ニュース番組を観ていると、意外とアナウンサーの言い間違えが多く、しかも、すぐにそれに気が付かないことを不思議に思っていました。たとえば、「オリエント」を「オリエンタル」と言い間違えても当の本人は気が付かないのです。聞いている方は、この内容がテロップ等で流されていたりすると、そんなに真剣に聞いていなくてもすぐに言い間違えに気が付きます。それなのにプロのアナウンサーがそれに気が付かず、スタッフに指摘されて、後になっておわびと訂正がされるという場面が良くあるのです。
最近になってようやくこの理由がわかりました。プロのアナウンサーは、たとえば「10月7日の午後4時に、東京の神田駅で事故がありました。」の1文を読むとき、口では“10月7日の”と言っているときに、目と頭はその先の“神田駅で事故が”あたりを確認しているのだそうです。こうしないと、スムーズにしゃべることができないのだそうです。そのため、言い間違えても意識はそこにないので、こちらが有り得ないと思われるような間違えにも全く気が付かない、ということになるのでしょうね。
文の先を目で追いながら先に見た部分を話すという芸当がプロの証で、経験を積むとこういった言い間違えもなくなってくるそうです。なかなか奥が深いですね。
カーネル笠井
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