雲上の万座温泉(カーネル笠井)
Sep
4
女性「ねえ、万座温泉って知っている。」
男性「たぶん聞いたこともないと思うけど、それがどうかしたの。」
女性「前に一度だけ行ったことがあるんだけど、それだけでそのときにあった皮膚病が全部治っちゃったの。すごくない。」
男性「本当にそれだけで?信じられないよ、そんなこと。」
女性「本当に、本当なんだから。」
こういう、何気なく耳に入ってくる情報は信頼性が高いと考えていましたし、万座温泉は車で2度ほど通ったことがあり、良く覚えていたので興味深く聞いていました。しかも、車で通ったときに目に入った谷間に積もった黄色い硫黄の光景と鼻をつく硫黄の臭いを思い出し、皮膚病がすぐに治るというのは本当かも知れないと思い、チャンスがあったら是非行ってみたいと考えていたのです。そしてこの夏、やっと行くことができました。
万座温泉は、長野県と群馬県の県境にあり、すぐ近くには有名な草津温泉があります。草津温泉は、湯畑、湯もみ、湯の花などで知られており、日本の三名湯にも入る人気の温泉です。今回は、長野市に行った帰りに寄ったので、上田市から山道に入り、浅間山のふもとに広がる嬬恋村のキャベツ畑の中を走り抜けて行きました。途中、軽井沢から来る有料道路と合流すると、そのまま直進するとすぐに草津温泉、左折すると万座温泉になります。左折して、高すぎる通行料1050円の有料道路を走ると間もなく到着しました。早速、観光案内所に行って情報を集めました。すると、ここではどこの温泉にも露点風呂はあるが、ほとんどが男女混浴なのだそうです。中でも、風呂の設備がいろいろと整っているということで、「万座プリンスホテル」の温泉に行くことにしました。
ここの露点風呂は、山の中腹というよりもがけの中腹といった場所に3つ作られていました。「標高1800mの雲上の天然温泉。」という看板があるように、たしかにここからの眺めは大パノラマで最高でした。それに、ふもとでは37℃あった気温も、湯につかって熱くなった体を冷ましてくれるのに充分なほどすずしいものでした。源泉は80℃近くもあり、湯の色は黄緑がかった濃い乳白色でした。硫黄の臭いがものすごく、帰ってきてからも2日間ほどは硫黄の臭いが抜けないほどでした。
ホテルの売店には、混浴用にワンピースのような女性用の浴衣が売られており、それを着た若い女性が1人男性に混じって入浴していました。その後も何人か女性がやって来ましたが、入り口まで来ても混浴に入る勇気がわいてこないようで、みんな戻ってしまいました。見渡せば男性ばかりで、平気で裸のまま歩き回っています。この眺めが見られずに可愛そうだけれども、これでは仕方がないなと思いました。後で妻に聞くと、ここには女性専用の露点風呂もあり、眺めもすごく良かったそうなので安心しました。紅葉の季節、雪の季節にも是非来たいね、などと話しながら帰りました。
さて、皮膚病への効果はというと、私は腰の辺りに軽いあせもがあっただけですが、その後かゆみが取れ、今ではすっかり治っています。息子には軽いアトピー性皮膚炎があったのですが、その後あまりかゆがらなくなったような気もします。にきびなど、もっと他の皮膚病の方がその効果がはっきりと現れるのかも知れません。とにかく、これ以上の殺菌効果は他では考えられないような温泉で、眺めと合わせて大満足でした。
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