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徒然なるままに日暮

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エステルハージの夢

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フェルデードのエステルハージ宮... フェルデードのエステルハージ宮殿
おっさんの顔のように見えるのは建築家の皮肉か。
庭園のファウンテーション 庭園のファウンテーション 派手なロココ調のホール 派手なロココ調のホール どこから見ても、自分の方に走っ... どこから見ても、自分の方に走ってくるように見える馬車
寝台のサイズから、当時の貴族は... 寝台のサイズから、当時の貴族は非常に単身だったことがわかる。 ハイドンの間 後からつけられた... ハイドンの間
後からつけられた名称か
風通しの良い「控えの間」 客は... 風通しの良い「控えの間」
客はここまで馬車で乗り入れたらしい
ハンガリー最後の街は『フェルテード』。この田舎町に何があるかと言うと「ハンガリーのベルサイユ宮殿」と言われる『エステルハージ家の宮殿』がある。

勿論、この手の話は小江戸、小京都、戸越銀座という奴で本家のベルサイユ宮殿には及びもつかないのだが、ハンガリーと言う国の共産圏の時代が長かった地味なイメージからすれば、その対極にあるロココ調のベルサイユ宮殿のミニ版があるという事には興味がひかれる。

エステルハージ家はハンガリー1の大地主だったそうだが、歴史の舞台ではハプスブルク家と親交が深かったハンガリーの豪族として紹介される。フェルテードの他に2つ、計3つの宮殿が現存する。

宮殿そのものとしては、然程大きくも無く、我が家よりちょっと広いか、といった佇まい。(大嘘)それを意識してか、ホールなど広さを欲しい部屋には、鏡が効果的に配されて見た目よりも空間的な広がりを持たせている。

そして、内装はロココでロカイユ。当然、感想は「まったく、金持ちって奴は。」である。

調度品は、当時の貴族豪族が「所有する事によって自らのステータスとした」品物の数々。具体的にはオリエンタルな陶磁器や箪笥、テーブル等々。中には、山水図のような構図の金地のレリーフの部屋なんてのまであった。

実はエステルハージ家を有名にしている最大の要因は、「交響楽の父」と呼ばれたハイドンのスポンサーであった事。この宮殿では「ハイドンの間」という部屋があったが、ハイドンは実際には、この宮殿に居があったわけでは無く、近くの家に住んでいた。結局、この家の一族にとってはハイドンも又、所有する事で己のステータスを上げるアイテムの一つであったに過ぎないと思わされる。

どうも己の精神性を磨く事を高潔と定める東洋哲学と己の影響範囲の拡大が高貴とする西洋思想の差分を感じずにはいられない。

まぁ、持たざる者の僻みでもある。
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パンノニアの聖なる丘

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パンノニアの丘に佇むパンノンハ... パンノニアの丘に佇むパンノンハルマ大修道院 世界遺産センターから見学入口ま... 世界遺産センターから見学入口までは植物園の中を進む パンノンハルマのシンボル 鐘楼 パンノンハルマのシンボル 鐘楼 鐘楼広場から周辺の村並を望む 鐘楼広場から周辺の村並を望む 礼拝堂のリブボールトが美しい 礼拝堂のリブボールトが美しい 世界の知を集める図書館 世界の知を集める図書館 VIATORから鐘楼を眺める VIATORから鐘楼を眺める
ちょっと早いリゾート気分を味わった『バラトンフュレド』を出て、『パンノンハルマ修道院』を目指す。世界遺産として有名な修道院なので名前くらいは聞いたことがあるが、実態に関しては、さっぱりわからん、というのが修道院という物。『パンノンハルマの修道院』は、その周辺の景観を含めた世界遺産だ。

途中、ハンガリーでは珍しい古城を峠道から望む。ハンガリーではオスマントルコ軍に対し、地方の城が攻防拠点となった事から、ハプスブルク家による統治となった時代に反体制勢力の拠点を潰す目的で多くの古城が爆破された歴史を持つ。故に、古城が周辺諸国に比べ少ないのだ。

峠には、バイクで飛んだと思われる墓碑が設けられていた。思わず合掌する。

ハンガリーは大平原の国とも言われるだけあって、聖イシュトバーンにより名づけられた『パンノニアの聖なる丘』の上に建つ『パンノンハルマ修道院』は、かなり遠くから見ることが出来た。周辺の村は小さな家が目立つが、いわゆる長屋のように連なっているわけでは無く、一軒家集落と言う感じだ。パンノンハルマの世界遺産センターの駐車場に着くころにはポツリと雨が降り出していた。

世界遺産センターでは、ここでも、まずは「パンノンハルマ修道院のお勉強」として、シアターでVTRを観る。そして、ここもまた日本語字幕で上映してくれた。

勿論、VTRの内容は何国人だろうが共通なのだが、どうもキリスト教文化圏の欧米人にとっても「修道院」というのは、「今でも殉教精神に基づき厳しい戒律の下で修業している修道士が居るのか?」という疑問を持つ物らしく、VTRでは「今でも多くの修道士が在籍」、でも「修道士も普通の生活をしている」「電子レンジも使う」「ipadも使う」という「思ってるほど別世界でもないんですよー」的なものだった。この修道院には付属の高校が2校あるが、その高校生も全寮制だが「卒業者がみんな修道士になる訳ではありません」なんてところに、やたら力を入れて説明していたのが印象的だった。

まぁ、受けた印象は日本の禅宗の本山参詣と似た感じだ。

世界遺産センターからは修道院の植物園=ハーブや薬草を育てている、を巡って建物の入口へ行く。入口から鐘楼のある広場までは極めて近代的なエレベーターで上がれる。

鐘楼の広場からは、周辺の村と近隣が一望に見渡せる。建物は、右手に高校の校舎、左手が図書館?と言う造り。修道院内部の見学はキリスト教の宗教観を表したレリーフの鉄扉から入る。一番上は神で一番下は蛇・蜥蜴・蛙って奴だ。

見学路の最初は修道院の礼拝堂からだが、思ったほどの大きさは無い。むしろ、小じんまりとした印象を受けた。思えば、修道士の為の礼拝堂であり、集う村民が居たとしても、絶対人口が多くない事を考えれば、こんなサイズなのだろう。ベネディクト派最大の修道院という訪問前のイメージとは若干のギャップを感じる。

むしろ、この礼拝堂で驚いたのは主祭壇の下に納められた霊廟。なんと、ハプスブルク家最後のボヘミア王であるオットー・フォン・ハプスブルクの遺骨が眠っているという。オットーは2011年まで生きたので高校時代ハプスブルクの歴史を学校で学んだ際に「でぇー、この時代の末裔が今でも現役で評議会議員とかやってんだぁ」と驚き、且つハプスブルクを身近に感じた人でもある。その遺骨が眠る霊廟を前にして、少しく感慨に耽った。

その後、装飾が施された礼拝堂の正面扉(右下の台座に世界最古の落書きと呼ばれるXX参上なんて文字が書かれている)や回廊を彩る十字の紋章などを見学した。ふと、廊下の隅にドネーションの賽銭箱(寄付金箱が正しい)が置いてあったので、オットーへの思いとして10Hft投げ込んでおいた。(日本円換算5円)

一度、鐘楼広場に戻って左手の建物に進むと立派な図書室へと出た。大きな地球儀をホール中心に据えた日本人が最も「んー、これこれ」と思う西洋の古書庫のイメージそのままの図書室だ。入口右手にはペスト患者(実はキリスト)に差しだされた聖人のマント、奥には聖イシュトバーンの塑像もたつ。

後は、お定まりのスーベニアショップ(宗教団体は商売がうまい)だが、ここでパンノンハルマシグネチャ(PAXマーク)の半そで白ポロシャツを買う。2990Hft=1500円位。なにしろ、この旅では冬の関東をベースとした服しか持ってきていなかった為、結構暑くてしかたが無かった為である。買って気が付いたが、バックプリントはパンノンハルマのもう一つのシンボル『♡♡♡♡』だった。か、かわいい♡。

昼食は他に探すのも厳しいという感じで修道院直営のレストラン『VIATOR』で取る。流石に一面ガラス張りの窓からは鐘楼が美しく眺められ、ロケーションは抜群。また、日本の有り勝ちな付帯施設としての「食堂」ではなく、ちゃんとレストランになっているのは流石。

カリフラワーのスープは美味だったが、海老のリゾットはコメの芯が有りすぎて「アルデンテ」というよりも「バリカタ」だった。コシヒカリの国の者としては、ちょっとねぇ。
でも、お目当ての「3つの丘のワイン」は戴けたので良しとしよう。(キリスト教はワインで布教推進してきた宗教だかんね)
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バラトンフュレドの泉と並木道

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アンナ・グランドのロビーから中... アンナ・グランドのロビーから中庭を望む コッシュートの泉 コッシュートの泉 ヨットハーバーと湖のコントラス... ヨットハーバーと湖のコントラストが美しい ホルバートの家。アンナの日の舞... ホルバートの家。アンナの日の舞踏会の舞台だ。 夜半のダゴールの散歩道 夜半のダゴールの散歩道 アンナ・グランドの前でハンガリ... アンナ・グランドの前でハンガリーの月を見上げる 朝のダゴールの散歩道 朝のダゴールの散歩道 バラトン湖に網打つ老人 バラトン湖に網打つ老人
ハンガリー1番のリゾート地、『バラトン湖』のほとりにある『バラトンフュレド』は、こじんまりとした美しいリゾート地らしい街だ。

駅から少し入った緑地にある『アンナ・グランド』に宿を取った。このホテルはハンガリーの著名人が7月26日の「聖アンナの日」を祝う大舞踏会「アンナ・バール」の1825年からの会場であった『ホルヴァートの家』をホテルとした建物である。その舞踏会の会場で朝晩のビュフェを戴いた。夕食がビュフェスタイルと言うのはコンチネンタルの高級ホテルでは珍しいと思うが、舞台が『ホルヴァートの家』だと思えば、ビュフェスタイルの方が舞踏会に居るようで楽しかった。

さて、このホテルのすぐ前には、バラトンフュレドの名物の一つ『コッシュートの泉』がある。

コッシュートはハンガリー独立運動の指導者コッシュート・ラオシュの名前から取られている。ホテルの並びには19世紀に創立された療養院があり、今でも長期滞在で療養を受けている人々が集う。

この泉、いわゆる飲用鉱泉で心臓病に効用があると言われている。療養院の患者はもちろん、一般の観光客も飲み放題で公開されている。

と、なれば心臓病でも何でもないが、ペットボトル持ち込みで汲まずばなるまい。

泉の建屋には、押しボタン付きの蛇口が設えてあり、ボタンを押すと微かなモーター音と共に鉱泉が流れ出る。

一口、口に含めば、凄まじい鉄分の味。んー、貧血に効きそう。

女房は、一口で「ダメ」だそうだが、私はそうでもない。旨いわけでは無いが、十分に飲用に耐える。何せタダだし。

500mlのペットボトル2本を満たして湖畔の散策に出る。80mも行けば湖畔に至る。ハンガリーの海は波も無く静かに揺蕩うていた。

すぐ左手の続く並木道はアジア人初のノーベル文学賞受賞者、インドの詩人タゴールが療養し快癒した事にちなんで『タゴールの散歩道』と名付けられている。全長300mほどの閑静な並木道だ。夜も街路灯の灯りが美しいが、やはり早朝、バラトン湖の靄にかすむ時間帯が一番美しい。秋の紅葉の頃となればなおさらだろう。

夜、部屋に戻れば鉱泉を入れたペットボトルは鉄分が酸化して少し濁っていた。
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ハンガリー国鉄 バラトン北線

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バラトンアルマーディ駅。バラト... バラトンアルマーディ駅。バラトン北線では大きな駅の一つ。 列車を待つベンチに春の日差しが... 列車を待つベンチに春の日差しが柔らかい。 一等コンパートメント。意味ない... 一等コンパートメント。意味ないかも。 二等車両もガラ空き。のんびりと... 二等車両もガラ空き。のんびりと湖畔を進む。 自転車専用車両。稼働率はともか... 自転車専用車両。稼働率はともかく、連結していることが素晴らしい。 バラトン湖を望む バラトン湖を望む そして、これがバラトン富士。 そして、これがバラトン富士。 犬 ノーリースで公共交通 ダメ... 犬 ノーリースで公共交通 ダメでしょ。
今回の旅では、列車にも乗った。「ハンガリーの海」と言われる『バラトン湖』の北側を走る路線だ、左手にバラトン湖やティハニ半島を眺めながら45分程度の旅。

乗車駅は「バラトンアルマーディ」。ブダペスト南駅から来た急行がバラトン湖の沿岸では各停に代わる。バラトン湖は南線が幹線なので、北線は電化もされておらずディーゼル機関車が客車を引くローカル線だ。

とはいえ、中欧一、琵琶湖を一回り小さくした面積を持つバラトン湖はハンガリーを始めドイツ、チェコなどの周辺国からも人気のリゾート地であり、夏場は湖水浴客で大変な賑わいを見せるという。5月の今の時期は、子供たちのスプリングキャンプの時期らしい。まだ、湖水浴はできず、オートキャンプ場に泊まるトレーラーの客は、地元に言わせれば「みんなドイツ人」らしい。ハンガリー人は、「まだ来ない」時期だそうだ。

お蔭で、1等のコンパートメントを取った切符の車両はガラ空き。2等車両も見に行ってみたが、こちらもサマーキャンプの子供たちの団体を除けばガラガラの状況、ハンガリー国鉄が大赤字なのも、むべなるかなという感じだった。

感心したことは2つ。まず、運行は定時に行われていた。乗車車両の他にも列車を見たが、どれも定時運航で時刻表の信頼性は極めて高いと感じた。

もうひとつは、自転車専用客車。まぁ、ヨーロッパだから、と言ってしまえば、それまでだが、こういう部分のインフラが「自転車での旅」を当たり前にしている。

車窓の眺めはトーマスクックの「景勝路線」に指定されている、と言う割りには然程の物でもなく、バラトン湖も「間近に見える」という感じではない。あんまり風景を期待せずに、のんびり田舎の鉄道の旅を楽しむ、という心持の方が適しているだろう。

このまま乗り続ければ温泉湖で有名なケストヘイや洞窟温泉、洞窟探検で面白そうなタポルッツァへ行けるのだが、今日の宿はバラトン湖最大のリゾート地『バラトンフュレド』に取っている、って、おーい、行き過ぎとるやないかい。(ま、予定通り)

右手にハンガリーには珍しい「山」が見えてきた「バダチョニトマイ」で降りる。駅を出て件の山を眺めれば、おお、これぞまさしく「バラトン富士」(命名)。

左手の丘に小規模な葡萄畑を眺めつつ、「バラトンフュレド」まで鉄道に沿って戻る。自動車道の方が鉄道より丘側を走っているので湖からは遠いが、その分高い場所になるので、むしろ鉄道よりも見晴らしが良い。
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バンド村 民家で食事

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村のレストラン 村のレストラン バンド村 民家で食事 バンド村 民家で食事 バンド村 民家で食事 バンド村 民家で食事 ランプシェードが美しい ランプシェードが美しい
陶器の郷『ヘレンド』から、ものの10分も走ったところに在る民家レストランで昼食。

ドガンとした大皿を取り分けるタイプが民家風という事か。スープはレンズ豆、サラダはキャベツとトマトのざく切り。女房が頼んだ「コケモモのジュース」などは、この盆地の平原では貴重なビタミン源と思わされる。メインは鶏と豚だが粗にして野という感じの大皿料理。

この肉を、この後に向かう『バラトン』辺りの白ワインで流し込む。これも、また粗にして野。
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陶器の郷 ヘレンド

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陶器の獅子が出迎えてくれる 陶器の獅子が出迎えてくれる 工房では、まずヘレンドの歴史。... 工房では、まずヘレンドの歴史。
英語ナレーション、日本語字幕で判り易く学習できます。
職人さんも中々のショーマン。 職人さんも中々のショーマン。 絵付けの工程 絵付けの工程 モール付けの工程 焼成すると真... モール付けの工程
焼成すると真っ白になる
もっとも難しくヘレンドを代表す... もっとも難しくヘレンドを代表する抜き彫りの工程
現在でもヘレンドではすべて職人の手作業で制作しているとの事
美しい絵皿の数々 美しい絵皿の数々 Caféにてエスプレッソを戴く... Caféにてエスプレッソを戴く。
私のカップは「ロスチャイルド・バード」のカップ&ソーサー
ということで、日本円では30,240円也
ハンガリーの名産品の一つに数えられるのが『ヘレンド』の陶磁器。現在ではヘレンド村に体験工房や記念館、Cafe、ショップを有した立派な施設が在る。日本でも良くある陶芸の里のパック施設と同じ物だが、中々こじゃれているし綺麗な施設なので行ってガッカリ、という物でもない。

工房棟では、まずはシアターで「ヘレンドの歴史」をお勉強させてくれる短編VTRが上映されるが、字幕はご丁寧に日本語表示。こういう所は、日本人団体ツアーの呼び込みどころを押さえている。続いて簡易な皿の型抜き工程や繊細な絵付け、ヘレンドを代表する手作業による「抜き彫り」、薔薇の装飾作りなどを1時間位で一通り実際の職人が見せてくれる。

本当は体験コースでバラの花を造りたかった(以前、BSの紀行番組でやってたので)のだが、今回は見学だけ。実は、ヘレンドに行くのに道を迷って約1時間のロスが出たので仕方ない。

工房見学とセット料金の博物館にはヘレンドの名作が展示され、焼き窯も原型展示されていた。買いはしないがショップにも寄ってヘレンドがメジャーになった『クィーン・ヴィクトリア』シリーズや窯のルーツとも言える東洋陶磁器の影響を色濃く受けた作品などを見て回る。(ヘレンドの大元は東洋陶磁器の修復屋だったそうだ)

ショップの品はどれも良い値段だが、日本語が判らない店員さんを良い事に「食器棚ごと持ち帰りだぁ」などと言って女房の顰蹙を買う。

併設の「APICIUS」と言うお洒落なCafeでは、工房見学のチケットでお茶を飲めるが、もちろん器はヘレンドの高級品とあって、何となく只のコーヒーがリッチに感じる。この辺がブランドの威力なんだろう。

ざーっと見て回って約2時間。昼食は、ちょっと走って平原の中のバンドという村で民家料理を食す。コケモモのジュースなどあり、重要なビタミン元なんだろうなぁ、と思いつつ、ひたすら肉とジャガイモを、この後に向かうバラトンあたりのワインで流し込む。肉料理だが白ワイン、ハンガリーでは勿論赤も有るが、ワインは白が主流のようだ。
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閑話休題 夜間撮影

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異国情緒に溢れるブダペストの夜... 異国情緒に溢れるブダペストの夜景
さて、旅の後半になって夜景を取り慣れて来てから気が付いた。

三脚使えず、時間をかけて構図や光線をじっくり設計する撮影も出来ない、旅歩きのスナップショットでは、

『夜景は原則S優先で撮る』のが正解。

世界最強と言って良いE-M5の5軸手ブレ補正をもってしても欧州の控えめな灯りを手ブレせずにスナップショットで収めるには最低1/80sec程度は必要。S優先で最低シャッター速度を確保して、まずはカットをしっかり掴む。当然、絞りは開放、ISOは設定最大となるが仕方がない。更に、それでも露出アンダー出まくるが、そこは現像時点でEV上げて(増感)対処する。コントラストが甘くなるがトーンカーブ駆使して仕上げる。

これが、もっとも失敗なく夜景が撮れると学習した。
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ブダペスト レストラン フォルチュナ

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三位一体広場の先にある レスト... 三位一体広場の先にある
レストラン「フォルチュナ」
岩窟イメージの造り。岩肌部屋も... 岩窟イメージの造り。岩肌部屋もあるようだが、今回は普通のドゥモ造りの部屋。音響効果と舞踊のスペースのためか。 ハンガリー郷土料理のフルコース ハンガリー郷土料理のフルコース ラカトシュJr。爺さんは伝説的... ラカトシュJr。爺さんは伝説的ヴァイオリンの名手。
一子相伝のジプシー楽団。当然彼も稀代の名手。プリマァシュの技として雲雀の鳴き声などを聞かせてくれた。
楽団のメンバーも味がある 楽団のメンバーも味がある 弦をポーンで叩く楽器。ピアノ、... 弦をポーンで叩く楽器。ピアノ、チェンバロのさらに原型? ハンガリー舞踊の学生さん。アル... ハンガリー舞踊の学生さん。アルバイトを積みながらプロを目指すのか。 夜の漁夫の砦。人影は、既に無し... 夜の漁夫の砦。人影は、既に無し。
さて、ブダペストの晩飯は王宮の丘『マーチャーシュ教会』の更に奥にあるハンガリー料理の名店。外観は普通の店だが、中は洞窟くりぬきみたいな趣向の店。名物のグヤーシュ始め色々と戴く。ハンガリーはワインの国なので赤ワインをメインで戴いた。

食事のバックミュージックはナント何との「シャーンドル デーキ ラカトシュJr」。日本にも過去4回来日した世界的プリマァシュの生演奏を目の前で見れるとは。

その演奏で女房が踊るとは。嗚呼。

演奏最後はお定まりのヨハン・シュトラウス。オーストリア=ハンガリー二重帝国時代の旋律を伝える「ラデツキー行進曲」。素晴らしい演奏でした。

すっかり演奏に酔って食事の記憶ほとんど無し。学生アルバイトによるハンガリー舞踊を楽しみ、夜が更ければ王宮の丘は降りしきる雨も有ってか、ほぼ無人の体。

雨が邪魔だが、美しいライトアップをカメラに収めてホテルへの帰途に着く。
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ブタペスト 観光名所だった中央市場

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ゲッレールト温泉を出れば、すぐ... ゲッレールト温泉を出れば、すぐに中央市場への橋 中央市場外観 中央市場外観 市民マーケットというよりも整然... 市民マーケットというよりも整然とした観光名所という感じ
とっても清潔で整然としている。
1階は肉屋、八百屋、食品系の土... 1階は肉屋、八百屋、食品系の土産物屋 市場としての真骨頂は2階のフー... 市場としての真骨頂は2階のフードコーナー TOKAIのASZU 6PUT... TOKAIのASZU 6PUTTを戴く
あま~い
お土産のパプリカ粉買って お土産のパプリカ粉買って ヴァーツィ通りで帰る。 ヴァーツィ通りで帰る。
『ホテル ゲッレールト』から目の前の橋を渡ると、直ぐ右手は『中央市場』。

元は、中央郵便局だか、造幣局だった建物。ここの二階でお目当てのトカイワインを飲むのだ。

トカイワインは「原液」のエッセンシャルという奴は薬みたいなもんで、普通に飲む物ではないらしい、実際売ってないし。

そのエッセンシャルを白ワインで薄めた「アスー」が一般的なのだが、一定の白ワインにトカイエッセンシャルを何杯入れたかによって3プット~6プットまで売られている。勿論、数が多い方が高い。

で、折角だから6プットのトカイアスーを飲んでみる。10dl(デシリットルね)で1600HFt、日本円で約800円。ビールが500mlで80円の国だからべら棒に高い。ま、世界遺産ですから。

飲んでみれば杏露酒のような味。とにかく甘い。6プットのアスーでこれならエッセンシャルはシロップだね。薬なわけだ。

本当は、このワインとガッツリ系のソーセージを食べたかったのだが、近くの店では、ソーセージ単品ではなくサンドイッチ(いわゆるバーガー)でないと売れないと言う。実は、後から考えればサンドイッチを進められただけだったのだが、そこまで重い物は食えんと諦めてしまった。語学力をもっと鍛えないと大損する。

ブダペストの中央市場は1階が「濃い目」の食品店。2階が飲食と革製品地元名産品のお土産店という構成。そして地下は1階の品物が、はるかに安く売っているスーパーという構成だ。明らかに観光客目当ての「マーケット」なのだが、ここまできっちりと割り切られると、それはそれで楽しめる施設と言える。

女房は名産のパプリカ粉を、ご近所へのお土産に買うという。ネット情報では、「ブダペストの中央市場は表通り側の入り口近くの店は高く、奥の店は安い」という情報を盲信し一番奥の店を覗けば、確かに隣、そのまた隣の店より50Hft=10円安い。まとめ買いを言うと、在庫が無いという。ねばったら、隣の店から貰ってきた。それでも、まだ足りないので、仕方なく10円高い店で残りを買う。

『中央市場』の正面は、勝手知ったるヴァーツィ通りの入り口。ホテルまでブラブラ歩いて帰る。昨晩より時間が早かったので、通りは大勢の人出で賑わっていた。
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ブダペスト 五つ星ホテル ゲッレールト温泉

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ブダペスト メトロ1号線。 本... ブダペスト メトロ1号線。
本当に浅い。銀座線みたいな車両に親近感が湧く。
トラムに乗り換え。 そこそこ混... トラムに乗り換え。
そこそこ混んでいるが有料乗車人数は何人か?
ブダペストの五つ星ホテル『ゲッ... ブダペストの五つ星ホテル『ゲッレールト』 脇に回って、こっちがビジターの... 脇に回って、こっちがビジターの入り口。
結構広いホールがある。 結構広いホールがある。 ぐるりんぱの先に温泉プール。 ... ぐるりんぱの先に温泉プール。
手前から1枚戴く。
目の前は『ゲッレールトの丘』 ... 目の前は『ゲッレールトの丘』
夜に来るはずだったが、先週犯罪があって立ち入り禁止で適わず。
一日居ても良いと思わせた『セーチェニ温泉』を出て、湯上り(?)に世界遺産の一部の手掘り地下鉄に公園駅から乗る。この1号線で交通の要所ヴェティマルティまで戻り始発のトラム(どちらの路線でもOK))に乗換れば、もう一つの有名温泉『ゲッレールト温泉』へ行ける。

それにしても、誰も切符買っとらんぞ、良いのか、これで。(私はホテルのビジネスセンターで前日のうちに買っといたぞ。プンプン)実態は判らないが無賃=切符無し乗車の罰金が800Hftとの情報も有り、1乗車150Hftだから6回見つからなければ安い、って位の感覚で乗っているのかもしれない。

ドナウをブダ側に渡った『ゲッレールト温泉』は五つ星『ホテルゲッレールト』の館内温泉なのだが、ビジター専用の立派な入口が右側の道沿いにある。入口ホールを、ぐるっと見学していると出口の「ぐるりんぱ」を跨いで乗り越える白人を発見。周りに職員等も居らず咎める人もいないが、私としては「あ~、リストバンド無くしたのね。仕方ないよねー。」などと思いながら見ていた。

ここまで来てはいるが、『ゲッレールト温泉』には入浴はせずに退館。時間も無いし観光本に写真載ってるからね。でも、入り口から、内部の写真は一応収めておいた。
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