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BCA土曜学校のコラムVol.64 〜短冊〜

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BCA土曜学校のコラムVol....
● BCA土曜学校のコラムVol.64●

短冊
 
 国語2で「新しい短歌のために」「短歌を味わう」の学習のあと、秋の短歌を詠み書写学習もかねて短冊に歌を書きました。それぞれの素敵な歌は、上の句と下の句の二行で上手に短冊におさまりました。
 
 短冊は、歌や俳句や絵などを書く縦1尺2寸、横2寸縦長の料紙で「たんじゃく」とも読まれ、短籍・短尺・短策・単尺とも書かれます。色紙とともに日本独特の書画用料紙として使われてきました。
 もとは簡単な通信に使われていましたが、神仏への願いや占い、呪術にも用いられるようになり、さらに後に短歌や俳句を詠む際に使われるようになりました。
 歴史は古く「日本書紀」にも用例が見られます。当初は寸法が一定でありませんでしたが、14世紀中ごろに書式の規定が整い和歌を書く料紙として確立していたと推定されています。
 現在は特にきまりはありませんが、今回は和歌を書くときの書式に従って、歌全体を2行、上の句は上から3分の1の線に文字が半分かかるようにする(三つ折り半字かかり)を意識して書いてもらいました。
全員集中した静かな教室で、短時間で丁寧に仕上げました。

 生徒さんが詠んだ短歌から10首紹介します。

〇木の色はオレンジや赤美しい 葉っぱのにおい秋のにおい
〇寒い夜ひとりで歩く帰り道 家で心の暖炉をともす
〇朝起きて窓から見える暗い影 また日が出る時を待ち続けている
〇木から落ちいろんな色で風にのり オレンジ黄色美しい秋
〇バス停で冷たい風に暗い空 雨霧静かに秋がはじまった
〇暗い朝外出てみれば霧かかり 静かに雨の音が響く
〇秋の色オレンジかぼちゃ思い出す ハロウィンの夜恋しい気持ち
〇曇り空あたってくる風つめたいが 見上げた木の葉あたたかい色
〇秋の風色とりどりの葉が躍る 夏も終わって少し悲しい
〇秋の夕べ風がいたくて家入る お茶の思い出母のあたたかさ

 どこで何を見てどのような思いでいるのかを想像しながら、一人ひとりの豊かな感性を味わっています。
  
#コラム

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