不育症の精神療法には、旦那さんの心理状態が非常に大切です。
当院では、
初診時か2回目の検査結果説明と治療方法を説明するときに、
原則として、ご夫婦で来院していただいています。
ご夫婦で治療方法を納得していただきたいためと、
旦那さんの心理状態を少しでも理解したいからです。
城西病院に勤務していたときに、助産師さんを中心として、
不育症患者さんの夫の心理状態を調査したことがあります。
その調査結果では、
不安 や 疑問 や 悩み を自分ひとりで抱えている夫が
約20% いらっしゃいました。
相談できる相手が妻のみである夫が
約30% いらっしゃいました。
この結果より、
妻あるいは周囲の人への気遣いにより、
夫も予想以上に孤立して悩んでいる可能性が
示唆されました。
流産を告げられたときの感情調査の結果としては、
一番多かったのが
その悲しみと動揺でしたが、
その次には、
妻を慰めなければ、
妻を守らなければ、
という感情でした。
現在、多くのクリニックでは、不育症の治療のほとんどを、
ご本人の身体的原因に対するもののみに傾注していますが、
精神的原因を、それもご夫婦単位で見つけて治療することも、
同じくらいに大切であると確信しています。
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Posted at 2009-06-26 05:30
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