流産手術時の麻酔は、
10分間ぐらいの短い時間だけ、
意識を無くして、
痛みを感じないようにしなければなりません。
しかし、
自発的な呼吸機能を残さなければなりません。
そのために、
全身麻酔薬、催眠・鎮静薬、麻薬、抗不安薬、鎮痛薬を、
単独あるいは併用して、静脈内へ注入する全身麻酔が
行われています。
この麻酔方法の違いと、
手術前のこころの安静度の違いにより、
麻酔されることが
怖く
なることがあります。
急に、強制的に、意識が無くなっていき、
その途中で、
自分が暗いブラックホールのような闇へ落ちていく、
きつい色のついた怖い夢をみる、
などです。
流産手術は、ほかの手術に比べて、
短い時間で終了します。
ですから、往々にして、安易に考えられていますが、
私の経験からみて、
非常に多くの精神的ケアーが要求される、
非常に重い手術です。
つらい手術ですから、
こんなときこそ、
旦那さんのこころからの看護が必要です。
当院での手術では、
ほとんどの患者さんが、ご夫婦でいらっしゃいます。
半数ぐらいはまったく夢を見ないですが、
残りの半数ぐらいの患者さんは、
麻酔中に、カラーの楽しい夢を見られています。
野原、あるいは遊園地で遊んでいる、
海外旅行をする、
などです。
つらい手術ですから、
麻酔についても、
慎重に、ゆったりと行い、
少しでも居心地のいい時間を
持っていただきたいと思っています。
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Posted at 2009-09-12 08:06
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