《囈(27)“フランス菓子と自転車レース!?!”❖21-245》

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1990年代のパリ ブレスト ケーキ。
蛭町裕司(コム・アン・プロバンス)氏創作ケーキ。
パリ・ブレスト ア・マ・ファソン!!“パリ・ニース”って感じ。





JR横須賀駅脇に広がるヴェルニー公園。
海上自衛隊艦船も目の前でみれる公園。
今注目の“いずも”も見れる。
すぐ脇は、在日米海軍基地でもある。
《”PARIS・BREST”ホールケーキと横須賀市!?!》
暑い夏も終わるか???こんな季節感、若い頃を思い出す。
1964年、東京オリンピックを目前にした夏から秋の出来事。
湘南の海、江ノ島は、オリンピックヨット会場として活気に満ち溢れ。
24吋ランドナー(自転車)に乗ってあちこち、写真を撮りに回っていた。
わくわく・・35mm、50mm、135mm、生意気にも携えて(総て親のを拝借)。
高校写真部での活動。三浦半島の自然は、よか場所だった。
交通費は、ゼロ。己の足で懸命に稼いで、、鎌倉から4~50kmは楽々。。。!
おかげで、ミヤタ(自転車製造・茅ヶ崎市)の工場にも出入りさせてもらえた。
そこで知ったのが世界の自転車レース。当時は、強く関心を持たなかったが。
自転車は、交通手段。ロードなんて、高価で手がでなかったし非実用的で。
大学生になっても時折、自転車通学。身体トレーニングも兼ねて一石二鳥だった。
自転車ロードレースに関心を持ったのは、ケーキ屋さんでの会話からだ。
六本木に開店したばかりの仏蘭西菓子店オーナー、A.ルコントさんに聴いた。
お店の2階は、サロン・ド・テ(喫茶店!?!)でお菓子を食べながら、
ツール・ド・フランス(自転車ロードレース)の事も詳しく教えてもらった。

今年もツール・ド・フランス(ロードレース)が行われた(2021/06/26~07/18)。
初日の出発地は、フランス西端フィニステール県(地の果て県)ブレスト。
出発点が、ここブレストなのは、大会史上4回目、前回は2008年だった。
仏蘭西菓子のおかげでレースに関心を持ち始め、こんにちがある。
1968年12月六本木にフランス菓子専門店「A.ルコント」が開店した。
日本で初めてのフランス人パティシエの仏蘭西菓子専門店。
このお店のオーナーシェフパティシエが、“Andre Lecomte”さん。
この方に菓子「パリ・ブレスト」や「ツール・ド・フランス」を教えていただいた。
このケーキ、”パリ・ブレスト”は、ツール・ド・フランス(Tour de France)縁のお菓子。
ツールの前身(モデル)レースが、1891年に「パリ・ブレスト・パリ」(PBP)で行われた。
パリ~ブレストの往復、約1200kmを90時間以内に往復する。
伝統菓子の名称由来は、諸説あるがこのレースの開催を記念して作られたが有力な説。
パリのロングイユ通り(コース沿道)にあった「メゾン・ラフィット」という菓子店の職人、
ルイ・デュラン氏が考案したと伝えられている。
※      ※      ※
ツール・ド・フランスは、スポーツ新聞ロト(L'Auto・今のレキップ紙)が、
ライバル紙に対抗して企画されたのが始まり。
自転車レースを企画していた他社とは、ル・プティ・ジュルナルがパリ~ブレスト往復、
ヴェロ紙がボルドーパリを主催していた。
この中で最も古いのが”パリ・ブレスト・パリ(Paris-Brest-Paris,PBP)”、
1891年に第一回大会が開催されている。
このレースをモデルに出来たのがツール・ド・フランス、つまりは、フランス一周レース。
※      ※      ※
”A.ルコント”さんは、東京オリンピックの仏蘭西菓子シェフとして来日された方。
以後、終生、日本で仏蘭西菓子発展に寄与された方である。
当時、自転車で訪れ2階のサロン・ド・テで飲食する者などいなかった??
頂いているケーキに色々と解説をしてくださった。その一つが「パリ・ブレスト」だ。
リング状に絞ったシュー生地にクレーム・プラリネを挟んだリング状ホールケーキ。
その姿は、自転車の車輪をイメージしている(直径30cmはあっただろう)!?!
上には、アーモンドスライスをたっぷりとあしらって。。。
又、上にアーモンドが無く中にクレーム・シブーストを使ったものはパリ・ニースと呼ぶ由。
中に挟むクリームにもイタリアンメレンゲを加えた軽いバタークリームを使ったり、
カスタードを加えたり、シャンティを加えて軽やかにしたり。。。
お店によって、シェフによって少しずつアレンジされて楽しい。
*パリ・ブレストそしてパリ・ニース・・共に現役のロードレ-ス*
(パリ・ブレストは、今はブルベ(Brevets)スタイルで開催されている。
タイムや順位ではなく、制限時間内での完走を認定するアマチュアレース!?!)

A.ルコントさんは、正統派の菓子職人。こだわりも凄かった!!
バースデーケーキをお願いすると、四角いケーキが常、マジパンを使ったものとか。
また、バタークリームを多用されていたと記憶する。実に美味だった。
そして僕の最も好きだったものにルコント特製??のクロワッサン、絶品だった。
懐かしく思いだすが、淋しい限りだ(年老いた証かもしれない)。。

前話が長過ぎたが、今年のツール・出発点がブレストということでパリ・ブレストケーキを。
思い立って、ルコントさんのお弟子さん蛭町裕司(コム・アン・プロバンス)さんに注文した。
氏のイメージで作ってくださったホールケーキ、パリ・ニース的で美味のひとこと!!

ブレスト市と云えば、横須賀市が姉妹都市として交流している。
日本の近代化に貢献した横須賀製鉄所。その創設に尽力した二人の偉人。
幕末の勘定奉行小栗上野介忠順と仏海軍造船技師フランソワ・レオンス・ヴェルニー。
ヴェルニーが勤務した仏蘭西海軍工廠があるブレスト市と横須賀市は姉妹都市となった。
提携して50周年以上になるが、ヴェルニーを記念してJR横須賀駅前に公園ができている。
戦後、臨海公園と呼ばれていた所を整備して、ヴェルニー公園と謳っている。
海上自衛隊基地、在日米海軍基地、そして国防の要、防衛大学校もある横須賀市。
我が青春時代の東京オリンピック、老人としての今回の東京オリンピック。
2大会を見る経験!!と楽しみにしていた異国の友だが、再会は延期。
オリンピックに関係なく機会を持ちたいと祈り希しているところ。 
「令和参年(皇紀2681年)9月1日、記」

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zakkah 様
大変興味深く拝読いたしました。
パリブレスト発祥のメゾン・ラフィットへぜひ赴き、食したいものです。
そう言えば、サイクリストが〈パリブレスト〉目当てに立ち寄り、美味しそうに店外で頬張っている映像を見たことがあります。
確かにカロリー摂取と気分転換には最高ですが、サイクリングの途中ですと多分、立ち止まって長々とお茶をすること必至だなぁ・・
・・等、と余計な想像をしていました😊
でも、立ち寄った先でしか出会えない人、物、食事、そして風景は何よりの財産ですよね!

また、貴重なお話を期待しています
Posted at 2021-09-03 21:48

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こんにちは、“シュクレ”のみなさん。

ツールは、レースです。が観戦者は、お祭り気分。目の前を走り進んでいく“一瞬の風”を楽しむ!!
“パリ ブレスト”は、ツールの中で一緒に走っているみたい。否、レースを見た興奮の余韻を感じるお菓子。
今の感覚は知りませんが、サロン・ド・テでは、酒類(ワイン等)は置いていませんでした。
他方、カフェと称される所では、酒類を置いていました。
僕らcycliste は、カフェを無意識に避けていた気がします^^)。
ツールの追っかけの楽しみに色々な“パリ ブレスト”を楽しむ。+郷土的お菓子と料理。
お菓子好きなツール観戦者にとっては、レース開催中でないと味わえないお菓子が“パリ ブレスト”。

シュクレさん独自の創作お菓子を期待しますm(._.)m(^з^)。 コメントありがとう存じました。
Posted at 2021-09-04 23:41

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