105. 流産16回後の出産
Nov
24
妊娠36週で元気な赤ちゃんが誕生しました。
出産された方は
最初の頃こそ自然妊娠できたものの、
途中から体外受精による妊娠となり、
そのうえに、
記憶があるだけでも過去16回の流産を経験されています。
(流産がありすぎて、正確な数はわからず、
少なくとも16回との事でした。)
14回目の妊娠前からは
私による検査と治療を繰り返してきました。
ご夫婦の染色体検査、子宮奇形のMRI検査、
卵巣機能検査、プロラクチン負荷検査、甲状腺機能検査、
凝固系検査(第12因子、プロテインCとS活性検査)、
抗リン脂質抗体検査(抗CL抗体、抗PE抗体、抗PT抗体、LAC)、
はすべて正常でした。
異常検査項目として、
NK細胞活性は異常に高く、M-CSFは異常に低く、
精神的には不安障害あるいは適応障害を認めていました。
14回目から16回目までは、
支持的精神療法、精神薬物療法、
ピシバニール免疫療法、
さらに、
黄体ホルモン補充療法、
アスピリン・ヘパリン療法、
ステロイド内服療法、
ステロイド子宮内洗浄療法
を行いましたが残念ながら繰り返し流産されてしまいました。
検査した流産組織の絨毛染色体検査は正常でした。
つまり、今までの治療法では
流産を予防できないということです。
今回の17回目に行った治療法は、
支持的精神療法、精神薬物療法、
ピシバニール免疫療法、
さらに、
バイアグラ膣錠療法です。
今回の妊娠中期からは、
東京の不育症研究でも高名な教授に
診ていただき、
さらなる流産早産予防治療がなされました。
東京での長い入院生活を乗り越えて、
まさしく、
17回目の奇跡が起こったのだと思います。
ご夫婦のこれまでの苦難とがんばりに
赤ちゃんが応えてくれたのではないでしょうか。
生まれることができなかった今までの赤ちゃんの分まで、
幸せになってほしいと思います。
本当におめでとうございました。
Posted at 2010-11-25 04:19
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Posted at 2010-11-27 20:49
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Posted at 2010-12-07 01:29
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Posted at 2011-01-08 06:07
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