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もの言う牧師のエッセー 再投稿

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第219話「 日本人少年GPライダー 」


  今季、オートバイレースにおいて、世界の舞台で唯一、優勝した日本人選手であり、世界レベルで将来を期待される若手のひとりである佐々木歩夢くんは、何と15歳の中学3年生だ。'15年シーズン、ホンダのモト3クラスのマシンを使ってアジアの若手ライダーを育成する「シェルアドバンス・アジア・タレントカップ」で6戦12レースを戦い、3勝8回の表彰台獲得という圧倒的な強さを見せてチャンピオンに輝いた。


そして、KTMのモト3クラスのマシンを使い、世界の優秀な若手で競われる「レッドブル・ルーキーズカップ」では、初出場ながら7戦13レース中1勝5回の表彰台獲得で総合3位になった。その活躍が認められ、グランプリの登竜門であるFIM・CEVレプソル国際選手権の最終戦バレンシア大会にスポット参戦。この大会で彼は、何とデビュー戦で3位表彰台に立ち、注目の的となる。なぜならこの大会で表彰台に立つというのは、そのまま世界で通用することを意味するからだ。


彼の父親の佐々木慎也さんも元GPライダー。その血を受け継いだのだろうか、これまでのレースキャリアは順風満帆、今までに経験したことがないハイポテンシャルなマシンもあっという間に乗りこなしてしまう。将来の海外遠征に備え、すでに中学1年生の頃からインターナショナルスクールに通い英語の勉強を開始。今春、中学を卒業した後は高校に進学せずプロライダーを目指す。グランプリを運営統括するドルナ・スポーツの奨学金や、チーム・ホンダのサポートを受けての参戦となる。


彼の才能ある走りにも際立った特徴がある。レース終盤までライバルたちの走りを観察して、終盤にスパートを掛ける。15歳にして“勝つレース“を意識している結果だが、逆に作戦通りにいかず勝てるレースを落とすこともある。「どうして最初から行かないんだ」と苦言を呈する周囲の大人たち。「 今はスタートが下手なので、どうしても序盤に遅れてしまう。で、トップグループに追いつくまでは全力で行くけど、追いついたら、ああ、今日は勝てるなと思っちゃう。」と歩夢くんの弁。 聖書は言う。


「人は自分の道はみな正しいと思う。
 しかし主は人の心の値うちをはかられる。」箴言21章2節。
 
己を知り、慢心せず、日頃から研鑽を積み、周囲からけしかけられても動じず、出来ることを少しずつやっていく。まず神を敬することから始めよう。彼は全てをご存知なのだから。  
2016-2-3

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