本来、肌の角質層には、水分を保持したり、アレルゲンや紫外線から肌を守るバリア機能が備わっています。
しかし、間違ったスキンケアをすることによって、自ら皮膚のバリア機能を傷つけ、乾燥肌を招いてしまっているケースが多くあります。
間違ったスキンケアの中でも、乾燥肌になってしまう最大の原因が「こすりすぎ」です。
一生懸命スキンケアをしようとして、ついつい力が入ってしまい、知らない間に、角質層を傷つけてしまうのです。
クレンジングや洗顔時に、指が肌に触れた状態で何度もクルクルと撫でまわす、ふき取りクレンジングやふき取り化粧水を頻繁に使っている、化粧水をなじませる時、肌の奥まで浸透させようとしてパッティングしている、クリームをなじませようとして指で塗りこむ、血行を促進するためにマッサージをしている、日焼け止めやファンデーションは、叩き込むのではなく塗りこんでいる。
乾燥肌で悩んでいる人は、このようなことをしていませんか。これらの行為に共通するのは「こすりすぎ」なのです。
「こすりすぎ」による刺激は、角質層を傷つけて肌の保水能力を低下させるだけに留まらず、肌に見えない炎症を引き起こし、シミ(特に肝斑)を発生させることもあるのです。
肌にとって摩擦は大敵です。スキンケアを行うときは、とにかく優しく、力を入れず、なるべく肌に指を触れさせないように行いましょう。
クレンジングや洗顔の回数が多すぎるのも問題です。クレンジングや洗顔をすると、肌の汚れや余分な皮脂だけでなく、皮脂膜や角質層のセラミドなどの細胞間脂質やNMF(天然保湿因子)も洗い流してしまいます。
肌の水分保持力は、細胞間脂質が80%、NMF(天然保湿因子)が18%、皮脂が2%を担っており、これらが流出すると、肌の水分保持力は激減します。
それでも、肌には回復力があるので、よほどの洗いすぎてなければ、寝ている間にバリア機能が回復します。
しかし、朝になって、また、しっかりと洗顔をすると、せっかく回復したバリア機能が再び失われてしまいます。
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