居酒屋「俺の部屋」４

登場人物

量産型水野（水）

うしさん（牛）

牛「随分久しぶりだなオイ」
水「すいません、最近忙しいんですよブログ」
牛「そうか、まぁそれもまた一興」
水「そろそろ年末だしこれから忙しくなりますね」
牛「いやぁ忙しいのは良い事だと思うよ」
水「ありがとうございます」
牛「相変わらずつまみはいかだなぁぶれないな」
水「と言うか今日はこれしかありません」
牛「いや、今日は缶ビール一本だしこれでも十分だわ」
水「おいらはゲソひとつでビール飲めますよ」
牛「みみっちぃなぁ」
水「いやでもこれでも案外面白いんですよ」
牛「面白い？なにが？」
水「まずゲソをバラバラにするんですよ」
牛「うん」
水「最初の一口はまず何も食べないで飲む」
牛「ほぉ」
水「大体飲んだところで短いゲソを食べるんですよ」
牛「長い方は？」
水「ラストスパートで食べる、とっておく」
牛「もしかして全部飲み干した後に食べるのか？」
水「そう、最後に余ったのを食べる。これでシメ」
牛「計算された飲み方だなオイ」
水「いや単に自分で変なルール作って飲んでいるだけですよ」
牛「なかなか面白いな、つまみをちょっと残して後で全部食べる」
水「店でもたまにやってますよ、軟骨揚げとか半分以上残して最後に」
牛「分かったぞ、それあれだろ？また飲むから取っておくんだ」
水「正解」
牛「節約って感じは分かるけど俺は一品平らげながら飲むな」
水「まぁそれが一番いいと思いますけどね」
牛「この前それで失敗したことあるんだよ」
水「なんでしょう？」
牛「酒ガバガバ飲んでてつまみ食べてって繰り返していた時さ」
水「うんうん」
牛「最後の最後にもう一杯って時だ、つまみがねぇんだよ」
水「あー食べ切っちゃったと」
牛「それで仕方ないから頼もうとしたけどやめたんだよ」
水「はっはっは」
牛「いや、さっきまで食べていたつまみじゃないと飲みたくないって」
水「美味しすぎて食べちゃいましたか」
牛「そうそう、んで結局残った酒全部飲んで打ち止め」
水「残しておけばそれなりに美味しかったでしょうね」
牛「つまみはやっぱり大事だよな」
水「いい酒にはいいつまみですね」
牛「逆に悪い酒にいいつまみってどう思う？」
水「うーん・・・難しい」
牛「何か酒がマズイって滅多にないけどそうなったらどっすっかなぁ」
水「おいらは酒は飲まないでつまみだけ食うかな」
牛「まぁそれもいいと思うけどつまみには酒が付き物だろう」
水「あたりめ単体でたべるのもいいんだけどなぁ」
牛「まぁそのなんだ、美味く飲めるってだけでも十分だな」
水「そうですね」
牛「ところでポンさんまだ来ないのか？」
水「さっき飲んですぐ帰りましたよ」
牛「ポンさんは早いな、まぁまたどっかで飲んでるんだろ」
水「そういえば牛さん煙草は？」
牛「あー忘れてた」
水「おいらので良ければ吸います？」
牛「ダメだな」
水「おおう」
牛「煙草は浮気しねえんだよ」
水「カッコいいっすね」
牛「煙草もちょっとした酒のつまみかもしれねぇなぁ・・・」
水「昔の映画やドラマは煙草が付き物でしたね」
牛「喫煙率が高かったからな、今の時代はほとんどみんな吸わんね」
水「そうですねー」
牛「吸わない方が健康的だけどな」
水「それ言っちゃおしまいですよ」
牛「やっぱり煙草くれ」
水「浮気しちゃったようしさん・・・」
牛「はっはっは、男ってのはいい加減な生き物なんだよ」
水「ごもっともで」
牛「今の時代貰い煙草も出来なくなったよなぁ」
水「煙草高いですからね」
牛「煙草くれって言われたら躊躇しちゃうよな・・・」
水「おいらは別にそうでもない」
牛「太っ腹だなオイ」
水「吸いたいんだったらくれてやるって勢いで」
牛「一本だけならまぁ何とかって気分にもなるな確かに」
水「うしさんそろそろ閉店です」
牛「おお、もうこんな時間かよし帰るわ」
水「じゃあまた今度」
牛「今度は何か美味いもん用意しておいてくれ」

そのうちまたいつか続く