性格を変える?
Feb
9
感情をコントロールする能力は、社会生活を営む上でも極めて重要で、適切な交友関係、仕事、子育て・・・・・・を築き上げるのにも必要不可欠なのです。たとえば子供を虐待してしまう親は感情をコントロールする能力にその多くの場合、欠陥を抱えています。私は、常日頃から親の問題が子供の問題であると申しておりますが、子供は親の鏡だと見なすことはとても大切で、精神年齢が子供の状態に陥っている親は、子供が子供を育てることになり、必然的に心に余裕、キャパシティーを欠いているため、幼い自らの子供を虐待してしまう・・・・・・このような状況に陥るのです。(もちろん例外は存在する)
また、アダルトチルドレンや境界性パーソナリティー障害の問題でよく指摘される共依存の問題も同様の話になります。共依存は両者の精神年齢が近似しているから起こるのであり、どちらか片方の人間が感情を適切にコントロールする能力があれば、起こりえません。適切な大人であれば恋愛関係の初期に、相手の性格を見極めるので、まず精神的に問題を抱えた当事者と付き合うことは起こりづらいですし、仮にもし後々そのことに気が付いたとしても、相手と距離をとる手段に講じ、無事離れることができるのです。
ここで、本題に入りますが、「性格を変える」はできません。性格とは主にその人の先天的な気質を指すのでここでは気質について言及しますが、気質は変えることができないもの一つです。その理由は、脳の機能がその人の気質を決定づけしている文字通り決定的な要因だからです。
生まれつき我々は、明るいポジティブな性格、暗いネガティブな性格と陰陽、明暗を分類されて生を受けています。これは脳の機能に依存しています。そして、この遺伝的な脳の持つ宿命にメスを入れることは限りなく不可能に近い。
いくらセミナーを受けてみても、潜在意識云々(うんぬん)、インナーチャイルドを癒すどうちゃらこうちゃら嘯(うそぶ)いてみてもはっきり言ってそんなもの関係ない。
未だに医療先進国であるはずの米国でさえもセレブがセラピーを受けたうんぬん騒がられたり、一般大衆も日本よりもずっとカウンセリングを受けられる環境に米国はありますが、ほとんど実績があがっていないのです。
そもそも米国の有名な銃乱射犯の多くはセラピーやカウンセリングを大学院を出たようなきちんとした?有資格者から受けてきていました。しかしながら、効果が全くなかったわけです。
(続く)