あけまして、おめでとうございます。皆様にとりまして幸多き年でありますよう、心からお祈り申し上げます。
毎年元日を迎え、今年はどんな年になるのだろう、どんな年にしようかななどと考えるのですが、結局は目前にせまった中学入試のことが気になり、あと1ヵ月どう指導していこうかということに行き着いてしまいます。
親の期待が子を伸ばすといいます。それは、子供達が親の期待に応えようとがんばるからです。中学入試の場合には特にこの傾向が強く、ほとんどの子供達が自分の希望というよりもむしろ親の希望に沿ってけん命に受験勉強に取り組んでいるのです。でも、もしこの期待が大きすぎて、どんなに努力してもその期待に応えられないと感じることが続いたらどうでしょうか。子供達の心は少しずつ親の心から離れて行ってしまいます。では逆に全く期待されない方が気楽で良いのかというと、そんな子供達はこんどは不安でしょうがなくなってしまうようです。子供達にとって、親の期待に応えられたと感じたときの満足感と安心感はかけがえのないものなのです。
そんな子供達を見ていると、やはり子供達を応援せざるを得なくなります。親の期待も子供の将来を考えた合理的なものも多いのですが、なかなか子供達はそううまく行動してくれません。私達ができるのは、微力ながらそんな子供達が少しでも楽しく前向きにがんばれるように工夫してあげることぐらいしかないのです。
中学受験生を持つ親の方にはぜひ認識しておいて欲しいと思うことがあります。それは、中学受験を目指す子供達は多かれ少なかれ親の期待に応えようとしてけん命に勉強しています。そして、この勉強と努力と経験こそがその子にとって将来もっとも役に立つことであり、この時点ですでに親の期待に応えていると思えるのです。
たとえ第一志望が不合格でも、第二、第三志望の学校に合格したときには心底喜んでやって欲しいのです。そして、もしどこも合格できなかったとしても『良くがんばったね。ありがとう。』と言って欲しいと思います。それではじめて子供達も次のステップに進めるのですから。
カーネル笠井
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