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看守と囚人の同窓会!&全米公開映画「ザ・ギフト」レビュー

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独房... 独房




嘗ての、看守のジム・アルブライ... 嘗ての、看守のジム・アルブライト氏と囚人。




観光名所のアルカトラス島。... 観光名所のアルカトラス島。




今や、

多くの映画撮影にも使われた、

観光名所である、

サンフランシスコの沖合い

「アルカトラス島」。



多くの噂や謎にも包まれているが、

今回、

アルカトラス島が刑務所として閉鎖された

1963年3月以来、

始めての、

異例の閉鎖当時の囚人と看守、

すでに70歳後半、80歳の対面と、

インタビューがあり、

彼等は、

我々の想像と反した話しをしてくれた。



当時の囚人の一人は、

「世間で言われているような、

アルカトラスの囚人生活は、

過酷さはまったくなく、

僕は閉鎖されるときまで、

独房に入っていた。

1954年に州刑務所から脱獄し、

捕まり、アルカトラス島に送られてきた。

食事は案外美味いし、’

図書館もあるので、沢山本を読んだ。

テレビを観たり、自由な時間が多く、

働くのは、週に一度だけ。

それと、看守と俺達は案外、

和気あいあいだった。

そのため、ここが閉鎖されるときは、

こんな居心地の良いところから離れなく

なかったのは、本当だ。

皆で涙して別れたよ。」










全米公開映画
“The Gift”



(米国 2015年8月7日公開)

20年以上も前に犯した罪が今よみがえる!


邦題: 日本での劇場公開未定

ジャンル: ミステリー・スリラー

配給会社: STXエンターテインメント

製作: ブルー・タング・フィルムズ、
ブラムハウス・プロダクションズ

監督:ジョエル・エドガートン

製作:ジョエル・エドガートン、
ジェーソン・ブラム他

製作総指揮:ジャネット・ブリル

脚本:ジョエル・エドガートン

撮影:エドゥアルド・グラウ

編集:ルーク・ドゥーラン

音楽: ダニー・ベンジー、ソーンダー・ジュリアーンズ

美術 (プロダクション・デザイナー):リチャード・シャーマン

俳優:ジェイソン・ベイトマン、
レベッカ・ホール、
ジョエル・エドガートン

放映時間: 1時間48分
 お薦め度: ★★★(4★が満点)



(ストーリー)

新しい良い仕事先を見つめ、

シカゴからロサンゼルス郊外に引っ越して来た

中年の夫婦は幸福の絶頂だった。

ロス郊外のその場所は、

夫のサイモンが生まれ育った故郷の町の近くであり、

移って間もなく、新居の買物を

妻のロビンと一緒にしている時に、

サイモンの高校時代の同窓生ゴードンに出くわす。

サイモンは最初 彼を憶えていないふりをするが、

その内に昔の同窓生である事を認める。

その後、ゴードンはサイモンが

仕事で留守の時に、

玄関にワインなどの贈り物を置いていくようになり、

鯉などの魚も贈り物として、

彼等の家の小さなな池に放した。

シカゴに住んでいた時に、

流産をしたロビンは、

その心の傷が原因で睡眠薬を、

夫のサイモンに黙ってまだ呑んでいた。

ロビンはサイモンの昔の友人として、

ゴードンを夕食に招待をする。

その後、サイモンとロビンはお返しとして、

ゴードンの豪華で広大な屋敷に招待されるが、

何か彼に違和感や異様さを感じ取ったサイモンは、

もう贈り物は置かないでくれ、

また家にも来ないで欲しいと、

ゴードンに強い口調で伝える。

贈り物は置かれなくなったが、

池の鯉は殺され、

また愛犬も居なくなってしまう。

警察を呼んで、一連の事を話すが、

人的な被害が無いので、

警察も親身になって相手にしてくれない。

そうこうする内に、ロビンは再び妊娠をして、

その事をサイモンに告げる。

ゴードンから手紙がサイモン宛てに来て、

「過去を水に流す」用意はあると書かれてあった。

ロビンはゴードンからの手紙の

「過去を水に流す」と言う言葉が気になり、

サイモンの妹から彼の高校時代の

友人の名前などを教えて貰い、

その人物に会いに行く。

そこで聞かされた昔のサイモンは、

まったく違う人格の人間であった。

サイモンの仕事上の昇進が決まり、

昇進祝いのディナー中、

友人や同僚と一緒に

居間のガラスが何者かに割られてしまう。

犯人を捕まえると、昇進をする為に、

でっち上げた書類で蹴落とした同僚の

ダニー・マクドナルドであった。

彼は如何にサイモンが汚い手を使って

昇進をしたかを別れ際に皆に告げる。

その出来事がショックで、ロビンは破水して、

病院に運ばれる。

ロビンは無事に元気な赤ちゃんを産むが、

会いに来たサイモンに、

もう一緒にこれからの人生をやっていきたくないと告げる。

また同じ頃、会社から連絡が入り、

昇進の不正がばれて、首を宣告される。

過去に犯した大きな罪と、

人間としてやってはいけない過失によって

何もかも失ったサイモンは病院の廊下で

ただ泣き崩れるだけであった。

その姿を遠目でゴードンが見て薄ら笑いをするのであった。





(作品評価)

• 音楽やCG、それに仰々しい顔や風体などで、

観ている観客の恐怖心を煽る

最近の一連のホラー作品にはうんざりしていたが、

この作品は別に誰も死ぬ訳でもなく、

血しぶきがあがる訳でもなく、

ただ何か得たいの知れないじんわりとした

不気味さの恐怖心と、

一体何が20年も以上も前の過去にあったのかの

謎解きを徐々にしていく作品で、

名作・傑作ではないものの、

インディ系作品としては、

そこそこの佳作と言える。

• 約束もしていないのに、

家に夫のサイモンが居ない時に、

突然妻のロビンの前に現れたり、

頼みもしないギフト(贈り物)を

次々と家の玄関に置いていったり、

何か望んでもいない友情を築こうとする

ゴードンだが、一体何が目的なのか、

何を欲しているのか、物語りが展開していく中で、

何とも言えない不快感を覚え、

観ている観客を徐々に暗い思考の底に追い詰めて行く。

• 我々、人間は、ひょっとした事から

何でもないと思ってやった事が、

実は相手にはかなりのショックで重大な

出来事であったかも知れず、

何十年も経ってから、

その昔の出来事で

ジワジワと追い詰められていくと言う事は

誰にでも起こり得ると思われ、

そう言った意味からもジョエル・エドガートンの

脚本はなかなか良く出来ている。

• 製作会社は、ジョエル・エドガートンが

主宰するオーストラリアのブルー・タング・フィルムズと、

最近のホラー映画の雄となった

ジェーソン・ブラムが主宰する

ブラムハウス・プロダクションズが担当しており、

逆恨みから平和な弁護士一家を

執拗につけねらう犯罪者の

恐怖を描いた名作の「恐怖の岬」(1962)や

リメイク版の「ケープ・フィアー」(1991)に

通じるものがあるが、

暴力的なシーンは一切排除されており、

それ故に一層の気味悪さを

感じざるを得ない作りとなっている。

• 日本での劇場公開は

今のところ未定だが、

必ずや公開される作品になると思われる。




(監督・俳優・製作スタッフ等)

この作品はオーストラリア出身で

犯罪・ドラマ作品としては佳作の

「アニマル・キングダム」(2010)などで

頭角を現わし、

最近では「エクソダス:神と王」(2014)で

若きラムセス王役をやったジョエル・エドガートンが

監督・製作・脚本及び準主演のゴードン役であった

言わば彼のペットプロジェクト的な作品である。

製作は「パラノーマル・アクティビティ」シリーズや

「インシディアス」シリーズなど

最近のヒットホラー作品には

必ず関わっていると言っても過言ではない

ジェーソン・ブラムがジョエル・エドガートンと

一緒に担当、製作総指揮は

インディ系作品としては日本で大ヒットした

「セッション」などを担当したジャネット・ブリル、

撮影は「シングルマン」(2009)などを担当した

エドゥアルド・グラウ、

編集は「アニマル・キングダム」で

ジョエル・エドガートンと一緒に

コンビを組んだルーク・ドゥーラン、

音楽は「複製された男」(2013)などの

ダニー・ベンジーとソーンダー・ジュリアーンズが

共同で担当、

美術(プロダクション・デザイン)は

「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン」の

パート1(2011)とパート2(2012)を担当した

リチャード・シャーマン、

主演のサイモン役には「モンスター上司」(2011)や

「泥棒は幸せのはじまり」(2013)の

コメディ系作品に多く出演している

ジェイソン・ベイトマン、

妻のロビン役にはイギリスの女優で、

「トランセンデンス」(2014)の

ヒロインを演じたレベッカ・ホール、

気味の悪いゴードン役には

ジョエル・エドガートンが自ら演じている。














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