2016年3月8日(火)、爽やかお天気の下 ワシントン州スポーケン市郊外の武庫川女子大キャンパスで雛祭りが開催されました。広いキャンパスには大小30以上の赤レンガの建物が並び、芝の緑とのコントラストが印象的です。
(キャンパスの風景)
武庫川女子大スポーケン・キャンパスは既に26年間も操業を続けており,雛祭りも今年で24回目を迎える伝統行事です。
大きな講堂にはおよそ500名の参加者が詰め掛け,壇上には『ミス徳島』の愛称で親しまれる日本人形を始め,雛人形や五月人形も飾られています。
冒頭、『嬉しいひな祭り』の合唱で始まり,大学代表の椋本さんの挨拶,大村総領事の祝辞と続いたあとは武庫川女学生による琴の演奏が行われれました。 更にスポーケン市役所関係者の挨拶と地元小学生の合唱と続き最後は日本人形『ミス徳島』の来歴を伝える寸劇が女学生らによっておこなわれるなど,雛祭りは盛大に催されました。
(琴を実演する女学生)
この『ミス徳島』ですが写真の通り日本の伝統工芸品でありアメリカへ渡ったのは1929年と88年前です。当時は日米交流の一環として日本から友情人形、アメリカから青い目の人形を相互に1万個以上も交換していたそうです。第二次世界大戦中、敵国という事で、多くの人形が壊され、捨てられました。 ミス徳島は、当時ワシントン州の州都であったスポーケーンへ送られて、戦中下でも、スポーケーン美術館が奇跡的に保管、管理をしておりました。 その後、武庫川女子大の教授がそれを発見、人形外交の復活を継承し、日米友好活動を、3月のひな祭りという形で、復活させた歴史があります。(1927年の人形外交について、詳しくはこちらのリンク↓をご覧下さい。)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E3%81%84%E7%9B%AE%E3%81%AE%E4%BA%BA%E5%BD%A2
(ミス徳島人形とシアトル日本商工会メンバー)
雛祭りの後はお待ちかねの昼餐会。大学代表の椋本さん主催で大村総領事や我々 日本商工会メンバー、地元のボランティアや大学職員の方々とご一緒して、お抱えのシェフが作ってくれる料理に皆で舌鼓を打ちました。 武庫川女子大スポーケン・キャンパスでは教会・厨房設備も備えており一般の方向けの結婚式にも対応できるそうです。
今回訪問した 武庫川女子大雛祭りですが、来年以降も伝統行事として継続頂き、この先100年も続けていただければと思います。
シアトル日本商工会 交流部会 秋山 真輝