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BCA土曜学校のコラムVol.30 ~ 未来~

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BCA土曜学校のコラムVol....
● BCA土曜学校のコラムVol.30●

未来

 3月10日の基礎国語は、45分間の書写の学習でした。
 「文字を正しく整えて書く」ことをめあてに、毛筆の基本的な筆使いと、字形のポイントを意識して「未来」という文字に取り組みました。
 横画・縦書・左払い・右払いという基本的な線が組み合わされた「未来」という文字を、始筆・送筆・終筆のリズム、筆圧、点画のつながり、文字の外形と中心、部分どうしの位置や大きさの関係に留意しながら練習しました。
 日本では、書写は小・中学校の国語科で学びます。毛筆と硬筆があり、毛筆書写は、普段書いている鉛筆などで書く硬筆に生かされることを目指して学習します。
  
 校長先生が、最初に書いた字と清書の字を見くらべて写真を撮って下さいました。
短時間で驚くほど上手に書けるようになったのは、まさに生徒たちが教える側の気持ちを受け取りそれを真摯に受けとり真剣に学んだ証であると嬉しそうに微笑まれました。
 墨の香りのする静かな空間で、昔から用いられている筆記用具「筆」で心静かに書をたしなみ、日本の文化を味わうのもいいものですね。 
 上の写真は、生徒さんの書いた「未来」です。左が最初に書いた文字、右が清書です。
頑張りの成果が表れています。

 「未来」という熟語の「未」は、「木」に横線が一本加わっている象形文字で、成長の途中の植物が春を迎えてこれから葉を付けていく様子を表しています。
 今のところは目立たないけれど、これから成長するかもしれないという、「いまだ、まだ」「まだ~しない」という意味です。また、十二支の「ひつじ」の意味も持っています。
  
 「来」は、「來」の略字で「らいむぎ」の形からできた文字です。「くる」「近づく」「届く」「通じる」「少しずつ移行してその状態になる」「何かによって反応が起こる」「起源、始まり」「近いうちにそうなる」「ある状態を招く」「これから先」などの意味を持ちます。
 
 二文字合わせた「未来」は、「現在のあとに来る時、これから来る時、将来」「これから実現するもの」「何が起こるか全く想像の域をでないこれから先のこと」の意です。
 
 これらを合わせて考えると、「未来」は将来への可能性や成長や希望を感じさせ、これからに期待を込めたくなる文字のように思えます。
 
 書き上がった清書を見て、無限の可能性をもっている生徒さんの「未来」が輝かしいものになるようにと願いました。
#コラム

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BCA土曜学校のコラムVol.29 ~ ひなまつり~

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●BCA土曜学校のコラムVol.29●

ひなまつり


 3月3日の土曜学校幼稚部では、おだいり様とおひな様の塗り絵を行いました。
子ども達は、着物の部分は千代紙のちぎり絵にしてきれいに飾り、思い思いの衣装を楽しそうに描いていました。

 「ひなまつり」は、ひな人形や邪気をはらう力があるといわれる桃の花を飾り、色とりどりのちらし寿司やはまぐりを食べて女の子の幸せを祈る節句です。 
 節句とは、暦の上で節目となる日のことで1月7日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日の5日間を指します。節句は季節の変わり目に災難や厄から身を守ることを願う日で、奇数が重なる日は、邪気をはらうことができるのだそうです。

 3月3日は、「上巳(じょうし・じょうみ)の節句」や、桃の咲く時期と重なることから「桃の節句」とも言われ、中国での上巳節が起源だと言われています。遣唐使が日本に伝えたということですから、ずいぶん昔のことですね。
 日本のお祓いや、形代(かたしろ)という身代わり信仰が上巳節と結びつき、「上巳の節句」として日本の文化となりました。
 人形(ひとがた)に穢(けが)れを移し川に流す流し雛も、平安時代に紙の人形をつかったままごと遊から男女一対の人形ができたのも、上巳節と結びついたものだと言われています。
 その後、人形作りの技術の進歩から質の良いひな人形ができて、ひな人形が「流す人形」から「飾る人形」になってきました。
 江戸幕府が五節句を定めてから、3月3日が「桃の節句」女の子の節句として定着し、娘の厄を受けるひな人形も華やかさを増していったということです。
 その後「ひなまつり」は一般に広がり、我が子の幸せを願う行事として親しまれ今に至っています。

 ひな人形は、女の子の厄を引き受けてくれる有り難い存在で、桃の花は魔除けや長寿のパワーがあるなど、「ひなまつり」という言葉やひな人形の由来を知ると、「ひなまつり」がより身近に感じられるのではないでしょうか。
#コラム

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BCA土曜学校のコラムVol.28 ~ さようなら~ 

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●BCA土曜学校のコラムVol.28●

さようなら

 BCA2のフロントオフィスに、面白い仲間がいます。
 子ども達が挨拶すると返事をする大人気の仲間は、今年の干支(えと)のかわいい”子犬”です。
 土曜学校を終え、お友達と小犬に「さようなら」と挨拶し、お友達と子犬の「さようなら」を受けて、笑顔で校舎を出る生徒さんの姿を見かけ微笑ましく思いました。

 「さようなら」は、「左様(さよう)ならば」の「ば」だけが略され、現在の挨拶言葉になりました。
 「左様(さよう)ならば」は、「そういうことならば」「それならば」「それでは」という意味です。
 「左様」は、「そう」の丁寧な言い方で「然様」のあて字です。「そうです」「そのとおりです」という意味を持ちます。
 「然」は、「そうある」という意味ですから、「然様」は「そうある様」です。
 「左」という文字があて字として使われているのは、「右大臣」よりも「左大臣」のほうが上だったように、同じ位でも「左」のほうが上位を示したということから、「左の方の通りに」と相手に敬意を表しているということです。

 もともと「さようなら、ごきげんよう」という挨拶言葉が、明治時代に男性は「さようなら」、女性は「ごきげんよう」と分けて言うようになり、昭和に入ってから女性も「さようなら」だけを言うようになったという説もあります。
 「ごきげんよう」は漢字で書くと「御機嫌好う」。室町時代に宮中の女官が用いたことが由来になっています。「機嫌」は、気分のことではなく体調のことを指していますので、健康を気づかい、どうぞお元気でお過ごしくださいと相手を思いやる気持ちが込められています。

 古くから使われている言葉「さようなら」には、周りの人や、生きている今を大事にしましょう。きっといい日になるであろう明日また元気に会いましょうという意味が込められているのですね。
 背景や意味を知って「さようなら」と言うと、言う度に相手を大切にして応援しようという気持ちがふくらむのではないでしょうか。
 「じゃあね」「バイバイ」「お疲れ様」などで代用されるようになりつつある「さようなら」は、余韻が残る優しく美しい日本語だと思います。
大事に残して、伝えていきたい言葉ですね。
#コラム

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BCA土曜学校のコラムVol.27 ~芽~ 

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● BCA土曜学校のコラムVol.27●



 BCA土曜学校の5年生と6年生がまいたレタスの種から、やわらかい緑色のかわいい芽が出てきました。
 LEDの光と液肥で、着実に成長していく様子に植物の生命力を感じます。
 1回目の植え替えも終わり、レタスの芽はとても元気です。

 「芽」という漢字は、並んで生えている草を表す「艹(くさかんむり)」と、動物の歯を表す「牙(きば)」とでできています。
鋭く力強く生えてくる動物の上下の「牙」。その上に「くさかんむり」がつき、植物の先端が生えてくる様子を示しているのです。

 国語辞典には、次のような意味が載っています。
①植物の種子から最初にもえ出す茎や葉。
②卵の黄身の上にある、将来ひなに育つ部分。
③大きくなったり、発展したりしそうに思える状態にあるもの。
 これらの意味から、「新しいものごとの始まり」や「生命力の強さ」、「成長」や「将来」、そして「希望」などの含みも感じられますね。
 
 「芽」のつく言葉は、「萌芽」「芽生え」「芽吹き」「芽が出る」「芽を出す」「芽を伸ばす」等々たくさんありますが、
「芽を摘む」のようなマイナス言葉はほとんどなく、プラス言葉が多いのも特色です。

 これからの可能性を強く感じる文字「芽」は、未来を切り拓いて生きるBCAの生徒さんと重なって見えました。
また、たくさんの植物が芽吹くあたたかい「春」とも重なって見えます。
 
 節分が過ぎてから、ベルビューには春の気配が感じられるようになりました。
花のつぼみがふくらむ芽吹きの季節も、間もなくやってきそうです。

 今年巣立ちを迎える6年生、進級する5年生の名前と、レタスの「芽」が一緒に仲良く並んでいる栽培槽を見て、すくすくと健やかにと願いました。
#コラム

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BCA土曜学校のコラムVol.26~節分~

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● BCA土曜学校のコラムVol.26●

節分


 今年の「立春」は2月4日、前日の2月3日が「節分」でした。
 2月3日の土曜学校では、校長先生より「節分」にまつわる食べ物「福豆」と「恵方巻」のお話をしていただきました。

 「節分」は、季節が変わる節目「季節を分ける日」のことです。もともと立春・立夏・立秋・立冬、それぞれの前日に年4回あったものでしたが、現在は1年のはじまりの春の「節分」だけを指すようになりました。
 節分に豆をまく慣習は中国から伝わったと言われています。豆には生命力と魔除けの力が備わっていることや、「魔の目(魔目=まめ)」に豆を投げつけて「魔を滅する(魔滅=まめ)」に通じるという語呂合わせから、豆をまいて鬼を追い出す行事になったそうです。
 おに(鬼)の語源はおぬ(隠)で、目には見えない想像上のもの、この世にはないものを意味します。鬼は季節の変わり目に現れると言われており、「節分」は鬼を追い払う日となりました。
 豆まきの豆は、まいた豆から芽が出てしまうと縁起が悪いので生ではなく炒った豆を使います。「炒る」は「射る」にも通じ、最後に豆を人間が食べてしまうことで鬼を退治したということになるからです。年の数の豆を食べ厄除けとします。
 かけ声は、「福は内、鬼は外」「鬼は外、福は内」「鬼は内、福は外」「福は内、鬼は内」「福は内、鬼は内、悪魔は外」「福は内、鬼も内、鬼の目玉ぶっ飛ばせ」「福は内」「鬼は内」などと地域によって様々です。

 日本では、古くから伝わる豆まきに加え、節分の食べ物として「恵方巻」がブームになっています。
「恵方巻」とは、恵方を向いて食べると縁起がよいと言われる太巻きです。
 七福神にちなんで具は七種類。食べ方は、今年の福をよぶ神様(歳徳神・年神様)のいる「恵方を向いて」、いい縁を切らないように「切らすに」、話をせず「願いをこめて」食べるとよいそうです。ちなみに今年の恵方は、南南東やや右です。
 もともとは、大坂の船場で商売繁盛願う風習として始まったものが新しい食文化として全国に広がっているのはおもしろいですね。
 
 アメリカで豆まきをなさったご家庭の様子を聞くことができました。
 福に満ちた1年になるようにと願いを込めて、日本の文化をアメリカで伝えておられるお母さん達、すごいと思います。
                                        (「鬼の絵」は、BCA長友裕子先生の作品です。)


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BCA土曜学校のコラムVol.25 ~箸~

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● BCA土曜学校のコラムVol.25●


  
・箸にも棒にもかからない(ひどすぎてなんとも扱いようがない。)
・箸が転んだのもおかしい(若い娘がちょっとしたことでも笑うこと。)
・箸の弱いのと男の弱いのは食えない(箸と男が弱くては生きていけない。)
 など、「箸」のつくことわざや慣用句、熟語がたくさんあります。それだけ、「箸」は 日本人の生活に馴染んでいるもの、なくてはならないものだということですね。

 BCA土曜学校では、給食の時間に清水校長先生より「箸」についてお話がありました。
うつわと箸の取りあげ方、箸の持ち方、箸の正しい使い方が確認できたことと思います。

 箸は、中国から日本に7世紀には伝来していたと言われています。
 聖徳太子が日本で初めて新しい箸食(はししょく)制度を朝廷の儀式で採用し、一般市民に広まったのは8世紀になってからです。
 箸の語源は、① 食べ物を挟む役割をはたす②.端(はし)の方でつまむ③見た目の形が「橋」や「柱」に似ている④鳥のくちばしに似ているなどの説があります。

 数え方は、鎌倉時代に一人用の膳(ぜん)にそれぞれの箸がそえられたことから、一膳・二膳、「膳」と数えられるようになったそうです。「膳」という文字に、体に関する文字に入る「月(にくづき)」が使われていることから、箸が単なる物ではないことが伝わってきます。食べ物で体をつくるという意味も含まれていることがわかります。
 食事の時には箸に神様が宿り、口に運ぶ先は人のものでもう片方の端は神様のものといういわれもあるようです。

 箸だけを使って食事をする作法が確立されているのは日本だけです。
 箸は、二本一組の「一膳」を片手で操り、はさむ・運ぶ・裂く・ ほぐす・はがす・すくう・くるむ・のせる・押さえる・分ける・混ぜるという機能を持つ優れものです。
 日本人が手先が器用なのは、箸を使うからだとも言われています。

 箸で、美しく美味しく食べるのが和食の作法です。
 してはいけない「嫌い箸」を下に記しますね。
 気持ちのよい食事をするために、自己チェックしてみてはどうでしょう。

・指し箸(箸で人や物をさすこと。)・よせ箸(箸でうつわを引きよせること。)
・刺し箸(食べ物に箸を刺すこと。)・ねぶり箸(箸の先をなめたりかんだりすること。)
・わたし箸(食べている途中で、箸をうつわの上に渡しておくこと。)
・もぎ箸(箸の先についた米つぶなどを口でもぎとること。)
・まよい箸(どのおかずをとるかまよって箸をうろうろさせること。)
・さぐり箸(うつわの奥にあるものをひっぱりだして食べること。)
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BCA土曜学校のコラムVol.24~書き初め~

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● BCA土曜学校のコラムVol.24●

書き初め

 BCA土曜学校では、4年生が、新春の「春」、今年の干支「犬」、輝かしい「未来」、何よりも健康「元気」、からそれぞれが書きたい文字を選んで「書き初め」をしました。 書き上げた作品を、にこにこしながら持って帰る生徒さんの表情から、一生懸命練習して、満足できる字が書けたことが伝わってきました。

 新年を迎え、初めて毛筆で文字や絵を書くことを「書き初め」と言います。
「書」は、昔、天皇や公家など高い地位の人々が書の名人と言われたことから、高度な文化の一つとされてきました。
「書き初め」は、平安時代から宮中で行われていた「吉書初め(きっしょぞめ)」が始まりと言われています。「吉書初め」とは、元旦に汲んだ水「若水」で墨をすり、年神様のいる恵方を向いて詩歌を書く行事のことです。
 宮中の儀式が、江戸時代の寺子屋や明治以降の学校教育を通して庶民にも広がり、現在の「書き初め」につながっています。
「吉書(きっしょ)」「初硯(はつすずり)」「筆始(ふではじめ)」などとも言います。 
 
 1月2日は「事始め」の日とされており、農家での「鍬入れ」や商家での「初荷・初売」り、漁の「初乗り」などと同じく、
「書き初め」も2日に行われてきました。
 この日に始めたことは早く上達するという言い伝えがあり、何事もうまくいきますうに、字が上手になるようにと願って書きます。書いたものは、どんど焼きの火で松飾りやしめ縄と共に燃やし、炎が高く燃え上がることで願いが神様に届くとも言われています。

 「書き初め」の文字は、1年の抱負や心構え、意気込みなどが一般的です。新しい年が良い年になるようにと願いを込め、縁起のよい言葉を選びます。

 例えば、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1文字なら、志・夢・翔・学・克・愛・躍・進・叶・己・極・絆・笑・超・挑・素
2文字なら、未来・友情・努力・大志・友愛・笑顔・真剣・実現・初心・平和・達成
4文字なら、初志貫徹・有言実行・一意専心・誠心誠意・日進月歩・一生懸命・真実一路 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 読むうちに、今年大事にしたい言葉が浮かんできませんか。

 自分が選んだ言葉を、自分にしか書けない文字で心を込めて書く「書き初め」は、年のはじまりにふさわしい、日本の伝統を感じる行事であると改めて思います。
#コラム

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BCA土曜学校のコラムVol.23~百人一首~

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● BCA土曜学校のコラムVol.23●

百人一首

 日本では、百人一首が題材の青春物語「ちはやふる」が、ストーリーや競技かるたの迫力ある試合描写が評価されて漫画や映画で大人気となりました。
 
 お正月を迎えたBCAでは、中髙生の皆さんと「百人一首を楽しむ」時間を持ち、一文字聞いただけでとれる札で練習し、早く取る楽しさを知ったあとに競技かるたを体験しました。
 送り札などのルールはもちろん、お辞儀も含めた作法もすぐ覚えるのはさすがBCAの生徒さんです。伝統的な日本の遊びに、2018年をアメリカで生きる皆さんが真剣に取り組む姿に感心させられました。

 百人一首は、藤原定家が奈良時代から鎌倉時代の代表的な歌人百人の秀歌を一人一首ずつ選び、色紙に書いてふすまを飾ったのが最初とされています。その編集作業が小倉山の山荘で行われたことから「小倉百人一首」と呼ばれるようになりました。
 選ばれた歌は、一番の天智天皇から百番の順徳院までのおよそ550年に及びます。出典は「古今和歌集」が24首と最も多く、男性の歌が79首、女性の歌が21首。内容は恋の歌が43首、季節の歌が32首、その他が25首です。

 2首紹介します。
「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで」壬生忠見
◇あなたへの思いを心の中に秘めてきたけれど、顔色や表情にでてしまったようです。「恋をしているのですか。」と人に尋ねられるほどに。

「ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 から紅に 水くくるとは」在原業平
◇遠い昔の神代でさえも、こんな不思議で美しいことは起きなかったでしょう。竜田川が舞い落ちた紅葉を乗せて、鮮やかな紅色の絞り染めのようになるなんて。

 人を愛する心や美しい風景に感動する心は、千年も前から同じであることが伝わってきますね。
 時代を超えても国を超えても変わらない人の感情や人の生きる姿が、言葉を介して今につながり、そして次の世代に受け継がれていくことに言葉の重みを感じます。
 先人の思いをのせ、長い年月を超えてきた価値ある作品はすばらしいと改めて思った時間でした。
#コラム

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BCA土曜学校のコラムVol.22~お正月~

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● BCA土曜学校のコラムVol.22●

お正月

 今年初めての土曜学校では、給食の時間に清水校長先生より、お正月におせち料理・お雑煮・七草がゆなどの特別な料理を食べるならわしとその意味、料理に使われる食材についてのお話がありました。
 「お正月に食べるものは?」という問いかけに、「栗きんとん!」「くろまめ!」「えび!」「お雑煮!」等々、手をあげてどんどん答える皆さんの様子から、アメリカのご家庭で日本の食文化をしっかり教えておられることが伝わってきました。すばらしいことだと思います。
 
 お正月は、最も古くから存在する日本の行事だと言われています。
 1日の「元旦」、3日までの「三が日」、7日までの「松の内」、そして15日の「小正月」まで様々なお正月行事が行われます。
 1月1日には「年神様(正月様・歳徳神)」とよばれる新年の神様が、人々に豊作や健康をもたらすためにやってくると言い伝えられ、たくさんの幸せを授けてもらうために、神様を迎えてお祝いする風習が生まれました。
 年神様をおもてなしするお正月料理もそのひとつです。門松やしめ飾り、鏡餅を飾るのは神様を歓迎するための準備なのです。「お」をつけて、丁寧に「お正月」というのも特別な気持ちの表れなのですね。
 その他、お正月の風物として、校長先生が披露してくださった獅子舞をはじめ、お年玉・年賀状・書き初め・初夢・初詣・羽子板・祝い箸・福袋・年賀状などがあり、それぞれに大事にしたい意味が含まれています。
 
 また、年が明けてから初めて会う人に言う「明けましておめでとうございます」の挨拶には、無事に年を越し、年神様をお迎えできた慶びと感謝の気持ちが込められています。
「明ける」は、前の状態が終わり、新しい状態になること。「おめでとう」は、この場合神様を迎えることに成功したことを祝う言葉です。
お正月に皆が口にする「明けましておめでとうございます」には、このような意味が含まれているのですね。

 お正月に使われる言葉のそれぞれの意味を捉えていくと、今までとは違ったお正月が見えより深く日本の文化を理解できるのではないでしょうか。
 一月は、陰暦の睦月(むつき)。新しい年を迎え家族や親戚が仲むつましくする月です。
 お正月の言葉を、一家団らんの話題にしてもらえれば嬉しいです。
#コラム

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BCA土曜学校のコラムVol.21~和食~

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● BCA土曜学校のコラムVol.21●

和 食


 先週の給食の時間、清水校長先生から「和食」についてお話がありました。
 「和食」とは、料理そのものだけでなく日本の食文化をまとめてあらわした言葉であり、自然を敬い大切にする心によって和食の文化が育まれてきたことを、具体例を示してわかりやすく教えて下さいました。

 2013年12月、「和食;伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録され話題になりました。和食が選ばれた理由として、「美しさ、季節の表現」「優れた栄養バランス」「新鮮な食材」「行事との関わり」があげられています。
 お正月におせち料理、雛祭りにちらしずし、端午の節句にちまき、十五夜に月見だんご、お彼岸にぼたもち・おはぎ、冬至にかぼちゃを食べるなど、和食は年間行事と密接な関係を持っています。食が、文化やコミュニティーの発展に貢献しているということも評価の対象となったそうです。同じ食べ物も、彼岸は、春はぼたんに見立てて「ぼたもち」、秋は、萩に見立てて「おはぎ」と季節によって呼び名が変わるのにも趣を感じます。

 「和食」の他に「和」がつく熟語は、「和服」「和語」「和音」「和楽」「和歌」「和気」「和合」などたくさんあります。
 「和」がつく言葉は、日本的なものというイメージがありますね。

 日本のことを「和」とするのは、七世紀末に国の名前を「日本」とするまで、日本が「倭(わ)」と呼ばれていたことに由来します。音が同じ響きであることから「倭」に「和」が当てられたのです。

 「和」には、 やわらぐ・なごむ・やわらげる・なごやか・気が合う・のどか・うららか・ ほどよい・~とともに・応える・調子を合わせる・調和する。などという意味があります。
  文字は、「口」と「穂先が茎の先端に垂れかかる」象形で、人の声と声が調和するという意味の漢字が成り立ちであるとされています。また、「禾」は軍門の前にある標識、「口」は神への誓いの言葉である祝詞を入れる器を表し、軍隊の陣地内で戦を止め、神様の前で平和を誓い合う様子を表現しているという説もあります。
 
  この「和」に「食」で「和食」です。

 ゆったりと落ち着いて、なごやかに食事をする。「和食」にはこんな意味も込められているのですね。
#コラム

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