BCA土曜学校のコラムVol.45~割り箸~
BCA土曜学校では、11月17日から「割り箸」を使って給食をいただくことになりました。初日は、清水校長先生より箸使いの作法についてご指導がありました。
持ち方は、
①利き手でお箸を取り上げ反対の手を下からそえる。
②利き手をお箸の下側にすべりこませてもち、反対の手をはずす。
③お箸の真ん中より少し上の持ちやすい位置で、上の一本だけを動かしてはさむ。
正しい箸使いで美しく食べるのが「和食」であることを確認できたと思います。
お箸は、日本人が食器の中で一番使う道具です。ご指導を忘れずこれからも正しい箸使いで食べましょうね。
「割り箸」は、割って使う箸ではなく、割って作る箸が語源です。木や竹の木の目にそって割って作った箸が「割り箸」なのです。
江戸や大坂、京都に飲食店が流行した江戸時代に、吉野で酒樽の余材を利用したのが「割り箸」の始まりだといわれています。
林業が盛んだった吉野では、建築材だけでなく樽や桶の材料も作っており、その残った端材を利用して作られたのだそうです。「割り箸」はゴミとして捨てられていたものから生まれたのですね。職人さんが、端材をナタで縦に割っている様子が目に浮かんでくるようです。
一般的に使われるようになったのは明治時代、量産は大正時代後期に入ってからです。
「割り箸」のよさは、木のぬくもりが感じられること、木の香りが良いこと、新しいものを使えること、使い捨てできること、すべらないので麺類が食べやすいこと、箸を割るときの気持ちよさなどがあげられます。手軽で使い易いく、使い回しが無いので清潔なことが日本人の気質に合って広がったのだそうです。
種類も、
・丁六(ちょうろく) 角もそのままで割れ目に溝のないもの。
・小判(こばん) 角の部分を削ったもの。
・元禄(げんろく) 角を削り割れ目に溝がありわりやすいもの。
・天削(てんそげ) 持ち手を斜めにカットしたもの。
・利休・利久(りきゅう)千利休によって考案されたもの。
と様々です。
「もったいない」という思いから生まれた便利な「割り箸」は、日本人の木の文化とともに開発されてきたのですね。
次に手に取る時、思い出してもらえれば幸いです。