2008年にPS2用乙女ゲームソフトとして発売された『薄桜鬼』。史実をもとにしながら、新選組の活躍に恋愛要素や吸血鬼、鬼といった伝奇的要素も絡めたこの作品は、その後も数々のゲームが作られ、2010年にはアニメ化。さらに、ミュージカル化やWEBラジオ、『るるぶ』(ジェイティビィパブリッシング)とコラボして京都のガイドブックにもなるなど、登場から5年経った今でもその人気ぶりは衰えない。そんな腐女子たちからの圧倒的な人気を誇る『薄桜鬼』が、ついに検定にまでなるのだ。9月29日に、東京と大阪で開催されるというこの検定。試験は「隊士(初級)」と「副長(中級)」に分かれていて、すべて4択で答えるようだが、その内容はどんなものなのだろうか? そこで、公式テキストでもある『薄桜鬼検定 検定問題222問収録』(電撃Girl’sStyle編集部/アスキー・メディアワークス)から、どんな問題が出題されるのか見てみよう。 まず、隊士級の中には「沖田総司がかかった病気は現代で言うとなんでしょうか」といった本来の新選組の知識だけで解けるものやキャラの名前の正しい読み方。一通りゲームをクリアしていれば解ける問題もたくさんある。しかし、いくら隊士級といえどもやはりそう簡単なものばかりではない。たとえば、ヒロインである「雪村千鶴が最初に屯所にやってきたとき、彼女を部屋に案内したのは誰でしょうか」という問題も出題される。この答えは井上源三郎という新選組隊士なのだが、彼は攻略キャラでもないし、この場面も何かイベントが起こるような特別なポイントではない。こんなふうに、物語の中では些細なこと。大した場面ではないところも出題されるので、ただ楽しくゲームをしていただけでは合格への道は遠そうだ。 そして、「土方歳三の趣味はどれでしょうか」「近藤勇の声を担当した声優は次のうち誰でしょうか」といったものから、「斎藤一は原田左之助のことを何と呼ぶでしょうか」のように、それぞれのキャラや隊士同士の関係についても出題される。それに、鬼の頭領である「風間千景ルートの最後で、風間が雪村千鶴を迎えに行ったとき彼女は何をしていたでしょうか」という問題も。普通にゲームをするなら好きなキャラだけクリアすればいいけど、検定のためにはそうもいかない。それぞれのキャラのルートを最後までクリアしておかなければならないので、キャラの好き嫌いがある人はツライかも。 こんなふうに、ただでさえお気に入りキャラ以外への愛情も必要なのに、副長級になってくると求められる愛情度はもっとレベルが上がる。ある問題では、斎藤一のアップのイラストが出されているのだが、その場面で「斎藤一が雪村千鶴に言っている言葉はどれでしょうか」という問いが出るのだ。セリフの穴埋めではないので、そのイラストだけでどの場面なのか思い出さなければならない。これは、かなりマニアックな上級者向けだろう。担当声優も、隊士級よりちょっとひねって「少年時代の沖田総司の声を担当した声優は次のうち誰でしょうか」という問題になっているし、なかには「羅刹化した藤堂平助が雪村千鶴から吸血するとき、どこの部分から血を吸うでしょうか」というものまで。こんなところまでチェックしているのは、よっぽどの藤堂好きか変態か!? ここまでキャラへの愛情度を高めておけば、検定でも問題ないと思うかもしれないが、実はそうでもない。この薄桜鬼検定では、さらにゲームの発売日やシステム、イベント情報まで幅広く網羅しておかなければならないのだ。「『薄桜鬼ポータブル』に収録された、『電撃Girl’sStyle』に連載された小説にキャストボイスを付けたサウンドノベルのタイトルは何でしょうか」なんてものまで頭に入れておく必要がある。でも、ここまで完璧に答えられたあなたは合格間違いなし! さて、みなさんの薄桜鬼マニア度はどれくらい?