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- #10 シアトル スタートアップ企業紹介:Niantic
https://www.youtube.com/watch?v=SWtDeeXtMZM
最近日本でもリリースされ世界中で大変人気があるポケモンGoですが、ここでもエンジェル投資家が多少なりともサービス開始に貢献した事はご存じでしょうか? 開発元のNiantic社は、2015年の10月に設立された際にエンジェル投資家を含む投資家達から資金を集め、その後も更なる成長の為にエンジェル投資家から投資を受けました。
Niantic社の前身であるNiantic LabsはファウンダーであるJohn Hanke氏によって当時働いていたグーグル社内でスタートアップ組織として設立されました。Hanke氏はグーグルではMapやGoogle Earthを担当してたのですが、以前からゲームに非常に興味を持っていました。そこで位置情報を使ったゲームを作る事を思いつき、グーグルの創業者達から協力を受けて組織を設立したという経緯があります。
最初に出したIngressというゲームは相当数のプレーヤー数を確保できましたが、グーグル社内の基準ではヒットとは言えませんでした。2015年にグーグルが持ち株会社Alphabetを設立するなど大きな組織改革をした際にNiantic Labsの処遇について話し合われました。最初はアンドロイドチームに吸収される方向で話が進んでいましたが、Hanke氏が組織の一部に組み込まれる事による自由度の低下を嫌い、会社から許可を得てスピンアウトの投資を募り始めました。最初はベンチャーキャピタル(VC)と交渉したが上手くいかず、その後Google,任天堂、株式会社ポケモン、そして複数のエンジェル投資家から3臆5000万ドルの投資を受ける事に成功しました。その結果、2015年10月にNiantecは会社として設立され、Googleからのスピンアウトに成功しました。その4か月後の2016年2月にエンジェル投資家を含む投資家達から5000万ドルの追加投資を受け会社を更なる成長軌道に乗せました。
2016年7月6日にポケモンGoがアメリカ合衆国、オーストラリア、ニュージーランドでリリースされ、今では日本を含む36か国に提供されています。ゲームは社会現象になるほどの人気を集め、7月26日までにゲーム内課金で7臆5000万ドル超もの収入をあげました。これは驚異的な金額で、リリースのわずか20日で会社設立時の投資金額の倍以上、そしてその時の会社評価額の約45パーセントを稼いだ事になります。もし2015年に会社設立の為の資金が集まらずにNianticがグーグルに吸収されていたらポケモンGoはこの世に出る事はなかったかもしれません。この事から投資が社会に与える影響は大きい事が分かります。その中でも資金を柔軟に動かせるエンジェル投資家の動向に目が離せません。
by Takaichi Aoki
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