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波猫まち子の日記

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改めてトトロの偉大さ(?)を知る

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今月から秋にかけて、『となりのトトロ』を始め6つの宮崎駿作品が全米の特定の映画館にて上映されます。毎月たったの2日間だけで、1日は英語吹き替え版、1日は日本語版(英語字幕付き)という内容。うちの子供たちは特にジブリファンというわけではないけど、トトロは特別。特にNは大好き。友人から声をかけられ、近所のちょっとした高級映画館(笑)The Lotで上映するとのことで、MとNの友人も誘って行くことに。ちなみに、どこが高級かというと、シートがとても広く、リクライニングするので、まるで家のリビングで観ているかのように寛げるのです。しかも、贅沢したい場合はウエイターが席まで来てくれて、食べ物やドリンクをオーダーできます。値段は普通の映画館よりちょっと高いだけなのに、居心地の良さは抜群。とはいえ、滅多には来ないのだから、トトロを観るために特別に行くことにしたというわけです。

しかし・・・。予想だにしていなかったことが起きたのです!トトロを観に来たのは子供が多いだろうにも関わらず、戦いものや傷だらけもの(?)など、ハードなプレビューを観せられた後(Hはこの時点で帰りたいなどと言うし)、ようやくスタート。「あるこ~あるこ♪」と始まり、「あ~この感じ、この感じ」と久々に観る懐かしい感覚に浸っていたのもつかの間、サツキとメイが引っ越してきたばかりのボロ家の中を好奇心いっぱいで走り周り、畳の上でピカッと光るどんぐりをサツキが拾ったところで・・・突然画面が真っ黒に!「な、なにが起きたのだ!?」と不安に思うこと十数秒・・・。なんと映画が最初から再開されたのです。しかも英語で!!!「えーーーー!?」これは、日本語(英語字幕版)バージョンのはずなのに!!

この気持ち、わかってもらえますよね?違うのよーーー!全然。メイの、鼻にかかったような低くかすれた声、大家のおばあちゃんのしわがれ声(ちょっとなまった)。それが、英語になったら違うものになってしまうじゃないかーーー・・・。それが嫌で、わざわざ日本語版のチケットを買ったのに。しかも、最前列は嫌だったけど、それでも買ったというのに!(買うときに座席指定しなくちゃいけなくて、そこしか残っていなかった)

それでも、映画は素晴らしかったよ。英語でもやっぱり素晴らしかった。以前だったら泣かないような箇所で、じーーんと来て、何度も涙してしまった。そしてこんなにも私をノスタルジックな気持ちにさせるアニメ(映画の舞台になったのは所沢あたりだと聞いたことがある。練馬育ちの私だから、武蔵野の面影が懐かしい気持ちにさせるのかな)が、多くのアメリカ人あるいは世界中の人々に受け入れられ、愛されていることの偉大さに改めて感動したね。

そして映画が終了。なぜか、二つほどアニメのショートフィルムが流された。これはもしかして、お詫びのつもりなのか!?そんなことでは許されんぞ!と再び怒りがぶり返してきたので、入り口のチケット売り場のお姉さんへ事情を聞きに行く。一体何があったんですか?と。お姉さんがすぐにマネージャーを呼んでくれたのは良いんだけど、私は更に腹を立てることに。彼が一向に申し訳なさそうな態度を示さないのだ!!彼いわく、「字幕がない、とのコンプレインがあったので、途中から吹き替え版に変えた」と。字幕はちゃんとあったのに!!(一緒に観に行ったママ友や、キッズも同意見)わざわざ日本語版だとうたっていたチケットを買った私の気持ちはどうなるのだ!!「申し訳ありません」と言いながらも、まったく正反対の態度を占めす彼を後に、絶対にクレームしてやる!!と思いましたね。(実際、帰ってから速攻メールした)

もちろん、子供たちも怒ってましたよ(私ほどじゃないけど)。でも、もしかしたら昨日の吹き替え版バージョンの日も、「日本語じゃない」って文句を言った人がいたかもしれないと思った(吹き替え版だと知らなかった人が)。外国映画を観る時って、こういう問題が度々起こるものなのかな。私だって、アメリカ映画を日本語吹き替え版で観ればそれはそれで楽しめると思う。なんかキャラクターがちょっと雰囲気変わって面白いな、とか思えるかもしれない。でも、自分の言語で見慣れている映画は、やっぱり自分の言語で観たいわけよ。吹き替え版だったらわざわざ大枚(それほどじゃないけど)はたいて観に来なかったと思う。

まあしかし、自分を慰めるわけじゃないけど、最近翻訳の勉強を始めた私にとっては、英語版を耳にするのもなかなか興味深いものではあった。途中からは英語でもあんまり気にならなくなったし、自然に聞こえるようになったのは確か。翻訳とは、まさに原作の置き換えなんだなあと思う。ただ、やっぱり嫌だったのが、あのサツキやメイの素朴な声が聴けなかったこと。それが何より残念。

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