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もの言う牧師のエッセー 傑作選

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もの言う牧師のエッセー 傑作選
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第185話 人を大切にする ②「 クラロン 」
 
     去る3月、法政大学で「第5回日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の表彰式が行なわれた。人員整理なしで高い収益力を維持し、残業時間が短いなどの指標を基に受賞した13社の中に、福島市の衣料製造販売会社「クラロン」も選ばれた。

東日本を中心に1200以上の学校などに衣料を納めている運動着メーカーだが、1956年の創業まもなくから、障害者や高齢者を雇用し続けてきた。現在130人の社員のうち34人が知的障害を持ち、身体障害者は3人。工場には12人の班長がいるが、5人は障害があり、社員の最高齢は78歳の女性営業課長だという。

同社会長の田中須美子氏は、夫を亡くした13年前、気落ちして会社を続けて行く力を失っていた。そんなある日、知的障害があり自閉的な傾向を持った社員が近づいてきた。彼には、何かの拍子に奇声をあげ動き回る癖があったが、生前の夫が無人の倉庫に一緒に閉じこもり、思い切り奇声を出し合うことで癖を治すなどして心を通わせた仲だった。

そばにやってきた彼は、須美子さんの肩に手を置いて「社長さん。頑張って」。その時、「私がこの子たちを助けてきたのではなく、私は助けられているのだ」と気づき、「障害者の自立の道を支えてきた」という自負が勘違いだと須美子さんは思い知ったという。 聖書には、

「喜ぶ者といっしょに喜び、泣く者といっしょに泣きなさい。
 互いに一つ心になり、高ぶった思いを持たず、
 かえって身分の低い者に順応しなさい。
 自分こそ知者だなどと思ってはいけません。」
          ローマ人への手紙12章15-16節、

とあるが、実は聖書の主人公であるキリストは非常に奇行の多い人だった。神様だから万能なのに、飲んだり食べたりして人の話を聞いたり、相手が理解するまで延々と横について一緒に 
歩いたり。挙句の果てに私たちの罪を赦すためにわざわざ十字架にまでかかって下さった。

とことん人に寄り添い、時には忍耐しながら相手の可能性が芽生えるのをひたすら待つ。人を大切にするパワーの源が愛し合うことであることをイエスはその身を賭して示された。しかし、それを人の努力で実践するのは非常に難しい。だが、我ら一人ひとりの身代わりになって死んだ十字架上のイエスを心から信じる時に、誰にでも可能となる。     
2015-5-29

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