《 眼福(86)“森の春(3)!?!”❖21-105❖》

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ネムノキ(合歓木) マメ科(Fabaceae)
学名:Albizia julibrissin Durazz. var. julibrissin
別名:ネブノキ、カウカギ、コウカ、ネムタ、ネブタノキ、ネブリ
モノ感覚!!
ハナイカダ(花筏) ハナイカダ科(Helwingiaceae)
学名:Helwingia japonica
別名:ママッコ、ヨメノナミダ
簡素な色!!
見た目で勝手に想像する???
カイガラタケ(貝殻茸) タマチョレイタケ科(Polyporaceae)
学名:Lenzites betulinus (L.) Fr.
Lenzites betulina (L.) Fr.


《“花見&観察・・・天と地の間”❖2021/4/4❖》
ネムノキ(合歓木);花期は、梅雨時、初夏。
花火の様な合歓木の花。20~30本の赤い雄蕊をつけたた花が10~20個集まったもの。
雌蕊は、その一つの花に1本だけあり色は白。高さ10m以上にもなる落葉高木。
葉は2回羽状複葉で、沢山の小葉からなる。夜には小葉を合わせ閉じ、葉が垂れ下がる。
葉柄の基部に蜜腺を持ち枝先に多数の花をつける。花弁は小さく雄蕊が飛出し淡紅色。

ハナイカダ(花筏);
葉の真ん中に花が咲き、花がいかだ(筏)に乗ったように見えることから付いた名前。
若葉は山菜、テンプラなどで食べる。この木は、ミズキ科からハナイカダ科に分離された。
葉は互生、長さ10㎝前後、幅5㎝前後の広楕円形、先が尾状に尖り縁に毛状の鋸歯がある。
雌雄別株で直径5㎜位の淡緑色の花を中央付近の葉の主脈上につける。
花から葉身の基部までの葉の主脈が太く、花柄が葉脈と合着したもの。
雌花は1個、雄花は数個ずつつく。花弁は3~4個。

カイガラタケ(貝殻茸)??
サルノコシカケか??きのこ類は全くわからない。褐色縞模様が綺麗だが。
昔習った茸を思い出すと、タマチョレイタケ科カイガラタケ属カイガラタケではないか??
拙い画像だがお教え頂きたくアップしてみた。
*        *       *        *       *
四月はじめの森には、活力がみなぎり、地表近くばかり見るのが常だ。
だが里山の主は、樹木達。森の生い立ち、土との関係、草本との関係、興味深い。
泉の森の中で天を仰いでみると、先駆種草本とか先駆樹種はなんだろう、と思った。
先駆種と関係深い根粒菌、人間と植物の共存共栄を目の前で学んでいる。
以前、「土とヒト」の共生研究(宮崎大学;佐伯雄一教授)に感心を持ち論考を読んだ。
論考中に「ヒトが人工的に作れないものの一つに土があります。
土は長い長い年月をかけて環境が作る産物です。
その土には1gあたり数十億から数百億の微生物が暮らしています。
そしてその土に育まれる植物(生産者)を起点として
動物(消費者)微生物(分解者)が生息する陸地生態系が成り立っています。
現在、様々な形の農業形態が生まれていますが、
土を基盤とする農業が食糧生産の大部分を担うことはこれからも変わらないでしょう。
生物の中には、大気中の窒素をアンモニアに変換できるしくみ(能力)をもったものがいます。
・・・大気中の窒素をアンモニアに還元する能力を有する微生物を『窒素固定細菌』と呼びます。
窒素固定細菌は、単独で窒素固定を行う単生窒素固定細菌と植物と共生しながら
窒素固定を行う共生窒素固定細菌の2つに分けられます。
根粒菌は、ダイズなどマメ科植物の根に共生して、共生窒素固定能によって
大気中の窒素ガスをアンモニアに変換して宿主植物に供給してくれます。
地球生態系全体の窒素循環から見ると、
マメ科植物と根粒菌の共生窒素固定が大変大きな役割を果たしています。
根粒の中で根粒菌は、窒素固定に必要な酵素(ニトロゲナーゼ)を作り、
窒素ガスをアンモニアにして植物に供給します。
ただし、ニトロゲナーゼには、酸素があると力を発揮できないという弱点があります。
そこで、宿主植物はニトロゲナーゼが働けるように血液中のヘモグロビンと同じように
酸素を捉まえるレグヘモグロビンを合成し、酸素濃度が高くならないようにします。
根粒の断面が赤い色をしているのは、このレグヘモグロビンによるものです。
このようにマメ科植物と根粒菌は共生窒素固定のためにお互いに協力しあって
精巧な共生窒素固定の仕組みを構築します。
この根粒菌の力の秘密を明らかにできれば、現在、たくさんのエネルギーを使って
生産されている化学肥料の使用量を大きく減らすことも夢ではありません。
ここ数年、地球温暖化による影響がいたるところで報道されています。
地球温暖化は温室効果ガスによるものです。
窒素以外の窒素酸化物は地球温暖化や大気汚染の原因となります。
多くの微生物は、硝酸呼吸という嫌気呼吸の一種で、NO3- → NO2- → NO → N2O → N2
のように硝酸を還元して窒素まで変化させる能力を持っています。
しかし、亜酸化窒素(N2O)までの還元能力しか持たない微生物も多く、
二酸化炭素の300倍の温室効果ガスとしてN2Oが発生してしまいます。
根粒菌は窒素固定を行いつつ、硝酸呼吸(脱窒)を行うユニークな特性を有しています。
また根粒外のN2Oを取り込んでN2に還元する能力を有する根粒菌も存在します。
このような根粒菌を有効活用することによって温室効果ガスの発生を抑えることができます。
近年の研究によって根粒菌の全ゲノム配列が解読されています。
もちろん、解読されたからといって、根粒菌の秘密のすべてが分かったわけではありません。
しかし、ゲノム配列の解読によって、これまでの研究を加速する形で、
根粒菌とマメ科植物との共生メカニズムや群集生態の解明が進んでいます。
近い将来、根粒菌とマメ科作物の生理生態学的特性を利用することで、
畑からの温室効果ガスの発生を抑制して環境保全を実現しつつ、
さらに窒素固定による食糧生産の増大に寄与できる農業が実現するかもしれません。
ヒトの知恵で植物と微生物の力を発揮させ、土に負担をかけないように持続的に食糧生産を
可能にすることでヒトと地球の共生が成り立つことでしょう。」
みなさん覚えていますか?「天空の城ラピュタ」でシータが言った言葉、
「(ヒトは)土から離れては生きられないのよ」
かような事を思い出しながら散歩していると、共生を思うことが出来た(合歓の木ってマメ科)。
「令和参年(皇紀2681年)4月14日、記」






#ブログ #植物

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