コウヤボウキ(高野箒);高野山で枝を束ねて箒としたのが名前の由来。 秋も深まり、やや肌寒く感じる頃になると咲き出すのが コウヤボウキ(高野箒)。 茎(枝)は、灰褐色で細くしなやか、短い毛が生える。高さ1m程の落葉小低木。 本年枝には長さ3㎝前後の卵形の葉が互生し、前年枝には節ごとに細長い葉を数個ずつ束生する。 秋、本年枝の先端に直径1~2cmほどの白い頭花を1個ずつ付ける。 花は、小さな筒状花が10個ほど集まったもので、筒状花は深く5裂し、裂片は反り返る。 コウヤボウキの花、種が散った後、タンポポのような綿毛をつけた種が残る。 さらに綿毛が飛び散ると、残ったガクがドライフラワーのように見える。 カシワバハグマ、オクモミジハグマ等の花(草本)と良く似るが、こちらは木の仲間。 似た花のナガバノコウヤボウキは2年枝に花がつく。コウヤボウキは、日本固有種。 * * * 研究者ノート(筑波大;八田洋章) 「草か木か分からないようなキク科の落葉小低木です。 茎は細くて長く、弓なりに曲がり、根元から多数が叢生します。 1年目に伸びた枝には卵形の葉が互生し、先端に花序を付けます。 2年目には短枝に披針形の葉が3~5枚束生するだけで花を付けることはありません。 多くの場合、その冬には軸ごと枯死し、新しい茎と入れ替わります。 一つの花序に花が10~15個付き、筒状花の先は5裂し、くるくるとカールしている。 近似種のナガバノコウヤボウキは、本種と逆に1年目枝は栄養枝だけで、 2年目に短枝の先に花序を付ける。 《時節感慨・・呟記・・“里山にて想う花”》 昔、高野山で弘法大師は、敷地内に人心を迷わすものを植える事を禁じていた。 果樹や竹等である。それ故、高野山では竹箒ではなく長くて細い枝の植物で箒を作った。 「人心を惑わせる」とは、竹は筍がとれ、竹を加工して篭、花器なども作れてしまう。 それらで利益を得ることが出来る。それが修業にさしつかえると弘法大師は考えた由。 コウヤボウキ(高野箒)は、別名タマボウキといい、花言葉は働き者。 高野箒名の由来には、諸説ある。「霊場高野山の植物・動物」入門(亀岡弘昭著)によると、 高野山にはコウヤボウキのほかにコウヤマキ、コウヤミズキ、コウヤワラビなど、 コウヤと名のつく植物が19種あると書いてある。 名の由来は、高野山の参道の先に大毒蛇がいて、若い参詣人に襲いかかり、呑み込んでしまう。 お大師様は大層嘆かれ、御廟からお出ましになり竹箒で封じ込め、 以後竹箒のかわりにクロモジやコウヤボウキの細枝を使って箒を作るようになったとか。、 箒は、コウヤボウキが冬に葉を落とした茎を根元から刈り採って作るが、 部屋や玄関、縁側、軒下などを掃くのに適しているようでもある。 * * * * * 今日は、文化の日。伝統とか文化は、継承されてこそ重みが増す。 たまさか偶然だが、眼の前に見ゆる花に一抹の寂しさを感じたことがあった(上画像文面)。 継承者がいない!?! 実に寂しいことだ。しかし今のネット情報に光明を見る。 而してアニメの世界にも真理を見る思いがする。 その一方、ハロウイーンの渋谷での乱痴気騒ぎを聞くと、泰平だ、ッて思うし、情けない。 憲法問題・拉致被害者救出問題等々、他人事のように真摯に議論しない知識人。 これ又、問題だが・・・非文化的は、教育の場に、、、初等教育の場にも存在する事だ。 偏向的に偏った指導、70年も過ぎると、もはや神格かして恐れ多くて触れもしなくなる。 時は流れ、国際環境、社会事情も変化してる。法の矛盾点は、是正してしかるべきだ。 「法治国家」と軽々しく言ってほしくない。