コミュニケーション(その2−1)
Feb
15
1月17日付5頁の読み物「コミュニケーションしてますか?」の掲載文中、下記を訂正いたします。
掲載文:
日本語ですと600百億ドル、日本円に換算すると約6兆円、約6トリリオン円ということになります。
原文による訂正:
日本語ですと六百億ドル、日本円に換算すると約六兆円、約シックス・トリリオン円ということになります。
いきなり記載文章の訂正告示から始まるという異例の続編になりました。優しい編集者が読みにくかろうと素人の原稿を直して下さったのだと思いますが、話の核心たるプロも陥るコミュニケーションの盲点なので、あえて異例の文頭となりました。慧眼なる読者の御指摘の通り、600百億ドルは6百億ドルの間違いです。ここで気付いていただきたいのは筆者が「日本語ですと」とことわっている事です。ここは「600億ドル」とも書けたのですが、1、2、3…0というアラビア数字は日本語ではありません。世界共通の数字シンボルですが言語により読み方(発音)は勿論違います。「6トリリオン円」とは英米語圏向けの表記(と思われている)ですが「ろく・トリリオン円」と読まれたらこまります。ですから「シックス・トリリオン円」でないと筋道が立ちません。「600億ドル」というような表示は日本でも漢字を使うよりも一般的になってきましたが、特に縦組の場合は雑誌などでも間違いがよくあるようです。書いた側も読む側も気がつかないとしたら、コミュニケーションの第一歩から成り立っていないことになります。零の数といった安易な間違いを防止する為に手書きのチュックでは数を読みあげた通りにスペルアウトしますが法令上はアラビア数字の記載よりも裁判で優先されるのは御存知のとおりです。前回は触れませんでしたが表にあるように日本語の数の単位は一万集まるごとに次の単位にかわります。ですから便宜の為に打つコンマは四桁ごと(算盤)になり、米語の場合は千集まるごとに単位が変わりますから三桁ごとにコンマを打つことになります。