今日の三年生国語の授業をのぞいてみると「国語辞典の引き方」を学んでいるところでした。
わからない言葉、知りたい言葉をどんどん調べて国語辞典と友だちになりましょう。
2021年最初の土曜学校では毎年恒例の獅子舞が各教室を練り歩き、お正月気分を盛り上げ無病息災を願いました。本年も皆様にとって健康でよい年になりますよう願っています。
● BCA土曜学校のコラムVol.100
葉書
中髙国語2の二学期最後の授業は、向田邦子さんの「字のない葉書」の学習でした。
まだ字の書けない妹が疎開する時、父が自分への宛名を書いて持たせた葉書が「字のない葉書」。
父親の存在の確かさと家族の心のつながりが書かれた随筆は、距離が離れた時に普段見えなかった姿を伝える「言葉」についても考えさせてくれます。
日本では今、年賀葉書を書く時節です。
メールでの一斉送信も増えていますが、年賀葉書のやりとりは、年始のあいさつとしてずっと大事にされてきました。
お世話になっている身近な方やご無沙汰している方に年賀状を書く時間は、自分にとって大切な人とのつながりを想ったり、自分自身の一年を振り返る時間でもあります。お正月に葉書が届いた時、特に手書きで添えられた言葉にあたたかさを感じます。
「はがき」は、覚え書きの「端書き」が語源で、郵便制度が導入された明治以降、郵便葉書をさすようになり、漢字の「葉書」が用いられるようになりました。
「葉書」は、文字の通り「葉に書く」。
この文字を書く葉は、「多羅葉(たらよう)」という樹木の葉で、平安時代に相手に伝えたいことを葉に書いて渡したことが始まりだと言われています。
多羅葉の葉は、葉の裏に傷をつけると組織が破壊されて、その部分がすぐに黒くなり文字が浮かびあがり、そのまま消えずに残るので言葉を保存する葉として用いられたのだそうです。
伝えたい人に伝えたい言葉を、葉に小枝で書い手渡していた行いが、今は葉が紙に変わって、手渡しが遠く離れた人へも言葉を届ける「葉書」となったという話がとても素敵なことに思えて、授業の中で生徒さんに話をしました。
思いを伝える道具として、形を変えながら使い続けられていることが胸に響きます。
相手に自分の思いを伝えるために、さまざまな方法を考えてきた先人達。
これからの通信手段はどのように変化し、未来につながるのでしょうか。昔は紙の「葉書」が使われていたのだよと語られる日も来ることでしょう。
でも、どのような形に変わっても、「言葉」がこれからもずっとずっと使われ続けることは確かなことです。
BCA土曜学校の皆さんには、「言葉」が人間だけに与えられた意味をもう一度確認して、日常生活でまた、それぞれの自己実現に向けてさらに社会を切り拓いていくために、上手にそして豊かに言葉とかかわっていって欲しいと思います。
児童生徒の皆さんの学校での様子と、言葉をつないてきた言霊ちゃんブログも今回で100号、きりのよい今回をもって終了となります。
つたないブログを読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
2020年もまもなく終了です。
どうぞ、よい年をお迎えください。
来年が希望に満ちた明るい年になることを祈念して筆をおきます。
今日で年内の授業が終了しました。
オンライン受講の生徒も対面の生徒も健康に過ごすことができたことを何よりもうれしく思います。楽しい冬休み中も体調管理をしっかりし、来年1月9日に元気な皆さんにお会いするのを楽しみにしています。Happy Holidays!
12月だというのに、日差しも暖かく、気持ちの良い一日でしたね。午前中には避難訓練を行いました。オンライン授業を選択しているみんなも、各自宅で保護者の皆さんと屋外へ避難し、訓練に参加です。
休み時間は思いっきり外遊びができてみんなとても楽しそうです。1年生のクラスでは、ティッシュの空き箱を使って図形の勉強をしながらホリデークラフトを作りました。
● BCA土曜学校のコラムVol.99
言葉
11月の土曜学校中髙部国語1は「言葉をつなぐ(空を見上げて)」で、豊かな表現にふれ、言葉のもつ力を考える。国語2は「言葉と向き合う(短歌を味わう・言葉の力)」で、表現を味わい、言葉の世界を広げる。国語3は「言葉を見つめる(俳句を味わう)」で、言葉を心のつながりを考える。それぞれの教材で、言葉の豊かさに触れてものの見方や考えを広げたり、感じ方を豊かにすることを目標とした単元の学習をしています。
国語1の「空を見上げて」は、傷ついた心を言葉にして表現することで心を解き放し、さらにその言葉に日本中の学生や世界中からメッセージが届くという内容から、言葉は人の内面をつくり出す力を持つ一方で、人と人とをつなく力を持つことを学びました。
国語2の「言葉の力」では、桜の花びらと樹木のエピソードから、言葉と人間の関わりについての筆者の主張を捉えました。筆者は、言葉は「口先だけのもの語彙だけのものではなくて、それを発している人間全体の世界をいやおうなしに背負ってしまうもの」と述べています。
これらをふまえ、英語も日本語も話せるBCA土曜学校の生徒さんは、言葉というものをどう捉えているのか「自分の辞書に載せるとしてらどう書く?」と聞いてみました。
・上手に使えば気持ちを表せるし、下手だったら人をマニピュレートできる武器。
・人の気持ちや考え方を分かち合える手段。
・感情などを表現するための道具。
・世界中の人とコミュニケーションをとれるもの。
・人間みんなが使えるもの。国を超えて通し合えるもの。
・それぞれの気持ちを分かち合える方法
・人間がいろんなことに使えるもの。
・人が口に出したり文字にしたりして思いを伝える道具。
・自分のアイデアを伝えたり形にしたりするための手段。発明や開発など。
・自分と他の人達をつなぐための道具。
・人の思いや考えを表したもの。
・自分の考え方を変えてくれるもの。
・心にひびくもの。
・悲しいときや辛いときに私を助けてくれるもの。
・人間の成長になくてはならないもの。
・伝えることで気持ちを楽にしてくれるもの。
・人と人とが楽しく生活するために必要なツール。
それぞれの言葉の定義、なるほどと思いました。
今までの経験をもとに考えた「自分だけの辞書に載せる言葉」から、生徒さんが言葉を学ぶことの意味や、その言葉をつかう自分をよく見つめていることが伝わってきて嬉しい気持ちになりました。
今週はサンクスギビングでBCA土曜学校はお休みです。
ご家族とたくさん言葉を交わせるいい機会ですね。よい休日を過ごしてください。
久々の眩しい太陽に見守られながら、休憩時間は外で気持ちの良い運動ができました。来週11月28日の土曜学校はお休みです。ご家族で健康・安全なホリデーをお過ごしください。
学校に着いたらまず検温
4年生のクラスの様子
山岳地では早くも雪が降り始め寒くなってきましたが、みんな健康管理をしっかりし、ソーシャルディスタンスをとって元気に学校生活を送っています。
● BCA土曜学校のコラムVol.98
選
11月3日はアメリカ大統領選挙が行われ、これからのアメリカに世界中の注目が集まっています。
選挙とは、組織や集団の代表者や役員などを一定の資格を持つ者が投票によって選出する行為。アメリカは住民基本台帳が無いので、自己申告で登録し資格を得ての投票です。アメリカ国籍を持つ18才以上に与えられる資格ですので、土曜学校中髙部の生徒さんの中にも選挙権を持ち、今回の選挙で投票した人もいたことと思います。
選挙の「選」という字は、「辶」と「巽」の組み合わせで、立ち止まる足の形と十字路の形を表しています。「巽」は神前の舞台で、二人の者が並んで舞いを舞う形から、二人の者がそろって舞うことから「そろう」という意味に、神前で舞う者は選ばれた優秀な者であることから「えらぶ」という意味となったのだそうです。
物を取りそろえて送る形から、いくつかの物の中から必要な物を取り上げるという意味になったという説もあります。
現在は、①いくつもある中から、目的に合ったものを取り出す(えらぶ、える、よる、より分ける)②(多くのよいものの中からさらによいものを選び出す(よりすぐる・えりすぐる)③目上の人が目下の者に対して人などを行かせる(送る、遣わす)④弱い、びくびくする⑤人材を選んで官職につける⑥選ばれた人、優れた人⑦整う、そろう⑧整える⑨数える等の意味でつかわれています。
「選」のつく二字熟語から、選賢(賢人を選び任ずること)という熟語が目に入ってきました。他にもたくさんの熟語や慣用句、ことわざあります。
・人選(多くの中から、その目的に適する人を選らび出すこと)
・精選(多くの中からよいものをよりすぐること。えりぬき。)
・厳選(厳重に選択すること。厳しい基準で選ぶこと。)
・選考(能力・人柄などをよく調べて適格者を選び出すこと。)
・選任(複数から選んで、その任務に就かせること。)
・選んで粕をつかむ(えりごのみをしすぎたために、かえってつまらないものをつかんでしまうこと。
・手段を選ばない(あらゆる方法を使って目的を果たそうとすること。)
・鳥疲れて枝を選ばす(生活のためには職業を選んではいられないということ。)
・藪医者の病人選び(実力のないものに限って仕事のえりごのみをすること。)
・選れば選り屑(欲を出してあれこれ迷って選ぶと、かえって悪い物をつかんでしまうこと。)
漢字一字から、様々なことばに出会うことができます。
「President」の日本語訳がなぜ「大統領」なのかも調べてみました。
「President」が「大統領」となったきっかけとなったのはペリー来航。幕府の役人が「President Fillmore」をどう訳すか考え、初め「国王」と訳そうとしたのですが、フェルモアは町人出身だったため「国王」とは訳せず、町人のなかで偉いのは誰かという議論となり、最終的に家を建てる大工のかしら「棟梁」が偉いということから「統領」という言葉が生まれたのだそうです。
「大統領」の語源は、大工の棟梁。これもおもしろいと思いました。
今日の土曜学校では、火災の避難訓練を行いました。幼稚部と1年生はBCA2校舎に移動して初めての避難訓練でしたが、慌てることもなくしっかり先生の指示に従って避難ができました。午後3時からは保護者サポートミーティングが予定されています。すべての学年で懇談会も今日から始まりました。
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