#6 アメリカ企業文化とコミュニティへの貢献活動
Jun
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シアトルから比較的近いレドモンド市に本社を構えるMicrosoft社は、実はとてもオープンな会社で、Microsoftの社員は、お子さんを連れて来たり、見学として友人を招いたり、Microsoftのビジターポリシーを順守する限り、外部の人をMicrosoftに招き入れることが可能となっています。これがどのような形でコミュニティへの貢献活動に繋がるかというと、例えば、Microsoftの中に子ども達を招き入れ、子どもにコンピュータを教えるなどのMicrosoft社員によるボランティア活動の場として使用されていたりします。私の知り合いのMicrosoft社員の方は、こういった外部へのオープンさがMicrosoftの文化であり、彼がMicrosoftにずっと務めている理由の一つだと語っていました。
他にもMicrosoftでは、社員の方がボランティア活動を行うと、ボランティア先の非営利団体などに一時間あたり$25の寄付を行っており、そのお金で子ども向けの教科書などを購入し教育支援に使っている団体が存在していると耳にしたことがあります。また、Microsoftはシアトル近郊の大学への支援も積極的に行っており、そのためか、シアトル近郊に位置する多くの大学において、大学生は無料でMicrosoft Officeをダウンロードして使用することが可能となっています。
もちろんMicrosoftのミッション・ステートメントの中に上記のようなコミュニティへの貢献に関する記述はありません。(Microsoftのミッション・ステートメントの記載は長いので割愛させて頂きます。) しかしながら、全てのMicrosoft社員の人達がこのようなコミュニティへの貢献活動を積極的に行っていくべきだという共通認識を持つことにより、Microsoftでは既に外部への支援が企業文化として根付いています。その結果、Microsoftの企業文化に誇りを持ち、長いこと留まり続けている方々も大勢いらっしゃいます。企業の持つミッションだけでは測れない、企業の行っている活動を通して初めて分かる企業文化、これらもきっとアメリカで会社を選ぶ際の基準の一つになっているのかなと思います。
by Takuho Yoshida
#2 issue