最後のニュースレター
Oct
1
コラム 「勝手に言い放題」 最終回
10年間続けた Weather Report Newsletter のコラム、いったい私は何 を言いたかったのだろう。技術的な話も、その時に流行に関する話もあった が、今振り返っても時代遅れに感じない内容は、下記の内容ではないかと思 いました。
❏ 目的と手段を取り違えない
❏ No とお客様に言えないとお客様の役に立てない
❏ 経営者は孤独である
❏ 夢を持ち続ける
❏ あきらめる決断をする勇気を持つ
❏ 不言実行はしてはいけない
❏ 失敗から学ぶ 成功本には答えはない
❏ 運が悪いときは何もするな
これらのメッセージは、時代や流行には関係のない話であったように思いま す。また、これらの内容は同時に多くの読者様からのコメントも頂きました。 読者さまとのやりとりも皆様の記憶には生々しいかと思います。感情的な内容もありましたし、ぶしつけ、失礼な返信を私がした時もありました。これらが WRN を他のメルマガと違っていた部分だったのかなと思います。
以前にも書き波紋をよんだコラム、それは私が経営者と経営者でない人は考え方が違うという話でした。経営者が偉くて社員が偉くないと言う意味で読 まれた読者の方が、大きな反発をされました。最初は気楽に返事をしていましたが、読者の方が非常に気分を害されていることが文面から読み取ることができました。結局平行線で何も結論は出ないままで終わりました。10年の WRNのなかではなかなか面白いハプニングではなかったでしょうか。その読者の方のメールアドレスは、WRNの配信先リストにはなかったので、別のメ ールアドレスでWRNを読まれているようです。
インターネットの匿名性についても何度か書かせていただきました。匿名だから色々なことが書けるのでしょう。読者の方々から頂くメールも、匿名の方もおられますし、本名のアカウントで送られる方もあります。言うまでも なく本名のアカウントのメールの方が hotmail、gmail や yahoo メール のようなフリメより信頼をもてることは間違いありません。
最初にも書きましたが、何本かの号外版がWRNにはあります。言うまでもなく年始のご挨拶もありましたが、一番記憶に残った号外は米国で発生した同 時多発テロの時の号外です。わたしはあの朝実は日本に来ていました。ホテルで目を覚ましてメールを確認したら意味の分からないメールがとびかって いました。あわててテレビをつけたら飛行機がビルに突っ込むシーンでした。日本からの帰米のスケジュールは延期になりました。WRNの懇親会も私一人で行いました。今となっては懐かしい思い出です。
初期のWRNは、社内での回覧を許可なしには禁止していました。当時、社内 回覧を希望していただいた企業様のリストをメールに掲載していました。今 になってそのリストを見ると、WRNの歴史を感じることができます。社内回 覧許可第一号は Fuji XEROX 様でした。このリストは2002年7月22日まで つづき、その時点でリストは99社になりました。その中には一部上場企業の 皆様も多かったのです。当時はメルマガという言葉もなかった時代でした。 きっと私のようなものが各情報でも新鮮だったのだと思います。このような 多くの企業の皆様に応援されてWRNは10年続いたのです。
過去を簡単に振り返ってみましたが、これですべてが終わるわけではありま せん。現在WRNは約8000人に皆様に配信を行っています。このメーリングリ ストは、今回の配信以後に廃棄します。ですからこのメーリングリストにメ ールが配信されることは二度とありません。しかし、私との通信をご希望される皆様がおられる限り情報の発信は行います。長い間ありがとうご ざいました。
内倉 憲一
WRN が終わって5年が過ぎようとしています。そろそろ再開をしようかと考えています。