2019年4月20日、第10回ワークルール相談カフェを川崎市多摩区で開催しました。 12名が参加。 前半は、非正規シングル女性ピアグループ KIBI・代表 茂木直子さんに、1人暮らしの女性の貧困や社会制度上不利な立場におかれている現状について、お話をしていただきました。 【茂木直子さんのお話】 現在、働く女性の約7割が、パートやアルバイト、派遣や契約社員といった非正規雇用となっている現実について、皆さんからは様々な意見が寄せられた。現在働く女性が増えており、この背景としては男性が稼ぎ頭というモデルが既に崩壊していることを現していると、2016年の横浜市男女共同参画センターのデータで明らかとなったが、日本では未だに女性の賃金が低く、地位も低い。 性別は選べないものなのに、女性に生まれたならば、生理用品の購入や化粧品等の購入で、多くの税金を納めさせられる。しかも賃金は正社員であっても男性の約7割程度と低くなっており、男性と等しく働いていたとしても、低賃金なのである。「男性稼ぎ頭モデル」が崩壊しているなら、女性の賃金も男性並みに上げるべきだと思うが、今のところ実現に至っていない企業が多い。 更にシングル女性の場合には、世間からの様々な差別や偏見を受ける。結婚や出産は個人の選択の自由であるはずだが、日本の結婚は未だに経済的結婚であり、自由な選択肢が実質的にない。独身であると実家の父親、結婚したら夫に、経済的依存をしなくてはならない。女性は今までも今も、家族に包摂されてきた存在だからだ。家事も育児も、仕事も介護もと、日本では女性が奴隷のように働かせられ、自立出来ないような賃金しか貰えない国はいったい先進国と言えるのか、各自でも良く考えて頂きたいと思う。 【食事交流会】 ワークルール相談カフェの後半は、コーヒーやビールを片手に、美味しい食事をたべながら、それぞれのお仕事の現状、悩み、働きがいについて交流しました。 **** 次回は、2019年6月22日(土)19:00です。 事前申し込み不要。はじめての方は、18:45にJR中野島駅改札に時間厳守でお集まりください。会場まで案内します。 第11回ワークルール相談カフェのテーマは「有給休暇の取得義務化」です。 正社員でも派遣社員でもアルバイトでも、6ヶ月以上、勤務した労働者には全て「有給休暇」が与えられることになっています。 しかし、日本では制度として「有給休暇」があっても、人手不足などで休めないという職場も少なくありません。そこで、今年4月から、雇い主である企業側に年10日以上有給休暇の権利をもつ者に対して、年5日分については、いつ有給休暇を使うのか企業側が指定して確実に有給を取ることができるようにすることが義務付けられました。これを企業が守らない場合の罰則も設けられました。 みんなで資料を読み、「有給休暇」の権利を学びましょう!