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  • 《 “2年振りのお菓子!?!”❖ 20-06❖》

《 “2年振りのお菓子!?!”❖ 20-06❖》

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ガレット・デ・ロア・・包装もシンプル^^)。
フェーヴがどこに隠れているか??楽しみの瞬間。
僕の滞在した町では、ハイリゲ・ドライケーニゲと呼んでいたが。
これは、ドライケーニヒスクーヘンとラベル記録があった(^з^)。
レープクーヘン(Lebkuchen)。とっても美味である。
今年のフェーヴ。直径1センチ程の大きさ。
誰のものになったか??大人でもドキドキしながら食べた^^)。

《襍・_・囈⇔“エピファニー(Epiphanie)のお菓子”》
子供の頃、X'masからお正月は、“最良”の季節だった。
大学生に成ると暮れから正月は、雪山の中で過ごす様に。
その山岳資料探しに神田古書店巡りを楽しんだのを思い出す。
その折々、良くカフェによったものだ(甘党なんで^^)。
神田神保町の白水堂、小川町のS・ワイル等(当時の所在地)。
神田周辺には、憧れの楽器屋さんとか靴屋さんもあったりして。

ノンポリで山行三昧の僕自身、天罰か??足指を失くす所だった。
無謀とは思わなかったが、装備に対する甘さが原因と反省もした。
70年安保闘争で大学は封鎖され、それを良いことに遠征で事故??
その年末、僕の将来の方向を西欧に向けさせる示唆に富む話を聞く。
治療帰り、親のお供で野田岩次郎(ホテルマン)さんとお会いした。
西欧文化に造詣深い野田さん、欧米文化を朗々と語ってお示しくださる。
アメリカ文化を少しかじった程度の僕には、驚き以上の事であった。
その折、フランス人お菓子職人が開いた小さなお店を紹介くださった。
そのケーキ屋さん、六本木に開店したばかりの「A.ルコント」。
仏菓子職人のアンドレ・ルコント(André Lecomte)さんが開いた店。
大学~病院の往復(歩いて)途中にあって休憩にちょうど良かった。
パンも焼いておられた。中でもクロワッサンは、表現できぬ程の美味さ。
登山用小ザックを背負い、クレッターシューズ(登攀用靴)姿の男が、
2階のサロン・ド・テでお茶してた。場所柄、ちょっと不似合い。
当時の六本木、雑な学生が通るに憚る超モダンな場所だった。
親の使いでX'masケーキを受け取りに伺った時、2階でお茶してると、
変わった風体の僕に興味を持たれたか、ムッシュが声を掛けてくれた。
“日本ではX'masケーキからおせち料理、そんな流れ、面白いね”、と。
仏ではX'masは神聖な儀式、静かに過ごす。お菓子は食べるけどね!!
バタークリームのブッシュドノエルね!!おいしいよ^^)、と。
それ仕様のケーキは、小川町のS・ワイルで知っていたが。。。
以来、ルコントさんには、フランス文化を色々と教えて頂けた。
自転車で訪れた時、Paris Brest(パリブレスト)と云うケーキを知る。
ツール・ド・フランスに関心を持ったのもケーキのお陰である^^)。
友達の誕生日ケーキを取りに行った時、ガレット・デ・ロアも知った。
“1月6日においで!!”とルコントさん。。。!
ガレット・デ・ロアのことは、以前、ブログに記した のでここでは省略。
当時、フェーヴを入れたガレット・デ・ロア、作っている職人は少なかっただろう。
面白い・・・運気を試せるなんて、と友達に自慢気に話した記憶がある。
その後、学業研鑽で滞在していた南ドイツでも公現祭に食するお菓子を沢山みた。
Heilige Drei Königskuchen(ハイリゲ・ドライケーニヒスクーヘン)と言うお菓子。
お菓子と言うよりパンといったほうが適切か!!ミルクパンみたいな感じだ。
それでも王冠は、ついてくる^^)。クーヘンとは、ケーキのこと。
そして飲み物は、日本で言うウィンナーコーヒーを頂く。
アイシュペンナー(Einspänner)と呼ぶオーストリア発祥のコーヒーの淹れ方。
深煎り豆で中挽でドリップ、あらかじめザラメ糖を入れたグラスにコーヒーを注ぐ。
泡立てたクリームをたっぷりと浮かべて飲むのである!
はじめにふんわりとしたクリーム、次にほろ苦いコーヒー&クリームのハーモニー、
最後に沈んだザラメ糖とコーヒーを飲む。1杯のコーヒーで3通りを味わえる。
深々と雪降る室内でお菓子を楽しむ、そんな空間が新鮮だった(南独でのこと)。
ドイツ語圏で公現節に食べるケーキにフルーツケーキの様なケーニヒスクーヘンがある。
形は長方形から円形、リング形、クグロフ形と様々で個々人の好みで選んでいた。
スイスのドイツ語圏では、ブリオッシュに近い丸い発酵生地を組み合わせて花形にした
ドライ・ケーニヒスクーヘンを食する。バウムクーヘンもクリスマス菓子の一つだ。
シュトレンもクリスマス菓子だが、ドイツ家庭で好まれるXmas菓子がもう1つある。
レープクーヘン(Lebkuchen)と呼ばれ、牛乳や卵、バター等、油を使わずに焼くお菓子。
ハチミツを使い、ナッツやスパイスをたくさん入れて作る。
アニス、フェンネル、ショウガ、カルダモン、コリアンダー、メース、ナツメグ、
丁子、ピメント、シナモン等と多くのスパイスを巧くまぜて焼くお菓子。
スパイスやハチミツを使った簡単なお菓子は古くよりあったらしい。
中世ヨーロッパでは修道院で作られるようになった、と記録にある。
水分を殆ど含まず、ハチミツやスパイスのおかげで長持ちのするお菓子。
食べ物の少ない冬や食糧難の時には、修道院で配られてもいたらしい。
レープクーヘンには貴重なスパイスが多数使われため、専門の職人もいた。
レープクーヘンは、日本人には馴染みがないが、面白い食感。
寒い冬、暖かいコーヒーや紅茶によく合うお菓子だ。
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本題が後になったが、3年前にアンドレ・ルコントさんのお弟子さんを知った。
今、住まい居る隣市にそのお菓子屋さんは、ある。
店名を知って、嬉しくなった。(comme en province)コム・アン・プロヴァンス。
プロヴァンスって、“田舎”を意味する。HPを観て納得。
早速、訪ねてみると、本物の仏菓子で且つ良心的なお店だった。
一昨年末は、雑務に紛し注文に失し、食べれなかった。
昨年末、しっかりと注文出来、1月10日にとりに行った。
公現祭は、1月6日だがエピファニーのパーティーは、1月中ならOK。
知人の誕生日に、と10日にした。今年のフェーブは、アントレメット。
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アントレメットとは、古式フランス料理のフルコースの中で料理間で
提供される小さな料理を指した。現代では、一般的にデザートを指す。
中世後期から近世初期にかけて、王侯貴族や上流階級の食事でよく見られた。
精巧かつ形式ある娯楽料理として提供されたものである。

今年は、オリンピックイヤーだ。色々と感慨がある。
上記のアンドレ・ルコントさんは、東京オリンピックの前年1963年に来日。
ホテルオークラのシェフ・パティシエとして仏菓子の指導をされた方。
而してオリンピックでも腕を振るわれた最高の菓子職人。

「2020/01/10・コム・アン・プロヴァンス」

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