● BCA土曜学校のコラムVol.19●
いただきます
BCA土曜学校の昼食は給食です。学年ごとに食事の時間は違いますが、どのクラスも手を合わせて「いただきます」食事を終えて「ごちそうさま」の挨拶を行っています。
土曜日のカフェテリアには、元気のよい「いただきます」が響きます。
「いただきます」は食事を始めるときの日本語の挨拶で、食べる・もらうの謙譲語「いただく」に丁寧語の「ます」がついた言葉です。国語2と基礎国語の皆さんは、敬語の丁寧語・尊敬語・謙譲語について学習しましたね。
かなりへりくだった言葉で、神様にお供えしたものを食べるときや、身分の高い人から物を受取るときに、頭の上にかかげたことが語源であると言われています。そこから、改まった式の日の食事で、神様の前か貴人の前で、同時に同じものを食するときに使われるようになりました。
食事の前の挨拶として広がったのはまだ新しく、昭和に入ってからのことです。
肉や魚はもちろん野菜や果物にも命があり、その「食材の命を私の命にさせていただきます」という感謝の心。肉となる動物を育ててくれた人、魚をとってくれた人、野菜や果物を作ってくれた人、料理をしてくれた人など、自分がいただく食事に関わってくれた人々への感謝の心を表す言葉となったのです。現在は、道徳的価値を含む食育と結びつく言葉となりました。
使いかたや解釈の仕方も時代に応じて変化しているのですね。
食べ物に対する感謝の思いは、日本に限らずどの国の人も持っています。
今日は、Thanksgiving Day(感謝祭)です。
親族が集まって食事会を開く、大切な家族行事のひとつと聞いています。アメリカは、家族と一緒に食事をとりながら収穫の恵みを感謝する日を祝日と定めているのですね。
これも、神の恵みに感謝して共にご馳走をいただいたことが始まりであるということです。
食べ物に恵まれ、健康で幸せに暮らしていけているのは、神様と先人のおかげだと感謝しながら、今日の感謝祭のごちそうをいただいてくださいね。
食べ物に感謝する気持ちは、自分の周りの全ての人を思い感謝する心を育むことにつながると思うのです。
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