この混雑の原因は、去年の12月にカリフォルニア州政府が不法移民に対して運転免許証を発行する法案AB60(Assembly Bill 60)の施行を許可した事が挙げられます。この法案の元、2015年1月2日から不法滞在者は自身のIDとカリフォルニア州に居住することを証明することで、免許証を取得することができるようになったのです!そこで、今まで無免許だった"Illegal"(イリーガル)もしくは”Undocumented Immigrant”(近年ではもう少し柔らかな用語を使用)と呼ばれる不法滞在者が免許書を取得する為にDMVへ駆け込んでいるのが異常な混雑の大きな原因と言えるでしょう。
非合法にアメリカに入国、そのまま違法滞在している住民に、合法的な運転資格を与えるのは筋が通らないと自分は思うのですが、交通取締りにあたる警察当局のトップから現場の警官まで”交通安全の確保”という観点から賛成、州議会で賛成論の民主党が圧倒的多数を占めるという現状から、Assembly Bill 60が成立したわけです。しかし、イリーガル・不法滞在者の問題はアメリカにとって政治、経済、社会など各方面で大きなインパクトを与えており、色々と議論がされているトピックですね。オバマ政権になってからは大分緩くなった感じがします。