年々増加しているように感じます。
自然に妊娠できていたのに、
流産したことによって、
その後、
自然妊娠できなくなったご夫婦です。
年齢的な面もありますが、
ご夫婦のメンタル的な面もあるようです。
身体的には、
流産したことによって、
ホルモンバランスを崩してしまったり、
免疫異常を発生してしまったり、
何らかの原因があるのです。
体外受精・胚移植をすれば、
流産の原因を治療できる
わけではありません。
よくあるケースでは、
体外受精という
高度な医療的介入によって、
自分自身を見失ってしまうご夫婦です。
おまかせはダメです。
そんな方には、
体外受精の前に、
不育症の検査を
お勧めしたいです。
街中で、何気なく聞こえてきた
小さな二人の子供の会話です。
女の子、「・・・・・・だって!」
男の子、「え?・・・」
「そんなバナナ~!!」
女の子、「本当に、本当なのよ。」
男の子、「そんなバナナ~!!」
みんな、子供の頃、
あんなふうに、
遊び心を持っていました。
いつのまにか、
子供心が
隠れてしまっています。
2017年11月12日(日曜日)の午後に
ミッドランドスクエア会議室で
第17回「青クリの会」を開催しました。
晴天に恵まれ、
約40名の方に参加していただきました。
不育症の方と、着床障害の方が
ほぼ同数でした。
最近の米国における胚盤胞(胚)の
着床前遺伝子検査の現状と問題点
についてお話ししました。
また、子宮内のラセン動脈の再構築
(血管新生)の重要性と、
メンタルの見過ごされている関与の
重要性についてもお話ししました。
一例として、
上の写真のごとく、
2016年にスエーデンから
米国生殖医学会誌に発表された
重要な論文内容をお話ししました。
移植前の抑うつ、あるいは不安が
移植による妊娠率にも
悪影響を及ぼしている可能性が
示された論文です。
講演後には5名の方から
質問をいただき、
その後の個別相談では、
時間いっぱいまで私と
専門助産師、専門保健師により、
対応させていただきました。
次回は来年の3月18日(日曜日)
に予定しています。
最後に、
今日、出席していただいた方には、
参加していただきお礼を申し上げます。
最近、うまくいく気がしなくて・・・。
でも、
いつも眠いので、眠れないことはないのです。
悲しくなることもあまりありません。
日々の生活はほぼ普通に過ごせます。
ただ、
ダメだと思うのです。
がんばるけど、がんばれるけど、
出産できるとは思えません。
こんな心の状態では、
子宮の命に
十分な酸素を
送れない可能性がありますよ。
そんなときは、
何かを変えてみる必要があります。
次は、なんとかなりそうな、
期待できそうな予感を持つ、
そんな心身の状態がいいのです。
まわりや権威の言われるままでは
だめです。
自分の感性を信じてください。
最終的に
自分の感性を信じられれば、
少なくとも後悔はしませんから。
自分の人生ですから。
人生いろいろな壁にぶつかります。
思いどおりにはいきません。
我慢して受け入れなければならない事、
たくさんあるはずです。
考え方の違い、習慣の違い、など、
自分以外は違う事ばかりです。
自分の中でさえ、
努力して許容しなければならないのが、
「妊娠」です。
新しい命の半分は旦那さん由来ですから、
「免役寛容」が必要なのです。
命を授かり、出産するため、
「大目に見る心」が重要ですよ。
なぜならば、
免疫とメンタルは相関していますから。
参考として、
ブログNo.432
「インフルエンザ予防接種は死産を防ぐ」
も、見てください。
不妊症の大きな原因に卵管閉鎖があります。
クラミジアなどのよる炎症が原因で、
卵管が詰まってしまうのです。
卵管は卵巣から排卵する卵子と、
膣・子宮腔から来る精子と出会う場所です。
そこが完全に詰まれば受精できません。
その場合、体外受精した受精卵を
子宮に移植することになるのですが、
何回移植しても妊娠しない着床障害
となることがあります。
炎症等により、
卵管に水がたまる卵管留水腫
を発症すると、
体外受精の成功率が悪いのです。
そして、
その卵管を切除すると、
成功率が良くなるのです。
問題は、
卵管留水腫があると、
なぜ受精卵が子宮内で育ちにくいのか
ということです。
諸説ありますが、いまだ不明です。
免疫学的に考えれば、
卵管に水がたまっていることが
問題ではなく、
そこが 「強い炎症状態」 になっており、
炎症性の物質が
多量に産生され、
その炎症性の物質が、
血液循環により子宮内に到達して、
半分異物である受精卵に障害を与える
と考えられるのです。
ただ、実際問題として、
経腟超音波検査では、
卵管留水腫が
なかなか見つけられません。
その場合、
血液中に
炎症性物質が多量にあれば、
その状態を問題として、
その炎症性物質を抑える治療が
有効になる可能性が高いのです。
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人生って考えているより
本当に短いです。
私は還暦を過ぎていますから、
(66歳です)
なおさら感じています。
特に、高校生だった頃から
ジェットコースターに乗っているように、
いろいろありましたが、
あっという間に、
還暦を過ぎてしまいました。
時の流れが日々早くなっています。
人生の終着点も
もう視界の中に入ってきています。
人生は短い。
一つの事で悩みすぎないで。
運命に身を任せ、
がんばっていることが、
がんばれることが、
生きている
意味のある時間と思います。
考えたらきりがない、
心配な事、いっぱいあります。
調べれば調べるだけ混乱してしまう。
そんなとき、
勇気をだして、
無駄な時間を作りましょう。
もったいないけど、
何にもしない。
妊活もしない。
がんばってきた自分を一休み。
美味しいものを食べて、
身体を鍛えましょう。
なんとかなります。
なんとなく居心地がいい場所、
なんとなく居心地がいい時間、
それがこころの栄養になりますよ。
当院は妊娠初期の通院中、
なんとなく安心していただけるよう、
私と専門助産師による
24時間電話対応など、
いろいろ工夫しています。
不安と期待の交差するなか、
診察室の超音波検査で
胎児の心臓が止まっていたとき、
あなたはどうでしたか?
泣くことができましたか?
多くの方は
感情が凍りついたことと思います。
そんなとき、
医師から説明されても、
ほとんどが理解できないはずです。
医学的説明だけでは、
こころが納得できません。
時間に急き立てられたならば、
こころが傷つけられてしまいます。
悲しみや苦しみを
共感できない医療者には
不信感を覚えるはずです。
その不信感が
不育症の精神的原因
を作ってしまう可能性が
あるのです。
アメリカ生殖免疫学会が、
今年9月に、シカゴで開催され、
久しぶりに参加してきました。
シカゴは、アメリカ北部にあり、
ミシガン湖に面して、きれいな都市です。
1993年には、
ヒト生殖センターでの共同研究のため
約7か月間、暮らしていました。
今回が7回目の訪問です。
2001年には、この学会で特別講演者
として招待を受けています。
アメリカの長年の友人とも会い、
懐かしく、楽しい時間でした。
写真は、ミレニアムパークから見た
シカゴの街ですが、
遠くに見える高いビルが
シカゴのトランプタワーです。
学会の内容としては、
不育症・着床障害の
免疫的原因と、その免疫治療法が
報告されていました。
免疫的な治療法として
基本的な
アスピリン治療、
ステロイド治療、
(低分子)ヘパリン治療、
以外に、
免役グロブリン治療、
抗TNFα薬治療(ヒュミラ)、
イントラリピッド治療、
G-CSG薬治療などが
提案されていました。
受精卵が子宮内で育つためには、
子宮内の免役細胞による
子宮内ラセン動脈(細動脈) の
再構築 と 血管新生 が必要である
ことも報告されていました。
1985年に初めて、
この学会で発表しており、
この学会の医学専門誌である
American J of Reprod Immunolの
副編集委員長も長く勤めていましたので、
この間、約30年間の変化もよくわかります。
不育症・着床障害の原因と治療には、
免疫的因子が非常に重要ですが、
それだけでは
実際の治療には不完全であり、
特に精神的因子の
分析・サポートとの併用が
治療効果を高めることは
学問的にも、経験的にも、
間違いないと確信しています。
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