最近、46歳になられた不妊症合併不育症患者さんが、
来院されました。
その人は、今までに体外受精・胚移植を10回以上して、
そのうちの5回妊娠しましたが、
いずれも、
化学的流産あるいは妊娠初期流産に終わっています。
診察の最後に、
「夫といろいろ話し合いましたが、
これからは、ちょっと自然に様子をみてみようと思っています。」
と、淡々とお話されました。
「そうですね。そんな気持ちになったとき、
案外うまくいくかもしれませんね。」
「ご夫婦で決めたことが一番いい方法だと思いますよ。」
と、お話させていただきました。
張り詰めた毎日に、心が折れてしまった。
「なぜ、私が、不妊症と不育症なのか。」
「神様は不公平。」
「女として出産を断念する。」
「今後、どんな希望があるのか。何を生きがいにしたらいいのか。」
と、
ものすごい葛藤があったことと思います。
私には、
やることはすべてやって、
結果はついてこなくても、
ご夫婦で、いっしょになって、がんばった、
がんばってきたということが、
ものすごく尊いことのように思えます。
きっと、今までの日々の蓄積が、
ご夫婦の心の中に、
形を変えて、
いたわりと、やさしさと、
寛容さと、強靭さ
を生み出してくると思います。
人生は本当に短いものです。
宇宙的にみてみれば、
すべてがささいなことであり、
元気に生きていることが、
普遍的な幸せではないでしょうか。
「 幸 せ は 自 分 で 作 る も の 」
ではないでしょうか。
「 寂 し さ の 行 き 着 く 果 て の
そ の 先 は
幸 せ づ く り
今 日 も 営 む 」
作詞者:カリグラフィーアーティスト ちせ さん
うまくいかないことは、人生のなかで、
いっぱいあります。
それでも、少しはうまくいくこともあるはずです。
そんなささやか出来事にも、
何か幸せを感じて、
生きていきましょう。
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