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20240906 年賀状

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今年80になる伯母がいて、毎年年賀状を送りあっていたのだけど、
定年の数年後だったか、何年か前に
「年賀状は今年で終わりにします」
という年賀状を送ってきた。
なんとなく合理的な感じが伯母らしい気がして、
「へえ、かっこいいな」
くらいに思っていた。
去年の末に伯母に会ったとき、そろそろ年賀状だねって言ってきたから、
「年賀状はもう終わりにしたんでしょう?」
と返したら、
「終わりにしなければよかったと思ってるの」
と言って来て、え、そうなの?と思ったら、
やっぱり年賀状だけ繋がっていた人とも、
年賀状だけでも繋がっておけばよかったと思うって。
連絡するチャンスを無くして、寂しいって言っていた。
 
これは学びのある話だ…と思った。
なんだか急に思い出して、書いておく。

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20240405 SFとか物語とか

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最後の投稿から1年経ってしまうということで、
このブログ消えちゃうのももったいない気がするから何か書こう。
 
今は「火星の人」を読んでいます。
アンディ・ウィアー、本当に面白いです。
「プロジェクト・ヘイル・メアリー」も大好き。
SFは、読んでるあいだ、心が宇宙にいられるような気がして楽しい。
 
物語を書ける人はすごい。
人生は1人1パターンしか体験できないけど、
物語は他のパターンも疑似体験させてくれるからいい。
もしこの世に物語が無かったら頭がおかしくなると思う。
他の人生のことも知れなかったら息が詰まりそうじゃない?

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20230412

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10か月前に書いた、新しい本は無事に出来ました。
ああ、頑張ったけど、思い残すこともたくさんあります。
また出せるように、頑張りたい。

本を出すには自分が未熟すぎるのではないかと思って、
とても苦しくも感じたけれど、応援してくれる人がいるので頑張れたと思う。
WBCで、どの選手か、監督さんだったかな、応援してくれたおかげで優勝出来ましたってインタビューに答えてた。
子供のころは野球選手がファンの声援のおかげで勝てましたっていうのをただのリップサービスだと思ってた。
でも大人になってみると、野球選手が野球を仕事にして生きていけるのは、
本当にファンのおかげに決まっているな…とわかる。

今日は久しぶりに友達に会って、昔一緒に働いてた頃のことなど思い出してた。15年くらい前。
あのころ私たち、派遣さんって呼ばれて、名前が無いみたいだったね。って。
15年前ってつい最近のことのようだけど、世の中の雰囲気が変わるには十分な歳月だよねって話してた。
久しぶりに人生が有限なのを、思い出したような気がする。

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20220614 頑張れ

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最近はすっかり、頑張れって言われなくなった。
このところ仕事が多くて。
でも人に、頑張って、って言われることは本当に少なくなった。
うつの人に頑張れって言ってはいけない、というのが浸透したんだと思う。
相手がこれ以上がんばれなくなってるかもしれないし、
追い詰めてしまうかもしれないくらいなら、確かに言わない方がいい。
私もずっと昔うつだったからわかる。
でも、代わりに「無理しないでください」って言われるようになった。
大変わがままだけど、これが鼻についてしまう時がある…
相手は「体に気を付けて」という意味合いで言っていると思う。
だから相手は全然悪くない。と分かっている。
でも、無理をしないことで起きる結果の責任を取れないのに、
「無理しないで」なんてよく言えるなあ…と思ってしまう自分がいる。(!)
私は頑張りたいのだ。今。
ちょっと私の技量では無理かもしんない。
でもベストを尽くしてみたい!
せっかくのチャンス!
新しい冒険!チャレンジ!
そういう時は「頑張れ!」って言われたいのです。

今、新しい本の準備をしている。
去年の今頃出した本よりも面白いものを、新しいものをと思ったら、
もう一生できないような気がして、少し怖かった頃もあるのだけど。
試行錯誤するうちチャンスをいただいて、
別な、違う面白さの本を出せることになりそう。
読んでもらいたい…!まだこれからだけど。

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20220508 石井桃子さん

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前々からここに書いているけど、本当にすっかり、石井桃子さんにハマっている。
エッセイ集「家と庭と犬とねこ」を読んだのは、表紙が好きだったから。
本の表紙というのは、ドラマチックなイラストが、でかでかと載っている、
まるで広告のようなデザインは好きではない、と常々思っていて、
この本の表紙はちょうどいいなあと惹かれて読んだのが始まり。
プーさんやピーターラビットを翻訳した人らしい、ということだけの知識で読んだ。
普段私はエッセイはあまり読まない。物語が好きなので。
だからこれだけでこのエッセイを手に取ったのは、我ながら少し不思議。

子供の本をたくさん訳したこの人が、1907年生まれで、生涯独身であったこと、
戦時中になぜかメダカを一所懸命世話していたことや、
関東の人で東京で仕事してたインテリなのに、戦後すぐは東北で農業をしていたこと、
死んだ友達の家に住んでるとか、言葉の端々の繊細さとユーモア、
なんだかとっても面白い人のようだ、私この人好きだと感じた。

それで、この方が書かれた唯一の長編小説「幻の朱い実」を読んでみることに。
101歳で亡くなったこの方が、80代で上梓されたという物語。
そしたらもう、仕事の合間に読むのが楽しみで楽しみでたまらないこと!
面白くってたまらない。
まだ戦前の独身女性が、うんと仲のいい友達同士でつるんでいる姿が、
ものすごくリアルに感じて、切なかったりドキドキしたりして読み進めた。
読み終わった後ついまた上巻を開いてしまうくらい、面白かった。
こんな面白い小説が未読だったなんてと思った。

先に「家と庭と犬とねこ」を読んでいたので、
ご自身のことを主人公のエピソードに使われているのがわかる。
でも、そうなるとそのほかの分からない部分がめちゃくちゃ気になってくる。
実際には、どういう人生を生きられたのだろう?と思って、「ひみつの王国 評伝石井桃子」も読んでみることに。
これは尾崎真理子さんというライターさんが、ご本人にインタビューをしたことと調べたことをまとめて石井桃子さんの人生を辿る本。
興味が無かったらつまらないだろうけど、すっかり彼女のことが気になっているので、これも面白くてたまらない。
「幻の朱い実」の主人公と、実際の石井桃子さんの人生の違いがはっきりわかって、謎が解けるし、
創作活動のヒントもわかって、本当に読んでよかった、良い本だった。

生涯独身で子供のいなかった彼女が、子供の本に関わり続けたこと、
簡単に説明できるようなものではないけど、
どんな縁があって、どんな運命でそうなったのか、なんだかとても合点がいった。
私はとても、励まされた。
私もどんなふうに絵描きとして活動していく人生になるのか、まだ先が楽しみのような、元気が出たのだった。


今は、「幼ものがたり」を読んでいる。
石井桃子さんが子供のころのことを書いた回想記。
100年前の女の子が、「夏休みの日記」を「夏体みの日記」って書いちゃって、
泣きそうになっているのを、手先の器用なお父さんが剃刀を研いで、
紙を削って「体」を「休」に直してくれる、とか、私はなんだかときめきを感じる。

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20220415 祖父

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帰省の折、デジタルの腕時計をつけていた。母が
「珍しい。買ったの?」
と聞いてきた。
チープカシオだけど。
前の時計を壊しちゃって(強引に自分で電池交換しようとして、いただきもののダニエル・ウェリントンをお釈迦にしてしまった・反省)、
スマホの時代も私は時計なしでは心細いタイプなので、新しい時計を探していた。
普段はアナログが好きだけど、アナログ時計が好きだと思い込んでいる人も、
意外とデジタル時計がハマったりするという記事を読んで、
試しに安いデジタル時計を試したくなった。
その時初めてふと、思い出して言った。
「私、生まれて初めて持った腕時計もデジタルで、ちょうどこういうのだったよ。
おじいさん(母の父)に買ってもらった。どこかに連れてってもらう途中で、
キオスクか何かで売っていた、子供向けの黄色い、でもこんな形のだよ。
買ってもらってすぐ、電車の中で時計の読み方、おじいさんに習ったよ。」

大阪の祖父はコロナ禍の2020年の冬の始まりに亡くなった。
脳出血?と言われた気がする。私はよくわかってない。
直前まで元気で、急に倒れて亡くなってしまった。
いい年だから、覚悟はしていた。
遠方に住んでいるので、もし祖父母に何かあったら駆けつけるのだ、ということを、
私は意識しないでいたことは無い。
早朝に、父からのLINEを受けて、すぐに帰るよと返事をした。
ところが、父は来なくていいという。
その時大阪の新型コロナの感染者が国内で一番多く、増えているところだった。
それで、私が東北から駆けつけることを止めた。
私はコロナ禍だろうと、身内の死に帰らないという選択肢はないと思っていたから驚いた。
それから父と母と私と少しだけもめた。
お葬式はしないから。会話せずに帰るから。お焼香だけしてトンボ帰りするから。
でも両親の決意が固くて、一致しているらしかった。
私がもしコロナを大阪から東北に持って帰ってしまったら、
周りに責められて辛い思いをする、たぶんそれを気にしているのではないかと思った。
最終的には父の言葉で私は折れた。
「おじいさんは天寿を全うして眠っています。
〇ちゃんが帰ってもそれは変わりません。
来年帰っても今帰ってもそれは同じです」

1人になれる、お風呂で泣いた。
父は多分、「帰らないと決める」ということを引き受けてくれたのかなと思った。
だから父に従おうと思った。
その時父を、獅子座っぽいなと思った。
結局それから1年経ってワクチン接種がすんで、やっと帰った。
祖父は耳は悪くしていたけど、90代でパソコンが使えてかっこよかった。
母が最後に会った時も普通で、別れ際に「またおいでな」って言ってたらしい。
私も最後はそんな風だといいと思った。

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20220329 「心は孤独な狩人」

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「心は孤独な狩人」という本のことを知ったのは、もうずっと前のこと。22歳くらいのとき。
好きな短編マンガの中に登場したので気になって読みたくなった。
当時、図書館で探してみたのだけど見つからないので、同じ著者の別な本を読んだら、
とても好きだったので、同じ著者の本は、読める物は全部読んだ。
だけど「心は孤独な狩人」はどうしても手に入らなかった。
古い本で絶版になっていたので、注文しても手に入らなかった。
いつか古本屋で出会うだろうか、と思って10何年も過ぎた。
それが一昨年の夏、村上春樹が新訳を出したのだ。
村上春樹はそんなに好きじゃないとか言えない。
内心めちゃくちゃ感謝しながら購入した。
でも、あの時マッカラーズが好きだった私、あれからずっと読んでないけど、
今読んでも好きだろうか?と不安もあった。私はもう若者じゃない。
読んでみると、杞憂だった。やっぱり好きだった。
どうしてこの人の本が好きなのか、自分で全然わからない。
でもこの、繊細さ、虚しさがすごく好きなんだ…


他にも一つ、ずっと読んでみたいけど手に入らない本がある。「狼と駈ける女たち」。
こんなことがあると、いつか読めるのではないかなと思える。
「狼と駈ける女たち」も翻訳ものだ。
翻訳ものはすぐに手に入らなくなる。
どうしても、翻訳契約を更新してまで版を重ねるほどは売れないのだろう。
おかげで本は、わりと急いで買ってしまうようになった。
数年前、「アラバマ物語」が絶版になっていることに気が付いて、あわててきれいな中古本を買った。
せめて手に入るうちにと。
「アラバマ物語」もとても好きだ。30過ぎて読んだけど、10代の時に読みたかった、と思った。
映画は見てない。これからも見るつもりはない。

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20220325

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最近、石井桃子の「家と庭と犬とねこ」を読んだら、
なんだかすごく興味が出てきて、
この間の地震で本棚がえらいことになって少し反省したのに、
また本を買い込んだ。
まあ地震なんかで本を控えることは、ありえないのだけど。

たくさんの絵本を翻訳してきたこの人が、
この時代の人なのに生涯独身で子供がなかったことに、驚いた。
私は絵本を出すことになったとき、自分に子供がないのを引け目に感じていた。
誘ってくれた作家さんも、担当の編集者さんも小さい子のいるママだった。
ビアトリクス・ポターだって子供なかったし!とかも思ったし、
何より私自身だって昔は子供だったんだし!と思ったし、
子供がいるとかいないとかは関係なく、
ただひたすら、私は私の絵を描くという仕事を貫くだけだ、と思ったことには、揺れはないのだけど。

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20220314 バスケットボール

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週末、近所の子供がバスケットボールの練習をしていることがある。
バスケットボールは、アスファルトやコンクリートの地面に、ばこん、ばこん、とてもよく響く。
早朝だったりすることもあって、けっこう「う、うるさいなあ…」と思ってしまう。
ある日、私は窓からそっと見てみた。
中学生だと思う、女の子だった。
私は一瞬で許してしまった。うるさくてむっとした気持ちはなくなってしまった。
なんだかとてもどんくさそうだったのだ。
あれは決して上手な方ではない。
たぶんクラスで足を引っ張る方だ。
足を引っ張るのが辛くて練習しているのだ。
だから妙にひとけのない時間にばかりやっているのだ。
垢ぬけない感じの眼鏡の女の子に共感してしまった。
私もそっち側だったからさ。いいよ、がんばりなよ。と思ってしまった。

でも夫は違うらしい。
あそこの家はマナーがなっていない、感じの悪い一家だから、許せないんだそうだ。
あの子がバスケットボールをしていると、私に怒りをぶつけてくる。
辟易。

絵が得意でいいですねーって、美容師に適当なコメントをもらったことがある。
彼女はいつもスポーツチームに入っている、練習に明け暮れた子供時代だったという。
「絵なんてね、いくら下手でも人に迷惑かけないもの。
体育で同じチームの子に迷惑かける苦しみは、味わったことないでしょう?」
私がそう言うと、彼女はしばらく考えて。
「そうですね。下手な子と組まされると舌打ちしたりする方でした…」
と、最高に正直な告白を受けてしまった。笑
こういう時、変にフォローのために嘘言われるより正直な方が嬉しいものだなあ。

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20220308 芸術家

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「海辺のカフカ」の中で、芸術についてのこんな感じの説明があったと思う。(うろおぼえ)
芸術家とは冗長なプロセスを省いて答えを取り出すことができるひとのことだ、というような。
つまりアレコレ考えられて作られたものではないのに時代を鋭く切り込んでいたり、
知らないはずなのに真理を突いていたりする、、というようなこと。

若い時に読んだ時は、妙に反感を覚えた。いい加減な感じがする、と思って。
でも心にひっかかるものを感じて、たびたび思い出す。
そうかもしれないって思ったりする。
「考えるより感じろ」みたいなこと。

それはまぐれとか、勘の良さ、みたいなものであって、
それができるのが芸術だ、というようなことではないかな…と今は思う。

想像の海で自由に泳ぐように絵を描きたい。
大好きなのに私は不器用だ。
もっともっと自由に描きたいのに。
広やかでありたい。
本当は何でも描けるはずだよ。


それにしても「海辺のカフカ」、読んだのは10年以上前だし、
きっと今読んだら全然違ってるのだろうな。
今はあまり読む気がしないけど(印象的だけどしんどいし好きじゃなかったから)
もしかするとそんなセリフないのかもしれない。

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