターの視点

・社内の新たな、異なる人材発掘の機会になる

・上司として「1on1ミーティング」に関する刺激になる

・管理職の重要な仕事である「人財育成」へのモチベーション向上


3.会社全体の視点

・組織図には表れない「人的ネットワーク」が構築され、社内に新たな視点が醸成される

・組織間の壁や硬直性を打破するきっかけになりうる

・色々な部署を横断させて人材育成を行う土壌を作る

いかがでしょうか?

「1on1ミーティング」は手段・方法。あなたの会社の目的や達成したいゴールに従って、ある意味で自由に設計して実践することが出来ます。

むしろそういう発想で「1on1ミーティング」を活用する発想を持ちたいですね!

ではまた次回に!
働くあなたを元気にするプロコーチ、砂村よしお

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「1on1ミーティング」を再考する(Day10)「天は自ら助くる者を助く!」

こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお、です。

最近「1on1ミーティング」と言う制度を導入した、導入したいと要望される会社が多くなっています。特に大企業にその傾向が顕著のように感じます。

しかし、「上手く行っている!」という声よりは、「導入が難しい!」「定着するのが大変」という声の方が多いように思います。

そこで私の経験も交えながら、「1on1ミーティング」の原点や本質に立ち返って、この残念な現実にどう対応したらよいか?

この点を私の独断と偏見で綴って行きたいと思います。ブログタイトルは題して

「『1on1ミーティング』を再考する」

前回は私自身がセルフコーチングという手法で「気になる点」や「課題」を列挙しました。そしてそれらを、3つの大テーマにカテゴリー分けをしてみました。

【大きな章立て】
第一章「1on1ミーティング」の本質・目的(完了)
第二章「1on1ミーティング」の準備・導入(完了)
第三章「1on1ミーティング」の継続・定着(今回から)

今日は、その10回目。

第三章「1on1ミーティング」の継続・定着

についてです。

【章立て】
1.そもそも主役は誰なのか?(完了)
2.主役の心掛け(今回)
3.定着のための工夫・こつ


【2.主役の心掛け】

(1)部下自身が「自分が主役」と認識する

「1on1ミーティング」を導入する、と聞くと「また仕事が増える」と感じる部下もいるかも知れません。確かに会社の施策として上司から言われればそう感じることもあるでしょう。

しかし、これまで何度か繰り返しお伝えしているように、「1on1ミーティング」は誰のために実施するかと言えば、

部下であるあなた、のためです。

従って、部下は先ずは「自分自身が主役である」と心することがとても重要です。

主演者がこけてしまっては、作品がいくら良くても、助演者の演技がどんなに素晴らしくても、インパクトが減じてしまうのは否めません。

この腹落ち感や「覚悟」が先ずは必要です。

上司がなんとかリードしてくれる、という甘い考えは捨てましょう。

つまり「主体的」になる、ということ。

この心構えが重要です。


(2)上司という「リソース」を活用するという発想を持つ

では「主体的になる」ということを、もう少し具体的に考えてみましょう。

「1on1ミーティング」で部下が主体的になってその時間を活用するということは、取りも直さず上司という

「リソース」

を最大限活用する、ということです。

上司は大抵の場合、人生の先輩です。同じ職種かどうかは別として、経験値は部下より多いはずです。

また上司が年下であったとしても、社内やその業界、職種において秀でたものを持っているからこそ、上司・管理職の任に就いているはず。

その人から色々なものを吸収したいです。

成功体験はもちろんですが、ぜひ「失敗談」や「苦い経験」を是非聞き出して欲しい。この部分に「人としての上司像」を垣間見ることが出来る。

そしてよく言われるように、失敗談から学ぶことは多いです。

失敗談をたくさん語れる上司は総じて、人として素晴らしいです。

なぜなら、普通は自分のネガティブな面を口に出したくないからです。それを敢えて部下に話せる度量。これに触れる機会なのです。

またこの失敗談を部下に語ることができるのは、その失敗をその後で何らかに形で現在に活かしているからに他なりません。いわゆる、

「経験学習」

だから他人、成長を期待する部下だからこそ伝えることが出来るのです。


(3)社員は「何を以って」自分の仕事・職場の良否を測るのか?

会社の名声や規模ではない。給料の大小でもない。そして仕事の内容でもない。

「上司」や「周りの仲間」が尊敬できるか、協業できるか、相性が良いかどうかである。

つまり「1on1ミーティング」という機会を通して、自分自身のこれからのキャリアプランを考えることに繋がるのです。

今の会社で、職場で、仕事を続けるべきか、他社でチャンスを見出すか?

その一つの判断材料になるのが、「1on1ミーティング」の場かも知れません。

以前私が外資系企業に勤務していた頃、いきなり米国本社からこんな電子メールが届きました。内容を掻い摘んでお伝えすると、

「あなたの部下が、会社を去る理由をあなたは知っているか?

それは会社の業績が悪いからではない。貰っている給与が低いからでもない。

一番の理由はあなた、上司が理由であることが多い。

だから自分の部下たちの姿をよく観察すること。

そして彼ら・彼女らのニーズは何か?彼ら・彼女らの強み・得意分野は何か?

シンプルなことだが、これが最も大切だ。」

このような趣旨だったように記憶している。

こんな面持ちで「1on1ミーティング」を活用すれば、大きな収穫が得られる時間となることは間違いない。
 
ではまた次回に!
働くあなたを元気にするプロコーチ、砂村よしお

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今日の呟き(9)「企業にとっても、人にとっても、大切なのは?」

「方法や手段」「知識やスキル」では無く

「あり方」である。

詠人知らず

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今日の呟き(8)経営トップの役割「止める仕事を決める」

「止める仕事」を決めるのは、経営トップである社長の役割

・社員は目の前の仕事があるので、それを自らの意思で止めることは難しい。

・社員に新しい仕事をさせたいのであれば、しなくて良い仕事を明示する必要がある。

ある経営者の呟き

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今日の呟き(7)守破離「現代にも繋がるプロセス」

「守破離」はもともと、武芸の修行において生まれた言葉と言われている。

・師匠の教えや型を学んで守る「守」

・その後、自分なりに工夫を積み重ねて発展させる「破」

・そして自ら新しいものを生む「離」

現代の企業活動、特にイノベーションに繋がるプロセスかも知れない。

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今日の呟き(6)「マネジャー vs. リーダー」

マネジャーの役割は、
秩序と一貫性を与えること。

リーダーの役割は、
変化と方向性を示すこと。

ジョン•コッター

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「AI」って何だ?

こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしおです。

最近、耳にするのが珍しくなくなった
「AI」
「ロボット」
「ディープラーニング」。

自分には関係ない、と思っていてはいけないと思い、この道に詳しい知り合いから紹介してもらった入門書!

松尾豊氏 編著「超AI入門」

ずぶの素人にも読みやすく、分かりやい本です。

AIやディープラーニングのメカニズムを理解することによって、逆に人間の脳の働きが理解できるようになることが興味深いです。

この本の中に、こんな章立てを見つけたので紹介します。

「AIが対応できないとき」

少し要旨を抜粋すると、

・ディープラーニングの画像認識は人間を上回るレベルの成果を挙げてる。それでも100%の正答率とは言えない。

・AIは「過学習」という現象を起こすことがある。AIは大量のデータによって学習していrが、その学習データに適合しすぎて、そのデータでの正答率は高いが、それと異なるデータでは正答率が低くなる。

・(人間に当てはめると)ある人が試験のために勉強しているとします。練習問題を何度も解いたら100点を取りました。しかし本番のテストでは20点でした。そして別の人は、練習問題は80点で、本番のテストは70点でした。

・この二人のどちらが良い学習が出来ているでしょうか?


この下りを読んだ時、私が昔、中小企業診断士の受検対策の勉強をしていた頃のことを思い出した。

事例課題に改善提案を解答する2次試験の勉強をしていた時、通っていたスクールのカリスマ講師から、こんな助言をもらったのだ。

「砂村さん、もう勉強はいいよしなくて。勉強しすぎだよ!このままじゃずっと合格しないかも。」

と衝撃のアドバイス。

当時の私は、出題が予想される業種・業態の中小企業が抱える課題を、全てリストアップして、その莫大な提案内容を暗記していたのだ。

「そんなもの覚えても実践では役に立たない。そもそも、そのバリエーションは数限りなくある。

それよりも、多くの中小企業に共通している課題を抽出して、それに対して『骨太』で『汎用的』な改善提案とは何か?と、自分なりに考えないとダメだ。」

今、AIによるディープラーニングのメカニズムを理解することで、当時のカリスマ講師の助言の真意が呑み込めた。

今日はここまで。また次回に!
「働くあなたを元気にするプロコーチ」砂村よしお

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「1on1ミーティング」を再考する(Day9)「『主役』は誰なのか?」

こんにちは!「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお、です。

最近「1on1ミーティング」と言う制度を導入した、導入したいと要望される会社が多くなっています。特に大企業にその傾向が顕著のように感じます。

しかし、「上手く行っている!」という声よりは、「導入が難しい!」「定着するのが大変」という声の方が多いように思います。

そこで私の経験も交えながら、「1on1ミーティング」の原点や本質に立ち返って、この残念な現実にどう対応したらよいか?

この点を私の独断と偏見で綴って行きたいと思います。ブログタイトルは題して

「『1on1ミーティング』を再考する」

前回は私自身がセルフコーチングという手法で「気になる点」や「課題」を列挙しました。そしてそれらを、3つの大テーマにカテゴリー分けをしてみました。

【大きな章立て】
第一章「1on1ミーティング」の本質・目的(完了)
第二章「1on1ミーティング」の準備・導入(完了)
第三章「1on1ミーティング」の継続・定着(今回から)

今日は、その9回目。

第三章「1on1ミーティング」の継続・定着

についてです。

【章立て】
1.そもそも主役は誰なのか?(今回)
2.主役の心掛け
3.定着のための工夫・こつ


【1.そもそも主役は誰なのか?】

(1)「1on1ミーティング」の主役は、言わずもがな「部下」です。

主役ということは中心人物、スポットライトを浴びる人。従って、多少のアドリブや自分勝手も許されます。

(2)しかし主役は一方同時に、期待も大きいし責任もあります。ここで「1on1ミーティング」で部下の側が果たす責任とは何でしょうか? 

それは取りも直さず、その時間を最大限活かそうとする姿勢やマインドです。「会社の制度だから」とか「上司がやるって言うから仕方なく」では、その責任は果たせません。

(3)とかく上司・管理職側のスキルや心掛けに焦点が当たる「1on1ミーティング」ですが、私は部下側のやる気も大きくその巧拙を左右すると感じています。

上司・管理職などのリーダーだけが頑張って対応してリードしても、人間関係は相互作用。お互いが「パートナーシップ」というものを理解して運用しようとしなければ、上手く行くものも行かないですね!

この点はコーチング・セッションにおけるコーチとクライアントの関係と全く同じです。合意に基づいてお互いのベクトルが合致した時に、その効果が最大化されるのです。

ではまた次回に!
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今日の呟き(5)「親離れ・子離れ」

親離れ、より

子離れ、の方が

難しそうだ!

子供にとって親は、段々と世の中いる「一介の大人」になっていくように感じる。

一方、親にとって子供は、いつまでも「自分の子供」のままと感じている。

反省も込めて!

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