杜牧「山行」
遠上寒山石径斜
白雲生処有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅於二月花
この詩は、杜牧が山中を旅する際の情景を描いたものです。
友との別れや酒宴を直接的に詠んでいませんが、自然の美しさを愛でる風流な心情が表現されています。
「停車坐愛楓林晩」(車を止めて座り、楓の林の夕暮れを愛でる)という句は、旅の途中で美しい景色に心を奪われる詩人の姿を生き生きと描いています。
「霜葉紅於二月花」(霜に染まった紅葉は二月の花よりも赤い)という結びの句は、
秋の紅葉の美しさを春の花に比べるという斬新な発想で、読者の想像力を刺激します。