まだ冷凍技術が発達せず、しかも、鮮魚の流通システムもそれほど整っていなかった時代には、地方で獲れるカニは、東京や大阪などの大都市では少数しか入荷しないため、庶民の口には中々入らず、それらは、旅館や料亭用の高価なものでした。
このため、冬、北陸や山陰から都会に向かう列車の窓の外側には、手提げかごに入ったカニがずらりと並び、車内の温度でカニの鮮度が落ちないよう、細いひもを窓枠の下に通して力二を外に吊るして冷やしたものでした。
そして、山陰線や北陸線の駅頭には、カニ売りのおばさんが声を張りあげ、カニを打って歩いていたものです。
しかし、これらは、冷凍技術や運搬手段の発達により、今日では、見かけることのない冬の風物詩となりました。このように、カニは漁期に産地で食べるもの、あるいは、産地で買って自ら持ち帰るものだったのです。
今日では、インターネットの普及によって、蟹シーズンになると、かに通販サイトから、新鮮なかにを産地直送で取り寄せることが出来ますし、産地に行って食べることもできます。
そして、なによりも、いちばんの贅沢は、ニの最盛期に水揚げ漁港を訪れて、地元の旅館や料理屋で獲れたての新鮮なカニを味わうことでしよう。
その日の朝とれた生のカニを使った「焼きガニ」「カニ寿司」「カニの刺し身」などはこたえられない風味である。また、カニのフルコースを食べて、そのうえ、おみやげに買って帰る日帰りツアーもシーズン中は数多く催行されております。カニ通にとっては良い時代になりました。
国産と外国産のカニの違い
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