● BCA土曜学校のコラムVol.50●
読む
5年生 の先生から、「音読に対する意欲がクラス全体で高まってきていています。冬休みに30回も音読してきた子もいました。」という嬉しい報告がありました。
BCA土曜学校では、文章を「読む」ことを大切にする指導を行っており、宿題として音読が毎週出されています。
「読む」という言葉には、①文章・詩歌など文字で書かれたものを一字ずつ声に出す。②文字や図などを見て意味や内容を理解する。③現れている事柄から深い意味を察知したり将来の動きを推測したりする。④数を数える。⑤詩歌をつくる。(詠む)という意味があります。
語源は、「よぶ(呼ぶ)」や、「よびみる(呼び見る)」などの説があり、上にあげた意味の中で、「数を数える」という意味で用いられた例が一番古いようです。文章などを一字ずつ声に出していうことも、数を数えるように一音ずつたどりながら唱えるという意味に通じていることが理解できます。
音読は、書いてあることを声に出して「読む」ことです。
音読には、自分が理解しているかどうかを確かめたり深めたりする働きと、聞いている人の理解を助ける働きがあるとされています。
自分のための音読は、文字を確かめながら内容が理解できるかどのように感じるかなどを自分の声を自分で聞きながら把握していきます。
他の人の音読は、音声化することで互いに理解しあっているかを確認しあいます。
学年ごとに目標があるので紹介します。
低学年の皆さんは、語のまとまりや言葉の響きなどに気を付けて音読する。
中学年に皆さんは、内容の中心や場面の様子がよくわかるように音読する。
高学年の皆さんは、自分の思いが伝わるように音読や朗読をする。
中高生の皆さんは、相手にわかるように正確に音読したり、作品のよや特徴を生かしな がら朗読したりすることを通して、文章の理解を一層深める。(小学校学習指導要領解 説・中学校学習指導要領解説より引用)
高学年からは音読よりレベルの高い「朗読」という言葉が出てきていますね。
「読む」ことは、日本語学習の基本となります。
これから、ぜひ意識して取り組んで欲しいと思います。